全8件 (8件中 1-8件目)
1
来年度の予算編成の仕事が佳境に入っていて、多忙のためブログの更新もままならない(そうは言いつつも、BARには適度に出入りしているが…)。 きょうで1月も終わり。結局、めちゃ寒い日はないままに終わった1月だった。皆さんの住む地方は同じという訳ではないだろうが、ほんとに異常気象な冬だ。 それはともかく、寒い冬には普通は出番も減るはずのビールだが、今年は結構飲んでいる。BARでは生ビールも頼むが、1パイントを飲むとそれだけでお腹が膨れてしまうので、だいたいがハーフ・パイントで頼む。 それに生だけでなく、瓶で変わったのがあれば、よく飲む。地ビールも最近はいろいろな種類が次々と生まれてきたし、輸入されるビールも以前よりもさらに種類が多くなり、楽しみが増えた。 で、最近飲んだ、ちょっと変わったビールをあれこれ紹介すると。まず、東京のとあるBARで飲んだ新潟酒造の地ビール「エジンバラ」(写真左上=なんで新潟なのにエジンバラ?)。 ベルギーの有名な「シメイ」で知られる「トラピスト製法」を日本で初めて採用し、瓶内二次発酵する(=長い熟成が楽しめる)というのがウリだ。 新潟酒造は何種類かのビールを生産しているが、この「エジンバラ」は英国産の極上モルトを使ったエールタイプ。芳醇で、甘い香りが広がり、余韻も豊かなビール。 日本の地方の小さなビール・メーカーがここまで上質の製品を造り出すとははっきり言って驚きだ。皆さんもどこかで見かけられたらぜひ一度味わってみてほしい。 次は、ギネス。と言っても普通の黒いギネスではなく緑色の缶に入った茶褐色の「ギネス・ビター」(写真右上)。ビターというからあのギネスよりさらに濃くて、苦いのかと思いきや、味わいはエールに近い優しい味。 普通のギネスにちょっと飽きた人に、おすすめかなと思う。エールだけど、もちろんバスペールなどとも違う、ギネスらしい個性は残しつつのエール風(話は飛ぶけど、ギネスってほんとにカツサンドに合うよね)。 さて3つ目は「セント・アンドリュース」(写真左)。その名の通り、「全英オープン」も開催されるあのゴルファー憧れのコースのクラブハウスで唯一売られているビールだとか(「じゃぁ、なぜ日本で飲めるんだ?」なんて野暮なことは聞かないで)。 これも、僕の好きなエール・タイプで、色は茶色っぽいが、香りと苦みのバランスがとてもいい。イギリス人って、こういうエール・タイプを造らせればほんとに上手いなぁ。 4つ目。僕が以前のブログ=05年8月18日の日記=で最近一番気に入っていると書いたビール「ブルックリン・ラガー」の親戚のような製品、「ブルックリン・ペナント・エール」(写真右)。 ロサンゼルス・ドジャースの前身、ブルックリン・ドジャースのワールド・シリーズ優勝(1955年)の50周年を記念して造られたビールという(ということは限定品かな?)。 まろやかな口当たり、ほのかで上品な甘さ、華やかなドライ・ホップの香り。バランスの良さはやはり「ラガー」譲り。旨さに太鼓判を押します。皆さんは最近、どんなビール飲んでますかぁ?こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/31
コメント(10)
1月23~24日、3カ月半ぶりの愛媛県出張でした。訪れたのは松山、そして県南の宇和島。いつもながら宇和島へ行くのは大変です。バス~飛行機~バス~電車と乗り継いで約4時間半余。大阪からは(直線距離ではもっと遠い)東京へ行くより疲れます。 空路はいつもANA。行きはボンバルディアという約50人乗りのプロペラ機。よく故障するので有名な機種なのであまり気は進まないのですが、ちょうど乗りたい時間にはそれしかないから仕方がないという感じです。 23日の松山では、地元の出先の人と一緒に晩ご飯を食べました。だから、BAR巡りのスタートは午後9時頃に。スタートが遅くなったのに加えて、翌日朝8時の特急に乗って宇和島へ行かねばならず、明日は6時半起床です。 