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2022年01月05日
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テーマ: ニュース(96978)
カテゴリ: ニュース
昨年50周年になった月刊誌「創」の11月号に、複数の文筆家がエッセイを寄稿しているが、その中の一人である武田砂鉄氏は、次のように書いている;


で、そういうタイプではない人が何を言うかといえば、「野党も批判しているだけではダメだよね」とか、「メディアももうちょっと公平に報道してほしいよね」とか言う。 つまり、傍観している。分析しているつもりなのかもしれないが、 結局は、権力の横暴を容認する、あるいは加担する。 その自覚はあるのだろうか。

 この数年間、政治の中枢では同じことが起きている。自分が仲良くしている人を優遇するために、物事を無理やり進めようとする。あとでバレてしまい、仲良しだからこういうことをしたんですか、と問い詰められると、 そんなことはない、平等にやっている、陥(おとしい)れようとするな、とけん制し、その疑いが濃くなるスクープ記事などが出ると、ろくに答えずに逃げ回る。 同時に、証拠になりそうなものを破棄する。なかったことにするために、あらゆる手を尽くす。その後ろ姿を追いかけていると、「いつまでそんなことやってるんですか」と嘲笑される。

権力者は当然、この流れを繰り返す。だって、逃げ切れてしまうのだから。 最初は新聞もワイドショーも雑誌もあれこれうるさいけど、そのうち扱われなくなって、最後まで騒いでいるのは一部の人だけになる。 その一部の人には、嘲笑が向けられる。 こんなにも権力者が悪事をしやすい体制はないと思う。複雑な手口ならば許されるわけではないとはいえ、今、権力者が起こしている悪事って、手口があまりにもシンプルすぎやしないか。日頃仲良くしているから優先する、そんなことばかりだ。

 権力者って、もう少し賢かったのではないかと思う。巧妙に逃げていたのではないかと思う。こんなにも露骨に悪事を慟いてこなかったのではないか。なぜそれをしてしまうのか。答えは簡単で、それをしても大丈夫だからだ。逃げ切れるからだ。

 この原稿が載っているコーナーもその類いの原稿が並んでいるのかもしれないが、「今、メディアはどうあるべきか」というような記事には納得しつつも、今、目の前で放置されている悪事があるのだから、まずはそちらをつかまえたい、と思う。 家が燃えているのに、理想の都市の話をするのは順番が違う。いち早く消火して、原因を追及するしかない。

 どうやら、新しい政権が始まるらしい。始まろうとも、放っておいたことを引っ張り出して問わなければいけない。森友学園、加計学園、桜を見る会、日本学術会議任命拒否問題、名古屋入管施設死亡事故問題、河井夫妻買収事件、並べればキリがない。権力の横暴が目の前に転がっている。それぞれ問いかけて、かかわった為政者には出ていってもらう。至ってシンプル。何ら難しい主張ではない。いつまでも言っている「一部の人」でありたいし、この雑誌はいつまでも言っている「一部の雑誌」であってほしい。


月刊「創」 2021年11月号 48ページ 「ジャーナリズムの現状と『創』創刊50周年に一言 - 『いつまでも言う』雑誌を」から引用

 この記事は岸田政権が始まろうとする時期に重なったので「新しい政権が始まるらしい」と書いているが、全体として述べていることは「正論」だと思います。安倍政権以来、疑惑はあっても何も言わずに黙っていれば、そのうち世間が「いつまでそんな話をしているのか」などと言い出して助け船を出してくれる。そういう世の中であってはいけないと思います。権力の「疑惑」に助け船などと出しているから、国家予算も適切に使われず、用もないミサイルだの戦闘機だのに莫大な金額を注ぎ込み、少子化対策や教育費無償化などが疎かになって、経済活動は停滞し勤労者所得は低下し西欧はおろか東アジアの近隣諸国にも劣る有様となっている。「野党も批判だけではダメ」だの「メディアも公平に報道しろ」だのと言って権力の腐敗に加担する人々の責任は重い。





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最終更新日  2022年01月05日 01時00分06秒


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