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2010年01月02日
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カテゴリ: 教育問題
 鳩山政権が誕生して以来、昔の自民党がやってきた政策を転換しようとするたびに、読売新聞などは「過度にマニュフェストに拘らず、柔軟に対処するべきだ」などと主張し、そのような紙面を見るたびに私などは「それじゃぁ何のためのマニュフェストだったんだ」と思ったものであるが、12月11日の「週刊金曜日」には次のような民主党マニュフェスト批判が投書されている;




 教員免許更新制を発展的に解消、進化させ、いずれ「教科学習」「生活進路指導」「学校マネジメント」の三つの分野での「専門免許」の取得を「標準にする」という。

 教員の仕事は三つの分野に分けてできるものなのか。どの「専門免許」も持たない教員は標準以下の教員とされるのか。

 教員養成課程を六年制にし、教育実習は一年間にするという。

 これでは是が非でも教師になるしかない者だけが教員になる。一年間の教育実習で教職の現実に嫌気がさす者も多いはずだ。いったん、教職に就いたら、転職は難しいのだ。

 私の高校教員時代にも修士号を取得していた教員はいたが、その指導力が特に優れていたとは思えない。

 この「専門免許」も「六年制」も「教員の質と数の充実」を意図しての施策だろうが、これではどちらの充実にもならない。逐一、「伺い」を立てなければ何の試みもできない職場ではなく、自由裁量も創意工夫できるゆとりのある教育現場であれば、教員の質も向上し、教員志望者も増えるのだ。

 次に「高校無償化」。高校教育を受ける学力もない、あるいは学習意欲もない生徒にも授業料相当額の給付金を出すのか。学力もあり学習意欲もあるが低所得ゆえに高校に通えない生徒たちにこそ返済不要の奨学金を与えるべきだ。

 次に「学校理事会」。どういう構成になるのか。その構成メンバーを誰が選ぶのか。彼らに教科書を選定し、校長を人選し、教員の人事にまで介入させようというのだ。これでは、彼らの意向に沿わない教員は排除されてしまう。学校側は理事会の要求を拒否もできるのか。

 学校理事会は教育を不当に支配しかねない。教員は上に従うばかりでなく地域からも圧力を受け、労働法規を無視した働き方をますます強要されるだろう。

 最後に、教員管理のための「踏み絵」として極めて有効に利用されてきた「日の丸」掲揚「君が代」斉唱。深刻な、この強制問題からは、民主党もその有力な支持母体である日教組も逃げている。

 新しい国歌を、という提案があるが、どんな国歌でも強制になってはいけないのだ。「君が代」の「君」当人も「強制は望ましくない」とおっしゃっている。入学式や卒業式に参列させておいて、一律に起立して斉唱することを強要し、そうしない教員は懲戒処分する、という民主国家がどこにあるか。思想・良心の自由を保障している憲法一九条に違反しているのは明白である。

 政権交代があろうと、教員にとって重苦しい時代はなお続く。


2009年12月11日 「週刊金曜日」779号 63ページ「論争-心得違いの教育マニフェスト」から引用

 教員免許更新制は、安倍内閣が人気取りを目的に始めた無内容な政策で、教育現場には何の利益も無い、即刻廃止するべき制度である。そもそもこのような教員を抑圧する制度が考え出された始まりは、ときおり散見される教員による不祥事の発生である。しかし、大勢の人間集団になればその中に極少数の不心得な者や事故事件を起こす者が出てくるのは、何も教師に限った話ではない。自衛隊や警察官にも似たような事件は起きている。民主党が、上の投書で批判されるようなマニュフェストを造ったのは、無自覚に自民党の政策を模倣した結果であろうと推測される。もっと、教育の専門家や現場の声を踏まえた政策に転換するべきである。








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最終更新日  2010年01月02日 20時58分00秒


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