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前回までのお話:紆余曲折を経て、ついにジェロームと住むための部屋を契約した私。しかし、その33m2の部屋は、おぼっちゃん育ちのジェロームには狭すぎたのでした・・・。部屋が決まったら、次は家具と家電探しです。実家から持っていくのは自室にあったテレビと扇風機くらいだったので、以下のものを新調しました。・ダブルベッド・ソファ・テーブル・書き物机・冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ・全身鏡家具も家電もいろいろとコダワリたいところだけど、きりがないしお金がかかるし、やっぱりシンプルなのが一番だから、もう全部無印でいいやー!と最寄りの無印に行き、店頭にあるカタログを見てザーッと注文しました。ラッキーだったのは、ちょうどそのとき無印良品週間で、10パーセントオフだったこと。ホクホク。母には、部屋を決めたことと、無印で必要なものを一気買いしたことを報告しました。そのときは、「ふーん」という薄い反応だったのですが・・・。そしてネットで見積もり最安値の引越し屋さんを決め、パソコンや化粧品など身の回りのものは、海外旅行のトランクに詰めて当日持っていくことにしました。バタバタと引っ越しの準備を進める私を見て、父が言いました。「ママ泣いてたよ」「えっ・・・・」「『夢と違う』って言って泣いてた」夢と違う・・・・。そのとき、私は何か飲み込めない大きなパンのかたまりがノドにつまったような感覚を感じました。母の言う「夢」とは・・・・私が実家を出るときはお嫁に行く時であり、それはもちろん定職のある男性(できれば日本人)との幸せな結婚で、母娘でIDC大塚家具に一緒に行って、家具を選ぶ・・・・。「みんな、こういう形を選びがちなんだけど、本当はこういうタイプの方が使い勝手がいいのよ。でも長く使うものだから、ちょっといいものを買っておきましょうね」・・・と、妻のベテランとしてアドバイスを送りつつ、娘が嫁ぐ幸せと一抹の寂しさを噛みしめる・・・・それが母の言う「夢」なんだろう、と私は感覚的に悟ったのです。それが、まさか30になって無職の外国人と同棲するためにバタバタと家を出ていくなんて・・・私は、なんて・・・・なんて親不孝者なんだろうか・・・・OTL自らの不甲斐なさを嘆いてはみたけれど、同時に母親は何もわかっていないのだな、とも思いました。30年間見てきて、私が世間で言うまともな結婚をして実家を出るような娘タイプではないということが、なぜわからないのだろうか・・・・。そもそも就活する気が全くなかった時点でダメ人間を育ててしまったという事実に気づくべきである。ことごとく人生のレールから脱線気味の娘が、今さら長年の彼氏と同棲するからと言っても驚くことではないだろう。しかも、けしかけたのは母の方である。こんな生き方でごめん、とも思うけれども・・・まあ仕方がない。私は父から聞いたことを母にはあえて言わず、黙々と準備を進めるのだった。(続く)
2010.09.26
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前回までのお話:A不動産にて、未婚同棲カップルは賃貸契約に不利ということを学んだ私は、B不動産で「一人暮らし」という設定で部屋を探すことに。いくつかの内見を経て、ついに運命の部屋と巡り合ったのだった・・・。「ここ・・・気に入りました・・・」 思わず口をついて言葉が出るほど、その部屋は私にとって「しっくり」くる部屋でした。決して広いわけではない。1LDKになりそこないの1DK(9畳以上だとLDKになれるんだそうです・・・)。築10年だけど、床は感じのいいベージュのフローリングで、白い張り替えたての壁紙で清潔感がある。陽もさんさんと降り注いでいて、日が暮れるまでは電気をつける必要がない。ベランダは33m2 の部屋にしては広くてガーデンチェアを二脚置けるくらいある。水回りはリフォーム済みの部屋に比べたら、すこしくたびれた感じではあるけれど、まあこんなもんだろうと妥協出来る程度。台所は、いかにもな単身者仕様で、1口コンロ。流しも小さくてまな板を置くスペースもない。「お湯しかわかせませんけど、何か?」という風情である。まあ、料理はしないのでこれはいいか・・・・。程よくコンパクトなこの部屋は、まるでちょっと鄙びたビーチリゾートにある長期滞在者向けの中級コンドミニアムという感じで、私の身の丈にはピッタリはまっているように感じたのです。