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アスペルガー症候群の彼氏との上手な付き合い方 彼氏がアスペルガー症候群だった。これからの付き合い、どうするべき? 彼氏とのコミュニケーションが上手くいかない。 優しい彼氏なのにいきなり信じられない暴言を吐いたりする。何だか会話や、メールの内容が噛み合わない気が……。これだけでは判断が付きませんが、良く変わっている、不思議な人と思われる人にアスペルガー症候群の人は存在します。ではもし貴女の彼氏がアスペルガー症候群であったら? 貴女は彼にどう接したら良いのか?今後の付き合い、接し方は? 今回は「彼氏がアスペルガー症候群だった時」の付き合いの仕方を、今日も一緒に考えていきましょう。アスペルガー症候群とは アスペルガー症候群は、発達障害とも呼ばれる自閉症の一種です。また、「知的障害のない自閉症」とも言われています 知的障害がないので成長する間でも他社より言語が遅れるという事もありません。しかしコミュニケーションが苦手で、その場にそぐわない発言をする事があります。俗に言う「空気の読めない人」ですね。アスペルガー症候群は天才肌の持ち主 アスペルガー症候群の人は知能のレベルが高く、自身が興味を持つ事に関しては天才的な感性を見せます。自分にあった仕事に就けば、素晴らしい働きを見せるでしょう 社会の場においては他人の感情の機微を見たり、相手に心配りをする事が必要です。ですがアスペルガー症候群の人はその行為が理解しづらく、困難です。なのでアスペルガー症候群の人は悩み、大きなストレスを感じています もし彼氏がアスペルガー症候群であると、どうも会話が噛み合わない、気分屋ですぐ行動を変えてしまう等、貴女は彼氏に不満や不安があるでしょう。しかし、彼はそれについて理解出来ません。 彼自身がアスペルガー症候群だと理解していても、していなくてもです。アスペルガー症候群は治せる? 何よりアスペルガー症候群はまだ一般的な認識が不足しています。 発達障害とは言え知能は人のそれより優れていたりするので、誰も彼氏がそんな障害を抱えているとは思わないでしょう。アスペルガー症候群は適した精神科にかかり、治療を受ける事で緩和する事は出来ます。しかしアスペルガー症候群を完全に治すという事は、困難であるという以前に不可能である、と理解しましょう、次からもっと深く考えていきましょう。では、どうやって付き合っていくのか? アスペルガー症候群とは、発達障害です。 明確な治療方法はありません。アスペルガー症候群である彼氏自身に悪気はありませんそしてアスペルガー症候群である彼自身も、現状にストレスを感じています アスペルガー症候群について、多少なりとも知る事は出来たでしょうか?それが、アスペルガー症候群の彼氏と付き合っていく方法です。彼自身も悩んでいる まず彼を知る事。そして知った上で付き合っていく事が大切です 彼の言動は貴女を傷付けたくて放ったものではありません。 彼自身も悩んでいます。 彼氏の性格が原因ではなく、アスペルガー症候群である事が原因と言えます。そしてそれを緩和する為の病院もあります。アスペルガー症候群の対処法 悩むより前に、彼氏と話し合ってみて下さい。もしかしたら、と彼氏に話してみて下さい。そして彼氏が病気だからといって、貴女が一人でそれを抱え込む必要はありません 病気を治すのではなく、今の状況で感じるストレスを緩和しようと通院を進めるのも良い方法です。彼氏もまた自分の状態を知る事でストレスを軽減でき、アスペルガー症候群も緩和されます。まず知る事、貴女も彼氏も。それがアスペルガー症候群への、一番の対処法です。・精神的、メンタルが弱い彼氏との上手な付き合い方 以前Shinnojiが執筆した、彼氏のメンタルに関するコラムです、こちらも是非参考にしてみて下さい。The post アスペルガー症候群の彼氏との上手な付き合い方 appeared first on 365がぁる/日本最強の振り切り系恋愛メディア.【DMM.com http://dmm-news.com/article/956204/ 】前向きな一歩がきっとよい方向に誘われると信じることですね。🌠
2015.04.30
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「ありがとう」で力量が1から100に!感謝することの真の価値『ありがとうの神様 神様が味方をする71の習慣』(小林正観著、ダイヤモンド社)は、人気作家でありながら、2011年に62歳の若さでお亡くなりになった著者が残した「ベスト・メッセージ集」。「人間関係」「仕事」「お金」「子ども」「病期」「運」「イライラ」「男女」と、さまざまなカテゴリーについて、独自の観点から語っています。著者は人間の潜在能力や超常現象などを長らく研究してきたことでも有名ですが、何度も実証を重ねた結果、客観的な事実として、「ありがとう」という言葉に大きな力があることを突き止めたのだといいます。第6章「『ありがとう』の奇跡」を見てみましょう◼︎A型人格とB型人間の違い人間は、“A型人格”と“B型人格”に分かれるのだそうです(血液型とは無関係)。双方をチェックしてみましょう。まずはA型人格から。A型人格:「責任感・正義感・使命感・義務感が強い」・・・自分にも他人にも厳しい。お風呂は熱め、コーヒーはブラック、ウイスキーはストレートが好き。カレーは辛口が好き。眉間にシワを寄せ、口はへの字、耳たぶがなくて切り立っている。B型人格:「競わない、比べない、争わない」・・・協調性がある。お風呂はぬるめ、コーヒーはミルク入り、ウイスキーは水割りが好き。いつも笑顔、口角が上がっていて、耳たぶが垂れ下がっている。◼︎人間の本当の価値とは?つまり“A型”は厳しいタイプで、“B型”はゆるいタイプだということ。なお学校教育は、基本的にA型をつくるためのシステムだと著者は説明しています。A型の基本的な価値観は、努力。ところが努力とは、見方を変えると“自分の力しか信じない”ということ。それは、おごり、たかぶり、うぬぼれ、傲慢につながるものだとか。そう語る著者の長女は、知的障害を持っているそうです。努力することもがんばることもないので、A型の価値観で判断したら、まったく価値がないということに。でも実際は、長女がニコニコ笑っているだけで、まわりの人は優しい気持ちになれる。ということは、人間の本当の価値とはB型にあるのではないか? それが、著者の考え方です。自分の力でがんばって努力する人の力量は“1”。しかし100人に「ありがとう」と手を合わせれば、いわれた人が味方になってくれるので、力量は“100”。1,000人に「ありがとう」をいえば“1000人(千人=仙人)”の力が得られる。 だとすれば、自分の力はどうでもいいから、自分のエネルギーのすべてを「ありがとう」に使った方が得。それが、著者の結論だそうです。【マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2015/04/30/214/ 】 【新品】【書籍・コミック ビジネス・経済・就職】ありがとうの神様 神様が味方をする71の習慣人間の本来の価値は、決して学校教育だけで得られるものではなく、やはり多くの人との関わりからの経験で得られる力量、感謝の思いは他の何事にも代えがたいのでしょうね。🌠 128万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント、恐れ入ります。
2015.04.29
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【発達障害 働くために】特性に応じて職業教育■生きる働く■ 作業台で文書を仕分けていた生徒が、1枚を片手で教員に差し出した。教員が「人に物を渡すときはどうするんですか」と尋ねると、生徒は両手で持ち直し、おじぎした。 福岡市博多区の市立博多高等学園は、軽度の知的障害がある100人が通う特別支援学校高等部。生徒の約2割に発達障害がある。社会に出て働くために必要な技能や生活習慣の育成に重点を置いている。長谷川雅寛校長は「登校するとまずタイムカードを押す。学校生活そのものが職業教育です」と語る。 生徒たちはこの日「作業学習」に取り組んでいた。「流通・事務」など4班に分かれて週2日行う。食品・接客班は実際に働くのと同様に、シフォンケーキやパンを作り、校内のカフェで販売する。発達障害児は「常識」を自然と身に付けるのが苦手とされる。繰り返しの訓練で、周囲と協力することや笑顔の接客など働く基本姿勢を学ぶ。 企業実習も3年間で1人7、8回行う。「働き続けるためには、自分に合った企業を見つけるマッチングが大切」(長谷川校長)。教員総出で開拓した実習先は2004年の開校以来、620社を超える。その成果もあって就職後の定着率は8割と高い。今春は卒業生30人のうち28人が就職。2人は正社員採用だった。 ■ ■ 福岡県立嘉穂総合高校の分校で、嘉麻市にある大隈城山校(昼間定時制)は、5年前から発達障害支援に力を入れてきた。保護者と話し合いながら、障害者手帳(療育手帳や精神障害者保健福祉手帳)の取得を後押ししている。在校時から福祉サービスとの接点をつくっておくのが狙いだ。 支援を担当する橋本和朗教諭は「『障害』という言葉への抵抗感から、初めは手帳を取るのを嫌がる保護者もいる」と話す。だが、サポートのないまま進学し就職活動でつまずいたり、早期離職したりして、うつなどの2次障害を起こすケースも少なくない。「社会に出て、傷ついてからでは遅いのです」 今月入学した27人のうち8人に発達障害があるが、手帳を持つ生徒はいない。一方で2、3年生(計41人)は障害のある19人全てが取得済み。地域の障害者就労・生活支援センターなどで、職場実習や日常生活のサポートを受けている。こうした態勢が卒業後も生徒たちを支えていく。 「学校の役割は働く人を育てることにある。能力を埋もれさせず納税者にすることは、本人だけでなく、社会のためでもある」 橋本教諭は、障害の有無にかかわらず、個々の特性に応じた進路支援が必要だと考えている。 ■ ■ だが現実は、手厚い支援を受けられる生徒は一部に限られている。学校教育法では、知的障害のない発達障害は特別支援学校の受け入れ対象外。多くは一般の高校に進むが、支援態勢には濃淡がある。 同県春日市の明美さん(50)=仮名=は「障害に理解のない学校もあり、進路選択は同じ悩みを持つ親の会の情報が頼りだった」と振り返る。長女(22)には学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などがある。一般の中学、高校から専門学校へ進んだが、相手の意図をくみ取ることや、物事の優先順位を付けることが苦手なため、障害者雇用枠で就職した。 「仕事に優先順位を付けてもらうなど、ちょっとした配慮で娘は働きやすくなる。何が不得意で、どうカバーすればいいか、まず本人が自分の特性について理解することが大事だと思う」。教育現場や社会がそれを手助けできたら、発達障害者の可能性はもっと広がるはずだ。 =2015/04/30付 西日本新聞朝刊http://www.nishinippon.co.jp/feature/life_topics/article/166106=教育現場や社会がそれを手助けできたら、発達障害者の可能性はもっと広がるはず。。本当にそうあって欲しいものです。🌠
2015.04.28