という訳で、今回の松山のBAR巡りは時間も十分にないので、老舗のBar露口(写真左)と、初めて行く予定のBar・IKEUCHI商店の2軒だけにしようと決めていました。 まず、露口。いつものように、マスターと奥さんの朝子さんは温かく僕を迎えてくれました。いつもは混んでる時間帯なんですが、この日はほかに1人客が2組だけと、意外とすいていました。 で、珍しく落ち着いた気持ちで、ジン・リッキー、そして白州のストレートと2杯をじっくり味わい、朝子さんともゆっくりとおしゃべりができました。 露口は一言で言えば、懐かしい我が家に帰ってきたようなBAR。ここにくれば心がなごんでほっとします。「また松山へ来れば、必ずお邪魔しますからねー」と言い残し、後ろ髪を引かれる思いで、2軒目へ。 2軒目というか本日最後のBARは初めてのお店「IKEUCHI商店」(写真右)です。前回、松山にお邪魔した際、別の老舗BARのマスターから「絶対にいい店だから、行ってみなさい」と教えてもらったお店です(BARのマスターっていうのはヘンな人種で、自分の店以外のBARを、商売がたきなのによく紹介してくれます)。 評判通り、マスターの池内さんは気さくな、いいおじさんでした。店内は7、8人も入ればいっぱいになりそうな広さですが、これがまた客との距離感を縮めてくれます。店にはマスターのほか、親切な女性バーテンダーさんも1人います。 夜になると結構冷え込んできたこともあって、IKEUCHI商店では、ホット・カクテルばかりを頼みました。1杯目はホット・バタード・ラム、2杯目はホット・ブラディマリー。後者の方は、「かなりスパイシーな感じでお願い」と無理を言いました。 話もはずんで、酒も進んだ松山の夜ですが、明日が早いということもあって、IKEUCHI商店にも11時半くらいにはお別れをしました(おかげで、「***商店」というヘンな名前の由来、聞き忘れてしまいました)。 松山には今年はもう来ることはないかもしれませんが、来年初めには、また仕事の予定が入っているから、きっとまたお邪魔できます(まぁ、僕が来年もこの職場にいれば、の話ですが…)。 最後に、2日目の宇和島の話を少し。仕事での滞在時間は5時間ほど。あっという間に引き返さなければならない時刻に。帰る前に、必ず買って帰ろうと思っていた宇和島の「野中かまぼこ」本店に寄りました。 愛媛県内には、名物の「じゃこ天」を売っている店がたくさんありますが、僕は「野中かまぼこ」のが一番好きです。歯ごたえがあって、風味も申し分ありません。 いつもように、「はらんぼうの手押してんぷら」と白い「身てんぷら」(写真左上)を買って帰途につきました(この店ではじゃこ天のことを「てんぷら」と称して売ってます)。 この「野中のじゃこ天」もお土産で買ってきた分を食べ尽くしてしまうと、当分は、通信販売で買うしかないなぁ…。それが今、ささやかな悩みです(写真右=これも今回の愛媛土産の「松山あげ」。普通のあげよりもあぶらがじっくりしみ込んでいるっていう感じです)。【Bar露口】松山市二番町2-1-4 電話089-921-5364 【Bar IKEUCHI商店】松山市二番町1-11-9 電話089-933-9226こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/26
コメント(6)
前回の日記の末尾に書けばよかったのですが、本日から四国に出張いたします。このため、日記は「臨時休業」とさせていただきます。 行き先はいつものように(?)松山&宇和島です。ただし、今回はちょっとあわただしい出張なので、BAR巡りに使える時間はあまりありません。 宇和島滞在も約6時間くらいの予定です(名物の「じゃこ天」は忘れずに買って帰るつもりですが…(笑))。 次回の更新は、25日か26日を予定しております(ネタ不足の昨今、何を書くかもまだ全然決まっていませんが)、皆様どうかご了解ください。 