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究極のオリジナリティと、卓越したクオリティを誇るショーを創造し続け、エンターテイメント界を代表する奇跡のサーカス集団“シルク・ドゥ・ソレイユ”日本では過去に、『サルティンバンコ』『アレグリア』『キダム』『ドラリオン』といった演目が公演され、いずれも絶賛されている今現在東京で公演されているのは『Corteo(コルテオ)』今回が東京最終公演となるよくテレビのコマーシャルで放映されているので、興味はあったものの、なぜか観ようとは思わなかったしかし今回機会があって、遅まきながらようやく初体験することとなった特設会場となる、原宿・新ビッグトップ円形に組まれた客席中央にある丸いステージその客席とステージの間には天使などが描かれた、まるで絵画のような大きなカーテンが下りている会場のムードは、まるで別世界にでも迷いこんだかのよう開演前になると、演者の方々が楽器を演奏したり、ちょっとした芸を披露しながら客席通路を抜けていき、観客を湧かすそんな雰囲気に呑み込まれ、自分の心は早くも躍り始めていた『Corteo』イタリア語で“行列”を意味する「コルテオ」一人のクラウンが思い描く大行進、祝祭のパレードそれは楽しく陽気でありながら、どこか儚く哀愁漂う世界人生の喜びと悲しみ、躍動と静寂、大きしものと小さきもの、ダイナミックさと繊細さ様々な対比の中に垣間見られる色とりどりの世界愛すべきものたちに囲まれたクラウンを中心に繰り広げられる数々のドラマが、観る人の心に語りかける(作品コンセプトより)初っ端から度肝を抜かれた「シャンデリア」という演目なのだが、題名どおり大きなシャンデリアにぶら下がっての空中アクロバット縦横無尽に動くシャンデリアと一体となって、女性たちが華麗な技を魅せる楽しむというよりも、かなり危険を伴うものなので、ハラハラドキドキして仕方ない手に汗握る…という言葉があるが、まさしく掌に汗をかきっぱなしいやぁ、ほんと凄い!なんて言うのかな?身体のなかに電流が流れたような衝撃が走ったこういった類のものを目の当たりにするのは初めてだから、唖然というか、圧倒されたというか…陳腐な感想かもしれないけれど、やっぱり凄い!としかいいようがないベッドのスプリングを使って、コミカルに飛び跳ねるアクロバット「バウンジング・ベッド」金属製の細いホイールと一体となり巧みに操る「シル・ホイール」地上6メートルの緊迫したワイヤーわたり「タイトワイヤー」シーソーを使ってのダイナミックなアクロバット「ティーターボード」空中で繰り広げられるスリルと芸術性に満ちたアクロバット「パラダイス」上空から垂れ下がった細いストラップのみで美しきアクロバットを披露する「デュオ・ストラップ」鉄棒で力強く華やかな技を披露する「ツアーニク」などなど、度肝を抜く大技から、客席をも巻き込んで楽しませてくれるものなど、実にヴァラエティーに富んだ演目が目白押しあまりにも凄いものだから、自分は最初から最後までズーッと手に汗握りっぱなしだったそれほど興奮と感動の波が自分のもとへと押し寄せてきた超越した身体能力、超絶な技の数々…目の前で起きている出来事に、これは現実なのだろうか?と、我が目を疑うばかり一糸乱れぬ完成度の高さは、まさしくこれぞエンターテイメント!って感じ客席に座っているあいだは、現実のことなどまったく忘れて、まるで夢のなかにでもいるような錯覚に陥っていた今回初体験となった“シルク・ドゥ・ソレイユ”こんなに凄くて、こんなに興奮して、こんなに楽しいものだとは思いもしなかったもっと早くに出合っていればよかった…興奮冷めやらぬなか、会場を後にするのであったシルク・ドゥ・ソレイユ『Corteo』東京最終公演原宿・新ビッグトップ2009年12月21日(月)~2010年1月24日(日)まで
2010年01月16日
恵比寿ガーデンプレイスの冬の風物詩となっている“バカラのシャンデリア”今の今まで見る機会がなかったのだが、用事で恵比寿の近くまで来たので、ちょっと足を運んでみた『250燈のバカラシャンデリア』高さ約5m、幅約3m、クリスタルパーツ8472ピース、ライト総数250燈フランス東部ロレーヌ地方にあるバカラ村から木箱で届くシャンデリアは、バカラ村の職人によって組み立てられるその重さ、なんと約1.8tにもなるのだそうシャンデリアの眩い煌きは、遠くからでも十分に存在感を誇示しているが、近くにきてみると、その迫力にただただ圧倒される凄い!綺麗!豪華!そんな当たり前の言葉しか出てこない話によると、世界最大級の大きさを誇る、このバカラのシャンデリア6億円するのだとか!シャンデリアの大きさにビックリしたが、お値段にもビックリ!煌きと値段の高さに眼が眩みそう…今日は風が強くて、とにかく寒いのだが、しばし美しき煌きに見惚れるのであった『Baccarat 250燈シャンデリア』11月3日(火)~2010年1月11日(月)まで点灯時間 12:00~23:00
2010年01月03日
2006年から開催されている『光都東京・LIGHTOPIA 2009』東京都千代田区丸の内地区で催されているこのイベントは、“地球・環境・平和”をコンセプトに、人と地球にやさしい多様な光の世界を展開する、東京の新しい光の祭典として注目を浴びている今年で4回目を迎えるそうなのだが、恥ずかしながら今の今まで、そんな催しがあったとは知らなかったつい先日、新聞記事で取り上げられていたのを見て初めて知ったぐらいちょっと興味があったので、仕事が終わると、丸の内へと向かったこの『光都東京・LIGHTOPIA 2009』は、丸の内地区でいくつかの会場に分散されている和田倉橋周辺、橋、石垣などの景観照明丸の内仲通りでは、「フラワーファンタジア」と題して、生花と省電力型LEDや光ファイバーを使用したイルミネーションそして、和田倉噴水公園では、「アンビエント・キャンドルパーク」として、“地球・環境・平和”をテーマに、著名人および千代田区の小学生がメッセージを描いた明かり絵を約700個展示している 丸の内に向けて車を走らせていると、まず目についたのが、お濠の石垣のライトアップ白い光を煌かせていたその光は、冷たく澄んだ冬の空気に映えて、なんとも幻想的それにしても、想像以上の人出の多さに正直驚いた皆、イルミネーションが好きなんだねん!?考えてみたら、今日12月23日は天皇誕生日で祝日なんだどおりで、凄い人なわけだ自分は真っ先に和田倉噴水公園へと向かったここで催されている「アンビエント・キャンドルパーク」の写真が新聞記事に載っていて、是非この眼で見てみたいと思ったのだ公園内には、まるで行灯のような、やさしくてぼんやりとしたあかりがいくつも灯されていたメッセージが書き込まれているその明かり絵は、地元の千代田区の小学生が作成したものが大半を占めるが、著名人の方も参加されている一部紹介すると、総理大臣の鳩山由紀夫氏、東京都知事の石原慎太郎氏、ファッションデザイナーのコシノジュンコ氏といった、政財界、芸術・文化人の方々から、芸能界からは司葉子氏、堺正章氏、みのもんた氏、アグネス・チャン氏、松浦亜弥氏、長澤まさみ氏といった面々が参加スポーツ界からは、巨人軍終身名誉監督でもある長島茂雄氏など、実に多彩な顔触れ残念ながら、明かり絵をじっくりと間近で見ることはできないし、しかも約700という膨大な数なので、著名人の方々が書かれたものを見つけ出すことはできなかったそもそも、ひとつひとつ、皆の思いが込められたメッセージが描かれているはずなのだが、灯された明かりによってぼんやりと見えてしまうので、いまひとつメッセージ性が自分には伝わってこないけれども、この幻想的な光景はなかなか見応えがある皆の願いが込められた明かり絵数々の想いは、やさしくあたたかな光となっているそれらの想いと灯りを目の当たりにした自分は、不思議と優しさに包まれているような気がするのであった光都東京・LIGHTOPIA 2009“アンビエント・キャンドルパーク”和田倉噴水公園開催期間…12月21日(月)~26日(土)まで点灯時間…17:00~21:00
2009年12月23日
今日は、六本木にある国立新美術館に足を運んだお目当ては、前々から興味があった催しである生誕150年『ルネ・ラリック 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ』19世紀末から20世紀半ばにかけて、アール・ヌーヴォーのジュエリー制作者、アール・デコのガラス工芸家として、二つの創作分野で頂点をきわめた、ルネ・ラリック生誕150年を記念する本展では、国内外のコレクションから厳選された約400点の作品を一堂に集め、ジュエリー時代とガラス時代の二つの人生を歩んだラリックの創作の全容を紹介します(チラシより引用抜粋)お目当てのルネ・ラリック展第1部は“華やぎのジュエリー”、第2部は“煌めきのガラス”と題して、2部構成となっているすでに催されてから2ヶ月近く経っているので、空いているかと思いきや、これが意外と人出が多くてビックリ!会場のなかで行列が出来ているほどん?なんで行列!?気になって行列の先を見たら、作品を見るための列だった各々が一つ一つの作品をじっくりと眺めているので、それで閊えて、待つ人たちが行列を成していたのであるそれを見て、日本人って律儀やなぁ…と思っただって、見ている人の後ろから覗き込んだりしてもいいわけでしょ?それをせずに、わざわざ並んで待つわけだからねそんな自分も、列の後ろに並んだ折角お金を払っているんだから、やっぱりじっくりと見たいもん待つこと数分…ようやく作品を拝むことができたショーケースの中に入っているジュエリーは、およそ100年前の作品長い年月を経ているせいか、若干色褪せてはいるけれど、宝石の輝きは目が眩むほどの目映さ植物、人物、動物など、さまざまなモチーフの指輪、ペンダント、ブローチといったジュエリーの美しさに目を奪われるなかでも、ポスターのデザインにも使用されている、ハットピンの「ケシ」や、ティアラの「雄鶏の頭」の存在感には迫力があったまた、ジュエリーと一緒に、その作品のデザイン画が展示されているのも、とても興味深かったゆっくりと眺めていたいのは山々なのだが、如何せん、展示を見るための列が自分の後ろにも続いているので、そうそうゆっくりもしていられない人の流れに沿うようにして、なんだか流れ作業のようにして作品を拝むことが少し残念だった1部が華やかなだけに、2部のガラス工芸を扱ったコーナーは、どうしても物足りなさを感じてしまうけれども、匠の技によるガラスの数々の表現方法には惹きつけられるものがあり、飽きることなく最後まで拝見した綺麗なものを見ると、不思議と満たされた気分になるたまには芸術作品に触れるのもいいな国立新美術館『ルネ・ラリック 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ』6月24日(水)~9月7日(月)まで
2009年09月04日
今日はあいにくの空模様空にはどんよりとした灰色の雲が一面を覆っていて、時折だが小雨が降っている今日の天気予報は雨雨だと外出したいという気持ちが萎えてしまうのだが、それでも外に出かけたというのも、葛飾区にある堀切菖蒲園の花菖蒲が、見頃を迎えたという話を、風の噂で聞いたからである京成電鉄に揺られて、最寄り駅である、その名も「堀切菖蒲園」という駅に降り立つ雨の予報だというので、手に傘を持ち出たのだが、まだ雨は降っていないけれども、空を見るかぎりでは今にも降り出しそうそんななかを、菖蒲園目指して、商店が立ち並ぶ道を歩いていく和菓子屋、雑貨屋、金物屋…店のいたるところで、花菖蒲をモチーフにしたタオルやハンカチ、花菖蒲の造花などが売られているお世辞にも賑わっているとは言い難いが、どこか昭和を感じさせる風情ある趣き“下町”という言葉が当てはまるのかどうかはわからないが、のんびりとした空気の流れに、懐かしい匂いを感じ取った駅からのんびり歩くこと10分弱住宅やマンションに囲まれた一画に、お目当ての堀切菖蒲園はあった堀切菖蒲園を訪れるのは、これが二度目一度目も花菖蒲の時期に足を運んだのだが、あいにくその時は閉園していて、ぐるっと外周しただけで終わってしまったなので、菖蒲園のなかに入るのは、今回が初めて嬉しいことに入園は無料だというタダで楽しませていただけるとは、なんともありがたいことです江戸名所の一つとして古くから知られている堀切菖蒲園は、約2百種6千株の花菖蒲が咲き競い、見頃の時期を迎えると大勢の人で賑わうという今日はあいにくの天気でありながらも、園内は沢山の人が花菖蒲を楽しんでいた緑豊かな園内を見渡すと、生い茂る緑の葉から顔を覗かせるようにして、紫や白といった花菖蒲の花の姿がいくつも見えた今年は例年に比べ、開花が少し早くなっているそう良いタイミングのときに来ることができて良かった! 花菖蒲は、遠めで見るとどれもこれも似たように見えるのだが、ひとつひとつ眺めていくと、これが花弁の色や形、模様などそれぞれ違い、まったく異なった表情を見せるなので、たくさんの花菖蒲を眺めていてもまったく見飽きることがないそして、それらの一つ一つの花には名前の札が立てられているので、名前と花を見比べるという楽しみ方もあるその品種の名前なのだが、いかにも花菖蒲に相応しい、実に美しい名前がつけられている 白は「江戸錦」「翠映」「鶴の毛衣」「花月夜」「春の雪」「町娘」薄紫は「葵祭」「朝露」「磯の波」「妹背川」「煙夕空」「夜明け前」紫は「藍草紙」「雲の上」「千代の春」「夜嵐」赤紫は「鬼ヶ島」「十二単衣」「酔美人」「剣の舞」「火の国」白に紫の筋は「蛇の目傘」「万里の響」「松葉重」白に青紫の絞りは、 「宇宙」「羽根扇」白地に赤紫の絞りは、「加茂川」「雲衣装」「天女の冠」紫に白の絞りは、「遊女の姿」赤紫に白の絞りは、「源氏蛍」「誰待花」「日本海」「紅葉の滝」と、名前を挙げたのはほんの一例なのだが、それぞれが日本独特の美意識のようなものを感じさせるなかには、あまりお目にかかることのない黄色い花菖蒲の、「愛知の輝」「葦の浮舟」「時雨西行」米国の花菖蒲で、淡いピンクの大輪の花をつける「ピンク・フローリスト」など、ちょっと珍しい花菖蒲も楽しめる美しく、淑やかで、凛としたその佇まいの花菖蒲は、華やかさのなかにも儚いものを感じるその姿は、日本の“美”を象徴しているかのようこれほどまでに魅力的な花だったとは、今日まで思いもしなかったその美しさに魅せられて、すっかり花菖蒲の虜になってしまった ひとつひとつじっくり見ていると、瞬く間に時間は過ぎていく気づけば、自分の身体を雨がしっとりと濡らし始めていたさきほどから小雨が降りはじめてきていたのだが、傘もささずにそのままでいたしかし、雨粒が大きくなってきたので、傘をさすことに雨が降り始めると、さすがに園内の人影も少なくなってきた傘をさしながらの鑑賞はちょっと煩わしいが、人の流れを気にしなくて済むので、おかげでゆっくり花を眺めることができる 花菖蒲が植えられている水田に落ちる雨粒の音に耳を傾けるなんともいえない風流なひと時平成の時代に生きていることを忘れさせてくれるほどの穏やかな時の流れが、ここには存在しているただ、菖蒲園のすぐそばにある高速道路から、時折車の走行音が響くのがちょっと残念どんどん近代化の波が進んでいくなかにあって、こういった風情ある処が東京にもまだあるということはとても貴重であるし、また嬉しい日本特有の美しい四季、江戸時代から脈々と受け継がれている花菖蒲の美しさにすっかり酔いしれて、花菖蒲園を後にするのであった
2009年06月05日
今日は、朝からずーっと雨が降っている雨が降っていると、気分は滅入りがちだけれど、今日の自分はなんとなく居心地の良さを感じている雑踏をかき消す雨音が、軽やかに耳元に届くたまには、雨音を聞きながらのんびりと過ごすのもいいよねさてさて今日は夜から、天王洲銀河劇場にて舞台鑑賞LOVE LOVE de SHOW『SAKURA cha cha』さくら花吹雪舞う春の宵、ミリオンダラー・ドリームがシェイクシェイクシェイク!春爛漫、色鮮やかに桜咲く季節にふさわしい1000万$の、熱く、明るく、元気溢れる、魅力いっぱいのショー・ステージ!(公演案内より)お粗末ながら、出演者の方々の活躍は全く存じ上げていないのだが、見てビックリ!とにかく、スゴイ!の一言に尽きる!なにが凄いって、ダンスがスゴイ!タップダンス、ブレイクダンス、ヒップホップと、色々な種類のダンスを魅せてくれるのだが、皆、肢体が美しい同じ人間とは思えないぐらいとくに植木豪氏のダンス!ありゃ超人技です目、まん丸になりましたそれから、歌もウマイんだななんだかアイドルのコンサートにきてるような錯覚に陥るというのも、皆イケメン揃いなんだよね芸達者でイケメン…女性の方々が熱狂するのもわかるような気がするほんと、カッコイイもんッ!男の自分でも憧れるぐらい『SAKURA cha cha』と、タイトルに桜を謳っているだけあって、桜を絡めたシーン展開で、様々なパフォーマンスを魅せていく歌にダンス、笑いあり、和太鼓・三味線・尺八による演奏もあって、和と洋のテイストがうまく混ざり合う、独特の世界観が舞台上で繰り広げられていく最初から最後まで、ノンストップ!とにかく突っ走る!ラストでは、1階席のお客さん総立ちでノリノリ!いやァ…ほんと盛り上がった!正直言って、あまり期待していなかったんだけれど、良い意味で大いに裏切られたこのパワー、凄いねなんだか圧倒されちゃうそのパワー、少しお裾分けいただきました明日からの活力になりそうとにかく、魅力いっぱいで、明るくて楽しい、エネルギッシュなショーだったDIAMOND☆DOGSLOVE LOVE de SHOW『SAKURA cha cha』天王洲銀河劇場4月23日(木)~30日(木)まで出演/DIAMOND☆DOGS(森新吾・小寺利光・原知宏・中塚皓平・咲山類・TAKA)/植木豪(PaniCrew)/良知真次 ほか
2009年04月25日