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「2歳の息子(発達障害)がバスでかんしゃくを起こしたら、乗客の男性に『うるさい。次で降りろ』と言われ、降りた」-「2歳の息子(発達障害)がバスでかんしゃくを起こしたら、乗客の男性に『うるさい。次で降りろ』と言われ、降りた」-。福岡市の障害者関係団体が、障害者(児)や保護者約1100人の声や体験を集め、報告書にまとめている。障害への理解と想像力の欠如が、どれだけ障害がある人たちを傷つけたり、困らせたりしているか…。読んで深く反省させられた。 だが、集まった体験には交流のきっかけになる場面もある。例えば、バスの中で泣く子どもに寛容な心で声を掛ければ、どんなやりとりが生じただろう。もしかしたらお互いに温かい気持ちになれたかもしれない。相手が障害者でも、乳幼児でも、高齢者でも同じことだろう。 「外に出ると、人の優しさ、思いやりに触れることもあれば、人混みをずっと謝りながら進むことも。心のバリアフリーが進んでいない」。何度読んでも、報告書の声が胸を突く。 =2015/04/27付 西日本新聞朝刊=【http://www.nishinippon.co.jp/nnp/desk/article/165406】カルシウム不足とも言われている癇癪や短期。お互いを思いやる気持ちが少し欠けてきているようにも思えます。弟も凄い癇癪持ちでしたが、母は外では放ったかしで私に介添えを任せていました。昔はまだ寛容だったのか、今はそういうことが逆に目立ってしまうのかも知れないですね。🌠子供の「癇癪(かんしゃく)」に感謝しよう!その8つの理由を述べます!【女性の美学 http://josei-bigaku.jp/lifestyle/kanshakukodomo78424/ 】ここまで親も成長できれば苦労せずに済みそうです。
2015.04.27
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(フォーラム)読者と朝日新聞をつなぐ パブリックエディターから朝日新聞社は今月からパブリックエディター(PE)制度を始めています。社外の3人に本社員を加えた4人が、読者やお客様から寄せられたご指摘やご意見を受け止め、日々の紙面について議論し、報道に生かす取り組みを進めています。 ■「過ち」認め信頼の基礎に 河野通和さん(季刊誌「考える人」編集長) およそ40年前、1人のベテラン記者による調査報告が朝日新聞社の社内報に掲載された。後にこれをもとに書かれた上前淳一郎氏の「支店長はなぜ死んだか」によって、広く世に知られる通称「疋田(ひきた)リポート」(「ある事件記事の間違い」)である。出版ジャーナリズムの世界に興味を持ち始めていた私は、大学生の時に上前氏の著書でこのリポートの存在を知り、現役新聞記者による鋭く本質的な報道批判の内容に衝撃を受けるとともに、新聞のあり方を見直し、「新聞に対する読者の信頼を回復しよう」とする真摯で勇気ある疋田桂一郎氏(元朝日新聞編集委員)の姿勢に感銘を受けた。 ある銀行員が重い心身障害のあるわが子を「餓死させた」容疑で取り調べを受ける。約9カ月後、殺人罪の有罪判決を受けた夜に、彼は電車に飛び込んで自殺する。事件直後に報じられた「冷血で残酷なエリート銀行員」という父親像と、自殺を報じた記事に載った妻の談話内容のあまりの落差に、ベテラン記者の直感が働いた。自ら志願して事件を初めから克明に洗い直し、その結果、鬼のような父親像は新聞によって作り上げられた虚像であることを確かめる。そして、その検証結果を明晰な文章と、新聞人としての強い自責と自戒の念をもって社内に問い、改革の道筋を示したのである。 当時、海の向こうでは「大統領の犯罪」を追及したウォーターゲート事件報道でワシントン・ポスト紙の声望が高まっていた。この一連の調査報道を牽引(けんいん)したB・ブラッドリー編集主幹にノンフィクション作家の立花隆氏がインタビューした雑誌記事も鮮烈だった。編集主幹が述べた「新聞は必ず過ちを犯す」という言葉。そして、「誤っていた場合ははっきりと過ちを認め」、必ず訂正記事を出すという原則。それが「新聞社と読者の間の信頼感を形成する一歩」だから、という理由――。 PEという職責は、この信頼感という、もろくて壊れやすい関係を、読者に代わってたえずモニターし、新聞社の内部と社会との「窓」を開く役割だと理解している。先人たちの「遺訓」をかみしめながら、改めて新聞に向き合い始めたところである。 * こうのみちかず 1953年生まれ。中央公論社(現・中央公論新社)で「婦人公論」「中央公論」編集長などを歴任。2010年新潮社に入社し、現職。 ■紙面通じた真の対話を 小島慶子さん(タレント、エッセイスト) TBS入社1、2年目の1995~96年、「TBSオウム・坂本弁護士ビデオ問題」が起きました。外出先から帰社する際、タクシーで運転手さんに叱られ、当時は社名を口にするのもはばかられました。社内では報道のあり方について議論がありましたが、一方でバッシングを恐れて萎縮しがちな人もいました。 昨年から厳しい批判にさらされている朝日新聞の記者たちは、萎縮していないでしょうか。読者からの声に向き合っているのでしょうか。「思ったことを言う」「現状を疑う」ということが今、とてもしづらくなっている気がします。だからこそ、報道機関は内輪の理屈を優先したり、批判を恐れて口をつぐんだりしてはならないと思います。 読者の声に実際に目を通すと、真摯な批判もある一方で、感情的な罵声もあります。しかし声を寄せるということは、何か伝えたいことがあるはずです。私は、彼らが自分の鬱屈(うっくつ)を、なぜ建設的な批判ではなく罵りにするのかに関心があります。 世の中から「お前の事情など知るか」というメッセージを受け続けていると、意見とは自分の痛みや希望を語ることではなく、誰かをたたき、罵ることだと思ってしまうのかもしれません。でも、もし違うやり方があると知ったら、その怒りのエネルギーは世の中を変える力になるかもしれないとも思います。 怒りを表す「違うやり方」があるとしたら、たぶんそれは「私は」と語ることでしょう。それはとても怖いことかもしれない。でも、あなたの痛みはあなたにしか語れないのだから「私はつらい」「私は疑う」と声を上げていいのだ、と労(いたわ)り励ます場が今、必要なのではないかと思うのです。新聞は本来、そのように人々の思いに光を当て、言葉を与える場ではなかったのでしょうか。 朝日新聞を作る人々が、読者の声を「これは社ではなく、自分に向けられた声だ」と思って聞いているのか、取り組みが始まったばかりの現時点では、私にはまだ分かりません。紙面を通じた読者との対話が本当に成立しているのか、誠実に語られる言葉のやり取りになっているのか、注視していこうと思います。 * こじまけいこ 1972年生まれ。TBSアナウンス部に勤務し、2010年退社。テレビ出演やエッセー執筆などを行っている。著書に「解縛(げばく)」など。 ■多様な意見吸い上げて 高島肇久さん(元NHKキャスター) 4月6日の朝。東京の朝日新聞の1面トップの見出しと記事に違和感を覚えた。菅義偉官房長官と翁長雄志沖縄県知事の初会談を伝えたものだが、主見出しは知事の言葉から「辺野古移設『絶対できない』」。添えられていたのは、翁長知事が目を合わさずに菅長官と対峙(たいじ)する写真だ。「会談は平行線に終わるだろう」と思ってはいたが、この見出しで「予想を超える対立点が出たのか」と驚いた。在京他紙は全て「会談は平行線」。朝日が突出していた。 普天間と聞くと、私は市街地に囲まれた基地と隣接の沖縄国際大学に残るヘリコプター墜落事故の痕跡を思い出す。何故こんな状況が放置されるのか。オスプレイ配備時にあれほど危険を叫んだのに、飛び始めるといつの間にか静まってしまう。事故はいつ起きるかわからないし、墜落の場所が学校だったらと考えるといたたまれない。この状態を無くす早道は名護市辺野古への移転だと私は思う。県外や国外の議論はそれと並行して進めれば良い。米軍機は明日も明後日も普天間に離着陸し、飛行コースの下には、普天間の住民が、子供たちがいるのだから。 全国紙の朝日新聞には「沖縄の怒り」という常套句(じょうとうく)を書き連ねるのではなく、危険をなくすために今何をすべきかの提示を求めたい。菅・翁長会談の後、朝日新聞への読者の声には「辺野古に反対なら対案を示してほしい」という意見が少なからずあった。紙面作りでもう少し幅を広げ、多様な意見を吸い上げてもらいたいと思う。 4月8日。パブリックエディターの初会合が開かれ、私はこれらの点を発言した。9日後、安倍晋三首相と翁長知事の会談が行われたが、翌朝の東京の朝日新聞1面トップの主見出しは「首相と翁長知事 平行線」。写真は握手を交わす2人の姿で菅・翁長会談の時とは様変わりしていた。政治状況の変化か、編集側のどんな判断か、いずれ聞いてみたいが、紙面には落ち着きが感じられた。 パブリックエディターとはいかなる仕事かと自問する毎日だが、違和感を覚えた時にその感覚の拠(よ)って来たるところを見極め、伝えることを当面の仕事にしようと考えている。 * たかしまはつひさ 1940年生まれ。NHKでワシントン、ロンドンに勤務、「NHKニュース・21」キャスターなどを歴任。外務省外務報道官も務めた。 ■読者代表として向き合う 中村史郎(本社パブリックエディター) 「パブリックエディターって何?」「どう意見を伝えたらいいのか」「どんな基準で人選したのか」――。3月下旬にパブリックエディター(PE)制度の発足を発表して以来、読者のみなさまから多くの問い合わせをいただきました。 PE制度は朝日新聞社の記事取り消しなどの問題への反省を踏まえて導入されました。本社には、読者やお客様のための窓口である「お客様オフィス」をはじめ、さまざまな部署に記事に対する意見や疑問、時には抗議が寄せられます。こうした声を集めて、主な意見をPEの間で毎日共有します。それを元に週に1度、会議を開いて話し合い、疑問に感じる点は編集部門に説明と改善を求めるという仕組みです=図。場合によっては訂正を求めることもあります。いわば読者の目線で報道を点検する「読者代表」。読者目線の紙面づくりに向けた提言もしていきたいと思います。 欧米にはPEやオンブズマン、読者エディターといった制度を持つ新聞社があります。ニューヨーク・タイムズには他社の記者から招いたPE1人が常駐しています。朝日新聞は今回、テレビや雑誌など、新聞以外のメディアで活躍してきた経験豊かな3人の方にお願いしました。朝日の記者出身の私を含めて、いろいろな視点から新聞社の「常識」をただしていきます。 まだ始まったばかりですが、すでに厳しい意見が出ています。4人の見方が一致するとも限りません。そもそもジャーナリズムに「正解」はないと思います。実験的な試みですが、試行錯誤をしつつ、「ともに考え、ともにつくるメディア」を目指します。 ◆キーワード <TBSオウム・坂本弁護士ビデオ問題> 1989年、TBSの番組スタッフが、オウム真理教幹部らに「被害者の会」の坂本堤弁護士が教団を批判している録画を放送前に見せた。その後、同教団は坂本弁護士一家を殺害。同社は96年、録画を見せたことを認め、謝罪した。【朝日デジタル http://www.asahi.com/articles/DA3S11726391.html 】世田谷・2歳児餓死事件 http://yabusaka.moo.jp/setagaya-gashi.htm報道の自由あれど、やはり事実に忠実に、お願いしたいものです。🌠
2015.04.26
