「杉の花粉」の独断と偏見に満ちた愛読書紹介コーナー

◎「杉の花粉」が贈る独断と偏見に満ちた愛読書紹介

　「つぶやき」が、今の流行りの様ですが、私は、相変わらず、我儘放題、好き勝手に書いています。
　「一言」で伝えたい、自分の主義・主張って何なのでしょう？

　極稀に、こんな「零細ブログ」にご意見をいただくことがありますが、殆ど、機会が在りませんので、「お返事」に慣れておりません。
　見当外れな回答を避ける為にも、ご意見の論拠を示していただけると助かります。

　かしこ

◎『氷菓』（米澤穂信著：角川文庫）

　私は、中学生の頃から「角川文庫」が大嫌い、でして、極力、「角川文庫」なんてのは買わない、で過ごしてきました。
　この作者は、「角川スニーカー文庫」による販売計画の戦略ミス、で埋もれかけた、と云われています。
　何でも笠井潔さんって作家さんに拾われて、今に至る。ってコトらしいのですが。
　まぁ。
　相変わらず「角川文庫」なんてのは、クソ拭く紙にもなんない、ってことが証明されただけなんでしょうけど。
　あっ。内容でした、ね。
　神山高校古典部って場所を舞台に。
　折木奉太郎、と云う主人公と素封家出の千反田える、ってヒロインの「学園ドタバタ喜劇然とした推理小説もどき」と思って貰うのが、手っ取り早い作品です。
　どこか不自然と云うか、不器用と云うか、そんな作者の筆力に少し疑問が残る、物語展開です、し。
　ただ、日常の何でもない事、を推理のネタにしている処が面白い。
　小難しい事でアタマがイッパイなんて方、にお勧めの作品だと思います。
　・・何も考えなくて良いですから。
　表題の『氷菓』ってのは。
　榊原郁恵の『夏のお嬢さん』を大きな声でっ。さぁ、ご一緒にっ！
　「・・あいすくりーむ、ゆうすくりーむ。好きさっ！」ってか？

◎『愚者のエンドロール』（米澤穂信著：角川文庫）

　神山高校古典部って場所を舞台にした「折木奉太郎」と云う主人公と素封家出の「千反田える」ってヒロインの「学園ドタバタ喜劇然とした推理小説もどき」の第二弾です。
　学園祭用に２年F組が、映画を作ろうとしたのですが、脚本家が病気でダウン。
　その所為で、映画の結末が誰にも判らなくなった。
　なんて、すっごく不自然な状況、を解決するのが、我らが古典部っ！
　サブ・タイトル「Why didn’t she ask EBA?」が、全てを語ってます、けど。
　あと。最初と最後の「ネット会話」が良い味を出してます。

◎『クドリャフカの順番』（米澤穂信著：角川文庫）

　神山高校古典部って場所を舞台にした「折木奉太郎」と云う主人公と素封家出の「千反田える」ってヒロインの「学園ドタバタ喜劇然とした推理小説もどき」の第三弾です。
　古典部の文集『氷菓』を、手違いで大量に刷ってしまい、それを何とか文化祭中に売る。
　それが、一応、メインテーマです。
　表題の『クドリャフカ』ってのは、「ロケットに乗せられて宇宙をグルグル廻った犬の名前」らしいのですが、特に何の意味もアリマセン。
　クリスティの『ABC殺人事件』を模した、怪盗？十文字による盗難事件が発生し、それを解決する、我らが古典部っ！
　そして、山と積まれた『氷菓』は如何なるのか！
　手に汗握り・・ません、けど。ぜーんぜん。
　「AK（カラシニコフ小銃型水鉄砲）」ってのは、無茶苦茶に無理がある、よーな。
　兎に角。
　この推理は、絶対に解けませんっ！

◎『春期限定いちごタルト事件』（米澤穂信著：創元推理文庫）

　中学生時代に名推理で有名だった「小鳩君」と「小佐内さん」が、高校進学を機に、手を取り合って「小市民」を目指す？
　なんて、良く判らない設定の『小市民シリーズ』第一弾です。
　むかっ！とくる程に、不器用で苛々する作風。
　第二弾『夏期限定トロピカルパフェ事件』の為に、我慢して読んでください。
　この作品が全部、『夏期限定トロピカルパフェ事件』の伏線になってます、から。

◎『夏期限定トロピカルパフェ事件』（米澤穂信著：創元推理文庫）

　中学生時代に名推理で有名だった「小鳩君」と「小佐内さん」が、高校進学を機に、手を取り合って「小市民」を目指す？『小市民シリーズ』第二弾です。
　相変わらず、むかっ！とくる程に、不器用で苛々する文章です、けど。
　そして、ガキ向けのイラストです、けど。
　安心してる、とエライ眼に会います。
　だって。
　これ・・悲劇です、から。
　まぁ。一度読んでください、な。
　私が、米澤穂信に感動した作品です。

◎『犬はどこだ』（米澤穂信著：創元推理文庫）

　「このミステリーがすごい！」ってアンケートじゃ最もポイントが高い、米澤穂信の作品ですけど。
　大したこと、ない。
　いや・・愚作だって思ってます。
　犬探し専門の探偵の、最初の仕事が、人探し。
　設定に凝り過ぎたのでしょう、か。
　妹とか、助手とか。
　もう少しマトモに書けなかったのか？
　すこおし、呆れ果てる作品です。

◎『さよなら妖精』（米澤穂信著：創元推理文庫）

　解体される前のユーゴスラヴィアから一人、やってきた少女マーヤ。
　そんな彼女と数ヶ月一緒に過ごす、守屋、太刀洗、白川、文原、四人の高校生。
　世界地図の中で、ユーゴスラヴィアが如何なったのか。
　そんなコトなんて。
　みんな知っているから、結末は、たった一つしかない、んですけど。
　私自身。
　東欧を廻る旅の最終地点としてベオグラードを考えて居ました。
　如何云う訳か、日本国へ飛行機の運航が無かったので、諦めてウイーンから帰国したのです、が。
　その翌年、１９９９年にNATO軍によるベオグラード大空爆。
　２０００年問題で、残存兵器の誤作動を恐れたNATOは、ありったけのミサイルをベオグラードに打ち込んだ。
　世界一美しい都、とまで云われたベオグラードは、廃墟と化す。
　ベオグラード空爆は、前世紀中で「最も醜い人類のエゴ」だと、私は思っています。
　この作品の、青臭いまでの高校生守屋の願い、やマーヤの面影が、ユーゴの悲劇とダブってしまう。
　その慟哭が抑えられません。
　本を読み終えて、どれだけの時間が経とうとも。

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2020年02月07日

一体全体、それはダレの責任で？あたしたちは、どうすればいい？

テーマ：たわごと

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豪華客船から
新型肺炎のキャリアさんが見付かったようで。
大騒ぎになっているのか？

ネット・ニュースとか
何だか
メディアさんは
乗客さんに不自由を強いた？日本政府の検疫を
ああだこうだ批判しているみたいだけど。
いやいや
そんなの
疑わしいお客まで
平気に乗せたちゃった、船会社さんの責任じゃないの？

乗客さんは
3,700人だったよね … [ 続きを読む >> ]

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