ここらでちょっと途中下車

ここらでちょっと途中下車

2012.08.17
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カテゴリ: 懐かしい昔のこと


母は、和歌山の父の実家で暮らしていた。
父が、乗っていた船が沈み、助けられてから、
父は、室蘭の部隊で事務の仕事をしていた。
終戦の年、和歌山に一度帰ってきて、
母も一緒に北海道へついていくことになった。
室蘭では、Uさんのお宅に間借りさせてもらった。
昭和20年の4月から9月までの半年間だけだったそうだが、
まだ17才で遠くから来た母のことを、
娘のようにかわいがってくれたのだろう。
その後も、年賀状やお中元、お歳暮などのやり取りが続き、
3人の子供がスケートで国体に出たことなど、
近況もよく知っていた。
そのUさんたちが、今は苫小牧に住んでいた。

襟裳岬から東岸を通り、
苫小牧に着いたのはもう夕方近かった。
地図を見ると、Uさんのお宅が近くみたいで、
母が電話をかけてみた。
近くだから来て来てと言われて、
行ってみると、老夫婦が迎えてくれた。
ご主人はもうその頃90歳ぐらいだったと思う。
実に四十数年ぶりの再会で、
長生きするものだと涙を流して喜んでくれた。
元スケート選手だったというご主人は、
ゲートボールクラブの役員をしていると元気そうだった。

その後も、交流は続き、
数年後、ご主人が亡くなってから、
90才を過ぎた奥さんが、
お孫さんと一緒に大阪に来て、
うちの実家に泊まったこともあった。
母は、また苫小牧に行って会いたいとよく言っていた。
奥さんが97才ぐらいで亡くなったのは、
母が病気になったころだったと思う。

そんな風に、中身の濃い北海道2日目は過ぎて行った。
泊まったのはどこだったのかなあ。
苫小牧だったか、登別だったか、思い出せない。






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最終更新日  2012.08.18 01:02:10
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