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<ずっと支えたい 発達障害者支援法10年>(下) 中・高の連携東京都在住の女性(50)は、対人関係を築くのが苦手なアスペルガー症候群の長男(21)を横浜市で産み育てた。同市は早期発見と療育の先進地。四歳のときに診断が付き、専門の療育機関でコミュニケーションの方法を学ぶなどしてきた。 小学校入学直前に都内に引っ越した後も、継続した支援を受けられると思っていたら、入学前に訪ねた教育委員会の就学相談窓口で「お子さんのような例は区で初めてです」と言われた。 「アスペルガー症候群など、知的障害を伴わない発達障害の子は多いと思っていたのに、孤立感を覚えました。ショックでした」 長男のクラスにも、コミュニケーションに問題のありそうな子は何人かいた。学校現場の工夫で、普通学級に属しながら一部の時間で特別支援教育を受ける仕組み(通級)を使っており、相談窓口との意識の“落差”に驚いた。 女性は振り返る。「親も正しい知識を持っておらず、障害児扱いされたら嫌だと相談に行かない人が多かったのでしょう。もちろん、窓口の担当者の知識不足は問題」 発達障害者支援法は、従来の障害の枠に入らない発達障害の子の支援が主な目的。施行前には、こんな自治体が多かった。 今では、保育園、幼稚園、小中学校で「継続した支援」が意識されるようになってきたが、それが途切れてしまう「高校の壁」が新たな問題になっている。 国立特別支援教育総合研究所の笹森洋樹総括研究員は「集団と異なる行動を、単なる問題行動とみなして修正しようとすると、不登校などの不適応になることもある」と指摘する。高校が教科担任制で、生徒を総合的に把握できないことが影響している。 特別支援学校の高等部には、知的な遅れを伴う自閉症の生徒は「知的障害」、知的な遅れのないアスペルガー症候群などの生徒は「病弱」の名目で入学している。小中学校と高等部の連携が不十分で障害に応じた教育が分断されるうえ、高等部では就労に向けた指導が重視されている。このため、生徒の不登校や中退につながりやすい。同法の成立に貢献した辻井正次・中京大教授は「ゆがんだ体制だ。高校にも特別支援学級を設けるなど、選択肢を増やしてほしい」と訴える。 四月二日の世界自閉症啓発デーを前に、東京で一日に行われた法律施行十年の記念イベントでは、超党派の「発達障害の支援を考える議員連盟」会長の尾辻秀久元厚生労働相(自民)が「支援法をもう一度、見直す必要がある」と改正に意欲を示した。議連からも「支援のプロが育っていない」「全国の発達障害支援センターが力不足」といった課題が出された。 同法が施行された二〇〇五年に、自閉症の子を持つ立場で「ぼくらの発達障害者支援法」(ぶどう社)を出版したペンネーム・カイパパさん(愛知県在住)は、「この十年で早期発見と療育の体制は整備されたし、義務教育では教員を増員することも当たり前になった」と評価する。とはいえ、高度化・複雑化した社会からはじき出されてしまう若者が多い現状があるという。「就労の前段階である高校の取り組みも含め、若い世代全体、障害者全体の支援の中に発達障害者がきっちり位置付けられ、個々のニーズに合わせた支援が受けられるようにしてほしい」と今後の法改正を期待する。【東京新聞 http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2015042202000003.html 】個々のニーズに合わせた支援、実にここが今の課題なんでしょうね。🌠
2015.04.25
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<ずっと支えたい 発達障害者支援法10年>(中) 医師の診断能力 「時間の流れを、目で見えるように形にするのがこつです」。発達障害児の母親に、早川星朗医師(47)が説明する。手には、着替えや通院、帰宅など、日常の行動を絵にしたスケジュール表。言葉の指示をよく理解できず混乱しやすい子が、先の見通しを付けやすいように、家庭で簡単に作れる支援ツールだ。 名古屋市緑区にあるロイヤルベルクリニックの発達障害外来。早川さんは初診で一時間かけて保護者から話を聞き、別室で臨床心理士や言語聴覚士が子どもの行動を観察する。綿密な診断評価書を作成し、次回の受診で再び一時間かけて診断の根拠を説明。その子に合ったコミュニケーション支援の方法を教える。 新たなツールの開発は目覚ましく、待つことが苦手な子には「残り時間」が分かるタイマー。学習障害の子が漢字の練習をするパソコンソフトなどが作られ、成長の手助けになってきた。 発達障害の子を診る医療機関も増え、かつてのような「初診まで一年待ち」といった状況はなくなった。ただ「その子の特性や、抱えている不安をきちんと診られる医師が増えたかは疑問」と早川さんは話す。 医師の榊原洋一お茶の水女子大副学長(小児神経学)も、医療界全体で診断能力は上がってきているとしながらも、「発達障害の診断は医師による行動観察が必要で、障害と考える範囲や薬物治療に関する考え方など、医師によって診断に幅があるのが現実。結果的に患者が混乱に陥りやすい」と課題を指摘する。日常生活支援への視点も重要なため、医師が学校で子どもの様子を見る機会を積極的に持つ必要があるという。 愛知県心身障害者コロニー中央病院(同県春日井市)の小児精神科医吉川徹さん(42)は「発達障害の人が統合失調症患者の数倍いる現状を考えれば、一部の専門医だけで対応できる時代ではなくなった」として、医師向けの研修会を開くなど質の向上に努めている。 一方、吉川さんが気になるのは薬の問題だ。混乱して暴力を振るったり、自傷行為に走ったりするような強度行動障害につながる問題が起きたとき、教師や福祉関係者が対応できる技術を持っていないと「薬を出してほしい」と医師に求めることが多い。診断に不慣れな医師ほど、安易に処方してしまい、大量投与に結びつくこともあるという。ただ、昨年度から強度行動障害の支援者養成研修が全国で始まっており、「薬への過剰な期待は、これから減っていくのでは」と話す。 精神科でも成人の発達障害を診る医療機関が増えてきた。「いま感じている生きにくさは発達障害が原因かも」と受診する大人が増えたこと、成人期の注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療薬が二〇一二年に保険適用されたことが要因だ。 だが北里大精神科の宮岡等教授は「発達障害が注目されすぎて、診断の混乱が起きている」と指摘する。同大東病院(相模原市)には成人の発達障害の専門外来があるが、クリニックなどから紹介されてくる患者のうち「発達障害の診断がつくのは一、二割程度」という。治りにくいうつ病の患者を「発達障害」と誤診する医師もいる。 宮岡さんは一三年、児童精神科医の内山登紀夫・福島大教授とともに「大人の発達障害ってそういうことだったのか」(医学書院)という対談形式の本を出版し、大きな反響を呼んだ。 「一般精神科医が児童を診る、児童精神科医が大人を診るといった交流を大学病院などの教育施設で進めていくことが、重要だと思う」と話す。【東京新聞 http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2015042102000007.html 】【新品】【日時指定不可】【2500円以上購入で送料無料】【新品】【本】大人の発達障害ってそういうことだったのか 宮岡等/著 内山登紀夫/著医療の交流を進めていくことでより良い理解を深め、混乱を防げるといいのでしょうね。🌠
2015.04.24
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<ずっと支えたい 発達障害者支援法10年>(上) 仕事を続けるには 軽快な十六ビートのリズムに乗って、愛知県西尾市の会社員伊藤透さん(29)が、仲間たちと激しく体を動かしていた。 同市を本拠地とする知的障害者たちのヒップホップチーム「mixjam」(ミックスジャム)の一員。毎週木曜夜と土曜午後に一時間ずつ練習を重ね、本番のステージに向けて仕上げていく。 「うまいねって言われるとうれしい。気持ちが一番大事だと思っています」。知的障害を伴う自閉症で、込み入った話は苦手だが、人なつっこい笑顔と礼儀正しさで、職場の人気者だ。 小中学校は主に特別支援学級で過ごし、県立豊田高等特別支援学校(同県豊田市)に進んで、自宅近くの自動車部品製造会社に障害者枠で就職した。伝票を見て、さまざまな部品を運ぶのが主な仕事。自動車運転免許を苦労しながらも取得して、車で通勤している。月十数万円の給料から四万円をお小遣いにして、ダンスやボウリング、野球観戦などの趣味に使う。料理も好きで、テレビの料理教室の本を毎月買う。給料の残りと障害年金は、将来に備えて貯金する。 父・兼重さん(66)は「負けず嫌いで頑張り屋なので、ダンスも中二の時に自分からやりたいと言いだし、続いている」と成長を喜ぶ。 仕事に行くのを嫌がった時期もあったが「お金がないとボウリングやダンスにも行けないよって言うと、がんばれました。お金を稼ぎ、使うことを覚える意味でも、余暇の充実は本当に重要ですね」と母・富江さん(68)は振り返る。 発達障害者支援法は、幼少期から学齢期、就労へと、途切れのない支援で自立できる人を増やすことが大きな目的だ。しかし、いったん就職しても、伊藤さんのようには続かないケースも多い。 日本発達障害ネットワーク理事の辻井正次・中京大教授は「支援法によって取り組みが進んだ部分は多い」と評価しつつ、大人になってからの課題について次のように指摘する。 「就労できる子が増えたが、その後を見守る仕組みが難しく、仕事が続かない子はかなり多い。余暇の充実が大事と分かっていても、支援できる市民団体は少数だ。友達にだまされて、犯罪に手を染める人もいる。その人の“困り具合”に焦点をあてた支援が必要になっている」 × × 発達障害者支援法が施行されて四月で十年。社会の理解と支援の輪はどこまで広がったのか。三回に分けて紹介する。 (編集委員・安藤明夫)<発達障害者支援法> 自閉症やアスペルガー症候群、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの人を対象として、早期発見や療育、教育、就労を支援するため、2005年4月に施行された。社会性や他者とのコミュニケーションなどで困難さを抱えていたり、従来の知的、身体、精神の障害区分にはあてはまらない人が多い。施行により、全都道府県と政令指定都市に発達障害者支援センターが設立された。【東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2015042002000181.html 】発達障害者支援法が施行されて10年、まだまだ課題を抱えつつも、着実に進歩しているのでしょうね。🌠
2015.04.23
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後藤健二さんのもう一つの「顔」埼玉の子供めぐる裁判戦地の子どもたちにカメラを向け続けた後藤健二さん。日本でも、子どもの権利を守るためのもう一つの活動を続けていた。 過激派組織「イスラム国」(IS)によってシリア国内で殺害されたとされるフリージャーナリストの後藤健二さんが支援していた裁判がある。 提訴したのは、難病で知的障害もある男児(10)と母親の浦畑味希さん(41)。浦畑さんによると、男児は2011年、通っていた埼玉県立三郷特別支援学校で、30代の女性教諭からたたく蹴るの暴行を受けたり、「人の助けを借りることばかりしやがって」「帰ってくんな」などと暴言を吐かれたりしたという。14年1月、暴力や暴言によって精神的被害を受けたとして、県と教諭に計400万円の損害賠償を求め、さいたま地裁に提訴した。 後藤さんが事件を知ったのは12年のこと。デザイン書家の山崎秀鷗さんが友人の浦畑さんから相談を受け、付き合いのあった後藤さんに橋渡しした。後藤さんは、「難病で長くは生きられないかもしれない子がこんな酷い目にあうなんて」と憤り、浦畑さんに同行して学校との交渉の場に何度も足を運んだという。近年はシリアやイラクなど戦火の中にいる子どもたちにカメラを向けていた後藤さんにとって、日本でも苦しむ子どもがいることは見過ごせなかったのだろう。「初めは私も一緒に支援活動をしていましたが、仕事が忙しくなって続けることができなかった。後藤さんは一度関わったらぶれずにずっと力になっていました」(山崎さん) 浦畑さんは、同行してくれた後藤さんの言動を今も克明に覚えている。「校長の話が毎回変わることやPTAが学校側の味方になってこちらを攻撃してくることにとても驚いていました。学校と闘う保護者が私一人だけになってしまった時も、『子どもを守れるのはお母さんだよ』と言って力づけてくれました」 提訴直前の14年1月25日、後藤さんは弁護団長の杉浦ひとみさんに次のようなメールを送信した。「いよいよですね! ここまでのお仕事に心から敬意を表します。(中略)私は今シリアのアレッポにいて、今月いっぱいは日本に戻れそうにありません。戦時下の生活は通信もままならないのですが、隣人を親切に受け入れてくれる人たちのおかげでなんとか生活できています。どうか、頑張ってください!」※AERA 2015年4月20日号より抜粋 [dot. http://dot.asahi.com/aera/2015042000049.html]現場ではどこも日々戦いのようですね。後藤さんのもう一つの顔、思いが繋がれるといいですね。子供にとっても厳しい社会、見守る目をより多くして、楽しい学校生活をお願いしたいものです。🌠127万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント恐れ入ります。
