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先週金曜日がモーツァルト生誕250周年の日で、モーツァルトに冷淡な我が家でもモーツァルトにちなんだコンサートを聴きに行ってしまった。家に帰れば録画したBSのモーツァルト入門何たらという番組を見て、オペラまで録画してしまった。頭の中で鳴っている音楽はフィガロやらジュピターやらで、全く勢いというのは困ったものである。今日は会社に行ったこともあって、ようやくモーツァルトの呪縛から解放された。はぁー、良かった。あの単純な和音ばかり聴いていると頭が変になってしまう(って、普通は逆なんだよな)。長い前振りでしたが、今日はジャズが気持ちよくなっているんですよ。(^o^)Angel Eyes / Dave Brubeck Quartet (Columbia)粋なジャズ・アルバムの典型のようなCD。まず、綺麗なお姉さんのジャケ写に注目。ブルーベックには脚フェチ用のジャケ写のCDもあるが、どちらも素晴らしい。次に選曲。全曲マット・デニスというのが目の付け所の良さだろう。最後は、言わずもがなのポール・デスモンド。これ以上は何も求めようか・・・というところだ。唯一欠けているのは「深刻さ」だったりするが、だからこそ粋というもんでしょう。"Will You Still Be Mine"のジョー・モレロのブラシは凄いっすョ!
2006年01月30日
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エンリコ・ラヴァとパオロ・フレズが共演した2001年のライブ録音。タイトル通り「マイルス・デイヴィス・トリビュート」な作品なのだが、5曲のうち3曲が「マイルスがよく演奏したスタンダード」な訳で、マイルスを意識しながらも自由に吹いているのだろう。最初にお断りしておこう。皆さんご存知の通り、猫麻呂はイタリア・ジャズには詳しくない。優しいSお姉さまのご指導を仰ぎながらCDを数枚買ってみたものの、まだ入り口をくぐった程度。今なら引き返せそうなのだが・・・。話を元に戻そう。このライブ、どうもお祭りっぽい感じがする。つまり、いつものフレズらしさがないというか、戦闘モードに入っちゃっているようなのだ。ハッキリ言うと「吹きすぎ」。トランペット・バトルものとして聴いちゃえば「それなりに面白い」のだが、それなら世の中もっと面白いものは山ほどあって、本作品のバトルは「中の上」かな。バトルとしては"Milestones"が素晴らしい。マイルスそっくりさん大会を見ているような・・・。しかし、ただのバトル作品ではないのがこの作品の面白いところ。Sさんのコメントの影響かもしれないが、ステファノ・ボラーニがいい味を出している。この人、実はディスク・ユニオンの店頭でしか聴いたことがなかったのだが、この作品では。結構「おイタ」をしてくれている。軽妙かつ絶妙なチャチャの入れ方がニクい。一方で"Blue in Green"ではしっとりとした正統派の演奏も聞かせてくれる。この人、思っていたよりも相当奥が深そうだ。そんな訳で、トランペットよりもピアノに耳が集中してしまったこの作品、リーダーには悪いがエンリコ・ラヴァなしのクインテットだったら・・・と考えてしまった猫麻呂だが、Sさんにお叱りを受けるかもしれないなぁ・・・。猫麻呂ポイント:★★★★Enrico Rava Quintet / Montreal Diary/A: Plays Miles Davis (Label Bleu)
2006年01月29日
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今日も仕事で疲労困憊。ジャズを聴く気力すらないので、軽めのものでお茶濁しとなってしまった。West Coast Jazz in HiFi (HiFi)本当に「毒にもクスリにもならない音楽」という感じのジャズ。リズムセクションもホーン陣もウェストコーストの一流どころを集めた割には、何ともいえない締まりのない音楽となっている。気合が入らないときは、こんな感じのお茶漬けのようなジャズで十分。そういえば、エンリコ・ラヴァとパオロ・フレズのマイルス・トリビュート作品を聴いた話をまだ書いていなかった。うーん、時間がない。
2006年01月26日
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昨日は音楽を聴くどころか、パソコンに触れることすら出来なかった。今日はジャズに餓えているのに、満足に聴く時間がない。とりあえず1枚だけ聴いて終わりのようだ。John Patton / Got A Good Thing Goin' (Blue Note)たった1枚だけ・・・と思ったときに、特に理由はないけど、何となく手にとってしまったのがこのCD。気分的にはビル・エヴァンズな1枚を聴くつもりだったのに・・・と思ったが、これも何かの縁。こういった快楽盤は聴いているうちに気分が盛り上がってしまう。疲れているのに、これでは眠れなくなりそうだ。仕方ないので、もう1枚。The Tiny Bell Trio / Dave Douglas (Songlines)トランペットとギターとドラムという不思議な編成というのがいい。ジャズというより古いイタリア映画に出てそうなノスタルジックな雰囲気が面白い。前衛派トランペッターのデイヴ・ダグラスにしてはマイルドな作品。これなら家族からの白い視線は感じなくてもいいんじゃないかなぁー?今日のおやすみの音楽はメシアンの"幼子キリストを見つめる20の眼差し"にしようかな。
