偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2011.08.22
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カテゴリ: 友人ほか

 本日(22日)は秋に案内を依頼されている万葉ウオークの下見を兼ねて、珍しく自転車を自宅に置いて、奈良を「足」で歩いて来ました。
 コースは、近鉄奈良駅集合・出発で、氷室神社→吉城川→水谷神社→春日大社→新薬師寺・鏡神社・比賣神社→能登川→白毫寺→崇道天皇社→御霊神社・元興寺塔跡→元興寺極楽坊→猿沢池・采女神社→率川神社→近鉄奈良駅解散という7~8kmの行程である。

001近鉄電車 (2).JPG
​(近鉄電車・万葉車両)​

001近鉄電車.JPG ​(同上)​

 万葉ウォークの下見とあって、乗った電車も万葉調でありました。まあ、この車両は随分以前から走っているもので珍しくもないのですが。

007氷室神社.JPG
​(氷室神社)​

008氷室神社.JPG
​(同上)​

009吉城川.JPG
​( 吉城 ( よしき ) 川)​

​​  吉城川は、若草山と御蓋山との間に源を発し、西流して佐保川に合流する川。源流から春日山原始林を流れている間は 水谷 ( みずや ) 川と呼ばれ、東大寺南大門前を流れる辺りから吉城川と称される。
水谷川上流に「月日の磐」がある。これは奈良時代・和銅年間に氷室が置かれた跡で、都祁の氷室の神をここに遷し、この地の氷池で製氷し貯蔵した。国立博物館向いの氷室神社は、元はここにあったとのこと。
吉城川は、万葉集では宜寸川と表記され、歌が1首ある。

我妹子 ( わぎもこ ) ​​ ( ころも ) 春日 ( かすが ) の  宜寸川 ( よしきがは )
​          よしもあらぬか 妹が目を見む (巻12-3011)​​​

(あの娘に衣を貸したいけれど、あの娘に逢う何かいい口実はないものだろう
 か。)

009吉城川 (3).JPG
​(同上)​

 東大寺南大門前から吉城川に沿って上流へ歩き、浮雲橋を渡り、新公会堂の前を過ぎて、水谷茶屋の処で、若草山の前から続いて来る歴史の道に入り、水谷神社を経て、春日大社へ。

014春日大社.JPG
​(春日大社)​

014春日大社 (2).JPG
​(同上)​

 春日大社の二の鳥居前から森の小道に入る。

017下の禰宜道.JPG
​(下の禰宜道)​

 この道は、通称「ささやきの小道」、志賀直哉旧居へと行ける道であるが、今回歩く道はこの先の「中の禰宜道」である。
 森を抜けて、地獄谷から下って来る道を渡り数分行くと新薬師寺である。

021比賈神社.JPG
​(比賣神社)​

 新薬師寺の門前に十市皇女を祀る比賣神社と藤原広嗣を祀る鏡神社がある。
 十市皇女は天武天皇と額田王との間の娘。天智天皇の息子(弘文天皇)の妃となるが、壬申の乱で夫と父とが戦うこととなり、夫が敗れて死ぬ、という、まあ、お市の方に似ていなくもない悲劇の女性であります。彼女自身の歌は万葉にはありませんが、彼女のことを詠った万葉歌はいくつかある。

十市皇女 ( とをちのひめみこ ) 、伊勢神宮に 参赴 ( まゐむ ) きし時、波多の横山の ( いはほ ) を見て、 吹?刀自 ( ふぶきのとじ ) の作れる歌

川上 ( かはのへ ) の ゆつ 岩群 ( いはむら ) に 草むさず
         常にもがもな 
常処女 ( とこをとめ ) にて  (巻1-22)

(川のほとりの神聖な岩々に草が生えていないように、いつまでも変ることなく
 あって欲しい。おとめのままの姿で。)

​ 新薬師寺の前の喫茶店で昼食。この店の未だお若いオーナー氏は自転車がご趣味のようで、ロードバイクや様々の自転車グッズが店を飾ってある。​


​(能登川)​

能登川の  水底 ( みなそこ ) さへに 照るまでに

          三笠の山は 咲きにけるかも (巻10-1861)

(能登川の水の底までも照り輝かせるほどに、三笠の山は花が咲いていること だ。)

(注)おおかたの説は桜の花とするが、山吹の花とする説(土屋文明「万葉       集私注」)もある。

 コースからは外れるが、赤乳神社350mという表示があったのでちょっと寄ってみる。途中に中尾谷地蔵尊という由来などは知らぬお地蔵さんがあり、その先に小さな祠。

030中尾谷地蔵.JPG
​(中尾谷地蔵尊)​

031赤乳神社.JPG
​(赤乳神社)​

 腰より下の病気から守って下さる神社らしい。更に300m程行くと腰より上の病気から守って下さる白乳神社もあるらしいが、引き返すこととしました。

034宅春日神社 (2).JPG
​(宅春日神社)​

 これは、我が家の近くの枚岡神社と同じ天児屋根命と比賣大神とを祀っている神社なので、ちょっとご挨拶。

 道の先に若い男性が一人で歩いて行くのが見える。服装から、先程昼食した店で小生の後から入って来た若者のようだ。どうやら、彼も白毫寺へ向かっているよう。白毫寺前の坂道で追いついて声を掛ける。千葉からやって来た明治大学商学部の学生さんであった。旅は道連れとて、しばらく彼と一緒に歩く。ついでに白毫寺境内の犬養万葉歌碑や志貴皇子のことなどを説明して上げたりしながら。
 白毫寺は志貴皇子の別荘であった場所である。そして境内にある犬養万葉歌碑の下記の歌は志貴皇子の葬送の情景をドラマチックに詠い上げた笠金村の長歌(挽歌)の反歌の一つである。

高円の 野辺の秋萩 いたづらに
         咲きか散るらむ 見る人無しに (笠金村 巻2-231)

(高円の野辺の秋萩はむなしく咲いては散っているのだろうか。見る人もいないのに 。)


​(白毫寺)​

 白毫寺を出て、崇道天皇社から「なら町」を散策、喫茶店でかき氷を食べ、猿沢池でこの若者とは別れ、小生は率川神社へと向かうのだが、もう文字数制限一杯です。これにて以下省略です。

040徳融寺.JPG
​(徳融寺)​

045采女神社.JPG
​(采女神社)​

046率川神社.JPG
​(率川神社)​

​<参考> 昨年のウォークの記事

<追記・注>
「能登川」及び「百毫寺」の写真が横倒しになった歪んだ画像になってしまっていたので、2020年10月29日これらを復元修正しました。
過去記事の写真が歪んでいたりすること ​ 2020.10.12.






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最終更新日  2020.10.29 18:06:16
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