2015.04.22
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パキスタンの"ごちゃまぜ"障がい児教育ある人が、「パキスタンに行くのなら、ぜひドクター・ハッサンに会うべきだ」と強く勧めるので、このたびイスラマバッド訪問を機会にして彼の活動を見学させていただきました。いや~、よかった。ほんとに良かった。世界のローカルNGOには、こういう宝石みたいな人がいますよね~小児科医のハッサン先生(67歳)は、パキスタンで障がい児教育を行っているハッサン・アカデミーの代表です。「障がいを抱えた子どもたちがね、病気になって、力なく死んでいくのを何人も経験したんだ。で、もっと根本のところで彼らを支えていくべきだと思ったんだ。大切なのは社会参加だ。そして、そのための教育こそが必要な処方箋(せん)なんだよ」そう思い立ったのが1993年のこと。それまで、午前は私立病院で、午後は自前の診療所で働きながら収入をのばしていましたが、すべてをなげうって、障がい児のための学校を設立したんだそうです。あれから20年余・・・、いまではイスラマバッド周辺で3つの学校を運営し、在校生は300人以上(うち85人が校内で寮生活)、これまで学んだ生徒は1000人を超えるということです。「卒業しなくてもいいんだよ。社会参加のチャンスをつかめば、いつ出てってもいいんだ。人生のステップとして、この学校を利用すればいい」とハッサン先生は言います。「もちろん、我々は正式な学校なので、卒業後に大学に進学することもできる。実際、寮生活を続けながら大学に通っている学生もいるよ」今回、2つの学校を見学させてもらいましたが、少し驚いたのは、教室にいる子どもたちの多様性でした。いわゆる自閉症、ダウン症、聴覚障がい児などが一緒の教室で学んでいます。そのことをハッサン先生に指摘すると、このように説明してくれました。「この学校を始める前に、いろいろな障がい児の学校を見て回ったんだ。そしたら障がい別に、あるいは理解力や手のかかる段階別に、つまり健常者の基準で子どもたちが区別されてることに違和感を覚えたんだ。これじゃあ、多様な人たちが暮らす社会に参加する力が育たない。話すことが苦手な子どもたちだけを集めていても、話す力が育たないのは当たり前じゃないか。だから、障がいの種類とか程度によらず、ぜんぶごちゃまぜで学ばせることにしたんだ」「障がいの程度によっては学習進度が違いますよね?」と私は聞きました。「そうだよ。だから、できる子はできない子に教えてあげるんだ。これこそが、できる子にとっての一歩先の学習になっている。その子の障がいに応じて、どのように教えるのがいいか知恵をめぐらすこと。これって、すごい応用教育になるんだよ」「なるほどぉ」もうひとつ、気になることがありました。明らかに障がいのない子どもがいます。10人のクラスに2,3人ずつぐらいいるのです。「障がいのない子がいますね」と私は確認しました。「いるよ。障がい児だけ集めるようなことをしたらだめだからね」とハッサン先生は当然のような顔をして言いました。「いや、先生の理念はわかるんですが、よく親御さんが了承していますね。障がいがないのに、障がい児中心の学校に通わせることを・・・」「そうそう、だから、この学校では優れた教育も提供しているんだ。大学に進学できるぐらいのね。障がい児の学校だから教育レベルが低いというのは許されない。大学に行きたければ、それだけの教育も補強してあげている。そして、様々なネットワークを駆使して、実際に大学に進学するためのプログラムも準備している。だから、喜んで子どもを通わせる親がいるんだ」「それすごいですね。ちょっと感動しました」と私は素直に賞賛しました。「ただね。父親はダメだね。だいたい偏見が強い。この学校に見学に来た母親たちが、子どもたちが助け合いながら学んでいる様子をみて、この学校に自分の子を通わせようと強く決意するんだ」「へ~ 父親が反対でも、ここに通える子どもたちがいるんですね。パキスタンって、父権絶対だと思ってました」と私は首をかしげました。「父親が強いと思われてるけどね。でも、子どものことに関しては、最後は母ちゃんが強いさ」とハッサン先生は笑って言いました。見学を終えたあとの帰り道に教えてもらったんですが、この学校が地域社会に受け入れられるようになった秘訣がありました。それは、ハッサン先生自身の4人の子どもたちをこの学校に入れたことでした。「地元の一般の学校をやめさせて、障がいのある子どもたちのなかに放り込んだ。そのときは、障がいのない子どもは他にいなかったし、先生たちも慣れていなかったから大変だったと思うよ。まさに、自分の子どもを犠牲(sacrifice:「神に捧げる」という宗教的な意味が込められた言葉)にして、障がいのない子どもたちが学べる場にしていったんだ」すごく勇気のある試みですね。そしていま、ハッサン先生の子どもたちは、それぞれに成長し、国際的に活躍されているそうです。このような成功を家族全員で果たすことで、この学校の可能性をパキスタン社会に示してきたのでしょう。他のご家族ともお話をする機会をいただいたのですが、家族の結束の強さも印象に残ったことでした。今回の見学で学んだことが、私自身の職域である地域医療にむけて、どのようなインスピレーションを与えてくれるか楽しみです。じっくり考えてみたいと思います。ひとつ直観的には、日本の高齢者ケアについても、障がいの種類や程度によらず、もっとコミュニティー全体のリハビリテーションとして支え合う仕組みがあってもいいのかなと思いました。そのためにも、「介護」という言葉のなかにある、専門性とか、負担感とか、一方向性とか、そういうものも克服していかなければなりませんね。できる人ができない人を、できる部分ができない部分を互いに支えあう社会。それほど専門性にこだわらずとも(上手に出来なくとも)、コミュニティー全体としてニーズを満たしていくことは可能なはずですから・・・。そもそも、人類社会そのものがそうして成立しているわけですしね。 ハッサン先生と生徒たち。このなかには聴覚障がいの生徒もいますが、聴こえる生徒に混ざって学習しています。 スピーチセラピストによる児童教育の様子。左の子はダウン症、右の子は自閉症。 様々な年代と障がいの子どもたちが、支え合いながら一緒に勉強しています。 高山義浩 (たかやま・よしひろ)1970年、福岡県生まれ。地域医療から国際保健、行政から臨床まで幅広いフィールドで活動。行政では、2009年の新型インフルエンザ流行時に、厚生労働省においてパンデミック医療体制の構築に取り組んだほか、2014年には2025年問題に対応する地域医療構想の策定支援に従事した。臨床では、JA長野厚生連佐久総合病院などを経て、現在は沖縄県立中部病院において感染症診療と院内感染対策に従事している。また、在宅緩和ケアにも取り組んでいる。単著として、『アジアスケッチ ~目撃される文明・宗教・民族』(白馬社)、『ホワイトボックス ~病院医療の現場から』(産経新聞出版)がある。 [apital http://apital.asahi.com/article/takayama/2015042200009.html] 正に、教育の根源を垣間見たような感動を覚えます。社会参加の重要性、実感しますね。🌠
2015.04.21
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知的障害者の自立を支援 大阪の福祉事業型学校で公開授業 知的障害者が高校卒業後、新たな進路として選択できる大阪市浪速区の福祉事業型の学校「エルズカレッジおおさか」で、生活社会科の公開授業が行われた。知的障害者の自立支援のための試みで、生徒たちは電子黒板を使い、自宅から学校までの通学路を来場者に説明した。 障害者総合支援法に基づき、2年制の福祉事業型の学校として4月1日に開校した。 これまで知的障害者は府内でも、高校卒業後の進路選択が福祉作業所などに限られていた。 そのため「もっと学びたい」「学ばせたい」という生徒や保護者の声を受け、障害者の就労移行支援事業所などを運営する一般社団法人「エル・チャレンジ」(大阪市中央区)が母体となって開校した。http://www.l-challenge.com/ 在学期間は2年。知的障害者が社会生活をするうえで必要な広範な知識を学ぶ「生活社会」などの授業がある。 公開授業では、1期生8人が自宅からの通学路について資料などを使い、保護者ら約60人の来場者に分かりやすく説明した。 通学路の理解に役立てるほか、発表力を高める狙いもあり、発表を終えた生徒たちは「緊張した」「うまくできた」などと感想を話していた。 同校は授業を主体とするカリキュラムを組んでおり、校外学習や水泳大会なども計画している。 辻行雄校長は「知的障害者の特性を考えると、落ち着いて人の話が聞けるようになるのは20歳ぐらいになってからの生徒もいる。さまざまな活動を通して、自立するための力を身につける場を提供していきたい」と話している。[産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/150421/rgn1504210080-n1.html]高校卒業後の進路選択、こういう形で選択肢が広がるのはありがたいことです。もっともっと学習できる態勢を整えて欲しいものです。🌠
2015.04.20
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「帝王切開判断早すぎ」日赤に2億円の賠償命令 三つ子の胎児の1人が死亡後、帝王切開で出産した残る2人のうち長男(12)に重い障害が起きたのは医師の切開の判断が早すぎたためとして、高松市在住の両親と長男が病院側に介護費用など2億1147万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が22日、高松地裁であった。福田修久(のぶひさ)裁判長は両親らの主張を認め、病院を運営する日本赤十字社に請求全額の支払いを命じた。判決によると、母親が高松赤十字病院(高松市)入院中の2003年2月、胎児1人の死亡が判明。医師の勧めですぐ帝王切開を受け、残る男女2人を妊娠30週と6日で産んだが、長男には重い脳障害が起き、常時介護が必要になった。両親らは12年9月に提訴した。福田裁判長は判決で、3人の胎児が胎内でそれぞれ違う膜に包まれていた点を挙げ、当時の医学的知見ではこうした場合、「胎児死亡の他の胎児への影響は限定的とされていた」と指摘。長男の障害が妊娠32週以前の早産児に多いことを踏まえ、「脳障害予防の観点から可能な限り胎児の成長を待つべきだった」と述べた。高松赤十字病院は「主張が認められず残念だ。判決文を精査し、対応を考えたい」としている。【読売新聞http://www.yomiuri.co.jp/national/20150422-OYT1T50117.html】病院側の主張はここには書かれていませんけど、産後から12年経ちここまでの判決、母もそれこそ55年前に帝王切開の医療過誤で姉を亡くして病院から示談を懇願されたようですが、お産は命がけ、やはり泣き寝入りせずに、世間に訴えていくことも心残りにならずにいいのでしょうね。🌠
2015.04.19
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安永さん訴訟 警察官証言、障害者対応集「読まず」佐賀市で2007年、警察官に取り押さえられた直後に死亡した知的障害者の安永健太さん=当時(25)=の遺族が佐賀県に損害賠償を求めた訴訟の控訴審の第3回口頭弁論が20日、福岡高裁(金村敏彦裁判長)であった。現場責任者だった警察官が証人尋問で、警察庁が配布した障害者対応マニュアルを「読んでいなかったと思う」と証言した。 マニュアルは知的障害者を犯罪者と間違えるなど不当な扱いを防ぐため、警察庁が04年に作成し、各都道府県警に配布。外見から障害が分からないケースがあることや、本人に安心感を与える配慮の必要性を記載している。安永さん側はマニュアルなどを踏まえて「障害の有無を確認し、適切に対応する注意義務を怠った」と主張している。 尋問で警察官はマニュアルの配布は「記憶にない」と述べ、職務などで知的障害者に応対した経験がないと答えた。取り押さえ時の状況については「(安永さんは)精神錯乱状態と思ったが、知的障害とは分からなかった」とした。次回は9月14日で、結審の予定。[佐賀新聞 http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10102/179044 ]長い裁判になっていますが、ほんのちょっとした知識、経験値で違ってくる。日頃の学びや経験は実に貴重ですね。🌠
