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今年の3月4月のブログに自然薯栽培についての記事を書いたのを見た方もいるかもしれませんが、その頃植えた自然薯が収穫時期をむかえています。先日も今年栽培をはじめた農家さんが、「こんなのが掘りあがったよ」と見せに来てくれました。 自然薯というと何年も土の中にあって、それを人間が見つけ抜いては掘り出すというのが天然ものの筋なのでしょう。しかし今回の自然薯は栽培もので半年ちょっとで収穫することができます。 新島の方に言わせると、自然薯というのは粘り気が強くて(すりこ木を持ち上げるとすりおろした自然薯ですり鉢が持ち上がるくらい)、擦れば色がすぐ黒っぽくなって(僅かながら黒く変色しないものもあるとか・・・)、多少土臭い・・・そういうものでなくてはならぬ、ということになるかもしれません。 確かに今回の栽培もの、天然ものに比べると粘り気などは劣り、すっても黒く変色しないようですが、民宿などを経営されている方に言わせると、変色しない分お客さんにも出しやすく、とても好評だということでした。 神津島で栽培されている方は、贈答用に販売していてとても喜ばれているとか。そんな方が新島で出てきてもよいのかもしれませんね。
2006年11月24日

昨晩遅く、今日の朝市でつかう印刷物の準備を終え、帰宅するため農園を出たところ、顔にポタリと冷たい雫を感じました。天気予報はこんなときはきちんと当たるもので、残念ながら雨が降りはじめてしまったのでした。 というのも今日は月一度の恒例の直売朝市の日、さらに今回は羽黒物産展が一緒に開催されることになり、いつもにまして大勢のお客さんでごったがえす期待があったのです。わたし自身は特にバタバタ準備をしてきたわけではありませんでしたが、せっかくたくさんのお客さんが農園に来てくれるだろうし、子供たちも走り回ったりするだろうからと、3週間ぐらい前からシルバーさんに園内の芝を刈ってもらったり、また色々目障りな邪魔になりそうなものは仕舞い込んだりして、少しずつ少しずつこの日を準備してきました。ですからあいにくの雨になってしまったのはかなり残念であったし、もしかしたら悪天候のためあまり人が来てくれないのではないかと心配していました。 ところが実際朝市がはじまってみるとその心配はまったくの無用で、雨が降り続いているにもかかわらず、まさに農園の管理棟内は押し合いへし合いの大混雑で熱気がむんむん。いつもの1.5倍以上のお客様、管理棟の外でテントを会場にしていた羽黒ブースへのお客様を含めれば、まさにいつもの2倍ぐらいのお客様に来ていただきました。 はじめ人員整理にかかっていた私も、会計テーブルに群がる人だかりをみてすぐにレジへ参加、まさにそれからの40分間は、何だか息もつけずに電卓をたたき、商品についている半券を切り、そして商品の袋に詰め続けることになりました。ですからその群集の対応が終わってふと遠くを眺めたときには、たくさん並べられていた商品の山もすっかり小さくなっていたのでした。 よく百貨店などのセールコーナーでたくさんのお客さんが群がり商品を手に取る風景を見にすることがありますが、こういう時、人間には群集心理みたいなものが働くようですね。今回も羽黒の物産展ブールでは、買う前から他の人に買われてしまわないように商品を囲い込んでしまうような人たちもいたとか、また朝市コーナーでも干物を数十枚まとめて購入したり、里芋を大量に買い込んだり、豚肉を何パックも積み上げてレジまで持ってくる人も見られました。すご~いと驚いてしまう光景でもありますが、朝市を準備している私たち側としましてはとてもとても嬉しいことでもあります。 だけどこういうように毎回勢いがあるように市場を開催するのもなかなか難しいことです。いくら意義のあることといってもマンネリ化してしまって飽きられてしまったらその意義も半減してしまいますし、やはり新しい試みに挑戦しては、外にアピールしていくことも大切です。悩まされる課題でもありますが、仲間で議論して工夫して一つ一つ続けていきたいものです。 ご来園くださったみなさまありがとうございました。ちなみに12月の朝市は17日にひらかれます。
2006年11月19日

かつて新島村ではキヌサヤエンドウが盛んに作られ、島の農業を代表する島外出荷作目でした。しかしいまでは村内でキヌサヤを作っている方は2人だけとなってしまっています。少し前のことそのうちの一人の方と話をする機会がありました。もうだいぶ高齢になってきているその方は、わたしにこう話してくれました。「毎年毎年今年でキヌサヤを栽培するのは最後にしようかと思うけれど、ハウスの中でキヌサヤの花が一斉に咲き出すあの美しい情景を思い出すとどうしてもまた播いてしまうんだよね・・・。」と。確かに農業は、面白いように儲かるような仕事ではないけれど、多分そういう思いを感じて続けている農家さんというのは多いのではないかと思います。人ぞれぞれすきな田畑の風景があるに違いありません。 わたし自身も農園で多少栽培の仕事をしていて好きな風景というのがあります。それほど威張れるようなものではないのですが、わたしは「緑を増してきた玉ねぎの苗に潅水チューブで水をあげている風景」がすごくすきです。 作物を育てるというのは結構ドキドキハラハラするものです。今年で5回目の玉ねぎ苗栽培も5回も経験しているからもう大丈夫ということぜんぜんはなくて、「うまく成長してくれるだろうか・・・、病害虫にやられないだろうか・・・、販売時期までに間に合って成長してくれるだろうか・・・」毎日のように玉ねぎ苗の顔を見ては心配しています。しかし天気の良い日潅水チューブで一斉に水をあげるときは、そんな心配も忘れ、だた「きれいだな~」としばらく見入ってしまいます。そして何かこちらも心が洗われるような感じにもなります。 農業というのはそういう気持ちを醸し出す産業なのかもしれません。
2006年11月14日

11月も半ばに差し掛かり、夏に播いたキャベツや白菜、ブロッコリーなどが収穫の時期を迎えています。こうなりますと島内の交換経済がますます活発になりまして、いろいろなところで野菜の配りあい見たいな光景も見られます。我が家もそんな循環経済の恩恵を受けさせてただき、ご近所知り合いから野菜などを美味しくいただいております。 さて収穫の秋といいますと、新島の特産アメリカ芋(白いサツマイモ)も掘り時を迎えています。そして11月の週末の土日は、あちらこちらの畑で芋ほりの風景が見られます。 しかし今年はアメリカ芋が不作の年のようで、大きめのサイズの芋はあまり掘りあがらないような話をちらほら聞いています。農園でも先週少しばかり試し掘りをしてみましたが、紅あずまやア鳴門金時は形のよいものが出てくるものの、アメリカ芋は小さいものが多かったようでした。 ところで昔新島ではこの小さな芋も大切な役割をしていたようです。かつて新島で養豚が盛んな時代がありましたが、その時の豚たちは主にこのアメリカ芋で育てられたといわれています。島の人たちは小さなアメリカ芋を「豚芋」と呼び、大事に保管しながら、飼育している自分の家の豚に与えて豚を太らせたそうです。お年寄りの方にお聞きしますと、当時豚芋を与えて育てられた豚の肉の味はとてもおいしかったそうで、よく「あの頃の豚肉がたべたいな~」なんていう言葉も耳にします。 農園でも現在豚を2頭飼っています。そうしますとその豚たちに与えるために「豚芋」をもってきてくれる方が何人もいます。そのようにいただいた豚芋を少しずつ与えていますが、豚にとってもこの芋はとてもおいしいようで、勢いよく走ってきては、バクバクかぶりついています。
2006年11月12日
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