今年2月、生まれて初めてピアノコンサートの公演に行った以前から興味があったピアニスト・熊本マリ氏のコンサートで、価格がリーズナブルだったということもあってのことだったが、結果は大満足なものだったそこで、またピアノのコンサートに行きたいと、密かに思っていたところ、その思いは意外と早く叶った…東京芸術劇場 心のリフレッシュコンサート・第3回公演『イングリッド・フジコ・ヘミング 動物愛護チャリティコンサート』東京芸術劇場が催している、この“心のリフレッシュコンサート”は、帰宅時のラッシュアワーを回避し、癒しのひと時を過ごしてもらいたいという願いからスタートした第1回、第2回ともに完売となっている人気の高い公演(公演詳細より)このコンサートを選んだ最大の理由は、ピアニストのイングリッド・フジコ・ヘミング氏以前、テレビ番組に出演されていたのを拝見したのだが、その人物像にとても強く惹かれるものがあり、いつか生の演奏を聞いてみたいと思っていたのだ今日、その思いが実現されることとなった池袋にある東京芸術劇場コンサートが行われる大ホールは、3階席まである広い会場だが、今回の公演のチケットはすべて完売したというそのことからも、イングリッド・フジコ・ヘミング氏の人気ぶりが窺がえる会場に詰め掛けた大勢の観客の列に並び、ようやくホールに入る舞台上には黒いピアノ、そして華やかな花が活けられていた装花は、華道家・假屋崎省吾氏の作品で、シンビジューム、オンシジュームといった蘭に、小手毬の枝が活けられていて、いかにも假屋崎氏らしい雰囲気に仕上がっているそんななか、水色の衣裳を身にまとって登場した、イングリッド・フジコ・ヘミング氏とにかく、オーラが凄い!うまく言葉では説明できないのだが、並々ならぬ存在感に圧倒された人から、こんな強いパワーを感じたの初めてかもしれないさてさて、コンサートはというと、とっても素敵だった紡がれていく旋律に、心の底から陶酔したベートーヴェン「月光」、ショパン「別れの曲」、バッハ「主よ人の望みの喜びよ」、ブラームス「ワルツ」など、自分が大好きな曲ばかり静かでゆったりとした曲のはずなのに、一人興奮している自分は、胸が高鳴る気持ちを押さえ込むのが必死だったが、しかし、実はコンサートの途中で眠ってしまった…決して退屈だったわけではないピアノの旋律があまりにも心地よいものだったので、ついつい眠気に襲われてしまったのだしばらくは堪えていたのだが、自分の中で記憶がところどころ飛んでしまっているので、知らず知らずのうちに寝てしまったよう言い訳がましいかもしれないが、それだけ、リラックスしていたということに違いない睡眠不足のときに、ピアノのコンサートはオススメできません瞬く間に時間は過ぎ、あっと言う間にすべての演奏が終了イングリッド・フジコ・ヘミング氏が万雷の拍手に包まれるなか、舞台上の花を活けた假屋崎氏がシンビジュームの大きな花束を抱えて登場するというサプライズありチケットには、“通常の公演より短い演奏時間を予定しています”と書かれていたが、休憩を挟んでの2時間30分弱、素敵で優雅なひとときを送ることができたほんと、癒されましたおかげさまで、自分の汚れた心は、かなりリフレッシュできたように思いますさて、今回のコンサートは『動物愛護チャリティコンサート』と銘打たれているイングリッド・フジコ・ヘミング氏は、米国同時多発テロ後の被災者救済のために1年間のCD売り上げ印税を全額寄付したり、アフガニスタン難民のためにコンサート出演料を寄付するなど、援助を行っているかたわら、動物愛護者としても有名で、動物愛護活動に並々ならぬ情熱を傾けている今回のこの公演のチケットの一部は、認定NPO法人「日本アニマルトラスト」、特定NPO法人「ねこの代理人たち」にそれぞれ寄付されるとのこと自分はS席のチケットを購入したのだが、チケット代金6000円のうちの2000円が寄付に当たるのだそう微力ながら、何かのお役にたてたら幸いです
2009年04月21日
近年、色々な芸術に触れてみようと、さまざまなジャンルの公演を見ているスペイン舞踊、津軽三味線、バレエ、ピアノのコンサート…どれも自分にとっては未知なる世界だったが、それぞれの出会いに、感動を味わい、何かを吸収して、少しずつではあるが視野が広がってきている今日は“創作舞踊劇”なる、新たなジャンルの世界に足を踏み入れてみることに安産祈願で有名な水天宮の近く、日本橋公会堂内にある日本橋劇場へと出向いた観るのは、月花麗人社『かぐや~なよたけは風にゆれて』かぐや姫が物語の題材となってはいるものの、一般的に知られている昔話とは違い、かぐや姫と権力の鬼と化したフビト(藤原不比等がモデル)の宿命的な対決を軸に、日本神話の一つである隼人族の海幸彦・山幸彦の悲劇を盛り込んで、かなり大胆にアレンジされている出演者は、本公演の構成・振付も担当した、志賀次派坂東流四世家元・坂東遥氏を中心に、月花麗人社の若手に、パントマイムをベースにしたパフォーマンスグループ“SOUKI”の方々作品はなかなか壮大なテーマを取り扱っているのだが、その物語のスケールの大きさに、演者たちの技量がいまいち追いついていないように見受けられた話の展開が、なかなかドラマティックなだけに、とても惜しい創作舞踊劇ということで、踊りのシーンに期待していたのだが、とくに心奪われる場面が無いのは残念肝心の舞踊で魅せるわけでもなく、照明や衣裳、小道具などもお世辞に凝っているとは言えないので、なんだかちょっとした発表会を見ているような錯覚に陥ったよく言えば、こじんまりまとまりすぎている悪く言えば、面白みが無い芝居見物が好きで、暇とお金さえあればよく舞台を観にいくので、素人なりに眼が肥えてしまい、厳しい目線で見てしまったのだろうか自分個人の意見としては、正直あまり楽しめる作品ではなかったが、“創作舞踊劇”というジャンルにおいて活動され、日々精進し、日頃の鍛練の集大成をこうして拝見できたことはとてもいい機会だった月花麗人社『かぐや~なよたけは風にゆれて』日本橋劇場4月4日(土)のみ
2009年04月04日
女優・夏木マリ特にキッカケがあったわけではないのだが、気づいたら好きになっていたいや、好きというか、憧れの的になっていた男が女に憧れるって変かなぁ?でもさ、カッコイイんだよね芝居のみならず、歌手として精力的に活動したり、幅広いジャンルで活躍されていて、人生を謳歌してる!って感じがして、ものすごく生命の情熱・パワーが漲っていて、それがこちらにまで伝わってくる“自分もそんな風に生きてみたい…”そんな思いが、女優・夏木マリの生き様に憧れるという気持ちに投影されているのだと思うそんな憧れの存在である、夏木マリ氏が舞台に出演されるというので、間近で拝見するチャンス!と、公演が行われている世田谷パブリックシアターへと出かけた『夏木マリ・印象派NEO~わたしたちの赤ずきん』女優、歌手と多方面にわたり活躍する夏木マリライフワークとして1993年からスタートした「夏木マリ・印象派」は、自ら演出も手掛け、この15年で海外公演も含め80以上のステージを重ねた今回の作品は、2007年にオーディションとワークショップを通して、夏木マリによって選ばれたプレイヤー達“MNT”(マリ・ナツキ・テロワール)とともに、新たな「夏木マリ・印象派」を創造するまだ誰も知らない夏木マリが動き出す…(公演紹介より引用抜粋)【印象派】という言葉を辞書で調べてみると、“印象主義によって立つ芸術運動の一派”と書かれているさっぱりわからんで、【印象主義】を調べる“19世紀後半から20世紀初頭にかけて、フランス絵画に始まり、ヨーロッパに広まった芸術思潮。自然や事物から受ける感動を忠実に表現しようとする”わかったような、わからないような…客席に入ると、赤い照明で照らされ、赤くよどんだ空間が待ち構えていた舞台には、便器が整然と置かれている?????独特な世界観に、期待と不安が入り混じるなか、舞台は始まった今日観る『夏木マリ・印象派NEO』は、タイトルに“わたしたちの赤ずきん”とあるように、童話の赤ずきんをモチーフに展開されるしなやかな肢体から繰り広げられるパフォーマンスに目を瞠る奇声をあげたり、耳を劈くような高い声で歌ったり、暴力、難解な言語と、独特の世界が繰り広げられ、自分のなかでは「?」マークがたくさん頭の中に浮かんできて、なにかが処理できないままに時が進んでいく理解しようとしないほうがいいのか?見るままに、何かを感じればいいのか?ただ純粋に受け入れればいいのか?そうこうしているうちに、濃厚な90分は過ぎてしまった…印象に残ったことといえば、衣裳やセット、舞台装置が赤・白・黒の3色でまとめられていて、色彩が鮮やかだったことあとは、ラスト近くに赤いピンポン玉(総数2万個!)が舞台天井からザーッッ!と勢いよく落下してきて、そのシーンに興奮したぐらいそして何よりも、夏木マリ氏のオーラとパワーは半端じゃなかった!!と、結局は上辺でしか作品を捉えることができなかった舞台終演後、少しの休憩を挟んで、アフタートークが行われた舞台を務め終えたばかりの夏木氏が、客席からの質疑応答に答えながら、“印象派”シリーズについてトークしていくというもの“印象派”というシリーズの作品に賭ける思いを語る夏木氏が、「非日常的なものを作っていきたい」と言っていたその言葉を聞いて、舞台を見て何か物足りなさを感じていた自分の疑問は解けた作品を通して何かを無理して見つけたり感じるのではなく、パフォーマーたちのパッションをただ素直に受け止めればいいのだと…憧れの存在である夏木マリ氏と、非日常的な空間を共有することができ、ちょっぴり満足する自分なのであった『夏木マリ・印象派NEO~わたしたちの赤ずきん』世田谷パブリックシアター4月2日(水)~5日(日)まで出演/夏木マリ/MNT
2009年04月03日
現在、パルコ劇場にて公演中の舞台『ストーン夫人のローマの春』先日観劇したのだが、観終わった後のなんともいえない胸を締め付けるような感情を、もう一度味わいたくて、二度目の観劇をすることにしたしかも、今回は母と一緒あまり外の空気を吸いたがらない母を連れ出す口実として、年に数回は親子で観劇を楽しんでいるのだ自分は今日は仕事があるという事は、母とどこかで待ち合わせをしなければならない劇場があるのは渋谷帝国劇場や明治座といった、有名な大きな劇場なら劇場前で待ち合わせするのだが、パルコ劇場と言っても、もう渋谷は何十年も足を運んでいないという母では、うまく辿りつくことができないかもしれない母は携帯電話を持っていないので、確実に会える待ち合わせをしなければならないのだ「渋谷駅のハチ公前は?」なんてベタな事を母は言っていたが、駅から出て、そのハチ公の像を母が見つけられるかどうかが不安駅の改札口で待ち合わせといっても、沢山あるし…で、結局は、自分の勤め先の最寄り駅まで来てもらうことにした自宅からは乗り換え無しで行けるし、改札口も1つしかないので、これなら間違えようが無いだろうインターネットで電車の時刻を調べて、「○時○分の電車に乗って!」「各駅停車しか停まらないからね!」と、釘をさしながら、ふと思ったなんでオレは、ここまでオカンのこと心配するんだろ?いや、母はほんと出歩かない人だから、大丈夫なのか心配で仕方ないんだよね母は、いくつになっても自分のことをあれこれ心配している自分は自分で母のことをあれこれ心配しているそんな心配性の親子ですさてさて、あれだけ念を押しておいたせいか、きちんと約束の時間に母は改札口に現れ、無事に合流することができたそこから自分の車に乗って、渋谷へと向かう空いていれば30分もかからない道のりなのだが、今日はやけに混んでいる道路工事や帰宅ラッシュの時間帯と重なったこともあってか、渋滞に巻き込まれ、劇場ちかくの駐車場に車を滑り込ませたのは、開演10分前なんとか間に合ったと思ったのも束の間、母はお手洗いに行きたいというし、母のペースに付き合うので、早く歩くこともできない劇場のあるビルでエレベーターを待っている間に、タイムアウト!まぁちょっとの遅れは仕方ないか…と、9階にある劇場に到着すると、「間もなく開演します」とのことどうやら、19時からの開演時間がちょっと遅れているようだ「日頃の行いがいいからだわね」なんて、母は言っていたけれど、どうかな?こうして、なんだか忙しなかったが、幕が上がるまえに無事に客席に着くことができたのであった今日は、前から2列目という席での観劇なので、役者さんをガップリ齧りつき!もういくつあっても眼が足りない!ってぐらい、あっち見て、こっち見てと、キョロキョロ眼球を動かすあまりにも舞台から席が近いと、役者さんの表情ばかり眼で追ってしまうので、全体的に視野が狭まってしまうしかし、前回の観劇のときがだいぶ後ろの席で、その時に作品全体が醸し出す雰囲気を味わっていたので、今日は躊躇することなく役者さんの表情・仕草・演技にだけ視線を配った今回の観劇で一番注目したのは、若い男という役を演じている鈴木信二氏主役のカレン・ストーンを付け回す浮浪者で、一言もセリフがないのだが、この役者さんがすごく繊細な演技をしているのだ遠くの席だと、その細やかな演技がわからなかっただけに、彼の演技ばかりに視線は釘付けになった日々生きていくことにすら困るほどの貧しき暮らしに身を沈めながら、眼には絶望感と、まるで生きることに執着しているような力強さを秘めているその鋭い眼差しが、とても印象的だった主演の麻実れい氏は、今日も美しかったこのカレン・ストーンという役は麻実氏の為にあるのでは?と思うほど、すごくハマっているカーテンコールで、舞台上ですべてを出し切って、まるで燃え尽きたかのように恍惚の表情を浮かべて、客席に挨拶をする麻実氏の姿に役者魂を見たような気がした同じ作品だというのに、見る場所によって、こうも作品の印象って変わるのだろうかほろ苦い結末に、今回も胸をえぐられ、締め付けられた重たいテーマなんだけれど、素敵な作品は、何度観てもいいな内容が内容なだけに、一緒に観た母はこの世界感を理解できるのかどうか思ったのだが、物語というよりも、舞台という非日常的な空間をそれなりに楽しんだようだった
2009年03月12日
2月10日のことピアニストの熊本マリ氏が、あるラジオ番組に出演されていた放送を、花を届ける配達の車のなかでたまたま聞いていた熊本氏は、自分のなかでは饒舌の持ち主というイメージがあり、番組でも、ピアニストになった経緯や、コンサートの期間中は体力をつけるためにお肉をよく食べる…といった話を軽妙な話術で披露していたその番組のなかでは、近日中に発売されるCDの宣伝とともに、2月から始まるコンサートの告知がされた『熊本マリ・ピアノコンサート~Shall We Dance?』もっと気軽にクラシックのコンサートに来ていただけるよう、チケットを安い価格に設定しているというそのラジオを聞いていた自分は、熊本氏という人柄に興味もあり、この機会に是非コンサートに行ってみようと思い立ったチケットの価格は2500円相場は判らないけれど、この価格で、プロでしかも著名なピアニストの方の演奏が生で聞けるというのだから、安いよね2月11日の行徳文化ホールを皮切りに、4月にかけて関東近郊を廻る日程のなかで、自分の都合が良さそうな日を選んだ今日2月26日は、熊本マリ氏のピアノコンサートの日この日が来るのを楽しみにしていた筈なのに、自分の足取りは重かったというのも、今週はじめから仕事によるストレスを抱えていて、しかも車を当て逃げされるという不運にまで見舞われる始末そんな負の連鎖反応が続いている自分は、ちょっと精神のバランスを崩しかけていたこんなときに、悠長にピアノのコンサートなんか楽しめるかッ!と思ったものの、折角チケットを取ったのだし、良い気分転換になるかもしれないと、仕事を終わらせると、小雨がぱらつくなか、会場である練馬文化センターへと向かった広くて大きなホール客席に座って、失敗した!と思った自分の座席はかなり前なのだが、上手側の一番端の席そう、自分の座席からは、ピアノが邪魔して、弾いている熊本氏の姿があまりよく拝めないのである演奏を聴くのが目的だけれど、やっぱり弾いている姿も観たいでしょもし次にピアノのコンサートに行く機会があるときは、舞台に向かって正面寄りの席じゃないとダメだね勉強になった舞台上には、大きなピアノがひとつだけ開演時間になると、コシノヒロコ氏デザインによる素敵な黒いドレスを身にまとった熊本氏が登場演奏の合間合間に、これから弾く曲のエピソードや、ピアニストとしての日常の生活などのトークを織り交ぜながら進行していく色々な人に楽しんでもらいたいという熊本氏の思いがこちらにも伝わってきて、判りやすく、そして親しみやすいコンサートの雰囲気は、まったくの無知で初心者の自分でも、とても楽しむことができたトークの上手さもさることながら、さすがはプロのピアニストだけあって、演奏はお見事ブラームスの“ワルツ 第15番”、リストの“愛の夢 第3番”といった、しっとり優しいメロディーのものから、明るく楽しいリズムのビゼー作曲による歌劇カルメンの“闘牛士の歌”など、一度は聞き覚えのあるバラエティーに富んだ曲目となっているピアノひとつにしても、こうも音色が違うものか?と、すごく驚いたファリャ作曲の“火祭りの踊り”は、弾き終わったあとに調律が乱れてしまうというだけあって、とっても激しいメロディーピアノ演奏ではとても難易度が高いと云われている“美しく青きドナウ”の演奏は、一糸乱れぬ華麗なる演奏で、見事としかいいようがない耳元に届いてくる音色が、熊本氏の魂の叫びのように感じたピアノの演奏だけで、ここまで心が揺さぶられるとは思いもしなかったトークのなかで、コンサートが終わると体重が1~2kg減っていると仰っていたが、たしかにあれだけ体力を使い、そして神経を集中させて弾いていたら、それも納得すべての演奏を終えた後の熊本氏のやり遂げたという表情が、そのことを物語っていた演奏とトークという構成で組まれた1時間30分、ちょっと短めのコンサートではあったが、とっても楽しい時間を過ごすことができたコンサートの最中、素敵なメロディーのなかに身体を委ねていたら、日頃の憂さなんてすっかりと忘れていたやっぱり、来て良かった!すぐに解けてしまうひと時の魔法だったけれど、荒んでいた自分の心には、とても染み入るものがあったまた機会があったら、コンサートに行きたいなホールを後にすると、ロビーでは、2月25日に発売になったばかりだという熊本マリ氏のCD『Shall We Dance?』の販売が行われていた今回のコンサートで演奏された曲目が、CDに収められている価格は2000円で、しかも、CDを購入すると熊本氏のサインが頂けるという特典つき!演奏を聞いて、すっかり熊本氏の虜になってしまった自分は、CDを購入ミーハーじゃないんだけれど、ちゃっかりサインも頂いちゃいました熊本氏はすっごい気さくな方のようで、サインをしながらも、写真撮影に快く応じるし、お客様との会話も楽しまれている自分の番の時は…というと、何も言えなかっただって、今さっきまで見事な演奏をしていた方が、すぐ目の前にいるんだよォ?ただただ胸がいっぱいで…恥じることを忘れてしまったような、ええ歳した男が緊張しておりましたサインを書き終えた熊本氏が、「ありがとうございました」って、素敵なスマイルで、右手を差し出してきた時、一瞬ちょっと躊躇ってしまった仕事柄、荒れていて、しかも絆創膏だらけの自分の手で握手してもいいのかな?って…でも、折角だったので握手しちゃった!ピアニストの方の手って、細くて長くて冷たくてしなやかなイメージがあったんだけれど、熊本氏の手はあたたかくて人を包み込むような優しさを感じたこの感触、そして温もりを忘れません!!熊本マリ・CD『Shall We Dance?』踊りをテーマにした様々なピアノ名曲、秘曲を熊本マリ氏が選曲し、演奏したコンピレーション・アルバム収録曲…“仮面舞踏会”“愛の夢”“美しく青きドナウ”等2000円(税込み)
2009年02月26日
世田谷パブリックシアターで公演中の大駱駝艦・麿赤兒公演『シンフォニー・M』大駱駝艦といえば、白塗りをしたパフォーマーたちによる舞踊というぐらいの知識しか持っていない自分にとっては、未知なる分野だったのだが、折角機会を頂いたので鑑賞することにした麿赤兒の肉体が奏でる交響曲『シンフォニー・M』麿にとってのシンフォニーとは、今なお宇宙を巡っていると言われるビッグバンの残響であるロマン、絶望、栄光、無残、恍惚、虚無、そのすべてを吸収したブラックホールたる麿体は、時に弦楽器として、管楽器として、打楽器として存在するまたある時には肉体の指揮者として、歓喜と絶望のシンフォニーを奏でるべくタクトを振る(公演のストーリーより)静まり返った劇場…その静けさは不気味なほどで、観客の咳、唾を飲み込む音、グーッとお腹が鳴る音が、あちらこちらから自分の耳元に届いてくるそんなどこか張り詰めたような静寂のなか、舞台上では、顔を真っ白に塗りたくり、深い緑色のベルベットのロングドレスを身にまとった麿氏が、ただただ、身体をゆらゆらとくゆらしているセリフもなければ、音楽もない静けさのなかに身を置いているだけでも変な緊張感を持っているのに、舞台上では到底理解することのできない世界観が繰り広げられている自分の席の傍の御婦人からは、咽かえるような甘ったるい香水の匂いが鼻をつく残酷なまでの苦痛な時の流れが、ゆるやかに過ぎていく自分のなかで“この作品はどうやって楽しむべきものなのか?”と、何かを模索しているとき、静かにクラシックの音楽が心地よい子守唄のように劇場内に響きわたったこのときほど、音のありがたみを感じたことはなかった普段は当たり前のように音を耳にしているが、音が無いということは、これほどまで心を不安にさせるものなのだろうかそして、音はこれほどまでに力強いメッセージ性を持っているものなのかそれまでは退屈で仕方なかった作品も、シンフォニーの調べによって世界観が浄化されたような気がする演者の方々の訴えたい何かを自分のなかで消化できなくても、徐々に怪しくも妖しい世界観に引き摺りこまれていった休憩なしの1時間30分の上演作品は、5つの場面で構成されている麿氏を中心として、大駱駝艦のメンバーの方々は、皆全身を真っ白に塗っているという異様な出で立ちときに意味不明な言葉を発しながらの、抽象的なパフォーマンスを繰り広げる様は、どこか戦慄すら覚えるどう考えても、自分には理解できない心底楽しめない他の観客の方たちは、何を思い何を感じているのだろうか?なんだか一人だけ置いてけぼりをくったまま、結局最後を迎えてしまった正直言って、訳がわからない頭の中には?マークが沢山浮いているけれども、不思議な魅力があることは確か現に、あれほど苦痛な時間だと思っていたにも係わらず、観終わった今、なんともいえない余韻を引き摺り、また機会があったら見たいな…と思う自分がそこにいるのだから大駱駝艦・麿赤兒公演『シンフォニー・M』世田谷パブリックシアター2月19日(木)~22日(日)まで出演/麿赤兒/大駱駝艦
2009年02月20日
2月4日付けの讀賣新聞朝刊地域版に、ある記事が掲載されていたそれは、「真冬の大輪」と題された記事で、菖蒲の花の話題を取り上げていた冬場に開花するよう栽培した花菖蒲が、葛飾区郷土と天文の博物館で見頃を迎えている同館が開催している企画展『花の宴・堀切の夢』の目玉の一つとして、促成栽培の第一人者とされる日本花菖蒲協会理事の山脇信正氏に依頼十数度の室温で日没後は蛍光灯で照らして栽培するなどして、真冬に開花する花菖蒲を育てあげた(新聞記事より一部抜粋引用)通常ならば初夏の頃に楽しめる花菖蒲が、寒い今の時期に開花するのはとても珍しいこと季節感が無いとはいえ、冬の花菖蒲を是非見てみたくなった自分は、今日休みがとれたので、暖かい日差しが零れるなか、企画展が開催されている葛飾区郷土と天文の博物館へと足を運んだ『花の宴・堀切の夢』江戸東郊の農村部で葛西領と称された当地域一帯では、花卉栽培が盛んに行われていた天保年間、小高家の花菖蒲は、大名家の目にとまり、尾張藩主から「日本一菖蒲」の画賛が贈られ、将軍の御成もあり江戸の新名所としてにわかに脚光を浴びた堀切の花菖蒲は、江戸市中に知られるところとなる…本展示では、かつて一世を風靡し、世界にその名を知られた堀切菖蒲園の姿と花の名所を、絵師たちの作品で再現また、日本花菖蒲協会の協力を得て、山脇信正氏による花菖蒲の促成栽培の成果を展示します(企画展チラシより)入場券の100円を支払い、建物の中に入ると、左手すぐの展示室に花菖蒲のコーナーはあった新聞記事で見るよりも意外と狭いスペースに、約20種類120鉢の花菖蒲が咲いている濃い紫の“棚田の夜”、淡い赤紫の“若桜”に“火影”、薄紫の京舞、白い“淡雪桜”、小ぶりな花の“出羽の里”と、色とりどりの花菖蒲が咲き競っていた凛とした佇まいのなかにある、優雅さ、儚さは、いかにも日本らしい美しさしばしその美しさに酔いしれた展示室に飾られている花菖蒲は、花菖蒲促成栽培の第一人者である、日本花菖蒲協会の山脇信正氏が8年前から取り組んできた、促成(早咲き)栽培の成果である山脇氏は、「日照時間が一定の長さになると生長をする」、「寒さに強く、0℃までは生長を続ける」という花菖蒲の二つの特性に着目し、2002年に実験を開始して以降、毎年開花時期を更新し、去年2008年には12月24日の開花に成功した(展示室に設けられていた説明文より)山脇氏は、40年間花菖蒲の栽培に勤しんでおられる方だけあって、花菖蒲に賭ける思いは圧巻の一言に尽きる誇らしげに咲いている花々の姿に、山脇氏の花菖蒲に対する情熱と愛を垣間見たような気がしたほんと、素敵なものを見させていただきました2階の特別企画展示室では、浮世絵に描かれた花菖蒲、旧菖蒲園各家に伝わる文化財などが展示されている今から約100年前の明治時代の、二代目歌川広重らの浮世絵の作品の色鮮やかな色彩、緻密な描写に、ただただ眼を奪われたトータルでいえば、わりとさっぱりとした展示内容ではあったが、花菖蒲の美しさは十分眼の保養になった明治20年から大正期にかけて全盛期を迎えた菖蒲園も、いまでは殆ど姿を消しているそれでも、葛飾区の区の花が花菖蒲であるように、今でも堀切菖蒲園、水元公園、小岩菖蒲園と、花菖蒲の見所は残っている初夏の開花時期を迎えたら、ぜひ訪れてみようと思う平成20年度企画展『花の宴・堀切の夢』葛飾区郷土と天文の博物館2月15日(日)まで
2009年02月07日
“東京で初雪が観測された”と、夕方の報道番組がトップニュースで報じていたが、全然気づかなかったなぁ今日は日中、朝早くから出歩いていたけれど、自分の眼には雨にしか映らなかった見逃したのかな?それにしても今日は一段と寒い雨も一日中降ってるしね…そんな冷たい雨が降るなか、夜は、上野にある東京文化会館へと足を運んだなんと、バレエを観賞するのであるう~ん…さすがはバレエの鑑賞という事で、いらっしゃる方々からはハイソサエティーな香りがプンプンしますワ自分、場違いやな…若干肩身の狭い思いをしつつ、いそいそと自分の席へとついたS席とは言いつつも、1階席のかなり後方でも客席がすり鉢状になっているから、遠いながらも舞台が見渡せて、すごく良い感じ開演時間が10分遅れるとのアナウンスが入り、手持ち無沙汰気味だった自分は、席に着く前に購入しておいたパンフレットに眼を通した今日観る演目は、東京バレエ団創立45周年記念公演『眠れる森の美女』薔薇の庭園で繰り広げられる、華麗なファンタジー2006年の初演時、バラの香り溢れる軽やかで美しい舞台が話題を呼んだ、ウラジーミル・マラーホフ版「眠れる森の美女」の待望の再演主演のオーロラ姫とデジレ王子はWキャストになっていて、今日自分が観るのは、吉岡美佳氏と後藤晴雄氏のコンビ本作品を演出・振付し、尚且つデジレ王子を務めているウラジーミル・マラーホフ氏は、今日は悪の精カラボスを演じるとのことで、話題を呼んでいる2009年はじめての舞台観賞は、初めてのバレエ観賞と、初めてづくしで幕は開いた…幕が開いた瞬間、眼に飛び込んできたその華やかな世界に、一瞬にして心を奪われてしまった薔薇の庭園の美しいセットに、鮮やかな色彩の衣装に身を包んだ演者たち明るく、美しく、楽しく、甘く…まるで動く絵本を見ているような感じこの世界観、好きだなぁオーケストラによる旋律のなかで、しなやかな肢体から繰り広げられる業の数々ただただ眼を瞠るばかり初めてバレエを生で見るのだけれど、ホント凄いね凄いって一言で片付けちゃいけないんだろうけれど、「凄い」としかいいようがないで、主演を務める吉岡氏と後藤氏の華麗なる肢体を見て、さらにビックリ同じ人間とは思えないほど、その美しさは超絶していたただただ見惚れてしまった…また言っちゃうけれど、いやホント凄いワ悪の精カラボスを演じるウラジーミル・マラーホフ氏は、表現力がとても豊か妖しさ、儚さをしなやかな姿態で巧みに演じていたただ、踊りの場面が無く、プリンシパルとしてのマラーホフ氏の姿が拝めなかったのは、ちょっと残念だった歌もセリフもなく、ただ踊りだけで物語が展開していくので、ストーリーが頭の中に入っていない自分としては、何を表現しているのかチンプンカンプン!?自分のなかでイマジネーションをかなり膨らませないと、世界観から置いてけぼりを喰ってしまう感は否めなかったが、自分はバレエ観賞初心者なので、この際ストーリーを理解するのは諦め、目の前で繰り広げられる華々しいシーンを純粋に楽しんだ初めてのバレエ観賞だったが、作品にも恵まれたのか、想像以上に楽しむことができた拍手するタイミングは独特だし、掛け声は「ブラボー!」って言うんだね色々な意味で新鮮だったし、興味が尽きなかったちょっとだけ、バレエの世界にも興味を持ち始めた今日この頃である東京バレエ団創立45周年記念公演ウラジーミル・マラーホフ振付『眠れる森の美女』全3幕 プロローグつき東京文化会館1月8日(木)・1月10日(土)主演/オーロラ姫…吉岡美佳/デジレ王子…後藤晴雄
2009年01月09日
芸術の秋…ということで、ちょっと、芸術に触れてみることにしたしかも、自分の知らない世界を覗いてみようということで、チョイスしたのは、スペイン舞踊!何故か?チョイスした自分でもよくわからないのだが、たまたまお声を掛けていただいたこともあり、スペイン舞踊の舞台を拝見するために、新宿文化センターへ今日鑑賞するのは、アントニオ・マルケス舞踊団の『アントニオ~グラン・アントニオに捧ぐ』フラメンコの気迫と粋、スペイン舞踊のエスプリフラメンコ舞踊に初めてクラシックバレエを取り込み、ハリウッドでも活躍した伝説の舞踊家、グラン・アントニオの波乱に満ちた舞踊人生を、継承者であるアントニオ・マルケスが踊る話題作全編にみなぎる踊りへの愛、フラメンコなど多彩なスペイン舞踊で紡ぐ魂の物語!“アントニオ”を知らずして、フラメンコを語ることなかれ!あなたは、まだ本当のスペインを知らない(公演チラシより)スペインの踊りといったら、フラメンコぐらいしか知らない浅はかな知識しか持っておらず、なんの予備知識も持たずに行ってしまったので、果たして楽しめるかどうか心配だったのだが、結果的に言えば、意外と楽しめた簡単に感想を言ってしまえば、「凄い!」この一言に尽きる超人技のようなサパテアード(フラメンコ舞踊の靴音)、指先の滑らかな動き、しなやかな肢体、身体全体からほとばしるパッション、飛び散る汗!まさしく情熱の踊り!!赤や青といった印象的な照明に、カスタネットのリズムと、舞台の上では確かにスペインの風が吹いていたただね、舞台から伝わってくるパッションに、自分は心が突き動かされることがなかったんだよなぁたぶんそれは、自分の身体のなかに熱くみなぎる血潮が流れていないからだと思う意外と冷めているんだよねそれでも、すごく興味深い世界だったし、刺激もたくさん貰ったたまには自分の世界観に無い、全く知らないジャンルに飛び込んでみるのもいいね舞台はすっごくエネルギッシュなのに、客席はシーン…と静まり返っていて、見せ場が終わると、まるで揃えたかのような拍手情熱的な踊りを見ても、皆礼儀いいんだぁ…なんて、舞台と客席との間に温度差を感じていたのだが、舞台が終わると、今まで押し殺していた感情を爆発させ、なかなか拍手が鳴り止まないで、これまた、カーテンコールもなかなか終わらないいつまで、踊り続けるの?ってぐらい止まぬ歓声に気を良くして、よっぽどボルテージが上がっていたのかな?(着てたシャツ脱ぎ捨てて、上半身裸で踊ってたし…)おかげで、ちょっと拍手するの疲れちゃった…でね、後から知ったことなんだけれど、今日観た舞台に主演されていたアントニオ・マルケス氏は、「スペインの至宝」と言われる国際的なスペイン舞踊家なのだそうそうと知っていて舞台を拝見していたら、また違った視線で見ることができたんだろうね如何せん、何の予備知識も持たずにいってしまったから、何も考えずに「凄いなぁ~」って、ただ観てたなんだか勿体無いことしたなぁ…アントニオ・マルケス舞踊団『アントニオ~グラン・アントニオに捧ぐ』新宿文化センター11月6日・11月7日主演/アントニオ・マルケス ほか
2008年11月07日
仕事を終えると、晴海へと向かった目的は、『晴海インフィオラータ2008 In Triton』を見るためインフィオラータとは、イタリア語で“花を敷き詰める”という意味で、簡単にいえば花の絨毯である晴海トリトンスクエアでは毎年、このインフィオラータの催しが実施されていて、その年ごとに一つのテーマに沿ったモチーフの作品が制作されている8回目を迎えた今年は、“Thanks Earth~美しい地球、美しい大地”をテーマに、12万本のバラの花びらによる花の絨毯が、150メートルにわたって遊歩道を彩る華やかな繁華街である銀座を抜けて晴海に到着すると、休日の夜ということもあってか人影は疎らで、辺りはひっそりとしている晴海トリトンスクエアにある桜の遊歩道に出ると、闇のなかに、花の絨毯が浮かび上がっていて、なんとも幻想的な世界が広がっていたこのインフィオラータの催しの存在を知ったのは去年のこともうあれから1年経ったんだぁ…なんてしみじみ思いながら、作品のひとつひとつを見ていく今年の作品のテーマは、“Thanks Earth~美しい地球、美しい大地”ということで、薔薇の花びらや色砂を用いて、自然や動物などが色鮮やかな構図で描かれているただ、夜間のライトアップだと、光の陰影のせいもあって、作品全体の構図がうまく把握することができないのが残念だったまた、去年の作品に比べると、デザインの構図が若干複雑になっているようで、一見すると何の絵なのかな?と首を傾げることもしばしばとはいえ、薔薇の花びら1枚1枚に息吹を感じ、色砂に残された人々の手先の動きの跡を見ると、作品のひとつひとつに生命を感じるのであったう~ん、明るいうちに拝見すると、だいぶ雰囲気が違うんだろうけれど、期間中は休みが取れそうにもないから仕方ないかでも、夜は夜で十分に楽しめたそれにしても、12万本もの薔薇の花びらをむしるだなんて勿体無いなぁ…と思っていたのだが、これらの薔薇は、輸出用の大輪の花を育てるために、生育途中で切り落とされ廃棄されてしまうものを再利用しているのだそう途中で廃棄されてしまうだなんて、それこそ勿体無い話だが、こうして姿は変えども花の命を全うすることができた薔薇たちは、ある意味幸せなのかもしれない晴海トリトンスクエア【晴海インフィオラータ2008 In Triton】11月1日(土)~5日(水)まで※17時~23時まではライトアップを実施
2008年11月02日
あるプロボクサーの応援の為に、試合が行われる格闘技の聖地・後楽園ホールへ彼の試合は早めの順番だったので間に合うかどうか心配だったが、仕事が早くに片付いたので、時間には十分余裕を持って現場に着くことができたそれにしても、何度来ても思うことなのだが、後楽園ホールは独特の雰囲気が漂っていて、どうも自分はこの空気の中に包まれることが慣れない何でだろう?言葉では言い表すことができないのだが、とにかく自分にとっては、居心地の悪さにも似た感覚を覚えるのだ目の前のリング上では、二人の男が向かい合って拳を交わす激しい闘いが繰り広げられ、応援や歓声、ときには心無い罵声といった叫びが四方から飛び交い、自分の静まっている心を激しく揺さぶるいくらスポーツとはいえ、殴り合いを見ているのは楽しいものではないが、相手を倒すために立ち向かっているその姿はまさしく命懸けで、勇敢なその姿は、見ている自分の心を深くえぐり、何か熱いメッセージのようなものを投げかけられているかのように思える自分が応援しているボクサーはというと、残念ながら彼は試合で負けてしまった負けが宣告されるときのシーンは、何回見ても気が滅入る応援している自分ですら、こんだけ凹むんだから、試合で負けた当の本人の悔しさといったら自分には計り知ることはできないのだろう勝負の世界であるがゆえに、勝つ者もいれば負ける者もいる苦しい練習や減量に耐えたボクサー達は、自分が勝つことを信じてリングに上がっているそれだけに、結果に白黒がついてしまうのは残酷なような気もするが、負ければ人一倍悔しい分、勝利を掴むことができれば、その喜びは格別なものなのだろうだからこそ、彼らはリングに上がり続ける負けてしまった彼は、今日の試合では自分の力を発揮する間もなかったように見えた相手が巧かったというのもあるし、相性がよくなかったのだろうとはいえ、リングに上がっているときの彼は輝いていた必死に、懸命に相手に立ち向かう彼の姿に、強く胸を打たれた自分は、殴り合いを見にきているというより、一人の男の生き様を見にきているのかもしれない一生懸命な姿ってカッコイイな結果は残念だったけれど、自分に恥じることは全然ないと思う懸命に闘ったことに偽りはないのだからただ勝利の女神が微笑まなかっただけいつか、勝利を掴むその日が来るまで、応援し続けたいと思う
