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聖書預言@ Re:バッテリーケースとリアブレーキスイッチの修理(11/16) 神の御子イエス・キリストを信じる者は永…
GREY@ Re:リアサス(06/25) 自分は、ノーマルスプリングに組み換えて…
turu 164@ Re:天空の林道の筈が道後山にてキャンプ(09/05) 道後山懐かしかったです。グリフイス さん…
グリフイス@ Re:天空の林道の筈が道後山にてキャンプ(09/05) おー。道後山にきんさったかね。広島弁。…
グリフイス@ Re:予想外の剣山スーパー林道と矢筈峠で帰還の危機に見舞われた2日目(09/02) またまた、凄い所に行きましたね。今度は…
2025.05.10
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心地よいウグイスの鳴き声で夜が開けたのでテントの外に出てみると、昨夜酔っ払っていて靴を仕舞うのを忘れていたので、夜露で濡れていた。
今日も快晴のようだ。朝日を眺めながら辺りを散策していると、クロスカブさんが起き出して来た。「寒かったでしょう。」と尋ねると、「途中で寒くなったのでジャケットを着て寝たので大丈夫だったが、このシュラフではダメだ。」との事。当たり前だ。それは夏用だ。
寝る前にモバイルバッテリーに繋いでいたiPhoneが充電71%で止まっている。バッテリー切れのようである。昨日は1日ナビを使用したので、バッテリー残量が15%にまで減っていた。カブ90には充電設備を施していないので、モバイルバッテリーが切れたら終わりである。LEDランタンからの充電を試みたがこれも何故か充電しないので、今日は出来るだけカーナビの使用を制限して運用する事にする。
日が昇り暖かくなって来たので、朝食の準備に取り掛かる。ガスバーナーにマルチグリドルを掛けて湯を沸かし、コーヒーを淹れ、次にベーコンと卵を焼く。フランスパンを半分に切って、切れ込みを入れポテトサラダを挟んだら朝食の出来上がりである。クロスカブさんは当然、私の作業を見ているだけである。
砂浜の低い防波堤に2人座って海を見ながら仲良く食事タイムになったが、クロスカブさんの話しが弾んで、小一時間もうだうだとしている内に、4組ほど居たキャンパーは殆ど帰ってしまった。
9時前になってようやく後片付けと、撤収に移ったが、お蔭で夜露で濡れていたフライシートも乾いていたので、ダラダラしていたのも良かった。
出発準備が整ったので、インカムを繋いで、吉田ダムに向かって出発だ。寒霞渓までの道は昨日の漁師に教えて貰ったし、標識もあるようなので、節電のためにナビは使わない。
吉田ダムは島に不釣り合いな程大きな規模で、回りの岩や海を見下ろす絶景が広がる。堰堤を少し散策して、寒霞渓に向かう。途中に、鳴門大橋と明石海峡大橋が望めるポイントがあると教えられていたのだが、その場所が良く分からなく通り過ぎてしまったらしい。木々の茂る山道は涼しく実に快適である。
寒霞渓のロープウエイ山頂駅に到着してみると、広島ナンバーのスクーターが1台駐車していた。寒霞渓の眺めを堪能しての帰り道で、瀬戸内芸術祭の看板が目に止まった。そう言えば連休の前辺りから始まっている事を思い出したので、行って見る事にした。この作品は渓谷に迫り出すように鉄の輪で作ったドームで、全て溶接で接合されていた。溶接も私とは違い綺麗なのだが、作品名も作者名も表示が無い。パンフレットにはあるのだろうが、表示すれば良いのにと不満を感じた。
次は尾根沿いに走り、寒霞渓よりも絶景で標高が高く777メートルある四方指大観峰に立ち寄った。遮る木々も無く180°以上の視界が開け、青い空と海に緑の山々のコントラストが実に美しい。天気も良いし正に絶景ポイントである。
次は山を下って中山千枚田に向かうのでここからはiPhoneのナビを使用する。県道26号への合流地点までは急勾配の下り坂が延々と続くので、ローギアに入れろとの注意看板が多く設置されており、ブレーキが効かなくなった時の待避所も数カ所設置されている程の急勾配だ。
車重の軽いカブなどはセカンドギアで下れば問題ないが、車重のあるクルマでオートマ車の場合、Dレンジだとブレーキだけで減速する事になるのでベーパーロック現象を引き起こしてしまう可能性がある。従ってエンジンブレーキが掛かるローレンジを使用せよと言う事だ。当たり前の事で教習所でも習っている筈だが、分からない人もいるのだろう。
県道26号に合流して更に下ると山間部に入る県道252号に分岐する。長閑な風景が広がる道を進んで行くと中山の千枚田に出る。何処かにバイクを駐めようとスピードを落とすと、警備員風のオジサンが出て来て駐車場に行けと合図を送るので、そのまま走るが駐車場らしき物は見当たらない。仕方がないので、少し広くなった路側帯にカブを駐めると、そこは瀬戸芸の作品展示場の入口になっていたので、行ってみることにした。