2006年01月25日
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昨日は一日中クラシックばかり聴いていました。最近発売されたカルロス・クライバーのべト7(ベートーベンの交響曲第7番)を聴く前に気分を高めておくために、クライバー海賊盤でべト7を2枚立て続けに聴いたり、ピリオド派のクリストファー・ホグウッドが演奏するストラヴィンスキーを聴いたりと、まるでクラヲタのような生活をしてしまいました。自称ジャズヲタとしてはこれではいけませんねぇ。今日もLPを引っ張りだして聴く企画です。Little Jazz / Roy Eldridge (Vogue)ハードバップ教信者と思われている猫麻呂も、その昔はプレ・バップが専門だった訳で、この手のブラック・スイングは昔はよく聴いたなぁ・・・(回顧モード)。ズート・シムズとの2管セッションは、今聴いてもカッコイイ。サッチモやモーツァルトが好きという人は信用しないが、エルドリッジやベートーベンが好きという人は信用していいと思う。(根拠はないけど。)Presenting Cannonball Addeerley (Savoy)アダレイ兄弟のNY進出直後の作品。サヴォイといえばハンク・ジョーンズ/ケニー・クラーク/ウェンデル・マーシャルというのがハウス・リズム・セクションなのだが、何故かポール・チェンバース。貧相なジャケットと地味な演奏につき滅多にターンテーブルに乗ることがないのだが、それでも3年に1回くらいは聴きたくなるところは、このレコードの実力のなせる業。Max Roach Quintet (Vogue)イヤー、驚いた。自分を褒めてあげたい。最近、ヴォーグのマックス・ローチ・クインテットの紙ジャケCDが中々手に入らなくて困っていたのだが、何とLPで(しかも10インチの復刻盤)持っていましたよ。ドーハムにアル・ヘイグが入っているのだから演奏はとにかく凄い。音質に難ありだが、紙ジャケCDやLPで持っていると嬉しくなる1枚だろう。
2006年01月23日
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パオロ・フレズの音楽があまり得意でないことを、某Sさんのブログに書かれてしまった猫麻呂だが、ロシアン・ルーレットのように何となく買ってみたこのCDは結構面白く聴いている。Sさんの分析によると、「サックス入れて、マイルスへの憧れが顕著にでてるまじめなアルバム」という分類のひとつなんでしょうね。確かにそれは認めます。でも、このCDが気に入っている理由は違うところにある。長いソロが聴けるので、お腹一杯になるから・・・というのが主な理由。フレズのソロは短いソロの中でニュアンスを凝縮したり起承転結をつけるタイプではなく、ソロの中でぼんやりとイメージを浮かび上がらせるタイプなので、短い曲だとイメージをつかめないまま聴いていてストレスを感じたり、もの足りなさを感じたりしてしまう(と感じているのは猫麻呂だけかもしれないが・・・)。違った視点で聴けば違った楽しみ方はあるとは思いますけどね。パオロ・フレズ・クインテットのメンバーについてもほとんど知識がないのでコメントが難しいが、サックスのTino Tracannaはいい仕事をしている。フレズの音の隙間を埋めるような緻密なフレーズといい、豪快な音色といい、正直言ってトランペットよりサックスを聴いてしまうくらいだ。ど真ん中のジャズとジャズの周辺が混ざったCDなので、「ジャズ原理主義」的な猫麻呂としては「むむむ・・・」と思うところもあるが、固いこと言わずに楽しんじゃえば何でもありでOKかなー、と思ったりする。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Paolo Fresu / Live in Montpellier (Splasc(h))
2006年01月21日
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金曜日の深夜といえば、お待ちかねのジャズタイム!!シングルモルト片手に大好きなジャズのディスクを聴いて大満足。今夜は珍しくLPを引っ張り出して聴いてみました。Blue and Sentimental / Ike Quebec (Blue Note)ブルーのジャケットのBN盤はジャケットがホントに美しい。これだけでLPで持ってて良かったと思う。中身も「漆黒」の世界で、ひとりで深夜に聴くには最高の渋さ。特に1曲目の"Blue and Sentimental"のイントロで出てくるグラント・グリーンのギターが素朴でいい感じ。ハードバップというよりも、アメリカン・ジャズの王道という感じがして、猫麻呂的には大満足。Blue Hour / Stanley Turrentine (Blue Note)渋いもんシリーズ第2段はタレンタイン&3サウンズの深夜限定作品。こちらもブルーのジャケットで雰囲気がある。BN作品の中でも一番好きなジャケ写真だ。バー御用達のレコードを聴きながら、お酒がすすむ君になってしまった。ただし、A面2曲目途中で針飛び発生。何だか久々の針飛びで嬉しくなってしまった。Stan Getz in Paris (Verve)CDでも持っているこのディスク、やっぱりゲイリー・バートンの不安そうな表情の写っているLPの方がいい。バートンの参加している頃のゲッツ・カルテットはキレ味があって好きだ。だけど、このLP、録音レベルの山と谷の差が大きいので聴きにくい。Cohn's Tones / Al Cohn (Savoy)イモくさいコーンが珍しくキビキビとビバップしているのがいい。ホレス・シルバー、カーリー・ラッセル、マックス・ローチというメンバーが相手では否応なくバップに持って行かれたのだろうが・・・。
