乱読・積んどく・お買い得!?

乱読・積んどく・お買い得!?

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Comments

chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2023.01.14
XML
カテゴリ: 文芸

上巻 の454頁に比べると403頁と少なめですが、それでもずっしりと重い。
 今巻も、原マルティノら天正遣欧使節の一行と俵屋宗達が大活躍しますが、
 印象に残るのは、バロック期のイタリア人画家・カラヴァッジョとの出会いです。

   ***

「第2章 承前」では、ゴアでヴァリニャーノと別れた少年遣欧使節団一行が、
幾多の嵐や荒波を乗り越え、遂にポルトガルの陸地を目にするまでが描かれます。

「第3章」では、使節団一行が各地で枢機卿や司祭、副王、国王などに会いながら、

その途上、ブロンズィーノやダ・ヴィンチ、ミケランジェロの作品を目にした宗達は、
ローマ教皇との謁見を果たし、信長からの献上品<洛中洛外図屏風>を披露するのでした。

「第4章」では、ローマからの帰途、マルティノと宗達が、
ミラノの礼拝堂でダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を目にした際の様子や、
絵師見習いの少年・カラヴァッジョとの出会いが描かれます。
そして、カラヴァッジョと宗達は、それぞれに「風神雷神」を描き上げることに。

「エピローグ」では、望月彩が、レイモンドから見せられた古文書、
「原マルティノ」の目を通して描かれた日記を、通読した様子が描かれます。
そして、二人は、いつの日か、それぞれが勤務する美術館が協力し合って『展覧会』
<風神雷神 Juppiter,Aeolus 真実の物語>を開催したいねと語り合うのでした。

   ***


  この作家の筆の冴えのようなものを感じるが、そればかりではなく、
  画家や絵に対する並々ならぬ知識と関心の深さ、
  そして歴史の長大な時の流れを経てなお、目の前に存在し続けている絵に対する慈しみと、
  限りない愛情が言葉の端々に感じられるのも、この小説のもう一つの魅力であろう。(p.403)

これは、京都国立博物館名誉館長・佐々木丞平氏による巻末「解説」の締めくくりの一文。

なお、この作品を執筆するに際しての裏話やカラヴァッジョについて、
『妄想美術館』 の中で、マハさんとヤマザキマリさんが語り合っています。(p.126~)





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.01.14 15:00:10
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: