CSI :Miami Files Annex

Law & Order:S.V.U. 12　#252 Merchandise

長年シリーズをやってきて、やりたいけれどもやれない事を、この際何でもありだやってしまおう、という事だったのかも。
でも、西部劇を始めアメリカのドラマを見ていると、保安官というのはその場ですぐに任命されたり、助手に雇われたりしていますので、あるのかも知れないなと思いながら見ていました。
エピソード自体は貧困とそれによる深刻な子供の人身売買のケースを真正面から扱っていて、SVUの王道と言えるでしょう。
ゲストのGloria Reubenは若い検事補と公選弁護人のドラマ「レイジング・ザ・バー」で弁護士役でしたので、今回も違和感がありませんでした。

農産物の産直市場で逃げるように走ってきた少女が道路に飛び出し車に轢かれて死亡する。
検死したワーナーは、少女の手首や足首に縛られた痕があり、激しい栄養失調で虐待されていた事から、事故死でなくても死は免れなかったと言う。
しかも、少女は15歳未満と思われるのに経産婦だった。
さすがに殺人罪を当てはめるのは難しいが、クレイゲンは市場内を写す監視ビデオを見て、捜査を進めるように命じる。
現場で少女を目撃した屋台の店主に話を聞くと、ミッション農場の屋台を手伝う子供たちがいて、他の店の商品を盗むので食べ物を恵むこともあったという。

一年前に母親が死んで、父親が子供4人とアパートを立ち退いたという。一家は金に困っており、登録していた車を探し出したところ、父親は児童福祉事務所から子供を引き取って住所不定の車中生活を行っていた。
父親は里親に預けた子供が虐待を受けるので、引き取らざるを得なかったという。
そして生活が苦しいので、カーリーと弟のマイカの2人を食べさせて貰えるという条件で、ミッション農場に働きに行かせたという。
口利きをしたマグダというラテン系の女性とはしばらくして連絡が取れなくなってしまい、子供たちとは音信不通になってしまった。
マイカは監視ビデオにカーリーの後を追いかける姿が映っていた。
SVUはマイカも虐待を受けている可能性があるとして、探し出す事にする。
調べると、13歳のマイカは児童売春で捕まったことがあることが判った。さらに、産直市場の映像で、カーリーを道路に突き出すマイカの姿が映っていた。
7分署の担当刑事の情報で、フィンがマイカを誘き出す事に成功する。
フィンは背中に酷い虐待の痕があり、一緒に現れた若い女性と共に、もし雇い主の事を言えば一緒に捕らわれている子供たちが殺されると怯えている。
精神的に不安定なマイカは暴れて、やむなくカーリーの殺人罪で逮捕する。
公選弁護士が後見人となり、容疑を取り下げないと雇い主などの情報を話さないと言ったため、SVUはマイカの精神鑑定をホアンに託す。

他にも仲間が10人いたが、何人かは死に、新たに生まれた子供は売り飛ばされたという。
誰かが逃げると全員殴られるのに、カーリーが逃亡しようとしたので思わず突き飛ばして死なせてしまったというが、カーリーは助けを呼ぼうとしていたのではないかと言うと、マイカは激しく動揺する。
その後、ホアンはFBIが捜査を継続すると言うが、マイカの姿に心を動かされたエリオットは、連邦保安官事務所に直訴し、検事補もアメリカ国内で大人の食い物にされる子供たちを救出するために、オリビアとエリオットを臨時の連邦保安官補に任命する。
連絡が取れなくなったというマグダを探したところ、すでに別件で逮捕され証人保護下にあることが判った。
担当検事がマグダことレイエスに免責を与えろと要求したため、連邦検事補らはレイエスから今も捕らえられている子供たちの情報を聞き出す。

夫妻はフロリダに行って生活をしている痕跡があり、そこで毒を飲まされた子供たちが5人死んでいたのが発見されていた。
新たに農場を借りたという情報があり、一同が向かう。
逃げようとする夫婦を逮捕し、農場の地下には毒を飲まされた子供たちがいた。子供たちにはすぐに解毒剤が与えられ、連邦保安官事務所によって一連の事件の捜査が進む事になった。
マイカの父親については起訴はされないことになり、エリオットは家族向けのシェルターを紹介して、マイカの立ち直りを父親に託す。

エリオットとオリビアがNYを飛び出してフロリダまで行ったということですよね。
さすがに、ホアンがFBI捜査官として活躍するのではドラマにならないということか。
最後はちょっと「クリマイ」のような展開になりましたが、おそらく実際にも子供の人身売買があり、食い物にする犯罪者がいるのでしょうね。
データも挙げていましたし、SVUならではの啓蒙的なエピソードだったと思います。
事件の背景には国民が仕事を失い、借金を抱えて子供を手放さざるを得ないほどだという現状もあるのでしょう。
とにかく立場の弱い子供たちを守らなければならない。今もしそういう捕らわれた子供たちがいるとしたら一刻も早く、救い出して欲しいです。
無事復帰したワーナー検死医が見逃せば逮捕には至らなかったわけで、さすが熱血検死医です。
Gloria Reubenのイメージはやはりソフトで、迫力には欠けますね。
ところで、分署が建設会社の偽装工事で水浸しというのは次の展開の伏線なのでしょうか。
あれでは建て替えなければだめじゃないの？