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映画「麗しのサブリナ」で、オードリー・ヘップバーン扮するサブリナが恋に破れ、「世界一の料理学校に行きなさい」と言われて通ったフランス料理の学校が、私の街にも作られることになった。で、フランスから会長がやってくるというので、その会見に出る。教えるのはレシピではなく、レシピに息づくフランス料理の本質。たとえばこの学校で、トマトとナスと鶏肉でつくる料理のレシピを学んだ生徒は、トマトがないとき代わりに何を使ったらおいしい料理が作れるか、インスピレーションを発揮できるようになるんだって。なるほどね。家族と囲んだあたたかな食卓の風景は、大げさじゃなくわたしの人格の根幹を形づくる重要な要素になっている。幸せの原風景と言ってもいい。だから大人になった今も、大事な人とごはんを食べたりお茶をのむ時間を、わたしはことさら大切に感じるのだろう。わたしは根気がないから料理人にはなれないけど、何らかの形で、「たべること」が人びとを幸せにする手助けができたらいいと思う。この街に来て見つけた、今後のわたしのテーマのひとつ。
2003.11.28
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秋のせいだろうか。このところ何だか疲れやすくて、休みがとれると日がな一日死んだように眠ってしまう。夢も見ない。はっと目を覚ますと、窓の外が暗くなっていることも少なくない。そう言えば吉本ばななの短編に、そんな話があったな。一日中、ひたすらに眠る女性の物語。白河夜船。圧倒的に睡眠が足りない生活を送っていると、睡眠の大切さということをまじめに考えるようになる。きちんと眠らないと、無気力で悲観的で怒りっぽい、ものすごくいやなやつになってしまう。ごはんもおいしくないし、頭もはたらかない。お肌もざらざらする。一方、短い時間でいかに効率よく眠るかということも重要な問題だ。寝る前にあたたかいはちみつレモンを飲んだり、ゆっくりおふろにつかってみたり。何と言ってもいちばん大事なのは、明日の仕事を思い切って頭から追い出すこと!どこかの雑誌に載っていたけど、不眠や睡眠不足で悩む女性はとても多いらしい。みんな、どんな工夫をしてるのかしら。よりよい眠りへの探求はつづくのです。
2003.11.24
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小川洋子「博士の愛した数式」を読む。言葉をひとつひとつ、愛おしむように選んでいるのが伝わってくる物語。小川洋子の小説は「妊娠カレンダー」と「ホテル・アイリス」しか(たぶん)読んだことがないけれど、彼女にとって小説を書くということは、博士が数学の証明を完成させるのと同じように、たとえるならひとつの理想型を求めてらせん階段をのぼっていく、静かで気高い道程なのだろう。そしてその道のりの中で「博士の愛した数式」は、完成型に到達する一歩手前の、美しさと危うさを兼ね備えた最高傑作のひとつと呼ばれるようになるだろう、という気がする。すてきな小説に理屈はいらない。博士の限りないやさしさと物語の美しさに、ぜひ触れてください。
2003.11.16
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いよいよ体調がわるく(というかたぶん90%極度の寝不足)、先輩に電話をして一日休ませてもらうことになる。一日だらだらして、ぼうっと音楽を聴いたりして、心も身体もずいぶんラクになる。思い切って休んでよかった。いつもこういう状態だったら、仕事も楽しくできるんだけどな。さて、明日もいい仕事するぞ!
2003.11.14
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佐藤多佳子「黄色い目の魚」を読む。絵を描く男の子。絵をみる女の子。そして海。2回、読み返した。甘ずっぱく、切なく、きらきらしていて、私の心のいちばん奥の引き出しに鍵をかけてしまってある原風景のスケッチを見るようだった。具体的に何というわけではないけれど、大切なことを忘れそうになったら、昔のアルバムを見るようにこの本に帰ってこよう、と思ったのでした。教えてくれて、どうもありがとう。
2003.11.08
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