B不動産の事務所に戻り、少しだけ迷った素振りを見せたのち、提示された家賃から-千円でDealしました。手付金(確か一か月分の家賃。あとで敷金礼金からこの分を差引)を払い、人生初の不動産契約を終えた私は、30にして少し大人になったような気分でした。その日は、ジェローム(都内の外国人向けゲストハウスに滞在中・・・)と一緒に「さぼてん」でとんかつを食べて、ささやかなお祝いをしました。 数日後、本契約のペーパーワークを終えて、いよいよ鍵の受け取りの日(書き忘れていたのですが、私の部屋は大家さんではなく不動産管理会社が管理している物件で、ビジネスライクなところもポイントでした)。管理会社に寄って鍵を受け取り、ジェローム王子をお部屋にご案内!ブランチのリポーターよろしく、「さあ、王子、こちらです!」と若干テンション高めに、「オ~プン!」とドアをオープンする私(もちろん、ジェロームは「王様のブランチ」を知らないので、これがパロディーということを理解していないのですが・・・)。ジェローム王子の第一声は、「狭・・・」部屋はともかくとして、台所や風呂場は身長185センチのジェロームにとってはまるで子供用。お皿を洗うには猫背にならなくてはならず、湯船はやはり屈葬状態・・・・(私にとっても若干狭い湯船ですが、ここがこの物件の泣き所です)。狭さにびっくりしているジェロームを見て、「私が借りられる部屋はこれくらいなんだよ!これがニッポンの住宅事情なんだよ!港区のエクゼクティブ白人みたいな部屋に住みたけりゃ、金稼げ!!」・・・と叫んだかどうかは今となっては定かではありませんが、これが現実。ジェロームのプラハにある実家の個室は、この部屋(台所、バス、トイレ、玄関すべて含めて)と同じくらいの面積で、それを1人で享受していたのだから、この部屋はそれはそれは狭いだろう・・・・ジャパニーズ、ラビットハウス・・・という言葉が頭をよぎります。でもこれが、現実だ、受け入れな!いやなら実家帰れ!!と亭主関白宣言をする私なのでした・・・(いや結婚してないし、亭主でもないし、さだまさしでもないですけど・・・・)。こうして、母との売り言葉に買い言葉的な会話から約2.5週間後、部屋が決まったのでした。(続く)
2010.09.25
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クレモンティーヌは高校生のころから大好きなシンガーです。おフランス好きな乙女の琴線をかき鳴らしまくる、お洒落でジャジーな曲はおなじみですよね。数年前、友人とブルーノートに聴きに行った事もあります。前にもどこかで書いたかと思いますが、友人が会社の先輩に「今夜、クレモンティーヌ聴きに行くんです」と言ったら、「ダッセ!日本でしか売れてないじゃん」と言われたそうで・・・・確かに、フランス人の友人に「クレモンティーヌが好き」と言ったら、みんな知らなかったなあ・・・などと思い出すわけです。そしてクレモンティーヌ自身も、日本の歌手(中島みゆきの「悪女」とか)をカバーしたりしていて、親日家な様子。でも、1ファンとしては「そこまでして日本に迎合しないでぇ・・・あなたは、レールドゥパリ(パリの空気)を爽やかに運んでくれるだけでいいのよ~」などと思っていました。随分と昔の話になりますが、13~14年くらい前のフォションのアイスクリームのCMが、まさにクレモンティーヌな世界観だったな・・・と思うのです。女性美人ファッションカメラマンが、エッフェル塔の見える古い建物の上でモデルを撮っていて、フランス語でナレーションが入るというコマーシャル。今思うと陳腐かもしれないけど、当時は「こういう世界の住人になりたいわあ~」と、とろけていた思い出があります。そんなクレモンティーヌが日本のアニソンをボッサアレンジでカバーしたアルバムが、「アニメンティーヌ」。演歌BOSSAと同じく、よく行く本屋さんでかかっているのを耳がキャッチ。「あれ、クレモンティーヌぽいのがかかってるな・・・」と思っていたら、曲の続きが自然とわかる。あれ?これナウシカの歌じゃない?・・・えー!こんなアルバムがあるの?と思わず買ってしまいました。収録曲のほとんど知ってる曲だし、フランス語の勉強にもなるかな~くらいだったのですが、すごくいいです。演歌BOSSAのときも思ったけど、ボサノバアレンジってのはどうしてこうコジャレタ仕上がりになるのでしょうか・・・。