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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2010.01.16
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カテゴリ: 文芸

 1983年9月に刊行された単行本の文庫版。
『羊をめぐる冒険』 が発表された前後に書かれた短編を集めたもので、
『回転木馬のデッド・ヒート 』 より前に発表された作品群である。

 本著は「あとがき」を含めて、251ページの書籍であるが、
 その中に23もの短編が収められている。
 しかも、所々に佐々木マキさんの絵まで掲載されている。


「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて 」は、
アメリカで映像化された作品(30分)と聞いていたが、
原作は、たったの8ページである。
これだけでどんな映像作品に仕上げたのか、逆にとても興味深い。

しかしながら、どの短編もたいへん短い文章の中に、
村上作品独特の空気を随所に感じることが出来る。
『回転木馬のデッド・ヒート 』の中で、村上さん自身が述べているところからすると、
これらの作品は「スケッチ」から「小説」に向けて、一歩だけ踏み出したところの文章か。

「マテリアルを大きな鍋にいっしょくたに放りこんで、原型が認められなくなるまでに溶解し、
 しかるのちにそれを適当なかたちにちぎって使用する」ことで小説になるとすれば、
これらは、溶解したものを適当にちぎったその欠片、つまり小説のようなもの。


そんな中、「図書館奇譚」だけは、少々長めである。
村上さんのカウントの仕方では、6つの短編の集合体ということになっている。
しかし実際には、連続したひと繋がりのお話し。
そして、このお話しだけで 『ふしぎな図書館』 という一冊の作品して、刊行されている。





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Last updated  2010.01.16 12:58:43
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