《櫻井ジャーナル》

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巣鴨信用金庫
店番号:002(大塚支店)
預金種目:普通
口座番号:0002105
口座名:櫻井春彦

2011.08.07
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 アメリカの財務省証券(アメリカ国債)に対する格付けを「スタンダード・アンド・プアーズ」なる民間企業が下げたと話題になっているのだが、アメリカの経済状況が悪化していることは昨日今日に始まった話ではない。今回の騒動は近づく大統領選挙も絡み、いわゆる「債券自警団」がアメリカに矛先を向けただけのことだ。

 問題の本質は、富が偏在する仕組みを作り上げてきたことにある。その結果、ごく一部の富裕層や大企業に資金が滞留して「カネ余り」と呼ばれる現象が起き、その一方で大多数の国民は貧困化しているのが現状だ。金融機関の「投資銀行化」が進んでいるため、人間が実際に住んでいる社会へ資金を供給することも難しい。多くが投機市場(カジノ)へ流れてしまうからである。

 つまり、問題を解決するためには再び証券業務と商業銀行業務を分離し、ファンド(投機筋)の資金集めやタックスヘブンの監視と規制を強め、富裕層や大企業に対する課税を強化する必要もある。富裕層や大企業に対する優遇措置などはもってのほかだ。こうした動きを債券自警団は警戒しているのだろう。

 今回の騒動に対して中国はアメリカの「借金体質」に懸念を表明、 ロイター によると、「軍事費や社会保障費の削減によって借入依存体質を改める」べきだとしている。さすが「新自由主義経済」の中国。経済構造そのものは問題にしていないようだ。ただ、ドルに替わる新たな準備通貨を求めているが。

 ところで、中国が新自由主義に舵を切ったのは1980年代から。「マーケット教」の教祖であるミルトン・フリードマンが中国を訪問したのは1980年であり、その8年後にフリードマンは妻のローザとともに再び中国を訪れ、趙紫陽や江沢民と会談している。

 ちなみに、 日本の政府高官 は財務省証券について「魅力的な投資対象」だと発言、「格下げ」があってもアメリカ国債への信頼は変わらないとしている。何があっても強うそうな相手(アメリカ)に媚びへつらうようだ。

 これまで日本の支配層は財務省証券を買うことでアメリカの放漫財政を支え、アフガニスタンやイラクへの侵略戦争を可能にしてきた。ユーゴスラビアへの軍事介入も偽情報に基づくものであり、実態は侵略だ。この介入で「独立」させたコソボの支配層が麻薬業者であり、臓器の密売にも手を出している疑いが濃厚だ。



 福島第一原発の事故で、政治家、官僚、大企業経営者、学者、マスコミが原子力は安全という神話を作り上げたことが明確になったわけだが、このグループのでっち上げた神話がこれだけのはずはない。いくつもの神話をつくることで富裕層や大企業に富が集中する仕組みを作り、年金、健康保険、学校制度などの社会基盤を破壊していると考えるべきである。





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最終更新日  2011.08.07 16:11:47


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