それにフランス語が重なると、大好物のダブルアタック。「とんちんかんちん一休さん」なんて、めっさお洒落なジャズのスタンダードの風格です。これは英語曲なんですが・・・。英語曲は他に「はじめてのチュウ」と「ロマンティックあげるよ」があります。曲との相性がいまいちだったのかもしれませんが、やっぱりフランス語で聴きたかったかなあ・・・。でも「ロマンティックあげるよ」は大人になって聴くとまたいい曲ですねえ。お気に入りは「風の谷のナウシカ」と「CAT'S EYE」です。ナウシカの壮大で詞的な世界とフランス語が合う。キャッツは大人っぽくておされ。宮崎アニメの曲はみんなとりあえずアレンジしといて欲しいくらいです。しかしアニメソングってあなどれません。あなどれないどころか名曲の宝庫・・・。個人的にはセーラームーンも入れて欲しかったな。こちらも演歌BOSSAと同じく、第2弾を希望です。
2010.09.17
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前回までのお話:日本移住のためにやってきたチェコ人彼氏ジェローム(仮名)と一緒に暮らすべく、部屋を探す私。今度は一人暮らしのふりをして部屋を探そうとB不動産にやって来ました。やってきました、B不動産。チェーン展開しているA不動産とは違い、駅前にそれは小さな小さな事務所を構えている、地元密着型のお店です。気が利いていることに、私が問い合わせた物件と同じような条件の部屋を、店長らしきベテラン営業マンがピックアップしてくれていました。どれどれ・・・・おっ、けっこういいじゃん!と好感触を示すと、「でしょ?こういうの好きでしょ?」と私のツボを押さえたことで、得意になっているおじさん店長。やっぱり地域密着型は強いのかしら。 しかし間取りを見ていると、ここでどんな素敵な生活が待っているんだろう・・・・と妄想が暴走しますね。しかし、間取りはあくまでもデータしか提供してくれません。部屋の雰囲気やフィーリングは現地でないと感じられません。大切なのはやはり内見あるのみ!なのです・・・。そして完璧な部屋という のは見つからないので、どこを妥協出来る・出来ないポイントにするかの、すり合せが重要なのです。(←おじさんからの受け売り) おじさんピックアップのものは、どれも素敵なお部屋だったので、とりあえず内見ツアーに出かけることにしました。エスコートしてくれるのは、まだ入社したばかりという風情の若いなお兄さん。いかにもな草食系男子で、ボーっとした感じの人だけど、まあいい人そう。A不動産での失敗を踏まえて、もちろん1人暮らしということになっています(ごめんなさい)。印象に残った部屋をピックアップしますと・・・ ・ハトマンション 駅近で、間取りも十分。しかし、ベランダに出ると、ゴルフの打ちっぱなしのような緑色のネットでマンション中が覆われています・・・このネット のせいで、外の景色(まあ、たいした景色ではないのですが)も見にくいし、なんだか不穏な雰囲気。一体このネットはなんのために? 「どうしてネットが、かぶせてあるんでしょうね・・・?」と私。「ああ、ハト対策ですね・・・・」と馬鹿正直に営業さん。よくネットを見ると、ハトの羽毛が付いていました・・・。近隣のマンションはネットかぶせてないのに、なぜこのマンションだけ・・・。そして姿は見えないけれど、クルッポー、クルッポーと鳴き声が・・・。ちょっとホラーな感じもします。ハト自体はそこまで嫌いではないけど、フ ン害とかは嫌なのでパス。 ・女子マンション 築浅で、とっても綺麗!共用部分の廊下もエレベーターもピッカピカです。ただし、部屋は少し狭いかなあ・・・。でもマンションの中に自動販売機があっていいかも~という物件。「入口の横に、管理人室があるので安全面もきちんとしています。なので女性の入居者さんが多いですね」と営業さん「あ、そうなんですね・・・」 リアルに1人暮らしならいいけど、女子ばかりのマンションに目立つ外国人メンズのジェロームが、毎日出入りするにはセキュリティーがタイトすぎなので、ナシ!(いや、ジェロームは不審者でも泥棒でもないですけど・・・)・大家の呪いマンション 駅近の理想的な物件。しかし、郵便ポストの下には、なぜだか田舎の蕎麦屋に飾ってあるような陶器製タヌキの置物が数匹あり。そして、廊下などの 共有部分に、オレンジの墨汁(書道の先生が添削に使う、あれ)で「ゴミは決まった日に出すこと!!!」「ゴミはちゃんと分別すること!!」「社会人なら決まったルールを厳守すること!!」