2015.04.18
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いよいよ咲人(山下智久)の臨床実験が始まる!24日「アルジャーノンに花束を」第3話あらすじと予告動画知的障害を持つ咲人(山下智久)を被験者として脳生理化学研究センターに迎えた遙香(栗山千明)、研究センター部長・蜂須賀(石丸幹二)は咲人に「私が魔法をかけてあげよう。君はお利口になれるよ」と言い、咲人の臨床試験が開始された! 24日(金)夜10時「アルジャーノンに花束を」第3話予告動画は番組公式サイトで公開。 17日に放送された「アルジャーノンに花束を」第2話、残念ながら視聴率が7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という数字になってしまった。これは山Pファンにとって、知的障害者役というのは見ていて辛い…という感情からくるものなのだろうか? 物語は蜂須賀(石丸幹二)の研究の被験者となった咲人(山下智久)が飛躍的に知能が向上し天才になってしまうのだが、今の山P演じる心優しい咲人がどのような変貌を遂げるのか、そこが本ドラマの見どころであろう。 知的障害があるからこそ、ピュアな心を持ち続けることができる。天才になれば、温かみのある人間性を失ってしまう…どちらが咲人にとって幸せなのか。この物語は、半世紀以上も世界中の人々に愛された物語。時代は変われども人の「情」は不変だということを、改めて思い知らされるドラマである。 ■前回のあらすじ 飛躍的に知能向上する臨床試験を行いたい蜂須賀(石丸幹二)、しかし被験者がなかなか見つからない。研究員の遙香(栗山千明)は、アルジャーノンを保護してくれた咲人を思い出し、蜂須賀に話す。さっそく蜂須賀らは咲人が勤めるドリームフラワーサービスの竹部(萩原聖人)に話をしにいくが、竹部は今の咲人のままでいい、と返事をした。 そんな中、康介(工藤阿須加)の携帯に河口梨央(谷村美月)から連絡が入る。ひょんな流れで咲人、康介、隆一(窪田正孝)、梨央、舞(大政絢)で遊園地に行くことになる。しかし、長時間一緒にいると梨央と舞に咲人の障害がバレてしまい、舞は怒って梨央を連れて帰ってしまった。でも梨央は、咲人の障害のことを知った上で、咲人に好意を寄せていた。 咲人らが住む会社の寮でトランプに興じる隆一たち。そこで、悪意なき咲人の行為で隆一がイカサマをしていたことがみんなにバレてしまい、怒った同僚たちから隆一はボコボコにされてしまう。さらに独り勝ちしていた隆一に同僚たちは金を返せと詰め寄った。相当痛めつけられた隆一を心配する咲人。しかし隆一はそんな咲人にイラついて「お前なんか友だちじゃない!友だちってのは対等な関係だ!」と怒鳴ってしまう。自分はバカだから、隆一と友だちになれない、お利口になりたいと泣く咲人。竹部は咲人の思いを汲み、遙香からの提案を了承した。 ■第3話あらすじ 蜂須賀(石丸幹二)の実験はいよいよ人への臨床試験に入った。被験者候補となる咲人(山下智久)の適正テストが行われたが、芳しい結果が得られなかった。しかし遙香は、咲人のテストに対する熱意や向上心を認めてほしいと主張。蜂須賀は遙香に、もうしばらく咲人の様子を観察するよう指示を出す。 そんな中、小久保(菊池風磨)からアルジャーノンのお嫁さんについて話を聞いた咲人は「世界で一番好きな女の子はいないの?」と小久保に聞かれ、咲人は返答に困ってしまった…。 TBS 金曜ドラマ4月24日(金)夜10時より「アルジャーノンに花束を」第3話を放送。出演は山下智久、栗山千明、窪田正孝、工藤阿須加、菊池風磨(Sexy Zone)、谷村美月、大政絢、河相我聞、いしだ壱成、草刈民代、萩原聖人、石丸幹二ほか。予告動画は番組公式サイトで視聴できる。TBSオンデマンドで見逃し配信中。 ◇TBS 金曜ドラマ「アルジャーノンに花束を」番組公式サイト 【navicon http://navicon.jp/news/29451/】かなり視聴率低めでも話題のドラマのようです。時間が合えば、観てみたいですね。🌠
2015.04.17
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障害者くつろぎのホテル 北海道・乙部で21日開業、就労の場にも乙部】檜山管内乙部町館浦で、全館バリアフリーに改装した障害者優先ホテル「バリアフリーホテルあすなろ」が21日オープンする。従業員34人のうち、半数以上の20人が知的・発達障害者で、障害者が障害者をもてなすのが特徴だ。宿泊施設としては道内で初めて、全国では4番目の「就労継続支援A型事業所」となる。18日には関係者を招いた見学会が開かれた。 運営するのは檜山管内で障害者授産施設などを手掛ける社会福祉法人江差福祉会(江差町・樋口英俊理事長)。「障害者が気軽に安心して利用できる宿泊施設が少ない」(樋口理事長)ため、同福祉会が自らホテル経営に乗り出すことにした。障害者の雇用創出を図る狙いもある。同A型事業所は障害者自立支援法に基づき、障害者と雇用契約を結び、最低賃金を保証する。 ホテルは鉄骨造り2階建てで、天然温泉もある。客室全29室の出入り口にカード式の自動ドアを備え、電動リクライニングベッドを導入した。専用車いすで入浴できるよう温泉浴槽にスロープを整備するなど、バリアフリー化を徹底した。 全文はこちら【北海道新聞 http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/life-topic/life-topic/1-0124993.html】【北海道ニュースリンクhttp://www.hokkaido-nl.jp/detail.cgi?id=25605 】必要な職場に施設。両方がうまく見合った環境は今後ももっと増えていくといいですね。🌠
2015.04.16
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「ふつう」という小さな箱に押し込まないで! 自閉症の少女が個性の芽をつむ社会に苦言自閉症のストーリーテリング活動家Rosie King(ロージー・キング)氏は、万人を「ふつう」という型にはめ込もうとする社会に対して疑問を呈します。若干16歳の彼女が、多様性の芽を摘み取ることの愚かさを語る。(TEDMED2014より)【スピーカー】ストーリーテリング活動家 Rosie King(ロージー・キング) 氏【動画もぜひご覧ください!】TEDMED 2014: Rosie King「自閉症」検索の関連キーワード1位は「悪魔」だったロージー・キング氏:私が今までにこの話をした人は、多くはありません。でも、私の頭の中には数千の秘密の世界が広がっており、それらは同時に動き続けています。私は自閉症です。自閉症傾向があると診断されるにあたっては、人々は特定の項目に該当するかチェックされます。チェック項目にはさまざまな種類があります。たとえば私の弟の場合は重度の自閉症で言葉を話せませんが、私は話すのが大好きです。自閉症と診断された人々は、科学や数学に非常に秀でており、それ以外はできないと思われがちです。しかし中には、非常にクリエイティブな人たちもいるのです。それらはステレオタイプなものの見方です。ただステレオタイプであるがゆえに、それは必ずしも間違っているわけではありません。たとえば、人が「自閉症」と聞いて、まず最初に思い浮かべるのは映画『レインマン』です。自閉症患者は全員、ダスティン・ホフマンのような人間だというのが共通認識ですが、それは間違いです。(会場笑)こういったステレオタイプは自閉症患者に限りません。たとえばLGBTQに対する偏見もそうです。人々は、ふつうとは違った人を恐れます。「変種」とラベルをつけた小さな箱の中に放り込んで、理解しようとしません。これは私の身に実際に起こったことなのですが、ある日私は、Googleで「自閉症の人は」と検索しました。Googleではキーワードを入力すると、その後によく検索されている言葉が続けて予測表示されます。「自閉症の人は」に続く言葉で、1番最初に出て来た単語は「悪魔」でした。人々が「自閉症」と聞いて最初に思い浮かべるのはその言葉なのです。……バレてますね。(会場笑)自閉症でよかったのは、自分を型にはめずにすんだこと自閉症であるがゆえに、私はふつうの人にできることができないかわりに、ふつうの人にできないことができます。私は、非常に鮮明な空想をすることができます。もう少し詳しく説明しましょう。 私たちが生きているこの世界の他に、私はもうひとつ、空想の世界を持っています。空想の世界はとてもリアルで、時として現実の世界よりもリアルに感じられることがあるのです。私にとって、空想の世界で自由に遊ぶことはとても簡単です。この社会の枠組みに自分をあてはめることよりもずっと楽です。自閉症でよかったことのひとつは、ラベルのついた小さな箱の中に自分を押し込めようとする衝動がないことです。自分のやりたいことをやりたいようにする。自分のやりたいことをやれる方法が見つかったら、それをひたすらやり続ける。もし私が自分自身を小さな箱に押し込んでいたら、私は今までやってきたことの半分も達成できなかったでしょう。もちろん、自閉症にも問題はあります。空想があまりにも大きすぎて問題になる場合があります。学校も典型的な問題のひとつです。先生に毎日、説明しなくてはいけません。先生の授業が言葉では説明できないほど、ものすごくつまらないので、自分の頭の中の世界にこっそり逃げ込んで、実は授業をぜんぜん聞いていないとか……。(会場笑)ラベリングは人を選り分ける手段また、空想世界での出来事につれて、身体も一緒に動かしてしまいます。頭の中の世界でとてもおもしろいことが起こると、走り回らずにはいられませんし、身体を前後に揺らしたり、時には叫んだりすることもあります。空想が私に素晴らしいエネルギーを与えてくれるので、それを外に出さずにはいられないのです。私はずいぶん小さい頃から、そういったことをやってきました。両親はそれをかわいらしいと思い、特に問題だとは考えませんでした。でも学校に行くようになると、それはもはやかわいらしい行為とは言えなくなりました。代数学の授業中に叫び続ける女の子と、友達になりたいと思う人はいませんから。現在でも、自閉症の女の子と友達になりたいという人は多くはありません。自閉症の人間とは関わり合いにならず、自分たちを「正常」のラベルがついた箱の中に入れようとする人がほとんどです。私はそれで別にかまいません。それは人を選り分ける手段に過ぎないし、それによって私は誰が正直で誠実な人であるかを見極めることができるからです。そこで残った良い人たちを、私は友達として選びます。「ふつう」は褒め言葉ではないでも、「ふつう」って何でしょう? 「ふつう」の意味って何ですか? 想像してみてください。あなたが今までの人生で受け取った最大の褒め言葉が、「わぁ、あなたってすっごく『ふつう』ね!」だとしたら。(会場笑)人を賞賛する表現というのは、「並外れた」とか、「型破りな」という言葉です。ふつうの人とは違ったことをするから素晴らしい。それなら、この社会で人はどうしてそんなにも必死で「ふつう」になろうとするのでしょう? なぜ1人1人違う素晴らしい個性を、同じ型にはめ込もうとするのでしょう?人は多様性を恐れるがゆえに、すべての人間を、ふつうでいられない人たちやふつう扱いしてほしくない人たちでさえも、無理やり「ふつう」にしようとします。現代においても、自閉症やLGBTQの人たちを「ふつう」にするための矯正プログラムが存在しているのです。この時代においてさえ人々がそんなことをしているなんて、恐ろしいことです。それぞれのユニークさを讃えて欲しい私は自分の自閉症と引き換えに、多くのことを達成してきました。自閉症であるがゆえに、BBCのドキュメンタリーに出演し、本を出版し、このような素晴らしいスピーチの機会も得ることができました。でも私が達成したこと、人から「達成」と見なされるようなことの中で最も素晴らしい功績は、弟や妹とコミュニケートする方法を見つけ出したことです。さきほど言ったように、彼らは話すことができません。口のきけない彼らを、価値のない存在とみなす人もいます。でも、彼らは本当に素晴らしい弟妹です。最高の家族です。私は彼らを心から愛しており、何よりも大切に思っています。最後に、みなさんにこの問いかけをして終わりたいと思います。自閉症かどうかに関わらず、もし誰かの心の中に入れるとしたら、「『ふつう』になれ」と強制するのではなく、そのユニークさを讃えてあげませんか? 想像力をはばたかせている姿を応援してあげてはどうでしょうか? どうもありがとうございました。【logmi http://logmi.jp/51389】 自閉症と引き換えに達成できること。16歳の少女とは思えない魅力を感じます。こうして自分で人生を模索できるようになれば万々歳ですね。🌠