2008年07月31日
今日6月7日から公開の『美しすぎる母』貧しい家庭で育ったバーバラは、大富豪ブルックスと結婚する一人息子、アントニーを授かり、憧れの上流階級の生活を実感する日々だが数年後、突然彼女は夫に捨てられてしまうニューヨーク、パリ、カダケス、マジョルカ島、そしてロンドン居場所をなくしたバーバラはアントニーと、各国を彷徨う世間から取り残された二人だけの生活何かが少しずつ、だが確実に狂い始め、物語は衝撃の結末を迎える全てを求めた“母”と、彼女に翻弄された“息子”幸せな彼女の人生は残酷にほころびはじめる…なぜ母は息子に殺されたのか?実在の事件を完全映画化した衝撃作!(映画チラシより抜粋)新聞広告を見て惹かれるものを感じ、わざわざ映画の前売券を購入そして、公開初日に鑑賞と、どれだけこの映画に期待してるねんッ!って感じで、観終わっての感想はというと…期待は裏切られた良い意味でなくて、悪い意味でね…やっぱり、期待しずぎるとダメみたい映画自体は、つまらなかったワケではないただ、如何せん納得ができなかったこの母と息子が辿っていく人生観がまったく理解できない“一体どうしたいの?”“何を求めているの?”って感じ色々な愛のかたちはあるのだろうけれど、理解し難い性の描写には閉口せずにはいられなかったこれが理解できないのは、自分が子供すぎるのか?そんな自分が語るのもなんだが、映画を観ての自分なりに思ったことは、離婚したバーバラは、“美しすぎる母”ゆえに、母よりも女として生きていくことを選択してしまったのが間違いだったような気がするその選択肢が間違っているかどうかは、各々の人生だから口を挟む余地はないが、ただ、女でいることも大切かもしれないが、母として息子と接していれば、悲劇は訪れなかったのではないだろうか心のよりどころが見つけられずに、徐々に追い詰められていく息子のアントニー親の身勝手なエゴで、運命を狂わされることとなったその姿は、なんとも居たたまれないそして、映画のラストで明かされる彼の人生の顛末はあまりにも辛く切なく、自分の心のなかに重く暗い影を落とするのであった…“バーバラ・ベークランド”大富豪の妻となり、幸せを求め続けた一人の女性の鮮烈な人生映画を通して彼女の生き様を見て、家族とは?親と子の絆とは?女の幸せとは?と、深く深~く色々と考えさせられるのであった映画『美しすぎる母』出演/バーバラ・ベークランド…ジュリアン・ムーア/アントニー・ベークランド…エディ・レッドメイン/ブルックス・ベークランド…スティーヴン・ディレイン ほか
2008年06月07日
今日は仕事は休みでも、外は雨がシトシトと降っているう~ん、こんな日は外出する気にならない…でも、折角の休日だし…と、しばし心のなかで葛藤した末、映画を観にいこう!と決めた最近、テレビのコマーシャルで、SMAPの草なぎ剛氏主演の『山のあなた』という映画の宣伝を見て、十数秒の短い告知なんだけれど、心惹かれるものを感じて、観たいなぁと思っていたのだそれに、この作品は、心の入浴料として1000円で映画を鑑賞することができるというのも、惹かれた理由のひとつ上映時間ギリギリに映画館に到着チケットを購入する際、スタッフの方に「お席の希望はありますか?」と訊かれた何でそんなことを聞くのか判らず、「いいえ」と答えると、座席を指定されたチケットを渡されたどうやら指定席のようである自分は映画館で映画など滅多に観ないなので、好き勝手な場所で座って映画を観るものだとばかり思っていたが、座席指定の映画館もあるんだね自分の好きな処で映画観たいけどな…って、それで店員さんが初めに「お席の希望は?」と訊いてきたんだなるほどね、勉強になりました指定された座席は真ん中よりちょっと後ろのセンターの席うん、観やすい夕方からの上映だったのだが、館内の客席にいる客は全部で10人程だろうか心寂しいなか、上映は始まった…『山のあなた~徳市の恋』“見えない目であなたを見つめていた”ある温泉街を舞台に、按摩の徳市と、東京から来た美しい女性・美千穂との淡い恋の行方の話(映画パンフレットより抜粋)これは、1938年に発表された映画「按摩と女」のカヴァー作品当然のことながら、元の作品を知る筈もない自分は、何の先入観も持たずに作品を楽しむことに主演を演ずる草なぎ氏は、まさにハマリ役!といった感じ按摩の所作に何の違和感を感じることなく、動きのひとつひとつがとても自然体女性に恋心を寄せる心理描写も実に見事で、その姿はいじらしく、ときには激しく、体全体で愛を表現している姿はとっても愛おしかった物語としては、前半は大きなヤマを迎えることなく、ほのぼのと淡々と進んでいくが、話も終盤になると、ようやく盛り上がりを見せる身体のなかに熱いものを感じた涙腺がもろい自分としては…ヤバイ、泣くか!?と思ったが、ラストのシーンがあっさりしすぎた感が否めず、頬が濡れることはなかったもうちょっとドラマチックにしてほしかったなぁ…というのが個人的な意見ラスト、山道を懸命に駆ける徳市の姿が印象的シチュエーションは違えど、自分も徳市と同じような恋愛を味わったなぁ…と、甘酸っぱい思い出が胸をギューッと締めつけるのであった古き良き時代の温泉街で繰り広げられる、ほのぼのとしていて、ちょっぴりせつないお話決して派手さはないものの、心が優しくなる作品である映画『山のあなた~徳市の恋』出演/徳市…草なぎ剛/福市…加瀬亮/三沢美千穂…マイコ/大村真太郎…堤真一/鯨屋主人…三浦友和/大村研一…広田亮平 ほか
2008年05月29日
夜からは、六本木のテレビ朝日社屋近くにある、インボイス劇場にて公演されている『BLUE MAN GROUP IN TOKYO』を観賞ハイ・センス×ハイ・ナンセンス世界を凌駕する超絶のエンターテイメント!ブルーマングループは、ニューヨークの路上から生まれた言葉を持たない彼らのパフォーマンスはミステリアスで、コミカルで、想像を超えるほどバカバカしい高度なもので、オフブロードウェイで注目され、全米、そしてヨーロッパを席巻「ミュージック」「アート」「コメディ」を融合させた衝撃的なパフォーマンスを目にしたとき、熱狂せずにはいられない(公式ページより引用抜粋)舞台から5列目までの客席は“ポンチョシート”と呼ばれ、ポンチョ(合羽のようなもの)を着用して観賞する舞台上で使用する水性塗料などが、稀に客席に飛散することがあるからだそうまた、万が一の為、汚れても構わない服装でお越しください、との事どれだけ激しい演出なんだ?期待と不安が入り混じるなか、座席に備えられていたポンチョを被った舞台は、これこそザッツ・エンターテイメント!って感じ巧みな技の数々や、驚き、ハイセンス&ナンセンスな笑いが、上演時間100分ノンストップで、ふんだんに盛り込まれているもう、ブラボー!としか言いようがない客席も終始大盛り上がり!で、この舞台はただ観るだけでなく、一緒にフリを踊らされたり、ちょっとしたアトラクションもあって観客も参加型になっているのが面白い観客は観客でありながら、ショーの出演者でもあるわけで、舞台と客席が一体となっている自分のノリ次第で、何倍にも楽しめる舞台になっているというわけここは恥も外聞も捨てて、素直に楽しみたいところで、鑑賞中ずーっとポンチョを頭からスッポリ被っていたわけだが、これが結構蒸すんだよねサウナスーツの役割を果たしているからなのかな?ちょっと脱ぎたかったのだが、いつ何が飛んでくるか分らなかったからそのまま被っていたんだけれど、座席が舞台の端の方だったこともあってか、結局何も飛んでこなかった舞台中央に座っていた人たちは、何か飛散したのか悲鳴にも似た声を挙げていたけれど…で、このポンチョ、観終わったあと、殆どのお客さんは座席に置いて帰っていくんだけれど、自分は持ち帰ることにどうせ持って帰ったところで使うわけもないのだが、タダだし、一応記念にね楽しい時間はアッ!という間に過ぎてしまい、正直まだまだ見たかった!というのが本音公演は今年9月末までロングランが決定されたようなので、機会があったらまた観たいなぁ終演後、劇場のロビーにはたくさんの人だかりが…なんと、ブルーマンが記念撮影に応じていたのである自分も撮りたかったが、あまりの人込みに断念劇場を出ると、なんと外にもブルーマンが!う~ん、ここもすごい人込みパパラッチ並みに、遠巻きからシャッターを押すのであったで、近くで見てわかったのだが、てっきり素顔を青く塗っているとばかり思っていたら、青いゴムマスクのようなものを被っていたんだねちょっと犬神家の一族の佐清みたいだった(かなりマニアックな発言)六本木・インボイス劇場『BLUE MAN GROUP IN TOKYO』9月28日(日)までロングラン公演中
2008年04月19日
渋谷・道玄坂にある東急百貨店本店で催されている『ルナ・フローラ展』を見学小麦粉や石鹸入りの粘土などを用いて作られた花の展示会ということで、何か少しでも吸収できるものがあればと思い、仕事帰りに駆けつけたのだ時間が遅かったせいか、7階の特設会場はずいぶんとひっそりとしているあまりにも閑散としているので、ちょっと入場するのが躊躇ったほどが、折角足を運んだのだからと、小さな意を決して、入場料の600円を支払うと展示会場へと足を進めた会場には、色鮮やかな花々のアレンジメントなどの作品が整然と飾られていたパッと見は、生花と見紛うほどなのだが、よくよく近づいてみると、艶やかさのなかにも硬さを感じさせる花びらは造花なんだと思い知らされる生花を活ける場合は、花の顔があちらこちらに向いていたり、茎が曲がっていたりと自然そのものなので、それぞれの花を活かす方法を取るが、造花の場合は、自分の思うがままに活けることができるしかも、これらの作品は、花びらの1枚1枚から手作りをしていくので、花の表情をも自分の思いのままにすることができるのだそして何より最大の魅力は、生花と違ってその美しさは半永久的であるということ造花の魅力はこれに尽きると思う 約200点ちかく展示されている作品ひとつひとつに、愛情というか、作者の思いが込められているのがひしひしと伝わってくるただ、今回、自分は初めてこういった催しを訪れただけに、数々の作品を見ただけの上辺だけをなぞっただけのような気がして、いまいち“ルナ・フローラ”の魅力に触れることができなかったような気がしてならない沢山の作品を飾ることも大事だが、ただそれだけでは飽きてしまう現に、はじめのうちはちょっとした感動もあり、じっくり見て回ったのだが、後半になるにつれその感情も薄れてきてしまい、流し見程度になってしまったもうちょっと作品の魅力を掘り下げるなどして、観客の足を止める展示の工夫があってもよかったんじゃないかなぁ?なんて、若輩者ながら思ってしまい、さほど広いスペースでもなかったせいか、精々30分足らずで会場を出てしまったのだった会場の外では、ちょっとした販売コーナーが設けられていて、造花に関する様々なものが販売されていたちょっと見て回ったのだが、これが結構なお値段半永久的に飾ることができることを考えれば、お買い得であることはわかるのだが、自分の触手が伸びることはなかった自由な発想を色々と拝見して楽しませていただいた花びら1枚から手作りしていくっていうのが、凄いよねそれだけに、ひとつの作品を作り上げていくのには、大変な労力と時間がかかるんだろうな、きっと生花は生花なりに、造花は造花なりに、それぞれに魅力があるんだなぁ…と思いながら、会場を後にするのであった【ルナ・フローラ展】東急百貨店本店7階特設会場4月3日(木)~8日(火)まで入場料600円
2008年04月06日
ようやくやってきた2週間ぶりの休日いつもなら2週間ぐらい休みが無くても、“ランナーズハイ”ならぬ“ワーキングハイ”とでも言うのか全然平気なのだが、ここのところ忙しかったうえに、ちょっと精神的にも参ったところがあり辛かったので、待ちに待った休日だった今月は後半もかなり多忙を極めることは確実なので、今日はこれからに備えて、おとなしく身体を休めることにとりあえずはゆっくりと睡眠をとり、あとは部屋の掃除や、鎖骨のあたりまで届きそうなほど長く伸びきっていた髪を切りに行こうと、漠然とながらも今日一日の過ごし方を考えていたのだが、母が、『仏壇を見に行きたい』と言い出したので、付き合うことにそうか、祖父が亡くなって今年で三回忌か早いな、月日が経つのは…母は母なりに以前からけじめをつけたかったらしく、三回忌を機に仏壇購入を決心したというそんな折、新聞の折り込みチラシのなかに仏壇の直売会の報せが入っていたので、そこへ行きたいとの事手渡されたチラシを見ると、工場直売なので、複雑な流通システムの中間マージンが一切かからず、一般で購入するよりも半額近くは安いんだとかはじめは「仏壇屋ァ!?」なんて思ったが、そう足を運ぶ機会が無い場所なので、お伴することにチラシに載っていた地図を頼りに、車を出した「この辺りだと思うんだけれど…」車を走らせていると、住宅街の一画に『東京仏壇』という看板が目に飛び込んできた工場直売というだけあって、外見そのものは昭和を感じさせる古びた工場といった感じおおよそ仏壇が販売されているとは思えないようなところではあったが、車を駐車場に止める敷地内はひっそりとしていたチラシを出しているわりには、賑わいも人影も無いまぁ、仏壇が安いからといって、そう喰いつく人もいないか社員らしき中年の男性が歩み寄ってきたので、仏壇購入の意思を伝えると、会場へと案内されたまるで保管倉庫のような建物の中に入ると、そこには所狭しと仏壇が並べられていた一言に仏壇といっても、上置タイプのものから、台付仏壇まで大小さまざまで、価格も数万円台のものから、上は百万単位のものまであるそれぞれの仏壇には価格の札が2枚つけられており、それぞれ、“通常価格”と“工場直売価格”となっているその2つの値札を見比べると、たしかに4割から半額ちかく安くなってはいるのだが、そもそも仏壇というものの相場価格というものが判らないので、いまいちお買い得感が沸いてこないわかる人が見れば安いと思うかもしれないが、仏壇に興味がない自分としては、値引きされた価格を見ても高いと思ってしまう母は、チラシに目玉商品として載っていた仏壇を前にして、案内してくださっている担当の方と「ああでもない、こうでもない」と言っている若干手持ち無沙汰気味だった自分は、横で黙って聞いていても退屈するだけなので、ひとり会場内を見て廻ることにさほど広くない会場の奥には作業場を垣間見ることができた工場直売と銘打っているだけに、ここで仏壇が作られているのだろうしかし、今日は土曜日ということもあってか作業は行われていないようで、ひっそりと静まり返っていたそれにしても、工場の外に『東京仏壇』と掲げられていたが、ブランド名なのだろうか?東京仏壇とは…黒檀や紫壇など高級木材のことを“唐木”と指し、その唐木を使用した手作り高級仏壇のことを『東京仏壇』というそうで、木目を活かしたつくりの仏壇は長い年月の使用に耐え、扱いやすいことが特徴とのことその東京仏壇は、伝統工芸品として東京都から指定されているだけあって、ひとつひとつ見て廻っていると、実に細やかな彫りが施されていて、それらは芸術品と言っても過言ではないような細やかな仕事がなされている自分の中で仏壇といえば黒というイメージがあったのだが、家具調の明るいものもあり、確たる伝統の技を守り受け継ぎつつも、時代のニーズに合った柔軟性も持っているのだと感心させられた現に、店員さんの話によると、仏壇を購入される方は材が明るめのものを選ばれることが多くなってきているんだとか仏壇選びをしている肝心の母は…というと、はじめは広告の目玉商品の仏壇を買うつもりでいたらしいのだが、やはり色々と数があると目移りするらしく、散々迷った挙句、ひとつのものを選んだ『どう?この仏壇』って言われてもねぇ…意見を求められても、ものの良し悪しだなんて、仏壇素人の自分には判らないよ『いいんじゃないの』なんて、気の無い自分の返事を真に受けたかどうかは定かではないが、ようやく購入する仏壇を決めたこれで終了か?と思いきや、これはまだ序章にしか過ぎなかった次は仏壇の中に置く仏具類を揃えなければならない位牌、仏飯器、高坏、線香差し、リン、掛け軸、吊り灯篭…数え上げたらキリがないぐらいに色々な仏具があり、これまた値段はピンからキリまであるで、厄介なのが、これらの仏具類は宗派によって飾り方が変わってくるということへぇ~そうなんだそこは餅は餅屋で、我が家の宗派を伝えると、接客を担当してくださっている方はテキパキと仏具類を揃えてくれるなんでも我が家の宗派は、全部完璧に揃えるとなると、それはそれは大変な金額になるらしいのだが、今どき厳密に買い揃えているご家庭はそうそう無いそうなので、最低限必要なものだけを買い揃えたそれでも最終的には、当初の予算をだいぶオーバーしていたまぁこればかりはケチるものではないからねぇ普段生活していると自分のことだけで精一杯になりがちだが、そんな自分が今あるのも、ご先祖様があってのことなんだなぁ…と、仏壇を見て廻るうちに思った祖父母、父と母、そして自分…そこには、目には見えないが脈々と生命と血が受け継がれているわけで、そう考えると、ご先祖様を敬う気持ちは心のどこかに持ち続けていたいそんな思いを胸に、会場を後にした
2008年03月08日