などの注意書きが達筆な文字で書かれた紙が、呪いのお札のようにベタベタと貼ってあります・・・。 こ、こわい・・・。ココの住民はそんなにだらしがないのだろうか・・・?「ここも、大家さんが最上階に住んでいるので安心ですよ」と営業さん。 無理です。ごめんなさい。(気難しいそうなお婆さん大家さんが住んでそうだなあ・・・)それにやっぱり、大家さんや管理人さんがいないところでないとダメかも。ジェロームのように目立つ人が出入りしているのを見られたら何て言われるか・・・・。それに、外国人と同棲なんて言ったらものすごく白い目で見られるんじゃないだろうかなあ・・・。 うーん、どれも図面だと理想の部屋なんだけど、実物を見るとなかなか難しいなあ・・・。そして、最後の部屋に。たいして期待をしていなかったのですが・・・。 「あれ、ここ・・・いい・・・」駅から5分。スーパー近くにあり。築10年だけど中は綺麗。3階の部屋で、回りにビルがなく、プライバシーが保てる。あとは、最初に出した条件 をほぼ満たしている。決して広くはないのだけれど、天井が高く、圧迫感がない。そして何より、ここで生活していることがイメージ出来る。家具の配置まで自然と浮かんでくる・・・。「ここ、気に入りました・・・」(続く)
2010.09.17
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幸福な同棲映画といえば、コレ!「女は女である」 前回までのお話:日本移住のためにやって来たチェコ人の彼ジェローム(仮名)と一緒に暮らすべく、部屋を探す私。最初に内見したA不動産では、気に入った部屋は見つからず、彼氏(日本人設定)と同棲予定という中途半端な嘘までついてしまい、胃が痛むaitantanmenなのであった・・・。 今度は、最初っから「私一人で住むための部屋を探してます」という風にやればいいんだよな・・・。と自らのツメの甘さを反省する私。ちなみに、A不動産で言われたこと(結婚前のカップルは大家さんに嫌がられる等)をジェロームに話すと、「え? 私たちが結婚してるとか、そういうのは大家さんには関係ないことでしょ?」と心底驚いた様子。ああ!汝、個人主義の西洋から来た青年よ!そうだろう、そうだろう・・・結婚しているかしていないかは、私たちの個人的な事情 なのであって、大家さんにはまったく関係がない・・・しかし、部屋を貸すからには関係ある・・・それがニッポン!なのだよ・・・。※ちなみにジェロームは親日家なのですが、ニッポンの不文律的な常識には若干うとい部分があります。そういえば、私の既婚友人Aゆみんは、「彼氏と一緒に暮らすから」と家族に宣言したら、「結婚しないとダメ」とご両親から言われ、それが遠因になって結婚したようなもの。うちの親はなんで何も言わないのだろうか?変なところが放任主義だから困る。うちの親が「同棲なんて絶対反対!一緒に暮らしたければ結婚しなさい!!」と声高に反対してくれれば、私も嫁に行けたかも・・・?今頃は週刊賃貸じゃなくてゼクシィ読んでたかもしれないのに・・・と考える私・・・(しかし、ゼクシィの重さと分厚さは異常)。逆にチェコにいるジェロームのお母さんはと言うと、「結婚するなら同棲をして、うまく行くかを見極めないとダメよ」とクールに言ったらしい。同棲に対する感覚が、日本とチェコで”間”逆なのがまた面白いんだな~。ちなみにジェロームの親友ピエールは実家で彼女と同棲をしているらしい・・・それって嫁入りとどこが違うの?って感じですが。うちの親が反対してくれれば、とも思ったけど、今は結婚よりも同棲かな・・・なんか自由かつ独立した大人のカップルってイメージ があるし、フランスも同棲が多いんだし・・・サルトルとボーヴォワールとか、ゲンズブールとバーキンとか・・・(結局、イメージ・・・それに調べたら、ゲンズブールとバーキンは同棲じゃなくて、ちゃんと結婚していたんですね。意外!)。数日後、インターネットで良さそうな物件を見つけて問い合わせ メールを送りました。今度はB不動産という会社です。メールのお返事が来て、残念ながらその物件は空くのが2ヶ月ほど先とのことでした。とりあえず他に紹 介できる物件があるから一度来てくださいとのことだったので、次の週末私一人でB不動産へと向かったのでした。(続く)
2010.09.15