2015.04.15
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父親の会「おやじりんく」代表 金子 訓隆(のりたか)さん(47)さいたま市見沼区に妻(30)と子ども二人で暮らす。長男の真輝(まさき)君(9つ)が「広汎性発達障害の疑い」と診断されたのは二歳九カ月のときだった。少し前から「他の子とは違うな」と感じていた。水道の蛇口を何度も開け閉めしたり、ショッピングカートのタイヤをずっと眺めていたり。公園で、頭上の木漏れ日をずっと見つめていたこともあった。 妻は「私が悪かったのかな」と自身を責めながら、育児に追われていた。その姿に「父親の自分がへこんでいる場合じゃない」と奮い立った。 まずは家族の今を記録に残そうと、インターネットのブログを書き始め、真輝君の日常をつづった。するとブログを通じて、発達障害の子を持つ父親たちとの交流が始まった。 「父親だからこそできる関わり方があるはず」との思いで、二〇一二年にNPO法人「おやじりんく」を設立。発達障害の子が就職しやすいようにと、社会性を養うための訓練を行うデイサービス事業を一三年に志木市で、一四年にさいたま市で始めた。講演会や懇談会も全国で開く。参加した父親たちには「発達障害は不幸ではない。発達障害と向き合えないのが、不幸なんだ」と語りかけている。 国は一二年の調査で、公立小中学校の通常学級には発達障害のある子が一クラス(四十人学級)二~三人の割合でいるとの推定を公表した。県はこの調査を基に、県内には十五歳未満の発達障害児が約六万二千人いるとみている。だが本人や家族が気付かなかったり、周囲の目を気にして家族が障害を受け入れなかったりするケースがあり、このうち約四割の子が障害に合わせた特別な支援を受けていないとされる。 金子さんは「発達障害の子に大切なのは早期診断、早期療育。周囲の理解と支援がなければいじめや不登校につながったり、成人しても働けず社会から孤立したりしてしまうことになりかねない」と危惧する。 国は〇四年から市町村に対し、一歳半と三歳の健診時に発達障害の有無も検査するよう義務付けている。ただその後は、県内では蕨市と戸田市が希望者に五歳児健診を行っているだけだ。「発達障害の子が幼稚園などに通い始め、友達と遊ぶ機会が増える三歳以降に気が付くケースも多い」。金子さんは五歳児健診の全国一律での実施を国に要望するなどしたが、現状で実現の見込みはない。 「家族が自発的に発達障害と向き合うのは簡単ではない。国が取り組まないなら県や市町村が先行してほしい」と訴える。 【東京新聞 http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20150327/CK2015032702000163.html】素晴らしいお父さんです。常に前向きに取り組む姿勢、母だけではどうしても足りない部分があります。何よりお父さんの心掛けが大事ですね。🌠
2015.04.14
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中学生も医療費助成65% 1134自治体、10年で100倍 厚労省調査子どもの医療費の助成対象を広げる市区町村が急増している。厚生労働省の昨年の1742市区町村への調査では、通院で中学卒業またはそれ以上まで助成する自治体は1134市区町村(65%)に上った。2004年は11自治体しかなく、10年で103倍に増えた。少子化への危機感や地域間競争が背景にあるとみられる。▼2面=助成拡大合戦 子どもの医療費は小学校就学前まで公的な医療保険で8割を賄い、2割は自己負担。小学生からは大人と同様に自己負担は3割になる。この自己負担分を何歳まで助成するかは都道府県や市区町村で異なる。 厚労省が昨年4月1日現在の状況を調べたところ、中学卒業まで助成する自治体は930、高校卒業までが201あった。最長は22歳の学生まで助成する北海道南富良野町。一方、4歳未満や5歳未満を含め小学校就学前までの市町村が353、小学校卒業までが185あり、地域格差が広がる。市区町村の8割近い1373市区町村が所得制限を設けていない。 一方、厚労省の04年の調査では、3123市区町村のうち小学校就学前までに助成が終わる自治体が2988(96%)に上った。 この10年の拡大の流れを象徴するのが東京23区だ。都と区が自己負担分を折半し、04年まで通院は小学校就学前までで23区は横並びだった。品川区が05年1月に小学校卒業まで無料化すると、同4月には港区と台東区が中学卒業まで無料化を始めた。 23区で中学卒業まで無料化が広がったのは統一地方選があった07年。都知事選で石原慎太郎氏が公約に掲げて当選し、都は同10月、中学卒業まで助成を拡大。これを機に全23区が所得制限なく中学卒業まで無料化で足並みをそろえた。23区の動きは全国に及び、前回統一選の11年には小学校就学前までに助成が終わる自治体(657)と中学卒業かそれ以上にも助成する自治体(696)が逆転した。[朝日デジタルhttp://digital.asahi.com/articles/DA3S11709098.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11709098] 少子化の時代、できたら医療費は助成がありがたいです。長男も今は障碍者枠で医療費の助成を受けています。年齢に関係なく、助成はお願いしたいものです。やはり23区の動きが今後も気になりますね。🌠126万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメント、ありがとうございます。
2015.04.13
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打倒ディズニー “レゴランド”日本上陸2017年に名古屋市に開業予定の新たなテーマパーク「レゴランド」。きょう、その着工式が行われました。「レゴランド」は、すでに世界5ヵ国で展開。2歳から12歳の子供を持つ家族を主なターゲットに、人気を集めます。日本のテーマパークといえば、東京ディズニーリゾートと大阪のUSJ。東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは「他のテーマパークの影響を受けたことはない」と余裕ですが、USJは「若い家族連れでは競合しうる」として警戒感を示します。東京のお台場にある、レゴランド・ディスカバリー・センター東京。この施設の特徴は、見るだけでなく学べるところにあります。自分で作った乗り物を実際に動かすこともできるのです。遊びの中に学びを取り入れることで、子供だけでなく親の取り込みも狙います。 【TV-tokyo http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_88253/】【朝日デジタルhttp://www.asahi.com/articles/ASH4H3W9SH4HOIPE00D.html 】オリンピックへ向けて、更なる世界の日本への進化が進んでいますね。🌠
2015.04.12
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自閉症の人の目線、感じて知って 仮想体験機器、阪大・東大グループ開発自閉症やアスペルガー症候群などの「自閉症スペクトラム障害」(ASD)の人たちが見ている風景を仮想体験できる機器を、大阪大と東京大のグループが開発した。見えるものの動きや音の変化などによって視覚が変わるといい、その様子を体験することでASDの理解や支援につなげたい考えだ。 研究グループによると、ASDの人は他人の感情を読み取れずに対人関係がうまく作れなかったり、興味や行動が一定になったりするが、周囲の環境の変化によって光る点が見えたり、視界がぼやけたり、白くなったりもするという。 阪大の長井志江特任准教授(ロボット工学)らは、ASDの16人に、ものの動きや音の大きさ、人の多さ、明るさなどが異なる29種類の動画を見せ、どんなときに視覚がどう変わるかを分析。カメラで撮影した映像を、明るさや音の変化などに応じて、ASDの人が見ているように加工するシステムを開発した。[apital http://apital.asahi.com/article/story/2015031900009.html]明るさや音の変化などに応じて変わる視覚。分析することで、未然に防げればいいのでしょうが、やはりいかに慣れていくかの方が、課題になりそうですね。🌠
2015.04.11
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知的障害者を一流のチョコ職人に 高級店のシェフが商品監修 京都知的障害のある人たちが一流のショコラティエ(チョコ職人)を目指して修業する異色のチョコレートショップが京都市内にある。高級店のシェフが商品を監修し、本格的な味で勝負。店長の吉野智和さん(38)は「専門のショコラティエは日本でも数少ない。障害者たちもスペシャリストとして名を連ねるようになってほしい」と話す。 京都市上京区の「NEW STANDARD CHOCOLATE kyoto」。調理場をのぞくと、知的障害がある20代の男女3人が楽しそうにチョコレートを仕上げていた。 昨年12月開店。店内は木のぬくもりを感じさせる落ち着いた雰囲気で、ドライフルーツや黒豆を入れたチョコレートの洋菓子「京テリーヌ」が看板商品だ。東京都渋谷区や港区の高級チョコレート店でシェフショコラティエを務める野口和男さんが事業に賛同。商品監修と指導にあたる。 知的障害のある3人も少しずつチョコレート作りを覚え、工程のほぼ全てを任せられるようになってきているという。 店長の吉野さんはもともと、京都市内の知的障害者授産施設に勤め、障害者が制作した陶器を福祉バザーだけでなく、一般業者も出品する知恩寺(京都市左京区)のバザーに出品。作品が社会で受け入れられていく状況に目を輝かす障害者の姿を見て、知人だった野口さんらの支援を受けてショコラティエ育成を始めることにした。 一部の福祉関係者からは「障害者をビジネスに巻き込むのか」と反発もあったが、「むしろ巻き込むことで社会とのつながりができる」と考えた。 「純粋においしい商品しか店頭には並べていない」と胸を張る吉野さん。「商店街にある果実店などいろいろな店とも無限にコラボできる」と将来構想を膨らませている。【産経west http://www.sankei.com/west/news/150413/wst1504130053-n1.html 】常に一流を目指す想いは、何より励みになり、頑張る勇気にも繋がりますね。🌠
2015.04.10