2006年01月20日
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今日もCD聴く時間が少なかった。お腹一杯音楽を聴く時間が欲しい。The All Seeing Eye / Wayne Shorter (Blue Note)おどろおどろしい音楽。胃腸の調子が悪い中で聴くのは辛く、2曲目"Genesis"の途中で諦めた。無念・・・。Verkarte Nacht / Schoenbergクレンペラーという変態指揮者によってとても気持ち悪い演奏に仕上がっている・・・と思ったら、テープがのびのびで音が揺れまくっているのが原因だった。しかし、気持ち悪さでは先に聴いたショーターのCDの方が上のような気がする。お口直しは何にしようかな・・・。
2006年01月18日
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今日はあまりCDを聴く時間がなかったです (;_;)Thelonious Monk Vol.2 (Blue Note RVG Edition)あらためて聴くと「もの凄い」です、BNのモンクって・・・。でも、モンクを理解しているホーン奏者って、なかなかいないもんですね。しかし、ラッキー・トンプソンは意外なことに、モンクワールドが合っているみたい。ついでに言うと、ロックジョー・デイヴィスもモンクワールドに合うように思うんだけどなぁ・・・。
2006年01月17日
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今日聴いたCD(1月16日)Showboat / Kenny Dorham (Time)以前にブログに書いたCDだが、今日聴いたのはM&Iの紙ジャケ盤。前から持っていたのはJimco盤の古いCDだったため音質がモコモコだったのに、M&I盤ではクリアな音にビックリ!CDの音質は日々改善されていることを実感しました。Herbie Nichols Complete Studio Master Takes (Lonehill Jazz)ブログで書いてみようとチャレンジしたものの、結局何も書けなかったといういわく付きのCD。モンクとは違う「嫌味のないヒネクレ音楽」というのが、実は大好き。でも2~3曲で次のCDへチェンジ。大澤壽人 ピアノ協奏曲「神風」(Naxos)ナクソスの「日本作曲家選輯」シリーズの中で2ちゃんねるで人気のある1枚。お世辞にもカッコよくない主題がしつこく出してくるところがあまり好きではないが、もう少しマジメに聴いてみよう。
2006年01月16日
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今日でスタン・ゲッツが連続3日目となる。別に深い意味はないが、何となくゲッツが聴きたい気分が続いている。話は今日のディスクとは全く関係ないが、実はこのブログが開設1年を経過した。1年間で336枚のディスクと1回のライブレポートを書いたことになるらしい。全く暇な人がいるもんだ、と感心する人もいるかもしれないが、実は全く暇がない中で気合だけでやっていた。ただし、あまりにも内容が希薄にならざるを得ず、このままでは意味がない。そこで、開設1年を機に大幅なペースダウンをすることにした。今後は「気が向いたら書く」というスタンスとしたい。話を元に戻すと、スタン・ゲッツがストックホルムで録音したこの作品、愛聴盤ではないが、持っていて嬉しいCDなのだ。青空の下で飛行機から降りてくるゲッツの姿をとらえたジャケ写真がカッコイイではないか。本当はLPで持っていたいディスクだが、とりあえずは紙ジャケでも嬉しい。中身はどうかと言えば、取り立てて凄いことは何もない。ルーストセッションやプレスティッジセッションのように背筋ゾクゾクということは決してないのだ。リズムセクションが2流なので、ゲッツも軽く流しているためではないだろうか。しかし、凄みがないから面白くない、というものでもない。ゲッツの場合は「人生、これ鼻歌」みたいな人だから、気合を入れた時よりも自然体で流している方がメロディーを良く歌っていたりするのである。選曲も特に難しい曲ではなく手慣れた曲が中心で、くつろいだ雰囲気の中でゲッツの本音を聞いているようだ。優しい音楽で癒されたい人にオススメの1枚だと思う。猫麻呂ポイント:★★★★★(5.0) 1. Indiana 2. Without a Song 3. I Can't Stand a Ghost of a Chanse with You 4. I Can't Believe That You're in Love With Me 5. Everythig Happens to Me 6. Over the Rainbow 7. Get Happy 8. Jeepers CreepersStan Getz(ts) , Bengt Hallberg(p) , Gunnar Johnson(b) , Andrew Burman(ds)Recorded 1955
2006年01月15日