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前回までのあらすじ:A不動産で、ヘアスタイルだけ亀梨くんの営業さんに「東京出身の彼(実はプラハ出身 のチェコ人、仮名:ジェローム)と同居するためのマンションを探す」と、嘘をついてしまった私。重~い心を抱えたまま、なんちゃって亀梨くんがピックアップ した物件を見に行くことになりました。 実際に車で物件を見に連れて行ってくれるのは、なんちゃって亀梨くんではなく別の営業担当の男性でした。カラコンに細身スーツのなんちゃって亀梨くんに比べたら、かな~り地味目な普通の男性です。髪はカラーリングなし、スーツもピタっとしたやつじゃない、普通のやつで柄なし、色暗め。年は 25~28歳くらいでしょうか。初対面の他人(しかも妙齢の男性)と、二人きりで車に乗り、物件を見に行く・・・ちょっと非現実的な状況に新鮮味と、 シュールさを感じます。これがお部屋探しなのね・・・。 早速私がネットで見つけた物件へ。営業さん(仮にジミーさんとします)に「ここです」と案内されたところは、築35年の市営住宅でした・・・。いや、重要なのは外見じゃなくて部屋だ、部屋!と気を取り直す私。しかし、その日は隣で工事をしており、ブルドーザー?の振動が小刻みに伝わってくるような感覚 が・・・。一応、エレベーター付きなのですが、住人であるおじさんと一緒になりました。おじさんは紳士にも、ドアを押さえてくれたけど、なんかハローワークや場外馬券場にいそうな雰囲気の人でした。うーん・・・。 そしてお部屋へ。確かにリビングは広い!そして綺麗なフローリングが敷き詰められています。横の寝室は5畳くらい。しかしなにしろ築35年なので、全体が ペナペナしているというか、ちょっとゆがんでる感じ・・・とにかくザ・安普請!といった印象。 この物件最大のデメリットであるお風呂へ。風呂・・・昭和 40年代っぽい。湯船の横にむき出しの湯沸しシステム的な機械が置いてあります。そして極小の湯船・・・。昔の日本人ってこんなに小さかったの?ここに自分がすっぽりとはまった図を想像してみました。その姿はまるで、縄文時代の屈葬!!ああ、やっぱり図面と実際見るのとでは大違いだわ・・・。家賃が安いのにも納得・・・。 すっかりテンションを落とした私を察してか、ジミーさんが色々フォローを入れてきます。 「みなさん、間取りはいいっておっしゃるんですけど、やはりお風呂を見て考えられるようですね・・・」とジミーさん。 風呂もかなり嫌だけど、ここ地震が来たら、絶対ドリフのコントで使う家みたいに壁がパターンと倒れた上に、ぺしゃんこになると思う・・・・。♪ジャーン!チャチャチャチャラッチャラッチャ・・・♪さあ、切り替えて次行ってみよう!(言わずもがな、長さん風) 次の物件へ向かう車中で、ジミーさんが「同棲カップルさんに向いている物件は・・・」などという話をして来ました。どうやら、なんちゃって亀梨くんから私 の情報を既に得ていたようです。なんとジミーさんもこの近辺で、彼女さんと同棲をしているそうなのです。えええっ?こんな地味で、真面目を絵に描いたよう なスクエアな常識人も同棲するんだ・・・と、かなり意外な感じ(いや、別に同棲に派手地味は関係ないけど・・・「神田川」だって地味っちゃ地味だ し・・・。私の勝手なイメージです)。ジミーさん曰く、「絶対に、部屋は二つあったほうがいいですよ。ケンカしたときとか、別々になれる空間がないと厳しいですから。あと問題なのは契約 ですね。既に聞いているかと思うんですが、大家さんによっては結婚していないカップルを嫌がる方もいるので・・・。そういう場合、お互いに保証人を一人づつ立てた上で、契約することが条件の部屋もありますね」 ・・・そうすると、私とジェロームの両方で保証人が必要ってことですか?めんどくせーーー!!!ジェローム、日本で保証人になってくれる人いないだろうから、こういう面倒くさい物件は言うまでもなく却下、却下! 「彼氏さんも、ご実家が東京なんですか?」とジミーさん。「あ、はい・・・・」(←嘘。実家はプラハ)「今日は、彼氏さんお仕事ですか?」「え、ああ、はい・・・・・」 もうダメ、吐きそう・・・。自分に罪悪感を覚え、さらに堂々と真実を言えない自分が情け なくなって、泣きたくなります・・・。まるで気分は鎖国時代の隠れキリシタン・・・。踏み絵を出されて、保身のために踏んでしまいました・・・。主よ、どうかお許しください・・・。ごめんねジェローム、チキンな私を許して・・・。 「でも、彼氏さんもご一緒に物件見なくて大丈夫ですか?」とジミーさん。