で、これを書いただけで終わるのも、あまりに愛想がないので、先日、大阪のあるBARでいただき、感激したチーズの盛り合わせのことを少し。 濃厚で、果実味豊かな赤ワインを飲んでいたら、無性にチーズが食べたくなりました。そこで「少量で、盛り合わせでお願い」とマスターにわがままを言いました。 ブルー、カマンベール、ウオッシュ、ミモレットと僕の大好きな4種を合わせてくれたのですが、味だけでなく、その盛り付け(写真左)も素晴らしかったのです。 マスターはチーズのほかに、多彩なドライフルーツや木の実、さらにブルーには柑橘系のジャムを少し添えてくれました(もちろん美味しいクラッカーも)。 「えっー! ブルーにジャム?!」と思った貴方、僕は以前どこかのBARで一度味わったことがあるのですが、意外にも、これが相性抜群なのです。 「気持ち悪い」なんて思わず、先入観を捨てて味わってみてください(ほんと旨いんだから)。また違ったチーズの世界が、きっと開けるはずですよ。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/23
コメント(16)
神戸に行く機会は、公私ともに結構多い方だ。月に2回は訪れているかなと思う。買い物にも便利で、素敵なBARや食べもん屋さんもたくさんあるし、第一、歩いているだけで楽しい街、それが神戸だと思う。 うちの会社のオフィス(支店)は、三宮や元町のちょうど中間くらいの場所に位置し、しかも旧居留地に真ん中と絶好のロケーションなのだが、残念ながら、会社の周りには、おしゃれなカフェはあっても僕の大好きなBARは少ない。 遊びで行くときはもちろんだが、仕事で行く時も、用件が早めに終わって日も暮れてということになれば、「きょうは直帰します」と本社へ連絡して、そそくさと夜の街へ消える。 一人で飲み歩くのもいいのだが、寂しいときは突然、知り合いに「三宮(または元町)まで出て来てるんだけど、ちょっとどう?」と電話したりする。友人を待つ間、時間をつぶすのにちょうどいいBARがあれば最高だが、そんなBARが三宮にはある。 三宮駅から徒歩数分、東急ハンズの東側に南北に伸びる「東門筋」という飲食店街の通りがある(神戸で「ひがしもん」と言えば大抵の人は知っている)。その通りの中ほど、南から北へ歩けば、左側にある「Azabu Bar」(写真左&右上)というこじんまりした酒場が、僕のお気に入りの「待ち合わせスポット」。 店の造りはBarというより、アイリッシュ・パブ風。1階はスタンディングのカウンターと少々のテーブル席。2階にはテーブル席があるというが、僕はいつもスタンディングのカウンターで飲むのが好きなので、実は、2階には一度も足を踏み入れたことがない。 「なぜ神戸なのに、アザブ(麻布)・バー?」と誰しも疑問に思う。オーナーは普段、店には出ておらず、店はスタッフだけで(バーテンダーさんがいつも数人)仕切っている。 ある時、バーテンダーさんにそんな疑問をぶつけてみたら、「いやぁ…、オーナーは若い頃、東京の麻布に暮らしていて、思い入れがあったので店の名前にもらっただけらしいですよ」と拍子抜けするような答えだった。 それはともかく、店の雰囲気はとてもいい。スタッフの接客・サービスもほぼ及第点だし、落ち着いた雰囲気で、お値段もリーズナブル(ノーチャージ!です)。年中無休というのも嬉しい。 さらに感激するのは、ここではウイスキーのハイボールを頼めば、サントリーの角瓶で氷を入れない「サンボア・スタイル」でつくってくれる(もちろん、「氷入りで」と言えばそうしてくれます)。 「なぜ?」と尋ねたがりの僕がまた聞くと、「神戸が発祥の地のサンボア・バーに敬意を表して」とバーテンダー氏。(大正時代末に第1号店が生まれたサンボア・グループは神戸が発祥の地だが、今はなぜか1軒もない)。 店名は「麻布」だが、いたって庶民的なこの酒場。皆さんも、三宮で待ち合わせの節にはぜひ一度ご利用を。目印は店の前に立つ「ビフィーター・ジン」のシンボル、近衛兵の大きな人形(写真右上=これは「東門筋」を北から下りて来て撮ったので、通りの右側に見えます)です。【Azabu Bar】神戸市中央区下山手通1丁目4-10 電話078-322-1189 午後5時~午前1時 定休日なしこちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/19
