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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.08.13
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カテゴリ: 教育・子育て

 ということが書かれていると思って読み始めたけれど、
 読み終えて感じたのは、それとは全く逆のこと。
 「もっと違っててもいいはずなのに、こんなにも一緒なのか」ということ。

 もちろん、教育制度そのものは、随分違う。
 まずは、高校入試というものがなくて、高校に格差がない。
 大学入学資格試験というものがあって、
 それに合格しても、実際に入学するまでには2~3年かかったりする。

さらに、大学院まで含めて学校の授業料は無料で、その他の補助が手厚い。

そして、2か月半の夏休みに、全く宿題がないということ!!
もちろんクリスマス休暇にも。

  それに、宿題を出したらそれを回収して採点をするという仕事が増えます。
  夏休みは、とにかく生徒も教師も学校から解放されて、自分の時間を過ごします。
  子どもたちが遊んでいる間に教師が学校に行くこともありませんし、
  近所に住んでいるのでもない限り、夏休み中に生徒に会うことも、まずありません。
  彼らのことを耳にすることもなければ、目にすることもありません。
  教師も生徒と同じ休暇を取ります
  普段は、「お給料はもっともらってもいいはず」などと内心不満を持っていても、
  夏休みに入ると、教師でよかったと思います。(p.134)

これは随分大きな違いがある。

親の援助無しには新学期を迎えられない状況なのは誰もが知るところ。
もちろん、教師も基本的には毎日学校に出勤している(これは知らない人が多い?)。

しかしながら、学校現場で起こっていることや、
教師が生徒や保護者に対して感じていることは、実に驚くほど似通っていた。

  言い方を変えると、本来家庭で教えるべきことを教えない親が増えているのです。

  珍しいことではなくなってきました。
  生まれてから学校に通うようになるまでの7年間、
  自分の好きなようにやってきた子どもが
  「ダメ」を受け入れるのは非常に難しいことです。(p.90)

アメリカやイギリス、フランス、ドイツあたりでのことなら、
「あぁ、やっぱり同じなんだな」くらいで、私の中では終わったかも知れないが、
フィンランドでこうだというのは、正直驚きだった。

  世界中の学校で、いじめのない学校など存在しません。(中略)
  「うちの学校には、いじめはありません」と校長先生が言ったなら、
  その人は校内のことを何もわかっていないか、嘘をついている校長です。(p.168)

この後、女の子のいじめは対応が難しいと筆者は述べているのだが、
そこで述べられている内容も、日本と本当に同じ。
また、保護者からのクレームも、フィンランドでもあるそうだ。
しかし、筆者が立派なのは次のように述べているところ。

  私がこの経験から学んだのは、小さなことであれ、
  問題があると親が思えばそれは紛れもない問題なのであって、
  私たち教師が、それは問題ではありません、と否定してはならないということ。
  まず、その言い分に耳を傾ける、ということでした。
  そして、「たとえ小さな変化であっても、彼らの問題に何らかの解決方法を示すためにも、
  彼らを学校に招いて、自分たちが問題解決のために話し合いをしているということを、
  はっきり示さなければならない」(p.167)

そして、次のことも驚きの共通点だった。

  この10年で子どもたちが一番変わったと思うのは、
  広汎性発達障害や注意欠陥多動性障害など、
  「行動に問題を抱えた子どもが増えた」ということです。
  特別支援教育の勉強で、子どもの心理や行動について学びましたが、
  誰もが、最近何かが起きている、というのです。
  特別支援教育の教師と特別支援学級の需要が、毎年増加しています。
  私たちが、自分と異なる相手に不寛容になってきたのか、
  医学が進歩してある行動が目につくとすぐに新しい名前がつけられるせいなのか……。
  いずれにしても「特別な子」が増えてきているのは事実です。(p.200)

その他、第6章「日本で暮らして、感じたこと」の記述にも驚かされた。
日本は、インターナショナルには、まだまだ程遠い国だと思い知った。





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Last updated  2009.08.14 00:42:29
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