ギャンブルで大破滅

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2006/07/18

タイムアウトまで、残り５分・・・

テーマ： ◆パチンコ◆スロット◆(8281)

カテゴリ：スロット・パチンコ破滅からの逆転を

ご・ご・ご・ご・ご・・・・

音を立てて、逆転への扉が閉まろうとしていた。

私は私はなんとか・・・

その扉が閉まり切って、破滅の闇の中に取り残されぬように・・・

走った・・・走った・・・走った・・・・

ただひたすら、その扉の内に身を滑り込ませようと・・・

走った。

扉が閉まるにつれ・・・

扉の奥の光が閉ざされていき・・・

ここで・・・

その逆転の扉をくぐれないようでは・・・・

もうギャンブルは引退すべきなのかもしれない・・・

それほどまでに・・・・

くぐらなきゃならない扉だった。

もう、欲しいものは見えていた。

目の前に求めるものが輝きを放っているのに・・・

無情で無機質な逆転を阻む扉は、ただ淡々と己に与えられた仕事をこなしていた。

そう、扉は毎日２２時５０分に閉まる。

たとえ、どんなことがあろうと、すべてのものに平等に決められていることだ。

私は走り、手を伸ばせばそれを手にできることが確実な位置にいることは分かっていた。

唯一、私の妨害をするのが・・・・

その扉の存在である。

間に合うはずだった。

常識的に考えれば・・・

相当の不運に見舞われない限り・・・・

しかし・・・・

言うまでもなく・・・・

私は、ここのところツキに見放されている。

望まぬ薄い確率をヒキ続けるのだ。

私はここで、見放されるようであれば・・・・

引退だな・・・

そう思っていた。

時刻は２２時１５分。

私は、本日の仕事を終え、自宅の目の前にあるホールに来ていた。

今から打って勝てる台はあるだろうか・・・？

なければ、帰ろう・・・

そんなことを思っていたとき・・・・

そこにそれが存在した。

台はキングオブマウス。

そして・・・・・

本日のデータが現在１６０Gハマリで・・・・

Ｂ０・・・

そして・・・・

なんと・・・

Ｒ１

・・・・・

私はスライディングするぐらいの勢いで台に飛びついた。

いまどき、こんな台が拾えることなどまずありえない。

ご存知のとおり、キングオブマウスはＲ後はＲ専用のＲＴテーブルが存在し、２６０Ｇ以内に必ずボーナスを放出する。

なのに・・・

この台はＲ後１６０Ｇでヤメてあるのだ。

つまり・・・・

残り１００Ｇ以内に必ずボーナスを引けるということだ。

それはつまり、そう遠くない未来に必ずＢが引けて７１１枚を手にすることができるということ。

私は４５分あれば大丈夫だろうと思っていた。

そして、投資すること３Ｋで・・・・

２００ＧでＲ・・・

・・・・

Ｒの確率は４０％未満・・・

相変わらず、ヒキが弱い。

だが、仕方がないと追うこと・・・・

追い金２Ｋでボーナスが確定した。

さすがにＢだろう・・・

私はそう思った。

しかし・・・・

まさかのＲ

・・・・

馬鹿な・・・・・

時刻は２２時３５分・・・

この店の閉店まで・・・・

残り１５分・・・・

１５分で２６０Ｇ回すことはぎりぎり可能かもしれないが・・・・

もし・・・・

これがＲだったら・・・？

私はみすみす来ると分かっているＢを手にできないことになる・・・・

期待値が２００％を大幅に超えるような台で・・・・

まさか負ける・・・？

嘘だろ？

私は高速で回し始めた・・・

そして・・・・

Ｒのもち球内でボーナスが確定した・・・

頼む・・・頼む・・・・頼む・・・・・

渾身の祈りを込め・・・・・

私はねずみを狙った。

２匹まで捕獲したねずみだが・・・・・

３匹目は私の目の前を滑るように逃げていった・・・・

そう・・・・・

Ｒだ・・・・・

「ｄさ▲んい☆うｈｇ！！」

心の中で言葉にならぬ叫び声を上げ、発狂している私がいた。

私は放心しそうになる己を叱咤し・・・

ぶん回し続けた・・・・

何故・・・何故・・・・何故なんだ・・・・

０．４の４乗だぞ？

１．６％以下・・・

期待値２００％以上の台で・・・・

馬鹿な・・・馬鹿な・・・・・馬鹿な・・・・

時刻は２２時４５分・・・・

閉店のテーマ曲である「ＨＯＮＥＳＴ」と歌っている歌が流れている。

Ｇ数は５０Ｇ・・・

残り、５分じゃ２１０Ｇは回せない・・・

嘘だろ？

私は引くことが分かっていて、手を伸ばせば届く位置にあるＢを・・・・

閉店で取りこぼすのか・・・？

しかも・・・

己のヒキの弱さが原因で・・・・

扉は閉まりつつある・・・

届けっ届けっ届けっ！！

競馬で自分が買っている馬が、残り１００Ｍからすごい勢いで追い込んできているときのように・・・

私は願いながら、レバーをたたく。

届けっ！！魅せろっ！！魅せるんだ！！

時刻は刻々と迫る。

私の後ろには・・・・

死が近付いている動物に張り付いているハゲタカ・ハイエナのように・・・

店員が張り付いている。

時間が来次第・・・・

止められるだろう。

おまけに・・・・

私が最後の客のようだ・・・・

やめてくれ・・・・

Ｒ４連で絶対勝てるはずの台で負けるなどという戯れは・・・・

スロットのウェイト時間に時計を見ると・・・・

時刻は２２時４７分・・・

はあ・・・はあ・・・・はあ・・・

息遣いが荒くなる・・・

ヒリツク・・・

確かに・・・・・

ヒリツク・・・・

だが・・・・・

勘弁してくれ・・・

これを引けないようでは・・・・

ギャンブラーとして終わっている・・・・

残り２分を切った・・・・

タイムリミットはあと僅か・・・・

駄目なのか？

もう・・・・・

私は終わっているのだろうか？

そう思ったとき！！

チャンスゾーンに入った。

Ｇ数は９０Ｇを超えたところ・・・・

ちょうどＲＥＧ後のテーブルで熱いところに差し掛かる・・・

引けっ、引くんだ！！

このくらい引けないようじゃ・・・・

死体だ・・・・

残り１分を切った・・・・

やばい・・・やばい・・・・やばい・・・・

神よ、いるなら救えっ！！

私を救うんだ・・・・

普段は拝金教などと主張しているくせに・・・・

困ったときだけ神頼み・・・・

救えないな・・・・

焦れてぶん回している私がいる一方で、ひりついた時に現れる冷静な自分の思考が皮肉に嗤う。

扉は・・・・

もう閉まりかけていた・・・

しかし・・・・

私の手も・・・・

締まる寸前の扉の内側へともぐりこんでいた。

後は・・・・

私が扉に押し潰されるか・・・・

私の身体が扉の内に入るのが先か・・・・

そう・・・・

佳境だった。

チャンスゾーンの文字が赤に変色したのだ・・・・

間に合えっ！！

間に合ってくれっ！！

もう・・・

時間など見ていられなかった。

かかる４秒のウェイト時間が１０分にも感じるほど長かった。

いつ・・・・

後ろの店員に手を抑えられてもおかしくはない・・・・

そして・・・

私を限界までひりつかせるように・・・・

バトルに入った。

間に合えっっっ！！

店員が私の手を抑えるのと・・・・・

私がボーナスを確定させるのは、僅かに・・・・

私の方が速かった。

とりあえず、私のボーナスは確定させられた。

しかし・・・・・

ここから６０％を引いているか４０％を引いてしまっているかの振り分けがある・・・・

もし・・・・

４０％を引いていたら・・・・

間に合ったと思った扉の真ん中で・・・・・

私の下半身と上半身を分ける１点で押し潰されて、切断されてしまうような痛みを伴う終わり方だ・・・・

逆に間に合えば・・・・

私は逆転を手にできる・・・・

私はレバーを叩くと・・・・

マウスを狙った。

そして・・・・

私はゆっくりと席を立つと・・・・・

メダルを７１１枚流した。

かろうじて逆転を手にできた。

本日＋６Ｋ

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