コメント(4)
ジャズを初めて聴き始めた70年代後半、僕よりジャズに詳しい同僚が教えてくれたピアニストの1人が、マッコイ・タイナー(McCoy Tyner)という人だった。 そして、その彼が「このアルバムはきっと気に入りますよ」と教えてくれた素晴らしいアルバムが、「バラードとブルースの夜(Nights Of Ballads And Blues)」(写真左、1963年発表)。 そのアルバム(レコード、当時はまだCDはなかった)には、サテン・ドール、ラウンド・ミッドナイト、ブルー・モンク、酒とバラの日々(Days Of Wine And Roses)等々…。 今ではジャズ・スタンダードの定番と言える曲がたくさん詰まった名盤。独身時代、北陸の金沢という雪国で暮らしていた僕にとって、仕事に疲れ帰宅したアパートの寂しい夜を癒してくれた思い出深い1枚でもある。 マッコイ・タイナーは1938年米国フィラデルディア生まれ。15歳でジャズ・バンドを結成し、59年、21歳の若さで、あの伝説のサックス奏者、ジョン・コルトレーンのコンボに迎えられたような素晴らしい才能を開花させた。 タイナーはその後、62年には初のリーダー・アルバム「インセプション」をリリース。その後も、ソロや様々なユニットで数多くのアルバムを発表してきた。代表作には「リアル・マッコイ」「リーチング・フォース」「サハラ」など。 僕自身は「バラードと…」のアルバムの後、ビル・エバンスやキース・ジャレット、オスカー・ピーターソンに関心が移ったため、タイナーとは疎遠になっていた。 そんな僕が7年前の2000年、久しぶりに出合ったタイナーのアルバムが「夜は千の眼を持つ(A Night Has A Thousand Eyes)」(写真右)(以前、トップページの「おすすめCD」でも紹介した)。 これはCDショップでたまたま買ったのだけれど、スタンリー・クラーク(B)、アル・フォスター(Ds)というテクニシャンの2人を従えてのアルバム。だが、久しぶりに聴いたタイナーの演奏に、僕は腰が抜けるほど驚いてしまった。はっきり言って凄い! 名曲ぞろい! タイナーはこのアルバムを制作した時は60代前半。しかし、聴けば分かってもらえると思うが、タイナーの弾きっぷりは、衰えを見せるどころかとても元気で軽やかで、今風のノリなのだ(スタンリー・クラークのベースも凄いが…)。 タイナーはことし69歳になるが、昨年には「イルミネーション」と題したオリジナル・アルバム(写真左)を発表。老いを感じさせない精力的な活動を繰り広げている。 ジャズ・ピアニストは、例えばハンク・ジョーンズのように、高齢になっても相変わらず活躍し続けている人が多い。僕は、タイナーもまだまだ元気である限り頑張ってほしいと願っている。 ※CD画像はTower Record HPから引用・転載しました。感謝いたします。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/15
コメント(6)
