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2009年12月02日
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カテゴリ: 政治問題
 米国発の金融危機は、またたくまに世界に波及し、いまも市民生活に痛みを与えている。金融の暴走は、どうして止められなかったのか。東京大学と朝日新聞社は10月23日、東京都文京区の東大・安田講堂でシンポジウム「資本主義の将来」を開き、日米の識者が市場経済の課題を明らかにし、危機防止の手がかりを探った。冒頭発言で、米国スタンフォード大学経営大学院学長を務めたロバート・ジョス氏は、次のように発言している;




 危機のさなかだけに、肯定的に考えにくいかもしれないが、過去60年を振り返ると、ずいぶん印象が違う。中国などは計画経済から市場経済で国を引っ張ることに変えた。経済制度の中で、資本主義にかなうものはない。危機の頻度を減らすために、資本主義の改善が必要なのだ。

 金融は規制されなければならない。今回のグローバルな危機の原因は金融の間違いだ。 借用リスクを過小評価するなど無責任な人たちがどうしても短期的にもうかってしまうのが金融だ。 この2年間の痛みは、 当局の監督があれば防止できた はずだ。

 そして、経済政策に金融を織り込むべきだ。政策立案者は従来、持続可能で健全な「債務負担能力」をチェックするという視点が欠けていた。 物価や雇用と同様に、債務を管理しなければならない。 債務の国内総生産(GDP)に対する比率こそ、中央銀行のような当局者が注目するべき指標だ。

 さらに、 民主政治によって資本主義経済をコントロールするべきだ。 民主制度の下では1人1票で意思決定される。1ドル1票、1円1票ではない。経済発展とともに、全体的な公平感を生み出す役割を政治に期待する。


2009年11月4日 朝日新聞朝刊 12版 11ページ「金融危機の教訓 生かせ」から引用

 さすがに帝国主義本国の経済学者らしく、経済制度の中で資本主義にかなうものはないと先に大前提を設定しているが、その欠点を政治によって補正するべきだと発言した時点で資本主義制度が完璧ではないことを証明している。彼が「資本主義にかなうものはない」と発言する根拠は「ソ連型社会主義」の挫折であると推測されるが、そもそも社会主義は「ソ連型」が唯一ではないし、マルクスは「資本論」に「革命は成熟した資本主義社会の労働者階級によって担われる」と書いたのだが、レーニンがロシアで革命を起こしたとき、ロシアの資本主義はまだ未発達で、革命を担えるような力のある労働者階級は存在しなかった。そのような困難な状況で始まった革命が失敗に帰したからといって、社会主義経済はダメとする根拠にはなり得ない。ロバート・ジョス氏が言うように、資本主義経済制度に政治の力で様々な規制を課して、資本家階級がそれを従順に受け入れるならうまくいくかもしれないが、「資本論」によれば、資本家は自らの人間としての価値観で行動するのではなく、「資本」に支配され「資本」の論理で行動するらしいから、多分、将来的には「政府による規制」から「人民による規制」に移行する時が来るに違いない。









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最終更新日  2009年12月02日 21時09分18秒


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