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今日のCDはかなり怪しげな廉価盤だ。ライナーには一部の参加ミュージシャンの名前しか書いていない。ライナーによれば、1980年1月にフランスのカンヌで"MIDEM"というレコード業界主催のイベントがあり、フロリダから急遽カンヌに飛んでライブを行なったらしい。当時のゲッツ・レギュラー・バンドのメンバーなのかどうか勉強不足で分らないのだが、このライブのサイドメンがどうやらフュージョンをやっているメンバーらしいのだ。(フュージョンについてはホントに何も知らないので、違っていたらゴメンナサイです。)これが、ゲッツ・ファンには最高のお宝なのである。ゲッツは60年代の終わりからチック・コリアをメンバーに加えることにより、新しいトレンドを掴んでいたのだろう。以前に紹介した1972年のライブ盤"Portrait"では、既にリターン・トゥ・フォーエヴァーの世界に近づいていた。それが、1980年の本作品では、ゲッツも立派なフュージョンになっている。「節操がない」と言うと身も蓋もないが、節操のなさがゲッツの魅力なのだから仕方ない。何をやっても卒なくこなす、それが天才スタン・ゲッツなのだ。このセッションは様々な廉価盤レーベルから発売されており、8曲収録されているのが一般的らしい。残念ながら私の持っているCDにはたった5曲しか収録されていないのだが、"Heart Place"、"Kali-Au"、"Chappaqua"がフュージョンっぽい曲で面白い。ショーターの"Lady Day"が私のCDには入っていないのだが、この曲についても興味津々なのである。"Billie's Bounce"というバップナンバーも演奏されているが、こういう曲は逆に全く面白くないところが、ゲッツの変わり身の早さなのかもしれない。普段は「バップ命」の猫麻呂ですら「フュージョン曲の方が面白い」と思うのである。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Stan Getz / Live (Who's Who in Jazz)
2006年01月14日
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1982年のパリでのライブ録音。この時期のゲッツは、コンコード・レーベルに"Pure Getz"を始めとする大人のジャズとでも言うべき録音を残しているが、それらのライブ版がこの作品で楽しめる。ライブ録音とは思えない程録音が良いのが嬉しい。いきなりフランス語でのMCから始まり、気分はすっかりパリである。"めるしぃ、ぼぉくぅ・・・"しか分らないのだが、そんなことは気にしない。そう言えばゲッツの鼻に抜けるような音色はどことなくフランス語だなー、などと全く根拠のないことを考えながら聴いている。この時代のゲッツは既にピークアウトしてしまっている。1950年代のカミソリのような切れ味もすっかり鈍ってしまい、「天上人」から「ただの人」に成り下がってしまった、とも言える。音色もかなり荒っぽくなってしまったようで "Blood Count"ではちょっと痛々しい。それでも、"Un Grand Amor"のテーマの吹き方や"Blue Skies"のエンディング等で「さすがゲッツは違うね!」という瞬間がたまにやってくる。このライブ、曲がいいのも魅力の一つだ。ピアノのマクニーリー作曲の"On the Up and Up"と"I Wanted to Say"がとても良い。ゲッツがいなくても、テナーサックス+リズム・セクションとして十分に楽しめると思うが、ゲッツのバックにしてはヴィクター・ルイスのドラムはちょっとうるさいかもしれない。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Stan Getz / Live in Paris (Dreyfus)
2006年01月13日
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永らく入手困難が続いていたこのCDが最近になって再発された。初期のホレス・シルバー・クインテットの録音で、ブレイキーとのジャズ・メッセンジャーズを離脱した直後のものである。1956年ものであり、ドナルド・バードとハンク・モブレーという美味しいフロント陣のセッションと、ジョー・ゴードン(渋いねー)とケニー・クラークの参加したセッションとがカップリングされている。バード&モブレーのセッションは、同時期のコロンビア盤ジャズ・メッセンジャーズとほぼ同じ顔ぶれだが、ドラムの違いからか、かなり上品な雰囲気となっている。バードがどことなくよそ行きの吹き方なのが笑えるが、全体的には良く出来たセッションだ。"The Night Has A Thousand Eyes"でのいけ好かないバードを堪能して頂きたい。一方で、ジョー・ゴードン&ケニー・クラーク・セッションは、ゴードンが相変わらずの熱い演奏なのが良い。"To Beat or Not To Beat"ではオーバー・ブロウ気味で空回りしているようだが、"Shoutin' Out"での吹きっぷりはお見事である。モブレーに関しては、どちらのセッションでもモッサリ感が強く、この時代のモブレーが好きな人には堪らない演奏だろう。シルバーについても、BNでのファンキーさはあまり全面に出てこないが、演奏に気品があって良い。BN時代とは一味違ったシルバー・クインテットの原点のような演奏が、この作品の魅力だろう。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Horace Silver / Silver's Blue (Epic)