朝から雪が降っていた天から降りしきる雪を仰ぎ見るように、空を見上げる一面を灰色のペンキで塗りたくったような空から舞い降りてくる雪は、次から次へと自分の身体に降りかかってくる衣服に不時着した真っ白な雪は、間もないうちに溶けて透明となり、スーッと染みこんでいく雪を全身に浴びていると、なんだか自分の薄汚れた何かが洗い流されて、浄化されていくような感覚を覚えた先日も雪は降ったが、今日の雪はなんだか積もりそうな気配根拠はないが、そんな気がした日曜ということもあってか人影もなく、車の行き来も見られない静かな街に、深々と雪は降る見慣れている風景の筈なのに、雪化粧が施されていく街並みはいつもと違った表情を見せていたしばし時が経つのも忘れて、風に吹かれて横なぶりに降る雪を眺めていたそんな静寂に包まれた時を裂くように、携帯電話が鳴ったそれは花の配達に出ているスタッフからの電話だったなんでも雪で運転が困難で、配達が遅れているというそのスタッフが廻っているのは、職場から程近いところ外を眺めると、たしかに雪の降り方は激しいが、若干水っぽいせいかすぐに溶けてしまうちょっと大げさに言ってるんじゃないの?と思ったが、気をつけるように…と言って電話を切ったそれからも、配達に出ている数人のスタッフからは、「雪が凄いので、チェーン巻いたほうがいいですか?」とか、「すごい積もっています」などと、随時実況中継の電話が鳴り響いた自分も雪道の運転は不得意だが、いくらなんでもこれしきの雪ごときでちょっと大げさなんじゃないの?そんななか、恐れていることが起こった話の内容を聞くまでもなく、携帯電話から漏れてきたスタッフの声を聞いて、大体の察しはついたそう、スリップを起こして事故を起こしたのだ雪道でハンドルを取られて、ガードレールに衝突したとのこと幸いにも単独事故で、ヘッドライトのカバーを破損しただけに止まっただけで、大事に至らなくてなによりだったそれにしても、あれだけ雪道には気をつけるように念を押したのに、事故を起こすだなんて…いまだ止む気配を見せずに振り続けている雪を苦々しい思いで見つめた見ている分には情緒に浸れていいが、その影では様々な弊害が生まれている雪は罪作りやね配達に出ていたスタッフたちは、帰ってくるなり口を揃えたかのようにこう言った「雪、積もっていないんですね」えっ!?朝から降る雪はかなり積もっていて、何度も雪道で滑ったり、車が動かなくなって通行人の方に後ろから押してもらったりしたんだとか自分が目にしているのは、降り続けてはいるものの、水気を多く含んでいてすぐに解けてしまう雪なので、スタッフたちの話がにわかには信じられない「そんなに積もっているのォ?」と聞くと、「凄いですよ」と、手で積雪の高さをジェスチャーするのだが、それがまた大げさなような気がしてどうも嘘臭いホンマかいなッ!と思ってしまうほど同じ東京にて、そんなに雪の積雪に差が出るかなぁ?しかしながら、配達に出ていたスタッフ達は皆が皆、足元がグショグショに濡れていたそれを見ると、皆の話もあながち嘘ではないのかもしれないと思った今日は仕事は暇だったが、皆無事に帰ってくるかが心配で気疲れしてしまった仕事を終えると、家路についた日中降り続けた雪は、もう止んでいた幹線道路は車の往来があるせいか雪は殆ど残っておらず、道の端々にその姿を拝むことができる程度で、日中に見た雪一色の風景が、なんだか遠い日の出来事のような気さえしたしかしながら、我が家に近づいてくるにつれ、雪の量の違いに気づかされた細い路地に入ると、近所の住人の方が雪掻きをしたのか、道の端々にうず高く積まれた雪の山をいくつも見かけたどうやらスタッフ達が言ったように、同じ東京でもだいぶ積雪に差はあったようである少しは皆のこと、信じてあげないとなちょっと反省…
2008年02月03日
DeAGOSTINI(デアゴスティーニ)が新しく発行した『地球の鉱物コレクション』鉱物のすべてがわかるデータマガジンに加え、毎回ついてくる自然の鉱物を集めることによって、魅力あふれる“神秘の結晶”の世界に触れることができます(冊子より)テレビのコマーシャルで放映されていて、以前から気になっていた本鉱物に興味があるわけではなかったのだが、創刊号についているアメシストの石に惹かれたのである青や紫といった寒色系が好きな自分にとっては、当然アメシスト(紫水晶)の石にも興味がある今日仕事帰りに本屋に出向くと、レジ脇の目立つコーナーに「地球の鉱物コレクション」が平積みされていたので、手にとってみた商品の箱自体は大そうな大きさだが、それは付属の鉱物を梱包するための箱であって、あとはデータファイルと呼ばれる薄い小冊子が申し訳なさそうについている程度箱は覗き窓になっていて、中に入っている鉱物をチェックすることができるのだが、アメシストの色はかなり薄い淡い藤色といったところだろうかそれに、石の大きさを揃えるためだろうか、鉱物には不自然な切り口が見受けられ、石の形の魅力を損なっているいくつかの箱を覗いてみたが、どれもこれもほとんど一緒はっきり言って思っていたよりも魅力を感じるものではなかったが、それでも創刊特別企画として、390円という価格に惹かれて、1冊購入した表紙もそうだが、アメシストを前面に打ち出してきているので、アメシストに関して詳しく取り上げているのかと思えば、とくにそういった訳でなく、様々な鉱物が取り上げられているそのほかには、日本の主要な鉱物産地の紹介や、砂金の採集方法など、鉱物全般の話題が取り上げられていたう~ん…鉱物好きな方なら堪らない本かもしれないが、自分的には思っていた内容とかなり違った創刊号こそ特別価格として390円という価格だったので食いついたが、第2号以降からは通常販売価格の990円それだけの金額を出してまで購読を続けるようなものではないなぁ…とはいえ、この「地球の鉱物コレクション」のコンセプトでもある“神秘の結晶の世界に触れる”ことは十分に堪能することはできる地球が長い年月をかけてつくりだした産物の美しさは、見る人を魅了して止まないDeAGOSTINI【地球の鉱物コレクション】隔週刊発売創刊号は特別価格 390円(税込)第2号以降は通常価格 990円(税込)
2008年01月19日
今日は休みだったのだが、ちょっとやり残した仕事があったので、職場に顔を出してそれをササッと片付けると、車を横浜へと走らせた実は、以前から一度行ってみたいところがあって、どうせなら今日行こうと急遽思いつきで向かったのである快調に車を飛ばしているせいか、このままだと目的地にはだいぶ早く着いてしまうので、通り道ということもあってか、自分のお気に入りのスポットである横浜赤レンガ倉庫に立ち寄った日曜の早朝ということもあって、ジョギングする人、犬を連れて散歩する人など、実にゆったり、ほのぼのとした時間が流れていた自分はというと、何をするでなく赤レンガ倉庫や横浜の海を眺めたりと、気持ちがいいほど晴れ渡っている青空の下、眩いばかりの朝日を浴びて、ただ辺りをブラブラ散歩していたすると、赤レンガ倉庫の広場に、なにやら白い囲いを発見したなんやろ?興味本位で覗いてみると、なんとそこにはアイススケートのリンクがあった『アートリンク in 横浜赤レンガ倉庫』今年で3年目となるアートリンクは、歴史ある赤レンガ倉庫の壁面と真っ白いリンクの表面に、映像による美しい光を投影する光の現代アートとアイススケートのコラボレーションへぇ~知らなかったそんな洒落たイベントが開催されているんだぁ実は、アイススケートのリンクを実物で見るのは初めてそもそも、アイススケートは勿論のこと、スノーボードやスキーなど、ウインタースポーツを一度もやったことがないのだだって寒いじゃん?寒いのに、雪深いところに行ってわざわざもっと寒い思いしなくてもねぇ…って思っちゃうだから興味わかないんだよねそれにしても、アイスリンクって寒いんだねって、氷だから当たり前か気持ちのいい青空だけど、寒々とした朝だけに、余計その寒さが身に沁みる今は誰ひとりとして居ないから、こんな空の下で滑ったら気持ちいいんだろうなぁ…なんて、興味も無いくせして、そんな気持ちに駆られてみたりするのであったそれにしても、いくら朝晩の冷え込みが厳しくなるからといって、野外でアイスリンクを維持するのって大変なんじゃない?(余計なお世話か…)リンクの裏手に廻ってみると、物凄いモーター音が轟いていたみると、パイプが凍てついているひぃぃぃ~見るからに寒そうわかってはいるものの、そのパイプに手を伸ばす冷てぇぇぇぇぇ!!いい歳した男が、朝から何しているんだかほんとはスケートリンクの氷を触ってみたかったんだけれど、囲いがあって手が届かなかったから、パイプに凍てついた氷を触れたというわけえぇ、色々なことに興味がある、少年の心を持った大人なんです映像による美しい光の現代アートとアイススケートのコラボレーションというだけあって、きっと夜に来たら、横浜の夜景とともに、さぞかし綺麗なんだろうねぇまぁ、そんなロマンチックな夜は自分には無縁ですけれど…【アートリンク in 横浜赤レンガ倉庫】2007年12月8日(土)~2008年2月14日(木)まで平日 13:00~22:00まで土日祝日 11:00~22:00まで
2007年12月09日
一昨日訪れた、晴海トリトンスクエアの桜の遊歩道にて催されている『晴海インフィオラータ 2007』指導のもとで実際にインフィオラータ作りが体験できたり、チャリティーによるミニバラのプレゼントなど日毎にイベントが催されている今日は最終日ということで、“フリーウォーク”なるものが体験できるそうフリーウォークって、単純に和訳すると“自由に歩く”だよね?一昨日見に行ったときも、訪れた人たちは各々自由に見学していたけどなぁ…体験できる時間は17:30~18:30ということで、夜のインフィオラータは昼とはまた違った印象だろうと思い、仕事を終えると、晴海の現場へと向かった帰宅ラッシュと重なって、渋滞に巻き込まれて、ひょっとしたら間に合わないかも?なんて思いながら車のハンドルを握っていたが、なんとか18時過ぎに到着することができたオフィスビルから吐き出されるようにして出てくる、仕事帰りの大勢の会社員たちの波をかき分けるようにして遊歩道に出ると、そこには意外な光景が広がっていたなんと、作品の上を人々が縦横無尽に歩いているではありませんか!フリーウォークとは、作品の上を自由に歩いてもかまわないということだったのだなんと大胆な!17時30分から始められたということで、もうすでに30分は経過していたので、作品は踏み荒らされていて、すでに一昨日見たときの作品の面影は一切なかった見ると、作品を花の絨毯として堂々と闊歩する人や、花びらをかき集めてフラワーシャワーのように宙に撒いて楽しんだりと、親子の姿がわりと多く、砂遊びに似た感覚で子供たちはハシャギながら花びらで遊んでいたなかには、高校球児が甲子園のグラウンドの砂を持って帰るかのごとく、袋にバラの花びらを詰め込む人も…花びらを手にとると、さすがに日数が経っているせいか、花びらには覇気がなく萎んでいて、尚且つ色砂に塗れ、前日が雨模様だったせいか濡れてしまっているさらには今日は人々に踏まれて汚れてしまった花びらを、持ち帰って一体何に使うんだろうお風呂に浮かべて薔薇風呂?いやいや、花びら汚れているから…じゃあ、ポプリとかかな?まぁいずれにせよ、皆各々楽しそうに満喫している様子それにしても、いくら今日が最終日で、あとは廃棄するだけだからといって、作品を踏むという行為は、芸術や花を冒涜しているような気がして、自分はちょっと躊躇うところがあり、なかなか一歩が踏み出せずに、しばらくは見て回っていたしかし、逆に考えてみれば、どうせ廃棄するのなら、そのまま廃棄するのでなく、どんな形であれ最後まで人々に楽しんでもらえればいいのかな?なんて思ったなかなか芸術作品や花を踏む機会などないので、思い切って花の絨毯のうえを歩いた一歩一歩、ありがたい気持ちで歩かせていただくうん、フカフカしている…って、そんなワケないか踏んだ感触は、地べたとそんな変わりない下を見ながら歩いていくと、もう、赤や黄色、ピンクにオレンジといった色々な色のバラの花びらやら色砂がごちゃ混ぜになった状態なので、お世辞にもきれいとはいえない状態ではあったものの、花の絨毯には変わりなく、その上を歩くとなんだかリッチな気分になってきた時間も押し迫っているせいか、撤収作業も徐々に始まっているようなので、そそくさと現場を退散するのであった【オマージュ】尊敬・敬意・賛辞・献辞(辞書調べ)
2007年11月06日
今日の讀賣新聞朝刊の江東版に載っていた、バラの花びらで巨大な絵を描くイベント『晴海インフィオラータ2007』の記事“インフィオラータ”とは、イタリア語で「花の絨毯」の意味で、晴海トリトンスクエアで2001年から毎年開かれているこの催しは、今年は“昭和絵巻”をテーマに、地元の小学生など約520人が約12万本のバラの花びらを使って、昭和を題材にした作品17点を制作し、運河沿いの遊歩道に展示されている(新聞記事より抜粋)長年東京に住んでいるが、こんな催しがあるとは今回の記事を読んで初めて知ったちょっと気になったので、早速現場へと向かった運河沿いに「花・緑・水」をテーマとしたテラスを有する晴海アイランド・トリトンスクエアでは、自然との共生、地域とのコミュニケーションを図る催しとして、地元住民を中心に実行委員会を組織し、インフィオラータを開催している(晴海インフィオラータ・パンフレットより)はじめてこの地を訪れたのだが、オフィスビル街のなかの一画とは思えないほど、季節折々の花々や緑が植えられていて、都会のど真ん中にいながらとても落ち着ける緑豊かな場所まるで都会のオアシスといった感じで、休日ということもあってか、大勢の家族連れやカップルたちがゆったりとしたひと時を過ごしていた花のテラスを抜け、朝潮運河沿いにある桜の散歩道と呼ばれる遊歩道に出たすると、そこには色鮮やかなインフィオラータの数々が展示されていて、それはまさしく花の絨毯のように見えた今年から、4月29日の国民の祝日が「みどりの日」改め「昭和の日」と制定されたことから、古き良き昭和の時代を見直そうと、テーマが“昭和絵巻”になったそうで、それぞれの作品には、昭和の出来事(東京オリンピック・大阪万博)・文化(ファッション・紙芝居)・暮らし(カラーテレビ)・風景(東京タワー・勝鬨橋)などが描かれている花の絨毯ということで、全面バラの花びらが敷き詰められて描かれているのかと思っていたのだが、そうではなく、カラーサンドと呼ばれる色砂のようなものと、花びらで描かれているバラの花びらといい、カラーサンドといい、用いられている色は赤・黄色・青といったほぼ原色に近い色合いなので、見た感じは派手でポップな感じそれだけに、その強烈な色彩が、題材の昭和絵巻とあまりマッチしていなかったように自分には思えたとはいうものの、地元住民の方たちが中心となって、ひとつひとつバラの花びらをむしり、キャンバスに並べていった苦労を考えると、作品のひとつひとつに温かみを感じたついつい花屋の視点からすると、バラの花が勿体ないなぁ…なんて偏屈な眼で見てしまうのだが、ここを訪れた人たちの作品を楽しんでいる姿を見ていると、ひとつの作品として生まれ変わったバラたちも本望なのかなぁ?なんて思うのであった花・緑・水」をテーマにしたテラスなだけに、周囲の風景と、インフィオラータの作品が実にマッチしていて、なんだか異国を思わせるような空間が漂っていた遊歩道にはベンチがあるので、ちょっと休憩して運河の穏やかな流れを眺めたりと、実にのんびりとした時間を過ごしたなんだか、いい感じイタリア・ジェンツァーノ市はインフィオラータの本場で、その歴史は200年以上と言われているここ晴海のインフィオラータは、2001年からだから今年でまだ7年目だが、人、自然、そして都会とが共生しあう催しものとして、これからも永く続いていくことを願ってやまない晴海アイランド・トリトンスクエア 【晴海インフィオラータ 2007】11月3日(土)~6日(火)まで(夜間は23時までライトアップを実施)
2007年11月04日
格闘技の聖地といわれている後楽園ホールに、久しぶりにボクシング観戦に行ってきた過去に何回か観戦に足を運んだことがあり、その都度思うことなのだが、どうも居心地が悪い自分だけが感じているのかもしれないが、なんかホール全体に張り詰めた空気が漂っているというか、独特の世界なんだよね何回来ても、この雰囲気には馴染むことはできないそれにしても、女性客の姿を多く見るようになった一昔前は、ちょっと一人で観戦に行くには勇気がいる客層だったからね…さて、今日は『OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級王座決定戦』というタイトルマッチ偶然にも格安でチケットを購入させていただくことができて、前から3列目というリングサイドでの観戦もう迫力が凄すぎ!パンチがヒットする音ボクサーの荒い息遣いほとばしる汗飛び散る鮮血相手を睨みつける鋭い視線パンチを浴びて苦痛に顔を歪める表情目の前で繰り広げられる熱戦に、ただただ息を呑むばかり1ラウンドは3分間なのだが、意識して見ていると、3分ってこうも長いのか?と思い、インターバル(ラウンドの合間の休憩)になって、ようやくものすごく深い深呼吸をしまうほど、息つく暇なく集中して試合を観ているそれにしても思うんだけれど、ボクシングは打撃のスポーツなだけに脳や眼に後遺症が残ったり、ときには命をも落としてしまう可能性を秘めている危険が伴うスポーツそんな命がけの戦いを、どうして人々は熱狂して観るのだろうか?なぜ自分は?と言われると、自分でもよくわからないただ、殴り合いを楽しんでいるわけではなく、魂と魂のぶつかり合いというか、う~ん…なんか言葉ではうまく言い表すことができないのだが、男としての生き様を観させてもらっているのかな過酷な練習と減量に苦しみ耐えるのは、リングにあがるボクサーは皆同じ誰も負けようと思って戦いに挑んでいるわけではないのだから、勝負に勝敗がついてしまうのは残酷かもしれないが、まぁそこはプロスポーツなわけで、致しかたないのかもしれないが、今回の試合を観て思ったのは、どのボクサー達も敗者は勝者を称え、また勝者も敗者を称えていたこと正面向かって命がけで戦いぬいた2人だからこその表れなんだろうねそれを見て、すごくいいなぁ…って思ったうん、なんかね、ほんと一人一人の生き様が凝縮されている感じ自分は、ボクシングのそんなところに惹かれてるんだと思うさて、今日のメインイベントはタイトルマッチというだけあって、試合開始の頃は空席が目立った客席も、さすがに満員御礼状態選手入場ともなれば、観客のボルテージもMAX状態もう圧倒されっぱなしこれは、実際に試合会場に来てみないと味わえない盛り上がりようやね今回、タイトルを賭けて挑むのは、新日本木村ジム所属の日高選手と、兵庫の尼崎ジム所属の野中選手日高選手はカリスマ性があるのか、入場シーンも派手だし、応援団も凄い気合が入っている対する野中選手陣営は、関西からの遠征ということもあってか、声援もちょっと押され気味な感じボクシングに関する専門知識なんて皆無なので、試合に関して述べることはないが、終始試合中は凄い盛り上がりよう早いラウンドでのダウンシーンでは、歓声やら溜息やらで、もう狂喜乱舞に阿鼻叫喚!!かなり盛り上がってますなぁ重量級の選手というだけあって、試合は迫力あるし、観客の盛り上がりに終始圧倒され、ただ黙ってパイプ椅子に座って観戦しているだけなのに、なんだかこっちまで肩に力が入ってしまい、もの凄く体力を消耗してグッタリしてしまったそれに、ボクシングを観戦すると、毎回起こる現象なのだが、必ずといっていいほど激しい頭痛に見舞われるのである意識が昂って興奮して観ているからなのか、凄い歓声のなかに身を置いて三半規管がヤラれているのかは定かではないが、今日も頭が痛くなってきたさて試合は12ラウンドという長丁場両者手を緩めることなく戦いぬいて、結果は判定にもつれこみ、「勝者、赤コーナー、日高選手!!」とコールされると、観客は一斉に総立ちもう会場が揺れるのでは?と思うぐらいの大歓声で場内が包まれた凄いよ!凄い!なんだろう、皆のパワーは!そりゃそうだよね、新チャンピオンの誕生なんだからこの瞬間に立ち会えたことに感謝たくさんの感動とパワーを貰い、とっても刺激的な夜を過ごしたのであった
