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2月4日、先輩社中の初釜が、名のある某所で行われました。懐石はもちろん、道具、水屋のしたくも全て先方で用意してくださるので、身体だけ行けばいいというところでした。客5名、及台子での茶事。私は詰の客でご案内をいただき、楽しみにしていたのですが、亭主の体調が整わず、急遽交代。寒い日で、露地の霜柱が終日消えず、庭は冬枯れの風情。朝8時と夜8時に水を撒くとのこと。かくれた努力が、都会の中に、このような鑑賞に足る景色を作り上げているのですね。この庭は、四季の景色の変化著しくそれぞれが見事とのこと、作庭の賞をいただいたそうで、残る春・夏・秋にも伺いたいと思いました。当日のお道具、覚えているものを記します。 待合掛物 淡々斎筆『頌春』 遠山に梅の絵 三つ俵飾り 煙草盆 爪紅四方盆 青磁火入 汲出し 古伊万里 紫蘇香煎 腰掛煙草盆 小四方盆 糸巻火入 本席掛物 仙叟筆『壽』(本紙だけで半畳ほどもある大きなもの) 蓬莱山飾り 六角柳 釜 独楽型姥口 檜扇貝鐶付 角谷一圭造 炉縁 松竹梅蒔絵 司光造 棚 及台子 皆具 黄交趾 翠嵐造 火箸 古天明 鳥頭 羽箒 犬鷲 鐶 七宝綴り 美之助造 炭斗 炭台 利斎造 灰匙 南鐐 閑淨造 灰器 南蛮 茶入 『寿老人』 朝鮮唐津 薄器 松喰鳳凰 一兆造 茶杓 『道』円能斎 雪降りて道は自ずとつけれども 融けし後の道はひとつなり 茶碗 嶋台 八坂焼 『鶴』 永楽造 『瑞雲』 『やぶこうじ』 茶 『寿永の昔』 『吟風の昔』 伊藤園詰 菓子 はなびらもち 干支せんべい・有平糖 以上
2006年02月07日
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1月は真台子や長板総荘を稽古しました。2月は大炉(だいろ・裏千家のみと聞いています)の時節で、逆勝手の稽古です。逆勝手の点前をすると、本勝手のときなぜそうするのか、その理屈が見えてきて、興味深いものです。たとえば、道具を拝見に出すのは座本位、返すのは亭主本位、など。本勝手での茶器の蓋を置く位置は、茶入れは茶碗の右横、甲拭きの棗は右膝先、二引きの棗は茶碗と膝の間、となりますが、逆勝手では全て茶碗と膝の間となります。亡くなったN先生が、以前、「ねえ、東風庵さん、どうして逆勝手では全部膝前になるのでしょうね」と尋ねられたので、お点前中の私は、とっさの思いつきで、「お客様から見えるようにではないでしょうか」、とお答えしたことがありました。先生は「ふーむ」と考え込んでいらして、そのままになってしまいました。今度のわたしの稽古でW先生・C先生にお聞きしてみようとは思いますが、他のお流派ではいかがですか、どのように考えたらいいのでしょう。
2006年02月07日
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大学生協の書店の棚にこの本を見つけた。本の白い紙カバーの端が摺れて灰色に汚れていた。もう長い間ここにあり、他の本の間に挟まって、売れ残っていたに違いない。表紙をめくると、ちょっと古めかしい若い女性がこっちを見ていた。なぜかそれ以上ページをめくることもなく、その本を買った。彼女の名前はゾフィー・ショル。反ヒトラーのビラを撒いた地下抵抗組織『白バラ』の一員として、逮捕から4日で処刑された。21歳のゾフィーが、自然に政治活動に加わって、思いがけず逮捕され、はじめは否認するものの、証拠を突きつけられてからは、自分の信念を貫き通す。本はもうとうの昔に手放したし、本の内容をよく覚えているわけでもない。書いたのが本人だったのか、知人の追想だったのかも、今となっては定かではない。強烈な印象は、ただ、彼女が処刑されたということ。私が同じ立場にいたら、彼女と同じ行動ができるか。ゾフィー・ショルと『白バラ』の名前は忘れることはなかった。そして今、映画『白バラの祈り』が上映されている。あれから何十年経っただろう。懐かしくさえある『白バラ』とショル兄妹。監督は、私があの本を手にした年に生まれた人だという。忘れてならないのは、これが事実だということ。謙虚に真実の姿を後世に伝えてほしい。けして風化させてはいけない。
2006年02月03日
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