2006年01月12日
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ベスレヘムの1000円シリーズで、チャーリー・マリアーノの2作品が登場した。ワンホーンの"Charlie Mariano Quartet"の方が有名だとおもうが、今日のCDは3管編成でにぎやかにやっている方の作品だ。もちろん、マリアーノをお目当てに聴くのであれば、ワンホーン作品のもう一方の作品の方が絶対に良い。しかし、この3管編成のセッションでは、他のホーン陣も楽しみたい。フランク・ロッソリーノのトロンボーンは言うまでもないが、ステュ・ウィリアムソンのトランペットが渋くて良い。ジャック・シェルドンやドン・ファガーキストのようなテクニシャンではない分だけ、しみじみとした味わいがある。この作品では、マリアーノのテナーサックス演奏という珍しいものが聴ける。この演奏はとても上品とは言えない演奏なのだが、マリアーノの演奏ということだけで我慢して聴いている。まぁ、このくらいは多めに見よう。バラードの"I Should Care"にも挑戦しているのだが、どうもフレーズがアルトサックスそのまま、というのが可笑しい。まぁ、普通に買うなら"Charlie Mariano Quartet"であり、モノ好きな人はあわせてこの作品も聴いてみる、というのが良いだろう。猫麻呂ポイント:★★★☆(3.5)Charlie Mariano / Charlie Mariano Plays (Bethlehem)
2006年01月11日
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以前はあまり好きになれなかったドナルド・バードが最近好きになってきた。どうしようもないダサダサなところがあるし、音がヘナっているときは「トタンペット」とでも形容したいような情けなさ。しかし、ツボにハマったときのバードはまさに神の降臨であり、ハードバップ・トランペットの鏡だったりする。マイルスやクリフォードのように偉い訳ではないし、クロスオーバーで一山あてちゃったりするけど、根っこはカッコいいハードバップで、美しいメロディーがあると歌い上げちゃったりする。そんなバードが愛らしく思えてきたのだ。前置きが長くなったが、この作品はハンコックの参加によりバードがひと皮剥けた好演をしてしまった作品なのだ。ウェイン・ショーターも参加しているが、ショーターとバードは相性がいいとは思えない。バードにはマクリーンやモブレーのような恥ずかしげもないハードバッパーの方がお似合いで、ショーターのような小難しいサックスと一緒ではバードがいいところを見せられないからダメなのだ。しかし、1961年時点ではショーターよりバードの方が格上であり、ハンコックはバードのバンドで売り出し中の身。バードはリーダーとしてハリきった演奏を披露する。タイトル曲の"Free Form"では、バード以外のメンバーがポスト・バップに突入している中、バードひとりが苦戦する光景も見られるが、全体的にはバードが新しい感性を取り入れながらも「歌い上げてしまった」(特に"Night Flower")という嬉しい作品なのだ。こういう過渡期の隠れ家的作品を密かに楽しむのもファンの喜びなのである。ちなみに、聴いているCDはRVG-Edition盤だが、音の力が素晴らしい。東芝EMIの1500シリーズでは絶対に聴くことのできないガッツのある音である。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Donald Byrd / Free Form (BlueNote)
2006年01月10日
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ジョー・ヘンダーソン1970年のライブ録音。ウディー・ショウ目当てで購入してみた。ジョー・ヘンについてはBN盤を持っている程度で、あとは有名な"Tetragon"くらいしか持っていないのだが、知っているジョー・ヘンの曲のオンパレードでちょっと嬉しかった。ライブだから有名曲で固めてくれているのかもしれないが、こんなライブを生で見たら盛り上がっちゃうだろうなー。演奏については、ジョー・ヘンはスタジオ録音と全く違って大盛り上がり状態。愉しそうに吹きまくっている。一方、いつもクールなウディー・ショウは相変わらず仕事キッチリで、盛り上がってはいるもののハメは外さない楷書体スタイル。"Blue Bossa"や"Recorda-Me"ではどうしてもドーハムのイメージが強いためか、ショウの演奏がやや無機質に聴こえるところがある。もう少し色気があっても良かったかも・・・。このセッション、ジョージ・ケイブルスがエレピで参加しているのだが、このエレピがいい感じである。ピアノだとお堅い雰囲気になるところを、エレピの斜に構えた音色がいい感じに怪しげな雰囲気を醸し出している。ジョー・ヘンがノリノリなのは、このエレピのお陰かもしれない。重量級のライブ盤ではないが、愉しい雰囲気が伝わってくるようないい気持ちの良いライブ盤である。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Joe Henderson / At The Lighthouse (Milestone)
2006年01月09日