「え・・・っと、まあ、彼はそのー、忙しいというか、こういうのにあんまり興味がないタイプなんですよねー・・・」「そうなんですか、では、aitantanmenさんがOKなら彼氏さんもOKということで・・・お二人は信頼関係が出来ているんですね!」「はあ・・・、まあ、そんな感じで・・・」(い、胃がイタい・・・) その足で物件を何個か見ましたが、「もうこの不動産屋さんにお世話になることはないだろう・・・次の不動産屋では最初から一人暮らしだと言って 探さなければ・・・」と思っていたので、どの物件の内見もイマイチ身が入りませんでした。幸い?なんちゃって亀梨くんが選んでくれた物件には気に入るもの がなく、また来週来ます・・・ということで私はぐったりとして、A不動産を後にしたのでした。(続く)
2010.09.13
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前回までのあらすじ:日本移住を前提に来日したチェコ彼ジェローム(仮名)。彼と住むために、実家を出る決心をした私。さっそくネットで理想の物件にめぐり合った私は、不動産屋さんに問い合わせをしました。 不動産ポータルサイトのHOMESから、お目当ての物件に問い合わせメールを送った翌日、その物件担当のお店から返信が来ました。なんとまだ空いているとのこと!これって運命?運命変えちゃう夏かもね?(←西田ひかる) さっそく週末に内見のアポを入れ、A不動産屋を訪ねました。出迎えてくれた担当の方は、もてスリム風細身のスーツに身を包み、カトゥーンの亀梨くん風なヘアスタイルをしたイマドキのお兄さんでした(見なかったけど、たぶん靴も細身で先が尖がったやつはいてそう)。しかしチャラめな外見とは裏腹に、社会人マ ナーはしっかりと見につけている若者のようです。人は見かけで判断しちゃいけないのね・・・。 ヒアリングのため、希望条件や予算などを紙に書かされたので すが、何も考えていなかった私は、入居人数の欄に「2人」と正直に書いてしまいました。 「あっ、お一人ではないんですね」と、なんちゃって亀梨くん。「あ、はい」「カレシさんとご一緒ですか?」(カレシのシにアクセント)「あ、はい(照)」「失礼ですが、ご結婚のご予定は・・・?」「えっと・・・正式にいつするとかという話はないんですけど・・・将来的には、するつもりで・・・(かなり適当なフィーリングで回答)」 すると、なんちゃって亀梨くんは、若干困惑した表情で言いました。 「うーん、大家さんによるんですが、ご結婚されている方のほうが良いという大家さんも中にはいらっしゃるんですよね。まあ、将来ご結婚を予定されている方なら、問題ないという場合もあるんですが・・・」「そうなんですね・・・(テンション↓)」「aitantanmenさんは現在ご実家ですか?」「はい」「では、彼氏さんと一緒に住むために、ご実家を出られるということなんですね」「そうです」「彼氏さんもご実家から出る感じですか?」「あ、はい・・・・・そうですね」(嘘はついてない)「彼氏さんも東京の方なんですか?」「あ・・・・はい・・・・・・」(←嘘) 言えなかった。プラハ出身とは言えなかった・・・。未婚カップルの上に相手は外国人だなんて、どうして言えよう・・・いや、言えまい(反語)。部屋を借りるハードルがぐん!と高くなるだけではないか・・・。 私はなんちゃって亀梨くんにウソをついた時点から、胃がどんどん重さを増してく るような気分を味わっていました。まるで胃の中にゴツゴツとしたこぶし大の岩が沢山入っているような気分・・・。ううううう・・・・・。 そしてまた、若干の困惑顔をしながらなんちゃって亀梨くんが言いました。「aitantanmenさんお問い合わせのお部屋についてなんですが、デメリットもあるんですよ」「デメリットですか?」「こちらのお部屋は、リフォームしたばかりで綺麗なんですけれど、お風呂が古いままなんですよね」「そうなんですか・・・」「一応、デメリットもあることをご了承の上で実際に見て、判断していただけますか?」「わかりました」「それでは実際の物件を見に行く前に、こちらでもご紹介できるものがありますので、選んでください」 と、なんちゃって亀梨くんに分厚~い物件ファイルを渡される私。ペラ、ペラ、ペラ(←ページをめくる音)・・・デメリットかー、やっぱ理想通りとはいかないよなー。でも、もうこのA不動産自体はアウトかも・・・なんでバカ正直に2人って書いてしまったんだ自分よ・・・そして彼氏が東京出身だなんて中途半端なウソまでついて・・・。