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知的障害者スポーツの祭典、ボランティア500人募集 秋に名古屋、刈谷市などで開かれる知的障害者のスポーツの祭典「スペシャルオリンピックス日本2015愛知」に向け、大会事務局は運営を支援するボランティアを募集している。 スペシャルオリンピックスは知的障害者の社会参加を目指して一九六八年に米国で始まり、世界大会が四年に一度開かれている。国内でも全国、地方レベルで大会を実施。今回は東海・北信越ブロックの夏季大会で二〇一〇年に続き二回目。県内での開催は初めて。 夏季大会は十月三十一日、十一月一日の二日間、刈谷市をメーン会場に名古屋、豊田市で陸上競技、水泳、テニスなど七種目を実施。九県から約千三百人が選手やボランティアとして参加する。 ボランティア内容は大会運営や選手のもてなし、事務局の手伝いなどで、募集人員は五百人。十八歳未満は保護者の同意が必要。所定の応募用紙に必要事項を記入し、郵送、ファクス、メールで申し込む。 応募用紙は大会ホームページからダウンロードできる。応募締め切りは六月三十日。 (問)大会事務局=0566(93)1240リンク:スペシャルオリンピックス日本2015愛知 http://son-aichi.jp/index.html ボランティア応募ページ http://son-aichi.jp/pages/vboshu/volboshu.html[中日新聞 http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20150409/CK2015040902000061.html ]いよいよ始まりますね。500人ものボランティア、多くの支援を受けるのですね。🌠
2015.04.09
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自閉症の学生をかごに閉じ込め 事件にオーストラリア役人が衝撃英BBCの4月2日付報道によると、オーストラリアの首都キャンベラのある学校で自閉の学生をかごに閉じめた事件が発覚し、学長は停職処分を受けたほかに、当局が徹底的な調査を実施するよう要求した。この事件はオーストラリアの役人らに衝撃を与えた。豪州メディアによると、長さ2メートル、幅2メートル、プール用の囲いで作られたかごに自閉症の10歳の学生が閉じ込められた。バーチ州教育大臣は事件を全面的に調査するよう指示したと説明したほかに「自閉症の学生をかごに閉じ込めたという事件が学校で発生したのは容認できない」と述べた。報道によると、かごは3月10日に出来たという。教育省など関係部門が苦情を受けた後、3月17日にかごを取り除いた。[livedoor http://news.livedoor.com/article/detail/9973956/]大事に至らずに良かったですね。現場での監督責任は免れないでしょうね。🌠
2015.04.08
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高齢者虐待の疑い1500施設 暴行や介護放棄 NPO調査、2012年以降 全国の介護施設や療養型病院のうち少なくとも1510施設で、2012年以降の3年間に高齢者への虐待があったり、虐待の疑いがあったりしたことが、厚生労働の補助を受けたNPO法人の調査でわかった。調査に回答した施設の2割弱にあたる。▼34面=現場の声 調査したのは、NPO法人・全国抑制廃止研究会(吉岡充理事長)。今年1~2月、全国の3万5278施設に郵送で行い、施設名を出さない前提で、虐待に関しては8988施設から回答があった。 このうち461施設が「虐待があった」、1049施設が「あったと思う」と答えた。虐待を受けたり、受けたとみられる高齢者数を聞いたところ、計2203人になった。 施設の職員数が「不十分」と答えた施設では、虐待が「あった」「あったと思う」とした割合が計23%だったのに対し、職員数が「十分」な施設は計12%。人手が足りない施設は、職員がストレスから暴力をふるったり、介護を怠ったりする傾向が強まるためとみられる。 ただ、今回の調査では7割以上の施設は未回答のため、虐待の全容を把握するのは難しい。 国が、自治体を通じて把握している介護施設での虐待件数は221件(2013年度)。NPOは「虐待の多くが行政に届け出されないまま、見えない状態になっている」と指摘する。 厚労省は「虐待」の具体的内容について「暴力的行為」「威嚇的、侮辱的な言葉」「治療や介護を怠る」などと例示している。また、高齢者虐待防止法では、介護施設の職員らは虐待をみつけたら速やかに自治体に通報することが義務づけられている。今回、回答した施設が通報したかは不明だ。施設や家族から通報を受けた自治体は、事実関係を調べ、虐待と認めた場合は施設を指導して改善を図る。 虐待とは別に、認知症高齢者らを車イスに固定したり、点滴を抜かないよう手袋をはめたりする「身体拘束」について聞いたところ、回答した施設の2割強、療養型病院では7~8割が拘束をしていた。(朝日デジタル http://digital.asahi.com/articles/DA3S11698956.html?_requesturl=articles%2FDA3S11698956.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11698956 )悲しい現実ですね。高齢化社会を目前に、国の課題は山積みですね。🌠昨夜、125万アクセス達成しております。いつもご訪問にコメントありがとうございます。
2015.04.07
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「親に責任」どこまで 子どもが起こした事故子どもが起こした事故の責任を、親はどこまで負うべきなのか。最高裁は9日、これまでほぼ全面的に認めてきた親の責任を、限定する初めての判断を示した。認知症の高齢者が原因となる事故にも当てはまる可能性があり、一緒に暮らす家族が何に注意すればいいのか、判断材料のひとつになりそうだ。▼1面参照 ■校庭でボール「悪いことなのか」 両親、拭えなかった疑問 「放課後の学校の校庭でゴールに向かってボールを蹴ることが、法的に責められるくらい悪いことなのか、疑問がずっとぬぐえなかった。主張が認められ、ひとまず安堵(あんど)しています」 判決後、ボールを蹴った男性(23)の両親の代理人は東京・霞が関で記者会見を開き、父親(53)のコメントを配布した。「親として、少なくとも世間様と同じ程度に厳しくしつけ、教育をしてきたつもりでした」とも。「(一、二審で)『違法行為だ』と断じられたことは、我々親子にとって大変ショックで、自暴自棄になりかけたこともありました」と、これまでの裁判を振り返った。 一方で、「被害者の方のことを考えると、我々の苦悩が終わることはありません」と心情を明かした。 代理人の大石武宏弁護士は、裁判についてこう語った。「親が賠償責任を免れることのハードルは高く、上告しても勝訴するのは難しいという考えもあった。だが、一般社会の目線で見たときに、今回の事例で親の責任が問われてよいのかという思いがあり、最高裁の判断を仰ごうと思った」 子どもがけんかでけがをさせたり、危険なスピードで自転車を運転して衝突したりするケースと、校庭でのサッカーを同列に考えてよいものか――。 この日の最高裁の判断を大石弁護士は「画期的だ」と評価した。「これまでの判決は、子どもの行為に対して親に過大な責任を負わせてきた。子どもの加害行為にも、いろいろな性質のものがある。それに応じて親の責任を限定する考え方を最高裁が示してくれた」 一方、亡くなった男性の遺族側は、コメントなどは出さなかった。 ■認知症高齢者が徘徊、列車事故 他の賠償訴訟に影響か 最高裁の判断は今後、どう影響するのか。 子どもが関わる事故の訴訟に詳しい三坂彰彦弁護士は、「これまでは偶然性の要素が大きい事故でも、ほぼ自動的に親の責任が認められてきた。今回、事故の際の子どもの行為やその場の状況が具体的にどうだったのか、防ぐために親が何をできたのか、そうした点も検討するよう求めた意義は大きい」と話す。 子どもが原因の事故をめぐっては、過去にこんな判決が出ている。(1)小学生2人が公園でキャッチボールをした際、ボールが別の小学生に当たって死亡。仙台地裁は05年、2人の両親に計約6千万円の支払いを命じた(二審で計約3千万円で和解)(2)マウンテンバイクに乗った小学生が坂道で女性に衝突。女性は寝たきりになり、神戸地裁は13年、母親に9500万円の支払いを命じた(二審で確定)。 「今後は、キャッチボールをする際、周りに人がいないことを確認するよう親が指導し、子がそのことを守っていたか。自転車を運転する際は、自転車の走行が許された道路をスピードを守って走るよう指導し、それに従っていたか。そうした具体的な点が判断対象になるのではないか」。三坂弁護士は指摘する。 子どもによる事故以外にも、この日の判決は影響を及ぼす可能性がある。 愛知県で07年、認知症の男性(当時91)が徘徊(はいかい)中、JR東海道線の駅の構内で列車にはねられ死亡した。JR東海は男性の家族に、列車の遅れに伴う振り替え輸送費などの損害賠償を求めて提訴。二審・名古屋高裁は、同居の妻の監督責任を認めて約359万円の賠償を命じた。 妻の代理人の畑井研吾弁護士は最高裁判決について「こちらの裁判に直接当てはまるわけではない」としながら、「監督義務者の責任について、抽象的な危険の予測ではなく、具体的な予想を求めた点は大きい。徘徊をすれば何らかの危険があるという程度ではなく、具体的に線路に入り込む危険性を予想できたかが問われることになる」とみる。 ■年数千円負担、保険で備え 東京都立川市。駐車場やマンションに挟まれた小さな公園では、小学2年の長女(7)が遊ぶのを看護師の母(44)が見守っていた。仕事があり、毎回付き添えるわけではない。判決は妥当だと思う。「でも、いざ子どもが原因で誰かが亡くなってしまったら『賠償金は払えません』とも言えない。難しいです」 東京都板橋区の佐藤淳子さん(42)は小学生の男児2人の母親だ。息子たちには家族連れやお年寄りに気をつけて遊ぶように言い聞かせている。「子どもの行動はやっぱり親の責任。でも彼らは親の想像も及ばないことをする」と語った。 万が一に備え、佐藤さん宅は個人賠償責任保険に加入している。子どもの遊びや自転車乗りで他人にけがをさせた際などに適用される。保険会社「ぜんち共済」(東京都千代田区)によると、加入者は増加傾向という。年間数千円で、1億円の保険がかけられる。各保険会社は自動車保険の特約として年1千円台で利用できる商品なども販売している。 一方、公園近くに住む人たちは複雑な心境だ。東京都世田谷区。公園の隣に住む男性(71)の家では、しばしばサッカーボールが飛んできて壁にあたる。公園の柵には「駐車中の車が破損する被害がありました。ボールをぶつけた人は連絡を」という区の呼びかけがあった。「被害にあったら誰かに責任を取ってほしいと思いますよね」 親の代わりに学校や公園管理者の責任を問う動きになれば、ボール遊びなどはさらに規制されるかもしれない、と江東区の主婦は心配する。「子供は自由な発想の遊びを通じて育つ。大人の知恵と工夫で、子供の育ちをどう保障するか考えていくべきだ」と天野秀昭・大正大特命教授(こども学)は話した。 ■監督責任をめぐる過去の裁判事例 <事故の発生年月と場所> ◇ <2002年4月 宮城県大河原町> 【事故の内容】小学生2人が公園でキャッチボールをしていた際、ボールが別の小学生の胸に当たり死亡 【裁判の結果】一審は2人の両親に計約6千万円の賠償命令。二審で計約3千万円の支払いで和解 * <2007年12月 愛知県大府市> 【事故の内容】認知症の男性が徘徊(はいかい)中に列車にはねられ死亡。列車の振り替え輸送費などをJR東海が賠償請求 【裁判の結果】一審は妻と長男に約720万円の賠償命令。二審は妻のみに約359万円の賠償命令。上告中 * <2008年9月 神戸市北区> 【事故の内容】マウンテンバイクに乗った小学生が坂道を下っていて、衝突された女性が寝たきりの状態に 【裁判の結果】一審は母親に9500万円の賠償命令。二審で確定 【朝日デジタルhttp://digital.asahi.com/articles/DA3S11697239.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11697239 】事故は起こるべきにして起きる。と言え、想定外のできごとが世の常ですね・・。どこまで子どもたちを守れるのか、親でも日々緊張の連続なんだと思います。事故からの学びを声を大にして訴えていくことなんでしょうね。🌠