お正月気分も薄らいできたこの頃。皆様いかがお過ごしでしょうか? 馴染みのBARも相次いで営業を再開し始め、それに合わせて僕の07年のBAR巡りもまたスタートしました。 お正月のワインや日本酒にも少し飽きてきて、ぼちぼち「美味しいモルトが飲みたいなぁ…」と僕のウイスキーの虫が蠢き始めました。 あるBARのマスターからの年賀状に、「1月第2週にモルト・ウイスキーを半額でご奉仕いたします」と記されていたのを、僕が忘れる訳がありません。 「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしまーす」と年始の挨拶をする僕に対し、「御神酒代わりにどうぞ」と特製のフルーツ・パンチを1杯くださいました。 “御神酒”もそこそこに、早速、モルトを頂戴することに。マスターはすでにお勧めのモルトを考えていたらしく、次から次へと棚からモルト取り出し、カウンターの上に並べていきました。 冒頭の写真に映っているのはごく一部ですが、左からグレン・リベット1972年、ハイランドパーク30年、ラフロイグ1974年(31年もの)、マッカラン25年、ピアレス・ボウモア1966年です(左から4本はいずれもオフィシャル・ボトルです)。 で、僕はこういう時にしか飲めない上等・上質で、稀少なモルトを飲むことにしました。まず1杯目に飲んだのは、ボトラーズとしては有名なピアレス・コレクションのボウモアの1966年(写真右)。 このピアレスの60年代のボウモアは、パッション・フルーツやオレンジの芳香が漂う極上の味わいで知られていますが、僕は68年と69年ものしか飲んだことがありません。 普段は1杯4千円が2千円で味わえる。しかも未体験の66年とあれば、ぜひ一度味わってみたいと思うのはモルト好き、ボウモア好きの僕としては、当然でしょう。 味わいは、もちろん期待通りでした。あと何年、僕らはこういう素晴らしいボウモアを味わえるのでしょうか。いつかはなくなる60年代もの、と考えるとさびしくなります。味わえるうちに、この至上の幸福に浸るしかありません。 もう1杯は、「世界限定2500本のボトリング」というオフィシャルのグレン・モーレンジ1971年「ザ・カローデン・ボトル」(43度。24年熟成で、95年に瓶詰めした限定ボトル)=写真左です。 「カローデン」というのはスコットランド軍とイングランド軍が激闘を繰り広げた1746年の「カローデンの戦い」を意味します。このボトルは、その250周年を記念して96年発売されたとのことです(これも通常の半額、2千円という涙もののお値段でした!)。 グレン・モーレンジと言えば、アイラ系でもないし、マッカランやグレン・ファークラスのように、シェリー樽香を強調したモルトでもない。僕には、「なんとなく個性に乏しいモルト」というイメージ(印象)でした。 そんなグレン・モーレンジだが、マスターは「これは凄い、驚愕のモルトですよ。凄くピートが効いていて、まるでボウモアの『バイセンテナリー』(1979年にボウモア200周年を記念して限定発売された、今では1本20万円近くする稀少モルト)のような味わいなんです」と興奮気味に話す。 確かに、マスターの表現は正しかった。「バイセンテナリー」は以前、飲んだことがある。「究極のボウモア」とも言える味だが、僕の舌と脳裏にある味の記憶と、このグレン・モーレンジ限定ボトルの味わいはとても似ていました。 そして、このモーレンジ限定ボトルは、これまで僕が飲んだどのモーレンジよりも旨く、そしてピーティで、ほのかなスモーキーささえ感じる味わいでした。モーレンジ恐るべし!(写真右=モーレンジ「ザ・カローデン・ボトル」は立派な証明書付きでした)。 ちなみに一緒に同行したモルト好きの同僚は、グレンリベット1972年とマッカラン25年を頼みました。そして、お互いのモルトを少し交換して、計4種類を味わい合いました。 という訳で、お正月早々、超極上のモルトを飲んで、とても幸せな気分になりました。これを上回るモルトに今年また出合えるかどうか。モルトの世界は行けば行くほど奥が深いです。こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/11
コメント(4)
年の初め、ことしもいろんなバーテンダーの方々から年賀状をいただきました。なかには遠隔地にあるためなかなかお邪魔できないのに、毎年律儀に賀状を下さる方もいて、ほんとに恐縮します。この場を借りて心から御礼を申し上げます。 さて、そんなバーテンダーからの年賀状を見ていて、思わず絶句した1枚がありました。僕がこの5、6年ほどずっと行きつけにしている大阪ミナミのバーのオーナー・バーテンダーさんからのものでした。 そこには次のように記されていました。「さて、私事ではございますが、一身上の都合により、本年末をもちまして閉店し、故郷広島へ戻ることとなりました。短い間でしたが、皆様から頂いた沢山の思い出を大切に、新しい一歩を踏み出そうと思います」。 僕は、頭をガァーンと殴られたような気分になりました。そのバーとは、ミナミの三津寺筋にある「モリタ・バー」(写真左)。そして賀状の主は、そのオーナー・バーテンダーである盛田秀朗(ひであき)さんでした。 広島へ帰ってバーを開くのだろうか? 「新しい一歩」とは何だろう? 年賀状に描いてあった、のどかな田園地帯の小川で釣りをする男性の絵はなにか意味ありげにも思える。僕の頭には不安が駆けめぐりました。 僕はこれまで、自分のお気に入りの行きつけのBARで、あまり他人に荒らされたくない店については、ブログで紹介する際も、店名やバーテンダーさんの実名は出さず、原則としてイニシャルでしか書きませんでした。 「モリタ・バー」もそういうBARの1つでした。僕がブログでしばしば、「大阪ミナミのBar『M』」として、バーテンダーの人柄や接客、サービス、居心地の良さをいつも誉めていた店が、他ならぬこの「モリタ・バー」でした(写真右=カクテルの技も素晴らしい盛田さん。とても「絵になるバーテンダー」です)。 盛田さんは大阪ミナミの老舗BAR「Whisky」で修業された後、2001年に独立・開業されました。30代の若さながら、その確かな技術に裏打ちされた接客とサービスで、お店は短期間でミナミでも最も評価の高いオーセンティックBARの一つとなりました。いつも上質な客が集う、雰囲気の良い店としても知られるようになりました。 その「モリタ・バー」がなくなることは、僕にとって、片腕を引きちぎられるくらい辛(つら)い事実です。新春早々、5日から開店した「モリタ・バー」に僕は早速お邪魔して、盛田さんにじっくりお話を伺うことができました。 結論から先に言うと、盛田さんは「バーテンダーをやめて、実家のある広島の三次(中国山地にある町です)に戻って、農業をする」と言うのです。ご本人は「親にせがまれていやいやというのではなく、昔から、いつか農業をやってみたいという夢があったのです。だから決して後ろ向きの決断ではないので…」と、明るい表情で語ってくれました。 バーテンダーとしては、NBA(日本バーテンダー協会)大阪中央支部きっての実力派の盛田さんですが、「バーテンダー仲間にも、ごく一部の親しい人にしか事前には決心を伝えなかった」と言います。年賀状で初めて彼の決断を知り、僕のように絶句しているバーテンダーさんもきっと多いに違いありません。 もし僕が相談を受けたとしたら、もちろん、「考え直してくれよ。もったいないじゃないか」と強く翻意を促すでしょう。でも、この夜聞いた彼の固い決心を知ると、とても説得する自信はありません(写真左=今年最初につくってもらったカクテル「ボルガ・ボートマン」。酸味と甘味のバランスよくて、旨い!)。 「モリタ・バー」が消えることは、この店をこよなく愛する僕にとっては、「断腸の思い」と言う以外、言葉が思い当たりません。他の常連客も同じ気持ちでしょう。唯一の救いは、盛田さんが「店は内装などはそのままの状態で買ってくれて、引き続きバーをやってくれる人を探します」と言ってくれたことかもしれません。 「モリタ・バー」の名は消えても、盛田さんのスピリットはこの店の空間に残り、受け継がれていくでしょう。あと1年。僕はこの「モリタ・バー」にできる限り足を運び、名残を惜しみたいと思っています。 皆様も大阪ミナミにお越しの際には、ぜひ、「モリタ・バー」に足を運び、盛田秀朗という素晴らしいバーテンダーの姿と至上の空間を脳裏に焼き付けていってください。【モリタ・バー】大阪市中央区心斎橋筋2丁目6-17 三津寺辻ビル4F 電話06-6211-1134 午後6時~午前1時(日祝は~午前零時) 月曜休こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/07