2007年10月29日
“許せますか、彼女を…”テレビのコマーシャルで見た新作映画の予告それは、ジョディ・フォスター氏主演の『ブレイブ ワン』映画は殆ど見ないといっていいほど興味がない自分だが、15秒のそのコマーシャルを見たとき、なぜか何か強く心を突き動かされるものを感じた台風20号が接近しているせいか、午後から雨風が強くなり、荒れた天気模様になっていた今日は、映画『ブレイブ ワン』公開初日の日なので、仕事が終わったら映画を見にいこうと思っていたのにどうしよう?灰色の空を見上げて、そんなことを思っていたしかし、折角この日を待っていたのに今日を逃すとズルズルと延ばして見逃してしまうような気がして、思ったが吉日で、映画鑑賞を決行することに仕事を終えると、映画館に向かうために車のハンドルを握っていた雨粒はフロントガラスに叩きつけられるように激しく降り、強い風は車を揺らすなんだか日中よりどんどん天候が酷くなっているような気がする上野の街に着き、雨風吹き荒ぶなか、映画館へ映画を映画館で見るなんて、何年ぶりだろうか?すぐには思い出せないほど久しぶりの映画鑑賞今日は公開初日ということもあって、さぞかし沢山の人が見に来ているのだろうと思っていたのだが、小じんまりとしている映画館のロビーは驚くほど閑散としていた開演10分前だから、もう客席に座っているのかな?と、客席に入っていくと、数人が座っている程度?????台風の荒れた天気のせいだろうか?はてまた、作品に魅力を感じないのだろうか?今日から公開というわりには、あまりにも寂しすぎる光景がそこには広がっていたもともと収容人数がそう多くはない映画館ではあったが、客は自分も含めて20人は居なかったと思うそんななか、映画の上映は始まった… ニューヨークでラジオ番組のパーソナリティーを努めるエリカ・ベインは、婚約者との挙式を間近に控え、満ち足りた日々を送っていたそんなある日の夕暮れ、愛犬を連れて散歩に出かけた2人は、3人組の暴漢に襲われてしまう瀕死の重傷を負ったエリカが病院のベッドで意識を取り戻したのは、それから3週間後のことそこで、婚約者の母から、彼の死を告げられる…行き場のない悲しみにくれるエリカ退院してもなお、事件の恐怖に怯え、日常生活も儘ならないエリカは、自分の身をまもるために一挺の拳銃を手にする偶然入ったコンビニで射殺事件を目撃してしまったエリカは、犯人に気づかれてしまい、銃口が自分に向けられたとき、彼女は自分の身をまもる為に無我夢中で発砲してしまうその日から、彼女の人生は劇的に変わっていくのであった…(映画パンフレット あらすじより)やっぱり映画館で見ると、迫力が違う大きなスクリーンで見る映像の迫力もさることながら、音が平面的でなくてまるでその場に居合わせているような臨場感はあるたまには映画館で観るのもいいもんだねさて、今回はコマーシャルで映画の予告編を見て、なぜか惹かれるものを感じた大抵の場合、なんでも期待していくと、肩透かしを喰らうことが多々あるのだが、『ブレイブ ワン』は自分の期待に反することなく、とても良かった映画のラストでは、自然と涙がこみあげてきて、自分の頬を伝ったこの涙は、感動とか悲しみとかそういうんじゃなくて、切なさに似た苦い味の涙決してハッピーエンドではなく、先に見える未来も明るくはないんだけれど、その後の再生されるであろうこれからの人生をかきたてるラストになっていて、深く余韻が残る作品に仕上がっている“誰でも境界線を越えられる…誰でも人を殺せる…”映画のパンフレットに眼を通していると、そんな過激なコピーが飛び込んできた確かにそうかもしれないでは、なぜ人はその境界線を越えないのか?自分はそんなこと考えたこともないそれは平凡に日常を暮らしているからこそであって、もし今回の映画の主人公のように、最愛の人が殺され、自分も瀕死の重傷を負わされたとしたらどうするだろうか?同じ選択をするだろうか?映画では、主人公が事件の調査がなかなか進まないことで警察に不信感を抱き、それなら…と自分が悪を裁いていく日本では、最近では警察官が一般人の女性にストーカー行為を繰り返し、女性を射殺して自分も自殺するといった報道がされ、事件の揉み消しや怠慢な捜査等の色々な不祥事で、警察への信頼が揺らいでいるかくいう自分も、何度か警察にお世話になったことがあるが、その度に感じたのは庶民と同じ目線でモノを見ているのではなく、どこか上から目線であったということ一概に、全てがそうではないのだろうが、なんとなく警察と庶民との間に隔たりを感じる自分としては、いざとなったとき、警察はいったい何をしてくれるのだろうか?なんて思ってしまうやはり、自分の身は自分で守らなければならないのだろうか?そんな世知辛いことを考えてしまった今回の映画のキャッチコピー“許せますか、彼女の選択”映画を観終わっての正直な感想は、彼女の行動は常識からして言えば許されるものではないしかしながら、ではその行為を止められるか?と訊ねられたら、自分は止めることはできないだろうその時点で、自分は彼女の行為を認めたということになる常識的には認めていないものの、自分自身は彼女の行為は認める許せるのか、許せないのか考えれば考えるほどわからなくなっていく善と悪何が善で、何が悪なのか今回の作品で突きつけられたもの思いテーマは胸に突き刺さり、深く考えさせられる作品である映画『ブレイブ ワン』出演/ジョディ・フォスター/テレンス・ハワード/ナビーン・アンドリュース/ニッキー・カット/メアリー・スティーンバージェン ほか
2007年10月27日
10月11日(木)~13日(土)の3日間、千葉県・幕張メッセにて開催されている“国際フラワーEXPO”と、同時開催されている “国際ガーデン&エクステリアEXPO”この催しは、業界関係者の仕入れ・商談を行なう為の国際商談展自分が商談することなどまず無いので、行くことにあまり気乗りがしなかったのだが、招待券が送られてきていたので、時間に余裕があったこともあってか、ちょっとだけ足を運んでみた会場である幕張メッセに到着すると、人手の多さに驚いた市場関係者、生産者、バイヤー、経営者と、花に携わる様々な人々で賑わっている入場する為の手続きをおこなう長蛇の列に並び、ようやく入場証を首からぶら下げると、いざ会場内へ東京ドーム1.6倍(グラウンド部分との比較)もの規模の会場には、世界30カ国から750社が一堂に出展ということもあってか、その規模と人込みに圧倒されてしまった“国際フラワーEXPO(IFEX)”のブースでは、切花・鉢物・種苗といった植物、ラッピングペーパーやリボンなどといった花材・包装資材、店舗什器など花にまつわるもの“国際ガーデン&エクステリアEXPO(GARDEX)”のブースでは、鉢・プランター、用土・肥料、造園・園芸用品など、ガーデン・エクステリアに関するあらゆる商品が展示されている一通り見て回ったのだが、国際商談展というだけあって、商売の匂いがプンプン漂っていますなちょっとブース内を覗こうものなら、向こうは商品を売り込みたいから近寄ってくるいやそれが開催の趣旨だから当たり前なんだけれど、そういう空気の中にいるのは、自分としては居心地が悪い自分の居場所が無いみたいな感じだから興味があっても、落ち着いてみることができないので、サラッーと全体を流すようにした会場内は商売の匂いが漂っているが、それでも展示されている花々を見ていると、心が和む海外からも多数出展されているので、世界中の鮮やかな花々が会場を彩るそんななか、一際眼を惹いたとあるブース生花のバラに、スプレーやラメなどで染めて色づけされたものを手にとる確かに生花本来が持つ色ではないので眼を惹くが、果たしてそこまでする必要があるのかなぁ?そこまでするなら、生花である意味は無く、べつに造花でいいんじゃないかな?なんて思うわけ要は、自分は考えが保守的な古臭い人間なんですワ同じく、虹色に染められたバラもあった着色した水を特殊な方法で吸い上げさせ、一枚一枚の花びらに色の変化をもたせるこのバラは、市場で何度か見かけたことがあって、既に巷にも出回っている1本の仕入れの価格がかなり高めなので1度も仕入れたことはないが、もはやここまでくると、何の為にこんなことするのかな?なんて疑問さえ感じるそこには生花の“生”は感じられないのであったその他にも、以前テレビ番組で紹介していた、バラの花びらに字や絵をプリントする技術の実演を目の当たりにしたりして、着実に花卉業界も色々な面で努力や研究を重ね、進歩していっているのだなぁ…と、ちょっとひとり取り残されたような気分になってみたりもするのであった会場内は、花の展示というよりはビジネス色が色濃いので、商談が目的ではない自分としては正直言ってわざわざ足を運びに来るようなものでなかったことは否めないが、それでも活気づいている花卉業界の人々の渦のなかに身を置いて、“自分も頑張らなくては…”と、良い意味での刺激を受けただけでも価値はあったように思う
2007年10月11日
芸術の秋ということで、東京・上野の森美術館で催されている『時代を歩いた放浪画家~山下清展』へ金曜日は夜20時まで開館しているとのことなので、仕事を終えると上野へと向かった山下清と聞いてすぐに思い浮かぶのは、故・芦屋雁之助氏が山下清氏を演じた、ドラマ『裸の大将』だ大きなリュックを背負い、ランニングシャツに短パンという出で立ちで、全国を放浪し、旅先でちぎり絵を製作するテレビドラマで得た、その程度の知識しかない一体、実際の山下清氏はどんな人物だったのか興味を抱いて、拝見した山下氏は、3歳の頃、重い消化不良になり一命は取りとめたものの後遺症で軽い言語障害、知的障害を患ってしまう展示物は、山下氏が施設でちぎり絵を始めたという昭和10年初めの作品から展示されていたはじめは、蝶や蜂といった昆虫をモチーフにしたものばかりで、子供の頃の作品なので、お世辞にも上手な作品とはいえないが、それからは学園での日常生活の1コマを切り取った作品を手がけるようになり、僅か1年程しか経たないうちに、その技術は格段の進歩を遂げるそして、年月を経て、作品の勢いは留まることを知らず、花や風景といったものを手がけるようになり、ちぎり絵の技術も確実に進化していくそれぞれの作品を、一つ一つ丁寧に食い入るように見て回る細かく千切られた色紙が丁寧にひとつひとつ貼られていて、独特の世界観を生み出しているこの一つ一つの色紙を実際に山下氏が貼り合わせていったのかと思うと、作者をとても身近に感じる芸術家というのは、どこか自分とは違う世界の人のような気がしてならないのだが、山下氏には、不思議とそういったものは感じず、親近感というか、馴染みやすいなにかを感じていたそれは、ちぎり絵を用いた温かみのある作風なのか、山下氏が醸し出す人柄なのかはわからない芸術作品ではあるのだが、それは決して敷居が高いものでなく、肩が凝ったり身構えるものでなく、自然にその世界に溶け込めるような、そんな柔らかな空間が広がっていたちぎり絵は勿論のこと、陶芸、ペン画、油彩など実に多彩な作品が展示されているペン画は、無数の点で作品が描かれていて、ちぎり絵に通ずるものを感じたまた、数少ない油彩の作品だが、これは筆を使うのではなく、チューブから直接色を出して、キャンバスに色をのせていったというそれらの作品はどれもが緻密でとても細かく、さぞかし一つの作品を仕上げるのに時間が掛かったのでは?と推測されるとてもではないが、根気がなければできない沢山の作品とともに、山下氏の直筆の日記や、放浪に出る際に背負っていたというリュックサック、着物、パスポートなど、貴重な品も展示されていたそのなかで、山下氏が書いたという日記にじっくり目を通したセピア色の紙に書かれた山下氏が書く文章には、句読点が一切無い本人曰く、人が話す時はカギカッコ(「」)や句読点は口に出して言わないから、文章を書くときも自分は書かないんだとかう~ん、奥が深いですという事で、縦書きにされた文章は紙一面にビッシリと埋まっているので、とても読みづらい文章が途切れることがないので、息つく暇がないのだ目を凝らして読んでみると、誰々がメンコで遊んでいただのと、実にありふれた日常のことが綴られていたそれから、山下清氏をモデルにしたドラマ『裸の大将』では、放浪先で作品を手がけているのだが、実際の山下氏は放浪先で作品に取り掛かる事はなく、放浪から戻ってくると、驚異的な記憶力で作品を仕上げていったんだとかほんの掻い摘んで得た上辺だけの知識ではあるが、色々と目から鱗でした作品が制作されてから40~70年もの歳月が経っているせいか、紙や作品は色褪せ、作品を間近にしてみると、紙にシワが寄っていたり、千切った色紙が剥がれていたりと、だいぶ痛んでいるのが見てとれる物資の調達が困難だった時代ゆえに、画用紙など粗悪品を使っているがためだというそんな作品を守るべく、山下氏の作品の修復を試みる活動が進められており、修復が済んだ数点の作品が展示されていて、それらは山下氏の作風を損なうことなく、色鮮やかに現代に蘇っていたぜひ今後も修復の活動を続けていただき、山下氏の作品を後世に伝えていっていただきたい1時間弱もあれば、十分見て回れるかと思ったが、一つ一つの作品を近くからと遠くからと、じっくり見て回るので正直言って時間が足りなかったまだまだじっくりと作品を眺めていたかったのだが、閉館時間となってしまい、後ろ髪をひかれる思いで美術館を後にした山下清氏が意識が無くなる日の夕食時に言った言葉『今年はどこの花火大会を見に行こうかな』これが最後の言葉だったという山下氏は花火をこよなく愛し、花火を題材にした作品もいくつか手がけている享年49歳その早すぎる死は、残念でならない上野の森美術館【時代を歩いた放浪画家~山下清展】平成19年9月21日(金)~10月9日(火)まで
2007年10月05日
恵比寿ガーデンプレイス内にあるウェスティンホテル東京で、昨日から催されている『よみがえる日本の美~花伝 世界を魅了した有田と輪島』を拝見ホテルの駐車場にマイカーを停めて、会場のある階へ向かう為にエレベーターを待っていた程なくして来たエレベーターに乗り込もうとした時、中を見てビックリ!エレベーター内とは思えないほど、豪華な内装さらには、自分が降り立つ階に出ると、ホテル内のヨーロピアンスタイルで統一された内装の豪華で優雅な雰囲気に圧倒されてしまった変な話だが、お手洗いのスペースもものすごくゆったりと設けられていて、自分が暮らしている部屋より広いし綺麗何から何まで、ただただ圧倒されっぱなしすっかり気負い気味の自分の衣装といえば、7分袖のシンプルなシャツに、下はジーンズドレスコードに引っ掛かって、追い返されるのでは?と、内心ビクビクしながら、こういう雰囲気に慣れていないせいか、自分の居場所はここには無いな…と、居心地が悪い空気のなかを歩く入り口で、知人からいただいた招待券を渡し、いざ会場の中へ…【よみがえる日本の美 花伝】花と空間のアーティスト・前谷裕一氏をプロデューサーに迎え、世界に誇る日本の伝統工芸“有田焼”と“輪島塗”と、花との響演を贈る日本の精神が西洋文化と交わりながら、いかにして独自の感性を昇華させてきたか“いのちの花”と“こころの器”で日本の美の系譜を語る(パンフレットより引用)部屋の端から端までが見渡せるような、さほど広くない会場には、それぞれテーマ毎に展示されていた海を渡り世界を魅了してきた明治伊万里、四季をイメージしての季節ごとの器と花が見事なまでに融合された卓、鹿鳴館の晩餐を再現したものなどそれぞれの作品の凛とした美しさが醸し出すのか、会場内はどこか張り詰めた空気が漂っている来場されている方々も品格ある方々ばかりで、少々どころかだいぶ自分は場違いな感じまぁ、この厳かな空間も、展示の演出のうちのひとつとして考えればいいのかな肩身の狭さを感じつつ、作品を一つ一つ見て廻った有田焼のコーナーには、近代の名匠・酒井田柿右衛門、今泉今右衛門の作品や、幻といわれる明治伊万里のものが整然と並べられている自分は焼物の知識は皆無なので、作者の名前を見てもピンとこないし、その作品がどれほどの価値があるものかもわからないしかしながら、一品一品、顔を近づけて食い入るように作品を見ていると、その見事なまでの細かい図柄や、鮮やかな色彩など、巧みな業から醸し出される作風が、貴重なものであることには違いないことは感じ取れた色々な展示物のなかで、一番自分の目を惹いたのが、『魂』というテーマの名がつけられた、漆と花の融合朱や黒といった艶々とした漆のオブジェは、活けられた花によってその魅力が増し、また漆によって花も引き立てられて、見事なまでの相乗効果を生んでいたそのなかでも、“竹と胡蝶蘭の幻想のテーブル”と題された作品は、床一面に竹の葉と胡蝶蘭が散りばめられており、なんとも贅沢な演出色調に派手さはないので、見た目の華やかさという点では少々劣るが、逆に、見た目ではない芯の強い美しさというものを感じた数ある展示物のなかで、一番心惹かれた作品であるちなみに、今日オブジェとして展示されている有田焼や輪島塗は、一部を除いては販売されているそう値段を拝見すると、さすがは世界に誇る日本の伝統工芸だけあって、皿1枚にしても結構なお値段それだけ、手間隙かけてひとつひとつ作品を仕上げているということなのかもしれない会場のすぐ隣では、有田焼と輪島塗の作品だけの展示会場があったのだが、今日来た目的は、日本の伝統工芸と花との融合だったので、遠慮した今日は、招待券をいただいたので拝見しに訪れたが、一般の入場料は大人ひとり2000円人間国宝の方の作品も間近で拝見することができるし、価値ある展示であるとは思うのだが、よほど、有田焼や輪島塗に興味がある方でないと割高感は否めないもっとも、今回は“ユニセフチャリティイベント2007”の一環として、収益金はユニセフに寄付されるというチャリティーイベントなので、その心持であれば、値段は関係ないのかもしれない【よみがえる日本の美~花伝】ウェスティンホテル東京『楓の間』(地下1階)にて8月7日(火)~12(日)まで