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フレディー・ハバードの1967年のライブ録音。パワー全開で吹きまくるハバードの音がデカ過ぎて録音で音が潰れてしまっているほど、ハバードは力で押しまくる。ただし、フレーズはハッタリだらけで「こけおどし」もいいところであり、ホントに大味なセッションなのだが、輝く音色とテクニックの限りを尽くしたこのゴージャスさはトランペット好きには堪らないはず。このCD、とにかく1曲目の"Pensativa"に尽きる。出だしのハバードの音色から圧倒されてしまう。"Pensativa"といえばBNの"The Night of The Cookers"でのリー・モーガンとの死闘が有名だが、モーガンのいないこのセッションでもハバードはやっぱりブチキレ状態だった。バトルじゃないんだから、もっとちゃんとしたフレーズ吹けばいいのに・・・とも思うが、おバカまっしぐらなところがハバードの魅力なんだから仕方ないか。このCD、録音が今ひとつ良くないだけでなく、ピアノの調律が狂っているのも気になるところ。ハバード・ファン以外は聴かない方がいいかもしれない。期待のベニー・モウピンは今ひとつ元気がない。猫麻呂ポイント:★★★☆(3.5)Freddie Hubbbard / Fastball (Hyena)
2006年01月08日
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モンクの子守唄・・・とでも言ったらよいのだろうか。スローな曲で固められたモンクのソロ・ピアノ集(1曲だけコルトレーン入りのカルテット演奏あり)。スタンダードとモンク曲がほぼ半々なのだが、スタンダードがモンクの曲のように聞こえるから、あら不思議。コロンビアの「ソロ・モンク」は、どこか皮肉っぽい感じが強いが、このリバーサイドのソロでは曲に対して真直ぐに弾いているのが特徴。全体的に集中力や精神力を感じる演奏だが、特に"I Should Care"は強烈な緊張感を持って弾かれているように聴こえる。信じられないくらい遅いテンポで弾いているため、音と音の間が長いのだ。ピアノがなっている時間よりも無音の時間の方が長いのではないか・・・と思ってしまうくらいだ。この緊張感、どこかベートーベンのピアノソナタを弾くバックハウスに近いものがある・・・なんていうのは言い過ぎかもしれないが、ジャズの世界でここまで緊張感があるのは珍しい。ボーナストラックでは"'Round Midnight"のとり直しテイクが収録されており、モンクが音を探りながら何度も試行錯誤を繰り返して音楽を作り上げているのがわかる。何だかクリフォード・ブラウンのストリングス・セッションのような話だ。こんな緊張感のあるモンクのピアノで眠れるかどうかは分らないが、案外気持ちよく眠れるかもしれない。これで、最後にモンクのピアノで「蛍の光」が入っていれば最高なのだが・・・。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Thelonious Monk / Thelonious Himself (Riverside)
2006年01月07日
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マイルス・バンドを辞めたチック・コリアとデイブ・ホランドが、こともあろうにアンソニー・ブラクストンを加えたユニット「サークル」を結成し、フリー・ジャズをやろうとした問題作。結局、知的なコリアと痴的(これ、褒め言葉です)なブラクストンとはソリが合わず、短期間で崩壊したらしい。取りあえず、簡単な紹介をすると、こんな感じだろう。中身はというと、「新主流派・ミーツ・フリージャズ」という、そのまんまな感じ。コリアとホランドのような優等生が、勉強はできるのに不良になってしまった問題児アンソニー君に連れられて、夜な夜なバイクに乗ったりタバコを吸ったり・・・というワルい世界を体験してみたものの、やっぱりシンナーには手を出さなかった。この越えられない一線を巡っての駆け引きが最高!などと書くと、全くのウソになってしまうのだが、コリアとブラクストンの掛け合いは、今となっては新鮮な感じがする。しかし、実は最大の聴きどころはドラムのバリー・アルトシュルとブラクストンとの掛け合いや、コリアとアルトシュルの掛け合いではないか、と思う。この作品、アルトシュルがブラクストンやコリアの演奏をよく聴いて、見事に合わせているのが感動的なのだ。こういうドラマーはどんなスタイルでも気持ちよく聴ける。"73°Calvin(Variation-3)"や"Toy Room Q&A"での演奏が良かった。実は、この作品を聴いて、チック・コリアのイメージが一変してしまった。こんな硬派なピアノを弾く凄い人だったとは・・・。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Circle / Paris Concert (ECM)
2006年01月06日