2015.04.06
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自閉症の少年が描いた世界地図に世界が驚嘆海外の人気掲示板サイト「Reddit」である画像が話題になっています。その画像がこちらです。reddit.comこの世界地図、実は11歳の自閉症の少年が記憶だけを頼りにホワイトボードに描き切ったものだというのです。この画像は「An 11 year old boy with autism came into my daughters college class today and drew this from memory.」(今日11歳の自閉症の少年が私の娘の大学の教室にやってきて、記憶を頼りにこれを描いた。)というタイトルで3日前に掲示板に投稿され、話題になっています。【閲覧者の反応】・美しい。彼の自閉症からくる才能が成長しても続いていくことを願うよ。・嘘つけ。→背が足りないから椅子を使って彼が世界地図を描いてるところだよ。(投稿者) ・大人がこれを描いたって言っても、僕は「イイネ」ボタンを押すよ。・誰がみても分かる形だし、ちゃんと理解できる。ちょっとした描き忘れはあるけど、素晴らしいことに変わりはない。 少年が「投稿者の娘を受け持つ教授の息子である」という情報以外、一切公表されていません。もしかしたら、近いうちに世界中のメディアで話題になるかもしれませんね。【DMM.com http://dmm-news.com/article/939500/ 】一見、お仕事にも繋がりそうな出来映えでも、無欲な自閉症児だと名も知れずにずっと楽しめる生き方ができるのでしょうね。🌠
2015.04.05
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森で4日間不明の自閉症少年を保護、「奇跡」と警察 豪【4月7日 AFP】オーストラリアのキャンプ場から先週末に行方不明になっていた自閉症の少年が7日、森の中で4日ぶりに無事発見され、奇跡だと話題になっている。 ルーク・シャンブルック(Luke Shambrook)君(11)は、3日に豪ビクトリア(Victoria)州にあるレイク・エイルドン国立公園(Lake Eildon National Park)内のキャンプ場で目撃されたのを最後に、行方が分からなくなっていた。 捜索活動に当たっていた警察のヘリコプターが7日、キャンプ場から3キロほど離れた、荒涼とした地形を歩いているルーク君を発見。救急隊員が保護し、病院に搬送した。ルーク君には低体温症と脱水症状が見られたという。 現場で取材に応じたビクトリア州警察のリック・ニュージェント(Rick Nugent)署長代理は、夜間は冷え込む上に7日午前中は雨が降っていたことを指摘し、ルーク君が無事発見されたのは「ある意味で奇跡だ」と述べた。(c)AFP [AFPbbnews http://www.afpbb.com/articles/-/3044749?ctm_campaign=txt_topics]AFP発見時も元気そうで、これを奇跡というのか生命力というのか、守られているのでしょうね。🌠125万アクセス達成しております・・。いつもご訪問にコメントありがとうございます。
2015.04.04
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Microsoft、自閉症者を正社員採用するテストプログラムを実施へ米Microsoftは、新たな自閉症者雇用プログラムを試験的に実施する。米ワシントン州レドモンドの本社において、複数のフルタイム従業員として自閉症者を採用する。 同テストプログラムは、同社Worldwide Operations部門コーポレートバイスプレジデントのMary Ellen Smith氏が現地時間2015年4月3日に公式ブログに投稿した記事で明らかにしていたもの。同氏は、自閉症と診断された19歳の子どもの母親でもあり、国連が「世界自閉症啓発デー」に定めた4月2日に、ニューヨーク市で開催された国連のイベントに出席した。 Microsoftは、社内における多様性推進の一環として、自閉症者の正社員採用に焦点を当てた取り組みを進める。自閉症スペクトラムの診断を受けた人々を多数雇用している、デンマークSpecialisterneと協力する。 Smith氏は、「自閉症の人々は、驚くべき記憶力を持つ人、数学やコードに長けている人など、それぞれ異なる能力を備え、Microsoftが常に確保したいと考える才能の人材プールだ」と述べている。 米メディア(Mashable)によると、ドイツSAPも2013年にSpecialisterneと提携し、同様の雇用育成プログラムを発表している。[発表資料へ] [itpro http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/040701199/]自閉症者の親の自らの企画、何より理解された中での雇用であれば、採用された後も親は安心ですね。🌠
2015.04.03
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前田敦子、社会福祉士役で『世にも』初主演「ずんっと浸っていただけたら」元AKB48で女優の前田敦子が、4月11日放送のフジテレビ系『世にも奇妙な物語 25周年スペシャル・春〜人気マンガ家競演編』(21:00〜23:10)で、同シリーズ初主演を果たすことが2日、明らかになった。前田が主演を務めるのは、『富江』『うずまき』などで人気のマンガ家・伊藤潤二の『地縛者』をドラマ化した作品。街中に、地面に縛り付けられたように同じ姿勢で全く動かない人間"地縛者"が現れ、危険を感じて誰も近づかない中、声をかける社会福祉士・浅野範子を演じる。話を聞く中で、その土地に強い愛着があるために動けなくなっている、という推測をたてるが、範子の身近な人間も地縛者となってしまい、驚きの真実が明らかとなっていく。『世にも』は「子供の頃から特別な時に放送する特別に楽しみな番組だった」と話し、初主演を喜んでいる前田。今回の作品について「人間の深い部分をつかれる『世にも』らしいお話で、そういう作品をやらせていただけることがうれしい」と語り、「誰もが持っている深いところをつかれる作品。ずんっと浸っていただけたら」と見どころをアピールしている。なお、演出を手がける河野圭太は、前田が初の連続ドラマ出演を果たした『スワンの馬鹿! 〜こづかい3万円の恋〜』(2007年10月16日〜12月18日放送)でも演出を担当し、それ以来8年ぶりのタッグとなる。前田は「あの頃は記憶にないくらい緊張していた」と振り返りながら、「今回は、監督とコミュニケーションを取りながら作品作りができたので、少しは成長できたかな」と自信をのぞかせている。今回のスペシャルは、25周年を記念して、人気マンガ家とのコラボレーション作品を放送。『地縛者』に加え、『デビルマン』『キューティーハニー』などの永井豪原作『面』を鈴木梨央主演で放送する。『面』は、「和尚が自分の顔をまるで"面"のように外した瞬間、存在が消え、面だけが残された」という話を聞いた子供たちに異変が起こるというストーリー。鈴木は、「私の面が外れる」という謎の電話がかかってきた友人が姿を消し、恐怖におびえるという役どころを演じる。このほか、稲垣吾郎主演の『自分を信じた男』(『もやしもん』の石川雅之原作)や、阿部寛が人気アニメ『ワンピース』とコラボレーションする『ゴムゴムの男』などを放送する。 [BIGLOBE http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/0402/mnn_150402_0306891649.html]HPより転載4月なので番組も一新、ですね。🌠
2015.04.02
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「介護に疲れた」80歳母親が知的障害の54歳長男を殺害「情状酌量の余地」はあるか大切な家族に、もし介護が必要になったら——。施設に入れず、自宅で面倒を見たいと思う人は少なくないだろう。しかし、食事や排泄、入浴等の介助を行い、つきっきりで世話をする介護者の心身の負担ははかりしれない。ましてや介護者が高齢であり、終わりが見えない状況にあれば・・・。 介護疲れを理由にした家族間の殺人事件は珍しくない。3月中旬にも、生まれつき重い知的障害をもつ54歳の長男を殺害したとして、80歳の母親が逮捕された。報道によれば、母親は「介護に疲れ、将来を悲観した」と話し、容疑を認めているという。この日の未明、首をタオルで絞めたり、口や鼻を手でふさぐなどして窒息死させたとみられている。 夫が認知症で施設に入所していることもあり、母親は10数年前から一人で、食事や排泄が自分ではできない長男を介護していた。過去には、脳梗塞を患っていたため「体が言うことを聞かないときもあった」状態だったという。 今回の事件のように「介護疲れ」から殺害に至ったケースについて、情状酌量の余地はあるのだろうか? もし情状酌量が認められる場合、どのくらいの刑が科せられるのだろうか? 元検事で、刑事事件にくわしい徳永博久弁護士に聞いた。 ●「介護疲れ」殺人に同情の余地はあるか 「殺人罪などの犯罪が成立した場合、諸々の具体的な事実関係を加味して、適正な刑罰を科すことになります。たとえば、以下のような事情が考慮されます。 (1)犯行に至る動機や事情について、同情する余地の有無 (2)計画性の有無(計画的な犯行なのか、一過性の過ちといった衝動的なものなのか) (3)犯行態様(包丁で1回だけ心臓を刺したのか、執拗に全身を複数回刺したのかといった残虐性や、被害者に与えた苦痛の大小) (4)犯行後の行動(遺体を放置したのか山中に埋めたのか、手足や頭をバラバラに切り刻んで駅や公園のゴミ箱に捨てたのか、といった証拠隠滅の有無や被害者の尊厳を損なう程度) (5)反省の態度(後悔の念の有無、被害者又は遺族に対する謝罪及び損害賠償の有無) (6)被害者や遺族の処罰感情の大小 これらをふまえて、刑が減軽または加重されることがあります」 徳永弁護士はこのように説明する。今回の事件については、どのような事情が考慮されうるのだろうか。 「本件では、80歳の高齢女性が一人で、食事や排泄が自分でできない長男を介護することによる疲労に加えて、『自分が死んだら息子は生活できない』という将来への悲観が原因となっていたものと思われます。 また、殺害方法も過度に残虐とまでは言えないことや、犯行後、母親が自ら長女に犯行事実を告白しており、逃走や証拠隠滅を図っていない点などから、刑が減軽される可能性は高いと思います」 具体的に、母親にはどのくらいの刑が科せられるのだろう。殺人罪の法定刑は「死刑または無期もしくは5年以上の懲役」だが・・・。 「実際に科せられる刑については、詳細な事実がわからないため推測になりますが、過去の同種事例からすると懲役3~4年の可能性が高いでしょう。また、懲役3年以下の執行猶予付き判決になる可能性もありうると思います」 徳永弁護士はこのように述べていた。(弁護士ドットコムニュース) 徳永 博久(とくなが・ひろひさ)弁護士 第一東京弁護士会所属 東京大学法学部卒業後、金融機関、東京地検検事等を経て弁護士登録し、現事務所のパートナー弁護士に至る。職業能力開発総合大学講師(知的財産権法、労働法)、公益財団法人日本防犯安全振興財団監事を現任。訴訟では「無敗の弁護士」との異名で呼ばれることもあり、広く全国から相談・依頼を受けている。事務所名:小笠原六川国際総合法律事務所事務所URL:http://www.ogaso.com/【弁護士ドットコムhttp://www.bengo4.com/topics/2873/ 】人の言動にはその生き方、器の大きさも表れるのでしょうね。せめて、折角授けられた命、全うできる人間社会の在り方が、もっともっと求められる時代ですね。🌠
2015.04.01
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