2007年08月08日
仕事帰りに、六本木ヒルズへ向かうは、海抜250mの高さにある展望台の東京シティビュー『スカイ アクアリウム』という、今夏限定で催されている天空の水族館がお目当てであるアクアリウムとは、色とりどりの熱帯魚やサンゴ、水草などを用いて水槽の中に美しい世界を作りだすことアクアリウムアーティストと呼ばれる“アクアリスト”12名による競演、家具と水槽を一体化させ、暮らしのなかにアクアリウムを組み込ませたリビングアクアリウムなど、癒しとアートを融合させた空間が海抜250mの天空に広がる(公式ホームページより)スカイアクアリウムの通常の時間は22時までなのだが、金曜と土曜に限っては25時まで楽しむことができるというので、今日の運びとなったなかなか、夜楽しめる健全な場所ってないからねしかし、向かう車の中で思っていた今でこそ、東京ミッドタウンができて、六本木ヒルズの客足はそちらへ傾きつつあるが、金曜の夜でしょ?カップルばかりで溢れ返っていて、混んでるんちゃうん?まぁ、いいか…時間が遅いせいもあってか、駐車場にも余裕があり、空いているスペースに車を滑り込ませると、展望台のチケット売場がある3階へと向かった案の定、カップルばかり…料金は、展望台のみだと1500円スカイアクアリウムのセットでは1800円結構なお値段やねチケットを購入すると、いざエレベーターへ向かうは52階の展望台このエレベーターが、むちゃくちゃ早い電光掲示板で表示される数字を見ていたんだけれど、1秒数えている間に何階か上昇しているんだよねあまりの勢いなので、このままビルの屋根を突き破って空に向かって発射してしまうのでは?と思うほどそんなアホなことを考えている間に、アッという間に52階に到着!海抜250mの高さから360度のパノラマが楽しめる、東京シティビューでありますいやはや凄いね何がって?カップルばかりでそうじゃなくて、夜景が…今日は生憎の曇り空で、見晴らす景色は若干霞んでみえたが、それでも、目の前には、宝石が散りばめられたように輝く、美しい東京の夜景が広がっていたすぐ目の前には東京タワーが、遠くにはお台場の観覧車が確認できる100万ドルの夜景と呼ばれている香港や函館に比べると、今自分が目にしている東京の夜景はいくらぐらいになるのかな?それにしても、やっぱり高いねぇ地上218mともなると、目が眩むような高さやね実は自分は高いところが苦手安全が確保された所から遠くを見ている分には大丈夫なのだが、窓に擦り寄って眼下を望むと、さすがに足が竦むような思いをした人手はというと、物凄い賑わいを勝手にイメージしていたのだが、遅い時間もあってか思ったより少なく、各々カップルが、邪魔されずに自分たちの世界を作れるぐらいのゆとりがあったさてさて夜景を十分満喫したところで、いよいよお目当ての『スカイ アクアリウム』へ暗闇の中に、それぞれの水槽が浮かび上がるという、なんとも幻想的な世界展示スペースはそれほど広くないのだが、両端が全面ミラーになっているので、奥行きを感じ、狭さを感じさせない工夫がされていた自分は熱帯魚や魚に興味が無いので、正直言って、水槽の中で泳いでいる魚の名前など全くの無知なのだが、それでも、自然のものなのか?と目を疑ってしまいたくなるような色鮮やかな熱帯魚を見ているのは、単純に面白いさすがは、日本を代表するアクアリストの競演というだけあって、どの水槽も繰り広げられる世界観は美しく、十分に楽しませていただいた家具と水槽を一体化させ、アクアリウムを組み込ませたリビングアクアリウムは、従来の水槽というイメージの概念を崩し、見事に家具と融合していて、魚を見に水族館に来たというよりは、スタイリッシュなアートを見にきたという印象を受けたでも、色々な魚も拝見することができ、十分に癒されもしたそれにしても、今23時まえ近くどの魚も元気に泳いでいるんだけれど、魚って寝ないんだっけ!?のんびりと、過ごしていたいのはヤマヤマなのだが、明日も仕事これ以上長居していると、明日の(もうすぐ日付が変わるから今日か…)仕事に影響するので、もう帰ります…展示の数はそう多くはないので、水族館目当てで来ると、割高感と少々物足りなさを感じてしまうかもあくまでも海抜250mから見る展望台からの景色がメインで、その序でにと考えれば、展望台料金+300円で、水族館が楽しめるのだからお得である【スカイ アクアリウム】展望台 東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)2007年7月13日(金)~9月9日(日)まで11:00~22:00(金・土曜は25:00まで)
2007年08月03日
4月30日付の読売新聞の地域版に載っていた記事【区民の声“藤の大滝”守る】記事によると、荒川区には『藤の大滝』と呼ばれている藤の樹(高さ約12メートル)があるのだが、30年以上にわたり見守ってきた持ち主が高齢のため世話が困難になり、3分の1の高さにまで伐採することを決めていたところが、それを知った区民から惜しむ声が相次ぎ、荒川区としても、観光資源として今の姿を残したいと、樹の手入れに全面協力する考えだという藤の大滝は、1973年に自宅の落成祝いとして贈られた苗木を自宅前に植えて育てあげたもので、建物の3階付近にあたる高さ約12メートルから、水が滝つぼに流れ落ちるように花を咲かせることからその名がつき、83年には区の保護樹木にも指定されている(以上、読売新聞の記事より抜粋)その記事には、それは見事なまでの大きな樹と、沢山の花をつけた藤の写真が載っていたこれは、ぜひ自分の眼で確かめなければ!と、噂の現場に急行することにした記事が載ってから、すでに一週間ちかくが経っていた果たして藤の花は、まだ咲いているだろうか?仕事を終えると、小雨降るなか、藤の大滝がある荒川区へと車を走らせた空はどんよりとしたあつい雲に覆われているものの、18時過ぎだというのにまだ明るい大体の場所は地図で確認したので、現場へ行けばすぐにわかると思ったのだが、これがそうはいかなかった表通りから1本なかに入ると、現場の周辺は狭い路地が沢山あって、とても入り組んでいる番地を追っていったのだが、目的の番地がなかなか見つからない無情にも時は刻々と過ぎていき、だんだんと外は暗くなってきて、気ばかり焦ってきたこのまま諦めようか?とも思ったのだが、折角ここまで来たのだから…と、虱潰しにひたすら歩くすると、ようやく探していた番地を発見!ほどなくして、探していた藤の大滝があるお宅にたどり着いた目の前に現れたその樹は、自分が想像していたものより、はるかに大きく感じた緑が生い茂った樹は、おおよそ藤の樹とは思えないほどの立派な佇まいをしており、見るものを圧倒する新聞記事には、まるで鈴生りのように沢山の藤の花が咲いていたが、今自分が目にしている樹は、見るかぎりでは緑一色…もう見頃はとうに過ぎてしまったようだそういえば、1週間前に読んだ記事には、すでに“散り始めた藤の大滝”って書かれていたっけ藤の花が咲いていれば、さぞかし見応えがあっただろうに、残念!それでも、樹の足元に藤の花が見えたので、近くに寄って見た太くガッシリとした幹のそばに、いくつかの藤の花が咲いていたそれは、藤の大滝ならぬ、藤の雨雫といった感じで、降っている小雨も場の演出を手伝ってか、なんとも哀愁が漂っていた遠めで全体を見上げたときは気づかなかったのだが、こうして藤の樹を真下から見上げるようにすると、藤を支える為に、階段の手摺から何本もの紐で樹を縛っているのが判る蔓の剪定などは、持ち主の方がひとりで行ってきたというから、高齢の方が一人で手入れとなると大変な労力である近年では、以前のように花の世話ができなくて花の咲き方の勢いが失いつつあったというから、泣く泣く伐採しようと考えた持ち主の方の気持ちがよく判った荒川区民の要望により区を突き動かし、区の全面支援によって保護されることとなった、藤の大滝藤の花言葉は【あなたを歓迎します】伐採回避が決まって、さぞかし藤の花は、今回の騒動に関して動いてくれた人々を歓迎していることだろうぜひ来年は、花が見頃の時に訪れたい帰り際、樹を見上げると、藤の蔓が縦横無尽に延びていたそれは、今回の一連の騒動に関して、他の誰よりも、この藤自身が喜んでいる歓喜の姿のように自分には思えた
2007年05月06日
今日は仕事で横浜に横浜ベイブリッジを望める景色のいい場所なので、仕事とはいえ、ちょっと浮かれ気味順調に仕事を片付けると、そのままフリーの身なので、折角横浜に来たのだからと、横浜を散策することに中華街、元町、ランドマークタワー、山下公園、みなとみらい…と横浜の名所は数あれど、自分のなかで横浜といえば、赤レンガ倉庫!ということで、マイカーを走らせたさきほどまで降っていた小雨も今はあがり、空には月が顔を覗かせていた程なくして、赤レンガ倉庫に到着昼見る光景とは違って、ライトアップされた赤レンガ倉庫は、なんともレトロチックなんだか、ここの地に立つと、不思議と落ち着くので気に入っている周りは人影は少ないものの、カップルや友達連れの姿ばかり一人でいるのは自分だけかも!?でもね、ぜんぜん淋しくなんかないもんッ!(強がりじゃないよ)赤レンガ倉庫内の雑貨屋などを見て回ったあと、赤レンガ倉庫1号館1階のエントランス・ロビーへと足を向けたここはちょっとしたスペースになっていて、4月21日から5月2日の間は、『にいがた花ジャック2007 in YOKOHAMA』の一環である、【Tulip Exhibition】と題して、アーティストによるチューリップの花を用いたオブジェが展示されているチューリップ生産量日本一を誇る新潟市のチューリップの球根畑では、花が咲くと栄養分を球根に行き渡らせるために、チューリップの花首は摘まれて捨てられていたこの花首を再利用しようではないかと、1993年から新潟市民が摘まれたチューリップの花首で絵をつくる“花絵”の製作が始まり、その活動は徐々に広まっていき、横浜をはじめ、神戸や長野などで、新潟産のチューリップによる花絵がつくられているという(チラシより抜粋) このような催しがされているとは知らないで、たまたま今日立ち寄ったので、ちょっと得した気分で中に入った清潔感漂う空間に、ポツンポツンとオブジェがあるくり抜かれた床の底にチューリップの花が敷き詰められて、その上を歩けるようになっていたり、一輪挿しに活けたもの、チューリップの柱があったりと、これでもかと言わんばかりに贅沢にチューリップが使われているこれといって目新しさや斬新さ、感銘は受けなかったが、今まではただ廃棄されていたチューリップの花首が、こうして新たに息吹が吹き込まれている姿を見ると、元気をもらえたような気がしたただ、この催しが始まってから10日も経っていたので、飾られていたチューリップはかなり傷んでいたり萎れていて、お世辞にもオブジェとして見る価値はだいぶ低かった花首の再利用というアピールをするどころか、自分のなかでは、かえってマイナスな印象を受けたことは否めない飾った当初だったら、綺麗だったのかもしれないが…会場の一角に、ダンボールの箱に入っているチューリップの花首を発見した“花絵GIFT”と名づけられたその物は、捨てられてしまうチューリップの花首を、箱いっぱいに3種類以上の品種のものを詰めて郵送してくれる企画で、2007年は限定50個のみ1箱には400本~500本入っているそうで、代金は送料・消費税込みで4000円!一見するとお買い得なような気もするが、1つのチューリップの茎の長さは6cmと短いので、花瓶に挿すのは難しそうとなると、4~500本もの本数の花首、一体何に使うのだろうか?う~ん…悩むなぁ飾る以外には使い道なさそうだし…まぁ買わないんだから考えても仕方ないか『にいがた花ジャック2007 in YOKOHAMA』は、ここ赤レンガ倉庫以外にも、桜木町駅前広場でも催されているそうなのだが、仕事終わりで疲れていたので見に行くのは断念した(これから帰るにも時間かかるしね…)今回初めて知ったチューリップの花首の再利用の活動いくら球根の為とはいえ、折角咲いた花を廃棄するのは忍びないぜひ、チューリップの花が無駄にならないよう、ますますこのような活動が盛んになることを願ってやまない
2007年05月01日
作風が大好きな洋画家・古吉弘氏の個展が、日本橋三越本店・本館6階の美術画廊にある特選画廊内で開かれているとのことなので、拝見してきた日本橋の地下駐車場に車を停め、家路を急ぐサラリーマンを掻き分けるようにして、新館と並立する日本橋三越本店・本館に到着シンボル的存在のライオン像を横目にしながら、いざデパートへ店内に入ると、その内装に圧倒されてしまった昭和10年に完成したルネサンス様式の建物は、東京都選定歴史的建造物に指定されているほど豪華な装飾、煌くシャンデリア、吹き抜けと、まるで中世の城に迷い込んだようであるテナントとして入っている名高いブランド店が醸し出す雰囲気と相まって、なんだかカジュアルな服装で踏み込んでしまった自分が場違いなのでは?と、キョロキョロしてしまったなかなかプライベートでデパートは来ないので、興味津々に見て回りながら、目指すは個展が開かれている6階に美術画廊がある6階に降り立つと、さらに恐縮してしまった美術品や宝飾品といった高級品を扱うフロアなので、明らかに他の階と雰囲気も客層も違うなんだか緊張するは、息苦しく感じるわで、もう引き返したい気分それでも、折角の古吉氏の個展なので、一目散に会場へそれにしても、なかなか個展に行く機会などないので慣れておらず、会場に足を踏み込むのには毎回緊張するしかも、ここ格式高い日本橋三越の独特の雰囲気にヤラれて、今回はいつにもまして緊張入口で一呼吸置いてから、遠慮がちに個展にお邪魔した古吉氏の作品を代表する人物像をはじめとして、ミニチュアの静物、デッサン像、そしてフランス・リヨンの風景画など、二十数点が展示されていた自分は絵に詳しくもないし、知識も無いので、作品を見ても、ただただ“凄い”としか感想は出てこない拝見させていただく度に思うのだが、その描写力は素晴らしいの一言に尽きる今回はいいモデルが少なかったため、同じモデルの方ばかりの作品となったそうだが、 どの作品も、絵のなかのモデルは息づいていて、まるで命が宿っているかのよう澄んだ瞳、透き通った肌、汚れのない無垢なその絵を前にして、自分の心が、まるで雪解けのように底からじんわりと癒されていくのがわかった今回の個展の作品の中では大作である、フランス・リヨンの風景画は、ご自身のブログで制作過程を惜しみなく披露されていたので、馴染みのあるものであった人物像に通ずるものがあって、風景画も丁寧に繊細・緻密に描かれており、人物像と静物画しか拝見したことがなかった自分としては、新鮮な一枚であった古吉氏の作品は、見るたびに心が癒されて、和ませてくれて、なにより安堵感が得られる作品をじっくりと拝見して、たくさんの美を吸収させていただいた仕事帰りに寄ったので、若干遅い時間帯ということもあったか、会場に先生がいらっしゃられなかったのが残念だったが、益々のご活躍を期待しつつ、会場を後にするのであった【古吉弘 洋画展】日本橋三越本店・本館6階~特選画廊4月10日(火)~4月16日まで
2007年04月12日
今日は完全な休日電車に揺られて上野に降り立った上野公園は、春休みシーズンとあってか、老若男女問わずすごい賑わい桜は散り始めていて、心地よい風が吹いて桜吹雪が舞うなか、向かったのは国立科学博物館3月末から催されている『特別展 花~太古の花から青いバラまで』がお目当て植物と動物の進化の過程や、文化史、芸術史のなかで重要な役割を担ってきた“花”本展では、花の科学的特質から花の研究や文化まで、貴重な資料や生花の展示により紹介花の魅力を満喫できる展覧会です(チラシより)入館料の1300円を払い、展示会場へまず出迎えてくれたのは、ジャスミンの香りと、大きなスクリーンそれから、花の基本的な構造のしくみの解説裸子植物から被子植物へ、花の進化の過程を化石・標本などで解説白・黄・赤・紫・黒の5つの主要な色の花の展示へとつづく現在の地球上には25万種もの顕花植物が存在し、そのなかで自然界でもっとも多いのが黄色い花で、次いで白い花が多いとのこと普段、何気なく触れている花だが、そんなこと考えてもみなかったピンクの花も多いのでは?と思ったが、色素学的にいうとピンクは、赤か紫の分類に入るそう続いてのゾーンは世界の不思議な花世界一大きな花『ラフレシア』や、世界一大きい花序『スマトラオオコンニャク』といった、めずらしい花の実物・標本・模型が展示されているなかでも目を惹いたのは、世界一高い花『プヤ・ライモンディー』南米のペルーとボリビアのアンデス山脈の半砂漠地帯に生育する“プヤ・ライモンディー”は、高さが最大で10メートル前後に至る花茎を立ち上げ、そこに無数の白い花をつけるこの植物の特徴は高さだけではなく、芽生えてから開花するまで80年から最長で150年もの非常に長い時間を要すること地球上の顕花植物で最も遅咲きの花といえる展示会場にある、プヤ・ライモンディーも見上げる程の高さ(本物か標本か忘れました…)その植物の生涯を、一生では見届けることができないなんて、ただただ“凄い”“不思議”としか言いようがない今回の特別展でも謳われている青いバラバラには青い品種が無い英和辞典で調べると『ブルーローズ=不可能』と載っている程、それは難しいことで、青いバラの研究は進められ、名前にブルーがつくバラもあるが、どのバラも厳密にいえば見た目は紫色である今回展示されていた青いバラも、見た目は紫そのものであった不可能を可能にしたい気持ちはわからなくはないが、無理してそこまで執着しなくてもいいのでは?と自分は思う市場で真っ青に染められたバラを見かけたことがあるが、それは毒々しいもので、とても商品として使えそうなものではなかった青いバラ…それは、人々が夢憧れる幻の存在それで良いと思う 青いバラの並びには、青いカーネーションとして『ムーンダスト』が展示されていたこちらのカーネーションは既に市場でも流通していて、何度か自分も仕入れたことがあるでも、普通のカーネーションに比べると、価格は高いだが、このカーネーションも色は綺麗で好きだが、それは紫色で、お世辞にも青色とは言い難いなぜそこまで青にこだわるのか?普通に紫色のカーネーションとしてでも、十分に魅力があるだけに不思議でならない第二会場では、今年生誕300年を迎える、カール・フォン・リンネに関する展示が催されている分類学の基礎をつくり、植物に名前をつけたリンネ氏の業績を貴重な資料で紹介している難しいことはわからないのだが、リンネ氏が名づけた植物の中には、普段自分が目にする植物などもあり、少しだけ身近に感じることができた今回の特別展を見て思ったことは、どれも中途半端に摘んだ感じがして、展示物に一体性が感じられなかった生け花やアレンジなども活けてあるのだが、お飾り程度に数点あるのみで、展示の流れに沿うものではなく、あってもなくてもいい感じ科学博物館なだけに科学の面から掘り下げている部分も多々あり、花を純粋に楽しみたい!と思う人にとっては、少々退屈な展示かもしれない(春休みだけに、子供も多かったが退屈そうだった)花が好きで興味を持っていて、花の知識を深めたい…という方は見ても損はしないと思う今回のこの特別展のチラシの表には、“人はどうして、花をきれいだと思うんだろう”と書かれているしかしながら、その問いかけに、今回の展示は答えていなかったようなそんな思わせぶりなコピーつけなければいいのに…国立科学博物館(東京・上野)【特別展 花~太古の花から青いバラまで】3月24日(土)~6月17日(日)まで入館料金・大人ひとり…1300円