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スタン・ゲッツのコンピレーションなのだが、このコンピレーションを侮ってはいけない。何と、1949年-1951年という狭いレンジに絞ったコンピレーションなのである。音源はスレスティッジ、ルースト、メトロノームという、超まいうーな時代のゲッツ名演集なのだ。ゲッツが一番美味しかった時代はボサノヴァ時代ではなく、やはりこのクール時代だと思う。こういうコンピレーションをクルマに載せてドライブするのも愉しいだろう。問題は、この時代のゲッツが好きな人なら、ほとんど知っている演奏ばかりだろうということだ。私の場合は、幸か不幸か、メトロノーム音源を持っていなかった。こういう人だったら、この廉価を買う意味はある。なんたって、1500円前後の価格で24曲入りというお特用盤なのだ。また、この廉価版は、実は案外音質が良い。ニッパー君のネットCDショップによれば、24bitリマスター音源を使っているらしい。それに、おフランス製のジャケットデザインがおしゃれだ。こういうコンピレーションは入門者用ではなく、実はマニア用なのではないか・・・という気がするほどである。普段はコンピレーションをバカにしているのだが、このコンピレーションは悪くない。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Stan Getz / From Long Island to Stockholm (Saga) 01 Long Island Sound (1949) 02 Crazy Chords (1949) 03 Too Marvelous for Words (1950) 04 What's New (1950) 05 Intoit (1950) 06 You Stepped Out of a Dream (1950) 07 My Old Flame (1950) 08 On the Alamo (1950) 09 Yesterdays (1950) 10 Hershey Bar (1950) 11 Tootsie Roll (1950) 12 Strike Up the Band (1950) 13 Imagination (1950) 14 Split Kick (1951) 15 It Might As Well Be Spring (1951) 16 The Best Thing for You (1951) 17 Ack, V?rmeland Du Sk?na (Dear Old Stockholm) (1951) 18 S'Cool Boys (Standinavian) (1951) 19 Night and Day (1951) 20 Flamingo (1951) 21 I Only Have Eyes for You (1951) 22 Prelude to a Kiss (1951) 23 I'm Getting Sentimental Over You (1951) 24 Don't Be Afraid (Don’t Getz Scared) (1951)
2006年01月05日
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ピアノ2台の共演というものにはゴージャスさを感じる。これがトランペット2本(正直、うるさい)との大きな違いだが、会場設営者の立場としては、ピアノ2台を調達するのは大変であり、トランペット2本は演奏者が勝手に持ってきてくれるので何もしなくて良い、という違いがある。そんなどうでもよい話は置いといて、ピアノ2台で共演する場合、恥ずかしながらどっちがどっちだか分らなくなってしまうことが多いのだ。これがホーン奏者であれば必死になって聞き分けるところだが、ピアノに関しては、何となく楽しい気分に浸りたくなってしまうのだ。ケニー・バロンとバリー・ハリスは比較的スタイルの違いがハッキリしている方であり、丁寧に聞分けようと思えば出来ると思う。しかし、このCDではあえてそんなヤボな聴き方はしたくない。2人のピアニストが一緒になってひとつの音楽を作っている、というありがたさを味わいたいのだ。2人ともアクの強いタイプのピアニストではないので、溶け合うサウンドが「まいうー」なのである。しかも、サポートするのがレイ・ドラモンド(b)とベン・ライリー(ds)であり、旨味を上手に引き出してくれる。どの曲も美味しいのだが、"Embraceable You"のようなトロトロ系の曲が特に気持ち良かった。録音もかなり良く、ベースとドラムの音が適度に弾けてくれるのが心地よい。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Kenny Barron - Barry Harris / Confirmation (Candid)
2006年01月04日
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コニッツとマーシュが、何故かビル・エヴァンスと共演しているライブ盤(1959年)。本当は、御大レニー・トリスターノが弟子のコニッツとマーシュを呼びつけておいて、自分はトラにエヴァンスを立ててバッくれるという、信じがたい理由があって偶然に成立してしまったセッションらしい。さすがはトリスターノ大先生、やることがエグい。ライナーによると、トリスターノがコニッツのソロをカットしたこの歴史的なセッションの音源を発売していたらしく、コニッツは腹を立てていたらしい。それが、1994年になって、ようやく完全版としてヴァーヴから発売された、という経緯があるようだ。トリスターノと袂を分ったコニッツのソロをカットし、愛弟子マーシュのソロだけ残すとは、やはりトリスターノ大先生のやることは相当エグい。内容としては、コニッツとマーシュは全盛期だけあって絶好調であり、息もピッタリ合っている。問題はビル・エヴァンスだ。コニッツ、マーシュ、その他メンバーは、リーダーの勝手気ままな振る舞いにかなりご立腹だったはず。そんな状況に、いきなりトラを頼まれて現場に行って、自分のスタイルで演奏をするなんてことは、普通の人間には出来ない。演奏予定の曲を確認しながら、目立たぬように適当に合わせておく、というのがトラの鉄則。当然ながら、いつもの華麗なエヴァンス節は極力控えて、トリスターノっぽい弾き方も入れながらライブ終了まで大人しくする訳である。従って、エヴァンスを期待して聴いてはいけない。エヴァンスの猫を被りっぷりを意地悪に観察する・・・というマニアックな聴き方が良いだろう。しかし、この作品はあくまでもコニッツ&マーシュが主役なので、この二人のファンにとっては本当にありがたい作品に違いない。このCDはどうやら廃盤になっているらしいので、中古屋で見かけたら即ゲットしないと後悔するだろう。猫麻呂ポイント:★★★★☆(4.5)Lee Konitz / Live at The Half Note (Verve)