コメント(11)
皆さま、明けましておめでとうございます。正月三が日は、つつがなくお過ごしでしょうか? 年が明けても、相変わらず異常気象が続いていますね。ほんとに暖かい正月です。冬らしく、正月らしくありません。 きょう3日は(関西地方の話ですが)最高気温が20度近くになった所もあったとのこと。おかげで、我が家のバラ(「芳純」という品種です)も、本来ならこんな時期に咲かないはずなのに、真冬の狂い咲きです(写真右)。 さて、我が家の元日は、前回のブログでも記したように、お昼過ぎから友人夫婦らが次々と訪れてのにぎやかな一日でした(ただ、来訪の予定だったメンバーのうち3人が体調不良のため、ドタキャンとなってしまい残念でしたが…)。 まぁ、それでも10人近いメンバーが集まったので、おせち(写真左)も相当たいらげて、お酒も、シャンパンやワイン、日本酒、ビールなどが次々と開いていきました。 おせちの中身(メニュー)は、だいたい毎年同じで、皆さんの家庭ともそう変わらないと思います(量はちょっと多めかもしれませんが…)。 紅白のかまぼこ、伊達巻、揚げ巻、カズノコ、タイの塩焼き、エビの漬け焼き、タチウオのきずし、平目の昆布じめ、穴子の八幡巻、鴨の有馬焼(山椒を使った照り焼きです)、野菜のお煮しめ、モロコの煮物、紅白なます、ゴマメ、栗きんとん等々…(唯一、「昆布巻き」は誰もあまり好きじゃないので入れません)。 珍しいのは、我が家では柚子をくりぬいた中に糸クラゲと明太子を和えた酢の物を必ず人数分だけつくることです(糸クラゲは神戸の中華街でしか売っていないので早めに買っておきます)。 また、黒豆は京都・錦市場で買った丹波産の上質の黒豆を電気鍋で約24時間炊いた、こだわりの品です。今年は「しわもなく綺麗に炊けてる! 味も旨い!」と評判も上々でした。 おせちの中身はともかく、シャンパンで乾杯をした後、この日のためのとっておきのワインを2本開けました。 1本は「シャトー・ラトゥール92年」(写真右)、もう1本は友人夫婦が、フランス土産で持ってきてくれた南仏ラングドック地方のワイン「マス・デス・コス(Mas des costes)」=写真左下=(まだ日本には未輸入だとか!)。 前者は言わずと知れた、ボルドーの「格付け一級」ワイン。深い色合い、豊かな果実香、凝縮された複雑な味わいはほぼ期待通りでしたが、ワインに詳しい友人の寸評では、「まだ少し早かったかも…」。 92年とあって、「ちょうど飲み頃かなぁ」と思っていた僕でしたが、開栓したからには、もう「後悔なし!」です。 後者は、ラングドック地方の「ドメーヌ・オ・リルゥー」というワイン農園の赤ワイン(2003年もの)です。持ってきたくれた友人の奥さんは、ここのジャン・ピエール・ランビエさんという社長と知り合いで、特別に譲ってもらったという話です。 ふくよかな果実香で、飲みやすいミディアム・タイプ(品種はメルローやシラーが中心なのかなぁ?)。少し誉めすぎかもしれませんが、ラトゥールに負けないくらいのバランスの良さ! 日本にはまだお目見えしていないけれど、フランス国内ではとても評価の高いワインだということです。そんなワインがいち早く飲めるなんて、ほんと嬉しいですね。 おせちをひとしきり食べて休憩した後、夕方からは金沢・近江町市場直送のズワイカニ3杯を使った「カニ鍋」で、第二ラウンド!。そんなこんなで楽しく飲み、食べ、歌い、元日の夜は更けていくのでした。 正月早々、プライベートな、あまり中身のない日記にお付き合いいただき、有難うございました!こちらもクリックして見てねー!→【人気ブログランキング】
2007/01/03
コメント(14)
全8件 (8件中 1-8件目)
1