2007年04月04日
今年は暖冬と言われ、桜の開花予想も例年より早いと報道されたばかりなのに、ここ数日は寒さが厳しい日が続いたそのせいか、今冬は症状が軽めだった手荒れが酷くなってしまった皮膚のあちこちは割れ、その裂け目から血が滲む手荒れは毎年の事なので慣れているのだが、今は顔の肌も異様に荒れている皮膚は赤みを帯び、肌の表面はまるで干上がった湖底のような地割れに似た模様をしていて、顔の表情を動かすと皮膚が突っ張っているので痛いしかし、そのまま無表情でいると、顔の筋肉が凝り固まってしまいそうなので、暇さえあれば無意味に顔面体操をして解している今日、千葉の方へ花に配達に出たスタッフが、帰ってくるなり『雪が降っていました』と云った雪が降らないと、やはり冬とはいえない積もるほど降られると困るが、舞う程度であれば風情があって良いしかしながら、自分はまだ、今冬一度も雪にお目にかかれていないちょっと損した気分である仕事を終え、自宅に向かって車を走らせていると、車のフロントガラスに向かって白いものが飛んできたと思いきや、そのモノの姿は一瞬にして無くなってしまった疲れているから幻覚でも見たのだろうか?目を擦り、そのまま運転を続けていると、先ほど見えた白い物体が無数に飛んできたその時気づいた雪や!!急いで運転席の窓を開け、冷え切った空気に顔を突き出したが、雪はその一瞬だけだったようで、自分の掌に雪を感じることはできなかったとはいえ、自分の眼で今年も雪が見られてよかったどうして雪を見ると、こうも心は浮き立ってしまうのだろうか?ほんのひとときの雪ではあったが、ひとり、車内でニヤけてしまった乾燥して肌が突っ張っているので、その笑みは不自然な表情であったことは云うまでも無い
2007年03月17日
渋谷にあるBunkamuraザ・ミュージアムで開催されている『プリンセスの輝き ティアラ展~華麗なるジュエリーの世界』美しいもの好きの自分としては一度訪れてみたかった展示だったのだが、なかなかタイミングが合わずにいた開催期間が今月の18日までと迫るなか、通常の閉館時間は19時までだが、金曜土曜に限っては21時まで時間が延長されていることを知り、それなら仕事終わりでも間に合うと、今日の見学となった数あるジュエリーのなかでも、ティアラほど女性を美しく、高貴に見せるジュエリーはないその起源は古く、古代ギリシャではティアラは神性を表すものだったその後、18世紀の宮廷や貴族の間でティアラが復活し、女性たちは高貴な階級の象徴として主に宮廷行事で着用したナポレオンが権力の象徴として利用したように、それは文化や歴史と結びつき、輝きを放ち注目を集める存在であった本展では、主に18世紀から現代まで歴史に名を残す女性が身につけた貴重なティアラ約100展で構成された、これほど大規模に展示することは世界的に見ても非常に貴重な機会で、ティアラだけに焦点を当てた展覧会は、日本では初となる(ティアラ展 主催者コメント抜粋)会場は、やはり女性が圧倒的に多い物静かで、どこか緊張感が漂う雰囲気のなか、見学するティアラの展示は、“古代ギリシャ”から始まり、最後は“日本のティアラ”と、10のテーマに別れていて、それぞれの時代の特徴のティアラを楽しむことができるティアラの傍には、実際に身につけている女性たちの写真や肖像画があり、見比べることができるので、なんとも興味深いそれにしても、ダイヤモンドの輝きは素晴らしい眺めていても飽きない年代を見ると、1800年代つまり、200年ちかくも前のものである金や枠などの部分は年月の経過でだいぶ傷んでいたり補修されていたが、ダイヤモンドは年月を感じさせることなく、眩い光を放って、見る者を魅了していたなかなか間近で宝石を見ることはないので、食い入るように一つ一つ見るライトを浴びてなんともいえない輝きを放つティアラを見ていると心が奪われ、女性が宝石に惹かれる気持ちが少し判るような気がした展示物を見ていて、次の作品を見ようと思っていたら、ある紳士が食い入るようにしてティアラをまじまじと眺めていた傍らで解説している女性の声にも熱心に耳を傾けているその男性は、画や書も嗜まれる、マルチな才能を発揮されている芸能人の方だった真剣な眼差しは、何か創作意欲を駆り立てられるものがあったのだろうかもう次から次へと目に飛び込んでくる、贅が尽くされた豪華絢爛なティアラの輝きに目は眩んでしまったダイヤばかり見ていると、目が慣れてきてしまって、エメラルドやアメジスト、トパーズといった宝石を使用したティアラが新鮮に見えたが、やはりティアラはダイヤモンド、それもシンプルなデザインのものに限る100数点の様々なティアラを拝見して、そう思った指輪、ネックレス、イヤリング…アクセサリーは数あれど、ティアラほど贅沢なアクセサリーは無いと思う自分で身につけたところで、身に着けているという実感は自分にはさほどわからない相手に自分のステータスを誇示する為のアクセサリーのような気がする名立たる女性たちの頭上に輝いてきたティアラたちは、どれも誇らしげその色褪せることのない輝きは、後世にも語り継がれていくことだろうこの感動と興奮を忘れない為にも、展示されているティアラが収められている図録を購入して、帰るのであった【プリンセスの輝き ティアラ展~華麗なるジュエリーの世界】渋谷Bunkamuraザ・ミュージアム3月18日(日)まで入場料金 大人ひとり…1300円
2007年03月10日
仕事を終えて、自宅に向かってマイカーを走らせていると、突如ビルの谷間から赤や緑色の閃光が目に入った?????何事かと思い、車の窓を全開にし、その閃光の方角に目をやると、間をおかずして、爆発音と共に色とりどりの眩い光が夜空に輝いた打ち上げ花火だ!!!ん?夢でも見ているのだろうか!?それは、まるで予測もつかない出来事で、我が目を疑ってしまうような光景であった今は秋…やはり“花火=夏”という固定概念があるので、ずいぶんと季節外れのような気がするのだが…まあ暑い季節に見ようが、寒い季節に見ようが、見事な花火には変わりない趣向の凝ったものではなく、オーソドックスな花火だが、そんな高い位置ではないので、冷え冷えとした乾いた空に花火がよく映えている花火を打ち上げていたのはヨットクラブであるナイトクルージングの出港の際に、花火を打ち上げると以前聞いたことを思い出したきっと、これから甘い夢に酔いしれる人々を乗せて、東京湾にクルージングにでも出るのであろうちょっとだけだけど羨ましい…打ち上げ花火は、これまで遠くから眺めたことしかなく、近くでは見たことがなかったので、偶然とはいえ、間近に見られただけでも儲けものであるちょっぴり幸せな気分になった打ち上げられる花火を横目に見ながら、車のスピードを上げて家路を急ぐ自分であった…
2006年10月21日
気づけば、今日で8月も終わりである海にも山にも祭りにも行かず、何一つ夏らしいことをしないうちに今年の夏も終わろうとしていたまぁ毎年、この繰り返しなんだけど…今日は午前中で仕事を片付け、午後からはフリーの身であるどこかに出かけようか?そうだ!夢の島熱帯植物館へ行こう!何故そう思ったのかは自分でもわからない熱帯植物館に向かう為、夢の島へと向かうふと車中で、なぜ夢の島と呼ばれるのか?と疑問に思った見渡す風景は、倉庫や物流センターの大きな建物に、行き交うトレーラーや大型トラックと、夢の島と呼ぶには程遠い光景であるその昔…埋立当時、飛行場が建設される予定であったさらには遊園地などが計画されるようになり、当時のマスコミが“夢の島”と呼ぶようになり、正式な地名となったというしかし、飛行場も遊園地もすべては幻で終わり、1950年代、東京都内でゴミが急増し始め、夢の島でゴミの埋立が始まり、“ゴミの島”となってしまうゴミ埋立終了後から時を経て、夢の島公園が開業整備が進み、今では緑豊かな地へと変貌を遂げた人々が夢見た、夢の島の行き着いた果てである広々とした駐車場にマイカーを停め、目指す熱帯植物館へと向かう今日は湿度が低いので、晴れていて暑いわりには嫌な汗が出てこない生い茂る樹木の中を歩いていくと、終わりゆく夏を惜しむかのごとく、セミの泣き声が耳を劈く歩くこと十数分…目の前にガラス張りの大きな温室が見えてきた夢の島熱帯植物館である農業高校の時に一度訪れて以来なので、実に10数年ぶりであるまだ夏休みだから、人が沢山いることを想像していたのだが、その予想は裏切られてしまった客は数人の数える程度しかいないが、おかげでゆっくり見ることができる入口で貰ったパンフを見なかったので、本来とは逆の順序で辿ってしまったことを後で知った植物に関するさまざまな情報を知ることができるコーナー自分ひとりしかいないので、見放題であるしかしながら、展示物はまとまりが無く散漫としていて、あまり魅力が感じられないクイズなど子供を対象としているからかもしれないその中で、植物の香りが楽しめるというブースに惹かれた数あるなか、自分はドリアンに挑戦!果物屋ではドリアンを見たことはあるのだが、実際の匂いは嗅いだことがない悪名高き悪臭のドリアンはどんな匂いがするのか、興味本位で覗いた植物の紹介の映像が流れると、覗き込んでいる映像の下から香りが噴出されてきて、植物の画像と香りを、見て嗅いで楽しむ趣向であるで、ドリアンの匂いの感想は?というと…臭くないじゃん!実際のドリアンを嗅いだことがないから、比べようがないけど…お口直しというわけではないが、イエライシャン(夜来香)という植物の映像と香りも体験したこちらは甘い香りの主張が強く、頭がクラクラするほどであったその他の展示物は軽く流し、いよいよ大温室へ一歩温室に足を踏み入れると、そこは見渡すかぎり観葉植物ばかりである当たり前か!鉢物としても店で売っている観葉植物もあれば、始めて目にする植物など様々であるガラス張りの温室で降り注ぐ光を一身に浴び植物たちは自由に育っている自分の背丈以上のものや、高い天井の温室に向かって威勢良く伸びている植物もある右向いても、左向いても、上を見上げても緑一色であるそれにしても、店に売っている小さな鉢に収まっている小じんまりとした観葉植物しか日頃目にしないので、大きくすくすくと育っている姿を見ると圧巻であるこれが本来の姿なのだろうか今日のような暑い日に、ガラス張りの温室に熱帯植物を見に行くとは、暑いのが苦手な自分にとってはミスチョイスか?と思ったが、温度管理がされているのか?さほど暑さは気にならなかった温室内には、せせらぎが流れていたり、蓮が浮かぶ池があるので、水の流れる音や見た目でも涼を感じることができるさらに驚くことに滝も流れているのだこの滝は後ろが通路になっており、滝の後ろ側を眺めるというなかなか味わうことが出来ない体験もできる観葉植物ばかりではないバナナやマンゴー、カカオといった食べられる植物や、ファレノプシス、バンダ、デンファレ、オンシジュームといった蘭、木立ベゴニア、ヘリコニア、アンスリューム、ハイビスカスの一種のフウリンブッソウゲ等の花々も見られるが、花類は若干見頃が過ぎてしまったようだ暑さか寿命かわからないが、枯死している植物も多々見られた逆の順番ではあったが、40分足らずで大温室は見終わった以前来た時は、温室の中は色とりどりの花があって、もう少し華やかな雰囲気だったような気がしたのだが、時期的なものもあったのかもしれない入り口のエントランスホールに戻ると、今温室内で咲いている花々の紹介があった(こういうのは始めに見るものだと思うけど…)その中にパイナップルの表記が!これは見逃すわけにはいくまい!と再び大温室へしかし、表記された場所を探すもパイナップルは見つからずもしや枯れたか?と諦めムードで、曲がりくねった道を歩いていると、隅っこにひっそりと育っているパイナップルを発見!大きく育っていましたこれで、この温室に思い残すことは御座らん!温室を後にするのでしたちなみに、イベントホールと呼ばれているところでは、変わり咲きの朝顔が展示されていましたが、とってつけたように陳列しているだけで、持て余し気味の印象を受けましたそれもその筈、植物館を出る時、外の芝生には大量の咲き終わった朝顔の鉢が放置されていましたきっと全盛時には見応えのあった展示だったんでしょうねもう少し早い時期に来ていれば違った表情を楽しめたのかもしれません夏の期間は週末のみに限り夜まで温室を開放していたそうですし夜の温室だなんて、きっとロマンチックでしょうね来年までお預けです
2006年08月31日
今日も一日仕事に追われた仕事場を出たのは、23時半過ぎ…明日は2時半起きだから、睡眠をとる為に家に帰るようなものである疲れてはいたが、このまま仕事場と家を往復するだけの生活に空しさを覚え、ちょっと寄り道をすることにした目的地は品川埠頭であるここの夜景が好きなのである昼間は、大型のトレーラーが行き交い賑わう埠頭も、深夜ともなるとひっそりと静まり返っている人影は、全くと言っていいほどない所々で路上駐車している大型トレーラー、ドライバーは仮眠でもとっているのだろうか?埠頭はオレンジ色の照明が煌々と灯り、うず高く積まれたオレンジや緑色のコンテナを照らし出していた通行量が少ないのか、すべての信号はまるで呼吸を合わせているかのように、一斉に黄色に点滅している車を走らせているのは自分だけである夜景を楽しむ為に、スピードを緩めた左は倉庫街、右は品川埠頭、東京湾である漆黒にゆらめく海…コンテナの隙間からは、対岸のお台場の夜景がちらちら顔を覗かせている観覧車、ホテル、お台場の商業施設…煌びやかで幸せに満ちた夜景こちら側とは対照的な賑わいである赤、白、黄、橙、緑、青…まるで宝石箱をひっくり返したようやわぁ!対岸のお台場ではカップルたちが楽しいひとときを過ごしている一方自分は、埠頭でひとり疲れた身体を癒している東京湾を挟んでこうも落差があるのかと思うと、恨めしくも思う車をさらに走らせると、埠頭は行き止まりとなるそこから見上げるレインボーブリッジは大迫力そのものであるしばし、時が経つのも忘れて、ただただレインボーブリッジを見上げるのであった(早く帰って寝ないと…)100万ドルの夜景と謳われている香港や函館山の景色は見たことがないので判らない夜景の名所に比べたら、ここ品川埠頭の夜景なんて大したものではないのかもしれないが、自分が知るなかでは夜景の名所であることには間違いない気づけば、日付が変わって0時半を過ぎていたあかん!寝る時間ない!!慌てて遅い帰路につくのであった…
2006年08月01日
初めて『世界らん展』を観に、東京ドームへ開場30分足らずというのに、既に入り口は長蛇の列手荷物検査を終え、いざドーム内に入ると、そこには絢爛豪華、極彩色の数々のおよそ10万株の蘭、そして人の群れが目に飛び込んできたのでした『す、凄すぎる…』(色んな意味でね)勇む気持ちを抑えつつ、グランドへ…もうどこから何から観て良いか判りませんとりあえず、人気の少ない東洋蘭のコーナーへ華やかな洋蘭とは違い、“ワビ・サビ”を感じさせます観ている方も、どちらかと言うとマニアックな方が多いような気が…続いては、洋蘭を観に会場中央へファレノプシス、シンビジューム、カトレア、デンファレ、バンダ、オンシジューム、デンドロビューム、パフィオペディラム…といったお馴染みの蘭から、見たこともないような蘭が色とりどり、それぞれのブース毎にディスプレイされていますカメラの撮影が物凄い数です(玄人さんですかね…)ファインダーの中に入らないように気使いながら見学です時間が経つのは早いもので時刻は昼すぎ…明らかに入場者数は増え続けていますもう前に進むのが精一杯です見れば、グランドに降りてくる入場者は後を絶ちませんこうなってくると、蘭を見るのも至難ですが、そこは幸いなことに、殆どがご年配の方々…自分の身長は頭一つ分高いので、多少なり離れていても観ることはできますさらに凄い人だかりを発見!“世界らん展日本大賞2006”の個別審査部門で受賞した蘭が展示されているブースで、なかでも日本大賞を受賞した『マスデバリア ツアカウキャンディー “ラブリー”』の蘭の前では、カメラのフラッシュの嵐です目線よりちょっと高めに展示されているのですが、他の蘭に比べて小振りなので、皆さん、我先にと群がっていますここでも、頭1つ分身長の高い自分は遠目から余裕の見物でも、皆正面に群がっていたけど、ちょっと横にいけば間近で大賞受賞の蘭観れたけど…で観るのもいいけど、もう一つの楽しみは、蘭など売る販売店が約160店もの数が出店していることどの店からも威勢の良いかけ声が飛び交いますが、花の相場を知る自分としては、どの蘭も割高感は否めず、冷めた目でチェックしていたのでした…(嫌な客だね)行くまでは、入場料2000円ってどうなの?…って正直思っていたのですが、大満足の『世界らん展』なのでしたでも、ほんと人多すぎ…(開催期間が短いから仕方ないのか…既に萎れた蘭もあったしね)
2006年02月22日
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