2006年01月03日
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こういう超マニア向けなCDが(紙ジャケで)再発されてしまう日本という国は、ホントに素晴らしい国だと思う。こんな国は日本とスペインしかない。ハル・シェイファーというピアニストについては、恥ずかしながら、実は何も知らないのだ。それなのに何故このCDを買ったのか・・・という疑問はごもっともなのだが、ここは「嗅覚」や「神の啓示」という領域に近く、「このCDが私を呼んでいたのだ」という意味不明の説明となる。もう少しマシな説明をするならば、BMGファンハウスから再発されたRCAのピアノものシリーズ(紙ジャケ)は希少価値が高いだけでなく、マニア向けの面白い作品が多い。しかも、ここで入手しておかなければ一生後悔する可能性が高いのは、ほぼ間違いない。気に入らなければ売れば良い、という潔さがジャズ・マニア道には重要であり、CDラックの飽和状態へと導くのである。内容については、好き好きかな・・・といったところ。ジャズ・ピアニストとしてはセンスも良いし腕も立つ。選曲も良いし、サイドのジョー・モンドラゴン(b)とアルヴィン・ストーラー(ds)のサポートも良い。ハッキリ言えば、1点を除いて「名盤」と呼ぶにふさわしい内容なのである。その問題の1点というのが、「お戯れが過ぎる」という点なのだ。おもちゃのピアノのような楽器を使ってみたり("Betwee The Devil and The Deep Blue See")、セレステを弾いてみたり("Thou Swell")と、とにかくバカっ早く弾いてみたり("Have You Met Miss Jones?")と、どうも落ち着きが無いところがあるのだ。才気溢れてヤリ過ぎてしまったのだろうが、映画音楽やクラシック界に行ってしまうタイプにはこの手の人間も多い。このシェイファーがその後どうなったかは知らないが、ジャズの世界からは消えてしまったのではないか・・・と勝手に推測している。良くも悪くもこのCD、見つけたら即ゲット(理想は中古で1500円以下)をオススメしたい。こういうCD、持っているだけでも楽しいジャズ・マニア生活が送れるだろう。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Hal Schafer / Just Too Much (RCA)
2006年01月02日
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元日もあっという間に終わってしまった。今年のウィーン・フィル・ニューイヤーのヤンソンスは良かったなァ・・・とマッタリしている場合ではない。ブログを書かねばならないのだ。今年最初に聴いたCDは、昨夜の東急ジルベスター・コンサートの酷さを中和するためのCDだったので、実はクラシックだった。朝起きて、ブログ・ネタを心配しつつも最初に聴いたCDが、このパット・モラン。12月に東芝EMIがCCCDの罪滅ぼしに出したという噂(?)の超廉価盤(1000円)ベツレヘム・シリーズの1枚だ。随分と前振りが長くなったが、このパット・モラン作品は、カルテットによるボーカルにホーンセクション付きという、盆と正月が一緒に来たような豪華さなのである。まさに元旦に聴くには相応しい。参加しているホーン陣が渋く、トニー・オルテガ(as)、サム・モスト(fl)、アール・スウォープ(tb)という、その筋ではおなじみの面々には、「こんなところで会うとは奇遇ですなぁ」という趣きがある。また、ベヴ・ケリーの存在も女性ヴォーカル好きには堪らない(私にはよく分らないのだが)のだろう。しかし、注目はやはりパット・モランのピアノにあると思うのだ。例えば"Lover Man"や"It Never Entered My Mind"でのモランのピアノ、やや硬い感じがするが、音のハリといいスピード感といい、歌を唄っている場合ではないくらい「スゴ腕」のピアニストなのである。モランはこの後早々にジャズ界を去ってしまったらしいのだが、このままジャズ・ピアニストとして活動を続けていれば、エヴァンスの影響なども受けながら大化けして面白い作品を数多く残せたかもしれない。いやー、残念。普段はヴォーカル入りを滅多に聴かない猫麻呂なのだが、こういう楽しい作品は嫌いではない。こんな音楽をライブで聴いてみたいものだ。猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)Pat Moran Quartet / While at Birdland (Bethlehem)
2006年01月01日
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