と 重い気持ちのまま物件のプリントをめくる私。もちろん詳細なんてまったく頭の中に入ってきません。あれ・・・?なんちゃって亀梨くんの顔をよ~く見てみる と、瞳の色が黒や茶色じゃなくって、もっと明るい。カラコンしてるんだ!なんだか不動産屋さんというよりホストクラブに来ているみたい・・・(←全然探し てない) 「どうですか?何か気になるのありましたか?」となんちゃって亀梨くん。彼も分厚いファイルを見ていますが、熟練の指さばきでページをめくっています。「いやー、あまりにも沢山あるんで、どれがいいのかわからなくなってきました・・・」「そうですよね~。これなんかどうですか?」「ああ、いいかも・・・」(←適当) こんな調子でネットから見つけた物件と、髪型だけ亀梨くんがピックアップしてくれたいくつかの物件のプリントアウトを手に、内見へ向かうことになりました。(続く)
2010.09.12
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大反響の末に終了した(嘘)、私の転職苦労物語「転職びんびん物語」「転職びんびん物語R」に次ぐ赤裸々実体験シリーズの第三弾として、今回は私の一人暮らしと国際同棲の軌跡を記録した「国際同棲びんびん物語」をお送りさせて頂きたいと思います・・・。これから一人暮らしをスタートさせる方や、外国人の恋人と同棲を考え 中の方のお役に立てれば、これ幸いです・・・。 私は生まれてから30年間ず~~~っと、実家で家族と暮らしており、家を出たいと考えたことは一度もありませんでした。だって家族と離れたら寂しいし、親元にいると、経済的にも精神的にも楽だし、安全だし・・・。 このブログを読んでくださっている方はご存知だと思いますが、私にはチェコ人の恋人(ブログ上ではジェロームという仮名)がいます。遠距離恋愛だったので、私がチェコに行くときは彼の実家(彼も実家住まい)に滞在、彼が日本に来るときは私の実家に滞在するというスタイルを長年取っていました (中間地点・・・ではないけど、パリで待ち合わせをしたことも何度かありました)。滞在はだいたい長くて1ヵ月。その間はうちの母親もこころよく彼のことをもてなしていました(一番最初に彼がやって来たときは、「外国人?」とさすがに驚いていたけど)。 そして2年前(そう、この話の時間軸は2年前です)、彼が日本に移住することを前提にして来日しました。 そのときから、ぼんやりと「もう実家の世話にはなれないな・・・」ということは一応考えてはいたのですが、彼の滞在が1ヵ月を過ぎようとする頃、うちの母親が「ジェロームちゃん、いつ帰るの?」と、うっとおしそうに聞いてきました。 「えっと~、まだいるみたいよ・・・」と適当にごまかす私。「まだいるって、いつまでいるの?」「・・・わかんない」「わかんないって、それどういうことなの?」「じゃあ出て行きます」←(逆切れ気味) ・・・ということで、売り言葉に買い言葉的な流れで、私は独立宣言をしてしまったのでした。さっそくインターネットで物件探し。そういえば、私は「王様のブランチ」で昔やっていたルームリサーチコーナーが大好きでした。お部屋探しってあんな感じ?とちょっとワクワク・・・。 私はとりあえず借りたいお部屋の条件を書き出してみました。 【絶対条件】・間取りは1LDKか2DK ・家賃の上限は10万円くらい(彼とワリカン前提)・実家のある沿線上で、実家よりも都心寄り・駅から歩いて10分以内・2階以上・バストイレ別・室内洗濯機置き場・エアコン付き 【できれば条件】・フローリング(彼は畳の部屋がよかったようですが)・シャワートイレ・オートロック・スーパーの近く・コンビニの近く・おいしいパン屋さんの近く・家庭的なお惣菜さんなんかも近くだと便利・・・・ 絶対条件で検索をかけると、これをすべて満たす1LDKの素敵なお部屋がヒットました!特にリビングが広々13畳で、素敵なアーバンライフが送れそうな感じ☆背の高い観葉植物とか置いて、ちょっとバリ風に決めてみちゃったりして~、と妄想が膨らみます(ちなみに、下の写真が妄想図)。さっそく問い合わせをしてみることに。 彼は「出て行くって言って、すぐ部屋を探しちゃうなんて、ちょっとすごいね・・・ちょっとケンカみたいね」←(日本語)と言っていましたが、こんなピッタリの条件の部屋なんてなかなかめぐり合えないし、早くしないと、他の人に借りられちゃうかも!!ネットで見つけた1LDKのアパートの間取り(実際の写真はナシ)が私の頭の中でどんどん素敵なお部屋になって行くのでした・・・(続く) バリリゾート風のリビングが理想☆だったのですが・・・。 (写真は、こちらのショップから拝借させて頂きました)
