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2014年09月21日
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カテゴリ: 政治問題
 法政大学教授の山口二郎氏は、朝日新聞叩きを煽る勢力の真の狙いについて、7日の東京新聞コラムで、次のように指摘している;




 いわゆる従軍慰安婦問題について、官憲による誘拐の証言は虚言だった。しかし、人身の自由を失った状態で多くの女性が日本軍人のために売春をさせられていたことは事実である。 虚言をそのまま報じた朝日の報道を批判しても、慰安婦の存在を消すことはできない。 今日、国際社会で批判を集めているのは、誘拐・略取による慰安婦調達ではなく、慰安婦の存在自体である。

 福島第一原発事故の際の現地社員の行動について、他紙が吉田昌郎元所長の証言の内容をつかみ、現地従業員が所長の命令に反して逃げたというのは事実ではないことがほぼ明らかとなった。朝日の誤報に関心を奪われると、「東日本壊滅」の寸前まで行った原発事故の本質を見失う。

 いずれの事例でも、朝日を批判する論者とメディアは、意図的に国民に木だけを見せ、森を見ないように誘導しているのである。 日本をおとしめているのは、事実を隠蔽(いんペい)し責任を逃れた軍の指導者であり、危険な原発をつくってきた官僚、電力会社である。 真の責任者を見失ってはならない。   (法政大教授)


2014年9月7日 東京新聞朝刊 11版 29ページ「本音のコラム-木を見て森を見ず」から引用

 従軍慰安婦問題は朝日新聞がねつ造したものだと主張する人たちにとっては、今回の記事訂正で「だから、慰安婦問題はこれで解消した」と言いたいのであろうことは容易に想像できるが、しかし、現実にはそのような理屈は通らない。慰安婦問題を立証する数ある証拠の中で、その中に紛れていたたった一つの記事が虚構だったからと言って、慰安所を設置運営したという公文書が消えてなくなるわけではないからである。それはあたかも、原発事故に関連して誤報した「吉田調書」が誤報だったからといって原発事故そのものが無くなるわけではないのと同じ理屈である。
 それでも政府や電力会社は、朝日叩きを盛り上げていけば自分たちの責任をそっちの騒ぎに転嫁できるという浅ましい計算がある。これは明らかに愚民政策であるのだが、日ごろから朝日新聞に叩かれてきた「悪い奴ら」にしてみれば、道理や真実がどうであれ今までの恨み辛みの意趣返しができればそれで溜飲が下がるという、これは正に悪党の天下になったということだ。しかし、悪はやがて滅ぶものだから、そのうちまた正義が実現される世の中がくるに違いない。





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最終更新日  2014年09月22日 11時46分33秒


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