斜面に作られた小さな田んぼに続く石段を下るとイノシシ除けの柵があり、自分で閂を外して中に入るような仕組みになている。田んぼを渡り切るとまた柵がある。柵を抜けると目の前に竹で作られた進入路とアーチ状のオブジェに続く竹を編んだ巨大なドームに繋がる。入口には東南アジア系の女性2人が受付をしていた。ここは入場するのに料金が必要らしい。折角だから500円払って入場した。ドームの中は竹が並べられ座敷のようになっており、座敷に上がるには靴を脱ぐ必要がある。面倒くさいので靴を履いたまま座敷には上がらずそのまま寝転んでみたら竹の上だが実に気持ちが良い。目を閉じてじっとしていると、小川のせせらぎと鳥の囀りが聞こえ、何とも不思議な感覚で微睡んでしまいそうである。
クロスカブさんも隣で微睡んでいる。このままずっとここで眠りたいような衝動に駆られながら、長い間微睡んでいると突然静寂を破るけたたましい音で電話が鳴った。妻からの来客への指示だったが、どうしてこんな時に気分を台無しにする電話が鳴るのか。一度崩れた雰囲気は元に戻らないので退出する事にした。
ここで、クロスカブさんが何やらゴソゴソしているので尋ねたら、カブのキーが無いとの事。昨日の私と同じだ。落とす事は考えられないので、ポケットの奥をよく見てみればある筈だと言ってみたものの、全て探したが何処にも無い。
取り敢えず駐車したカブの所まで戻ってみる事にして元来た道を引き返す。カブのキーシリンダーを覗いてみると、キーが刺さったままだ。大間抜け。しかしこれで一安心だ。クロスカブさんはキーにキーホルダーを付けていないので、どうして付けないのかと尋ねると、キーホルダーを付けると車体に当たって傷が付くから付けないそうだ。それなら傷が付きにくい素材の物にすれば良いのにとアドバイス。キーだけ持ってる人を初めて見た。
中山千枚田の規模はかなり大きく、見上げた山の上の方にも広がっているので、山の上から見てみたいので、Uターンして道を探すと、至る所に観光車は進入禁止の看板が立てられている。どうやら千枚田の中を通る狭い道路に入り込んで来るクルマが多いらしい。それで入り口と出口に警備員を配置しているのだろう。これも観光公害の1つになっているようである。
次は小豆島オリーブ園に向けてカブを走らす。オリーブ園は島の南側にあるので、R436まで下り海岸沿いを東に進むと道路沿いにオリーブ園がある。駐車場にカブを駐めたのが11時。クロスカブさんは何処に持って行くのかお土産をどっさり買って、オマケに蛙のバフバフキーホルダーまで買ってカブのキーに付けていた。
ここにはオリーブの原木があるとの事で、オリーブ園の中を歩いて探しに行った。原木のオリーブは年数は経っているのだろうが、想像よりは幹が細く小さかった。少し早いがレストランで昼食とし、お洒落に海の見える席で10食限定のオリーブ牛のひしお丼を食したが、量が少なく物足りない。
フェリーの出発時刻は14時丁度なので、滞在時間は2時間弱。土庄港への帰り道に鎮座する富丘八幡神社に寄って、境内から2度目のエンジェルロードを見学し、有名なダンジリ祭りを見学する為の桟敷を見て回った。
クロスカブさんが、讃岐うどんが食べたいと言うので、ネットで探すと港の近くに「おおみねのうどん屋さん」なる店が14時まで営業しているとの事で、行ってみた。地元の人気店のようで、ナビが無かったら行けないような場所にあり、13時を回っているにも拘わらず大勢の客で賑わっていた。かけの大400円とおろしぶっかけ550円を注文、食したが美味かった。
14時前に港に戻ると、隼がバイクレーンの一番前で上船待ちをしていたので昨夜の宿を聞いてみると、ライダーズハウスだったようで、ここは布団付きで1泊1,000円との事。キャンプ場とあまり変わらない。スポーツバイクで旅をするなら、荷物が減らせるこういった旅も良いだろうと思った。愛知から毎年北海道や東北に旅をしているので、2型の隼は走行距離が既に10万キロを越えているとの事。ヨシムラの2本出しフルエキゾーストを含めて羨ましい限りである。
帰りのフェリーは隼を含めて赤い新型フェアレディZ、小豆島オートビレッジYOSHIDAに駐まっていたキャンピングカーも昨日と同じ顔ぶれだ。帰りが早いのでクロスカブのリコール修理に行くというクロスカブさんをR2まで送る途中、ジムニーと軽バンが正面衝突の事故に遭遇、軽バンは横転していて、救急隊がぐったりした怪我人を運んでいたので、地元の強みで迂回して午後4時無事帰宅と相成った。
毎回、寝具と酒以外は紙コップと割り箸しか持ってこないクロスカブさんであるが、次は天空の林道キャンプツーリングに誘うとしよう。

吉田キャンプ場の夜明け

出発準備が整ったカブ2台

吉田ダムから小豆島オートビレッジYOSHIDAを望む

吉田ダムの堰堤風景

寒霞渓展望台からの風景

四方指大観峰から四国を望む

中山千枚田に設けられた瀬戸芸の作品

休憩所となっている竹ドームの中

千枚田の一部と瀬戸芸作品

オリーブ園の中にあるオリーブの原木

オリーブ牛のひしお丼とレストランからの風景

おおみねのうどん屋さんの店構え

下船後のカブとフェリー






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Last updated  2025.05.10 13:53:19
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