2010.09.12
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久々に広告でシビれました・・・。ジュリアン・ムーアのブルガリ広告が素敵すぎ!!!春夏はオウムと共演だったけど、秋冬は仔ライオンと共演です。やっぱり秋冬の方が仔ライオンのファーがあるだけに、ラグジュアリー感が増している気がします。デカダンス(退廃的)なんだけどクラス(品)がある。そしてバッグやジュエリーよりも、ジュリアン・ムーアという女優の存在感に釘付けになってしまいます。ブルガリというよりは、ジュリアン・ムーアがこんなに大人エロい女優ですよ~、という宣伝のようです。この妖しさは、スーパーモデルでもちょっと出せないのではないでしょうかね・・・。いや、お見事です! まるでクリムトの絵のような美しさ。 これで49歳ですよ。コムスメにはない、匂いたつような色香! 春夏は秋冬と比べると、若干ポーズがカタイ感じもしますが しかし、ニュースによるとベネチアでこの広告を街に飾ることが禁止されたということなのです。銀座にもあるのに、どうして???しかもブルガリはイタリアのジュエラーなのに・・・。
2010.09.05
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暑い・・・・。秋は、クラシック回帰だのキャメルだのレディライクだのアップデートされたモードなトラッドだのが、流行るといわれても・・・まだまだ外は暑いわけです。まだまだ、というよりも逆にヒートアップしているかのようなこの暑さ。家にいるときはもうずっとクーラーを付けているわけで、請求が恐ろしい 今日この頃です。9月になってForever21のサイトも、ぼちぼち秋ものが入り始めていますが、やはり今ほしいのは夏服!ということで、ポチってきまし た・・・。 左から ・黒にゴールドスパンコール刺繍のTシャツ (2580円) テロテロしたコットンで着心地抜群です。マイダス・タッチという名前が付いていているのも洒落ている・・・(マイダスは、触ったものがすべて金になってし まう王様)。スパンコール系のチープ服は1回洗濯すると、ネットに入れても必ずボロボロになるけれど、これはうっかりネットなしで洗濯しても全然大丈夫で した。以前21で買ったスパンコールトップも大丈夫だったし、結構あなどれません! ・馬プリントT(1180円) 機会があると探している馬プリントのTシャツを21で発見!ローレンモシの馬Tシャツは1万円くらいだったけど、これはローレンモシよりも可愛くてお値段@10分の1!!やはり最高です。黒いショートパンツを合わせたい。 ・サテントップ(2580円) こんな服・・・・見たことない!と思わずポチった1品。シノワズリーな刺繍に、袖にはすだれのようなビーズと紐が付いています。ちょっと高級な中華屋さんの「のれん」みたいですが・・・。カーゴパンツを合わせようと思っていたけど、まだこの服の迫力に負けて着ていません。 ・ヘアバンド(1080円) 最近よく買う、布製の幅広ヘアバンド。ぐわーっと付いたビーズ刺繍に一目惚れです。しかもインド製!やっぱり私の目に狂いはなかった・・・。そういえば、インドフェスが今年もやってきます!楽しみだ・・・。 ・ロンパース(1990円) リゾートで着たい、お気楽でおしゃれなロンパース。やっと買えました!しかしダイエット要。 余談:わが青春のHMV渋谷店が閉店・・・(500円券持ってたけど、使うの忘れた・・・)そしてその後にはForever21が出来ると聞いたのですが!109はライバル出現ですね。しかし今時のヤングは、ファストファッションの選択肢が色々あってうらやましい・・・。私が学生のころは、安くて可愛い服ってのはほとんどなかったし(当時はNICE CLAPとか、PAGE BOYとかDo! Familyを愛用していました・・・お値段もそこそこ張っていました)そしてファストファッションつながりですが、TOPSHOPが新宿に出来るそう。しかし、ケイト・モスのラインは高いんだよな・・・。
2010.09.05
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