ここらでちょっと途中下車

ここらでちょっと途中下車

2009.02.10
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カテゴリ: 映画
久々に、心に残る素晴らしい映画を見た。
今までも、いつまでも記憶に残る映画があったが、
多分、この映画もそうだと思う。

<ベンジャミン・バトン 数奇な人生>
【ストーリー】
さよならだけが人生。でも、さよならこそが人生―― ブラッド・ピット主演の静かで壮大な人生のドラマ
1918年、ニューオーリンズ。生まれながらに80歳の姿で生まれたベンジャミンは、父親に老人ホームの前に置き去りにされた。しかしそこで働くクイニーに育てられ、少しずつその肉体は若返っていく。そして1930年の感謝祭、彼はその後の人生を変える女性、6歳のデイジーと出会う。2人はすぐに心を通わせ、ベンジャミンの身体の秘密もデイジーは受け入れた。その後ベンジャミンは船員として働き始め、海へと出るが……。
原作はF・スコット・フィッツジェラルドの短編小説。80歳の肉体で生まれ、歳をとるごとに若返っていく男・ベンジャミンの生涯を描いた、静かで味わい深いドラマだ。普通の人々とは違う時間を生きる彼が経験する出会い、必然たる数々の別れ、そして最愛の女性デイジーと愛し合う姿。その一瞬、一瞬を、鮮烈かつ印象的に映していく。ベンジャミンを演じたブラッド・ピットは徐々に若返る男という難しい役柄を、これまで見せたことない寡黙な演技で淡々と表現。ケイト・ブランシェット演じる生命力あふれるデイジーと対比すると、その印象はさらに強くなる。ベンジャミンの生涯を通して、愛や生、死についてじっくりと考えたくなる作品だ。


物語は、ベンジャミンの日記をひもとく形で、彼の一生を追う。
ファンタジーで、約3時間ととても長い映画だが、長さを全く感じさせなかった。
特に泣ける場面やドラマチックな場面があるわけではないが、深い余韻が残る。
普通の時間を生きるデイジーと、
80歳の赤ちゃんから徐々に若返っていくデンジャミンが、
実年齢に近い容姿で交差する一瞬、
その時間が、短いのがわかっているだけに、
愛し合って至福の時なのに、深い悲しみを感じさせる。
その後の彼らの選択は、何故?と思うが、
そこが普通の人には計り知れない苦悩からの結論なのかもしれない。

デンジャミンを取り囲む、周りに人たちも、
とても丁寧に描かれて、一人ひとりの優しさを感じるのも、
観ていてとても気持ちがいい要素だろう。

それにしても、老人から若い青年まで演じるブラピがすごい。
子どものような老人は、顔と体を合成していたんだろうが、
まったく違和感を感じさせない。
CG技術の進歩があったからこそ、この作品ができたのだろう。
若い顔のブラピは、すごくきれい。
でも、その時のデイジーの後ろ姿に老いを感じて、余計切ない。

アカデミー賞、13部門でノミネートと言われているが、
納得できる作品だ。






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最終更新日  2013.01.06 19:19:41
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