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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2005.11.20
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主人公にとって大切な場所に辿り着いた。
そこは一年前の新宿、駅前のスクランブル交差点の真ん中。
妻の美代子が、他の男に肩を抱かれながら歩いている。

そこへ、二十数年前の父が、朋輩のチュウさんとして現れる。
チュウさんと共に妻を追い、古びたホテルへ向かう主人公。
なぜ妻がこんな所にいるのか、
自分はどうすればいいのかを、父に尋ねる息子。
「自分で決めることじゃ。」と突き放す父。


実は、それほど大きくも、強くもなかったと気付きながら、
どうすればいいのかを、父に尋ねる息子……複雑な感情ですね。

5(p.61~p.74)

レストランでビールを呷りながら、話し合う父と子。
チュウさんは、これから自分がどうなっていくのかを、執拗に主人公に尋ねる。
主人公が、自分は父親が嫌いで、会社の後継ぎにならず逃げ出したことを伝えると、
チュウさんは、怒って店を出て行ってしまう。

未来が予め分かってしまうのも、善し悪しですね……。

6(p.75~p.88)

妻が離婚を切り出した理由は、今、目の前にあるホテルにあった……。
そこから出てきた男女は、短い言葉を交わしただけで別れる。

しかし、主人公は、ここでどうすればいいのか逡巡する。

その時、チュウさんが現れ、男の胸ぐらを掴み、殴りかかった。
妻はテレクラで、この男と知り合い、今日の昼前、初めて会ったのだった。

一年前には知らなかったことを、今は知っているのに、
心の中では、別のことを言って、別のことをしようとしているのに、


7(p.89~p.107)

帰宅してからも、1年前の台本通りにしか行動できない主人公。
しかし、1年後のことを知っている主人公は、
その時は何も感じず、やり過ごしていた息子の笑顔の翳りに気付き、
記憶に残っていなかった妻の言葉の本当の意味を知る……。

その後に描かれるベッドシーンは、悲しいと言うよりも苦しいものです。
それは、未来を知る男の立場から描かれているから……。
もし、未来を知らない女の側から、この場面が描かれるとするなら、
どんな風になるのでしょうか……。





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Last updated  2005.11.20 21:22:37
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