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著者の加藤伸司さんは東北福祉大学の教授だそうで、もともとは臨床心理士さんのようです。日本老年精神医学会理事などを勤めていらっしゃいますから、斯学の権威なのでしょう。 しかし、この本は「徹頭徹尾、認知症患者は自分の現在の状況がわからないから不可解な行動をとるのだけれど、患者本人からすれば合理的であり、無理のない行動なのですよ」「だから叱ったり、諭したりしないで、いっしょに苦しみを分かち合いましょうね」ということを言うだけです。20のケーススタディはすべてこの調子なので、本を読んでいるだけの読者は、なるほどと思うかもしれませんが、お舅さんに「うちの嫁は食事を食わせてくれない」とふれまわられ、便をあちこちに塗りつけられる「お嫁さん」たちにとっては、何の解決にもならないのではと思います。 とはいえ、薬で眠らせてしまえ、おとなしくしてしまえと僕は言っているのではないのですが、もう少し、介護者の側に立つ思想があってもいいのではと思います。このところ、パーセンセンタードケアとかいって、患者さん中心思想が隆盛を極めていますが、認知症は一人に障害をもたらすだけでなく、家族全体・共同体全体に障害をもたらすものと考えた方がいいのではと思います。 むろん解決策の提示なんてできないのですが、それこそ、家族家族にあった、処方(薬だけでなく生活環境やら人間関係やらまでを視野に入れた介護・医療の在り方のことです)が求められているのではと思います。 まあ、あまり値段(定価1500円)に見合った内容ではありません。 さらに、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症のケースがありません。(それらしいのはあるのですが・・)【送料無料】認知症になるとなぜ「不可解な行動」をとるのか
January 24, 2011
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今週も忙しかった!11日に20km走っただけだった。で、15日の今日、昼2時ころからジョギング!竹橋まで5kmをゆっくり走る。少し体があったまってきた。竹橋から、皇居をいつも通り反時計回り(いまはこれが皇居ランナーの常識というかルールになっているのですが、相変わらず反対回りの人がいます。まあ、「健全な精神は健全な肉体に宿れかし」ということで、筋肉馬鹿はどこにでもいるものです。)でゆっくり走る。一周5kmを30分かけました。次の週は少しスピードアップ、でもまだまだ体ができてなくて27分くらい。三週目は500mくらいを極端にスピードを落として、フォームの点検に費やしそれから、やおらスピードアップ、やはり26,7分でした。まだまだ1年半前にあたり25分でコンスタントに3周できたスピードには戻りません。それから、ややスピードを落として自宅に向かいました。本日の走行距離25kmです。30km位は走ろうと思ったのですが、もう少し走りこむ必要がありそうです。
January 15, 2011
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つい先日、「クリスマス・ストーリー」で健在ぶりを確かめたばかりのカトリーヌ・ドヌーブの映画がまた来ました!しかも、業師フランソワ・オゾン監督による、題名も「しあわせの雨傘」です。(原題はPotiche 飾り物です。映画の中の訳でいうと「飾り壺」かな?)本当に素晴らしい映画です!映画をくだらないくらい映画っぽく撮っています!本当に意味でフランス映画になっています(つまりフランス映画らしさをも監督は作り上げているわけですね)。主人公はスザンヌ・ピュジョル(カトリーヌ・ドヌーブ)、夫が傘の工場を持ち(この工場はスザンヌの父が経営していたのを持参金として夫のロベールに渡したものです)、ワンマン社長として辣腕をふるっています。スザンヌは家事と詩を作るだけに「幸せを見出している(ことにしている)」専業主婦なのです。一方、夫は秘書のナジェールを公然の愛人としており、また息子は芸術家気どりで工場の経営には全く興味なく、娘は夫と離婚しようと思っています。 そんなとき、工場で勃発したストを握りつぶそうと乗り込んだロベールに虚血性心臓疾患の発作が・・・・。 スザンヌは、市長で共産党員であるババンに、労働者と夫との間の仲裁に入ってもらおうとするのですが・・・。 やがて、スザンヌがいやいやながらも社長となり、あろうことか経営手腕を発揮し・・・。 「飾り壺」が「飾り壺」でなくなったとき、夫や周囲の人間は・・・。 ラストのドヌーブの歌が見事です。 ババン役にジュラール・ドパルデューが出ています。夫のロベールはロコント監督の「親密すぎるうちわけ話」のファブリス・ルキーニ、さらに息子ローラン役にはダルデンヌ兄弟映画に出ているジェレミー・レニエとなんとすばらしいキャスティングでしょう。 それにしても、ある種、女性映画といっていいこの映画、さすがオゾンだなっと感心しました。 お勧め映画です。
January 11, 2011
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1月10日成人の日(古い人間なので15日が成人の日という固定観念があるせいか、10日が何で休みなのかいつもわからなくなります)に午後1時ごろからジョギングしました。久しぶりに皇居でもと思い、自宅から5kmのジョギングで竹橋へ。この時点で、左足が重い!でも、ゆっくりいこうと反時計回りに紀伊國坂を上っていって、半蔵門に着くころには足の調子もよくなりました。桜田門あたりでは足も軽くなり、もう一周とも思ったのですが、今日はいつもと違って、お茶の水を回っていこうと思っていたので1周でやめて、竹橋からお茶の水方面へ走りました。このあたりも坂がたくさんあって楽しいですね。そうです、湯島天神に行く用事があったのです。正月は大混雑で行列に並ぶのもいやになるほどだったのです。この日はそれが、行列も数人待ちくらいの規模でした。我が家の一員君の受験が近いので天神様にお願いして、お守りを購入して、裏の階段を下って川越街道(春日通り)に出ました。そして、そのまま不忍池から不忍通りを走り、このところのコースです。根津、千駄木、本駒込、上富士上、そして護国寺に向かうところで、再び春日通りに交差してジョギング終了です。本日の走行距離は20kmでした。要した時間は2時間10分ほど。もう少し早くならないとね。とは思いますが、今の時点ではこんなもんでしょう。
January 11, 2011
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「妊娠した男 催眠セラピストの7つのカルテ」ディードリ・バレット著は催眠療法医としての著者の経験を淡々と記録したものです。日本語訳は1999年ですが、おそらく原書も1998年位に刊行されていると思われます。 この時代、アメリカでは「多重人格」という病気があらたに「再発見され」「人口に膾炙されて」いました。1973年の「シビル」(「失われた私」)を契機として1980年代のアメリカでは、次々と催眠セラピストによって、性的虐待の記憶を取り戻した人々が両親を訴えたのですが、その後判明したのは、それらのうちの少なからぬ例では、催眠の過程で偽の記憶が植え込まれてしまうことでした。ですから1980年DSM-IIIというアメリカ精神医学会の診断基準に載るまでになった多重人格もDSM-IV-TRでは解離性同一性障害と病名が代わり、つまりはよりまじめに取り扱われるようになっています。この本の中でも解離性同一性障害(当時は多重人格)と思われる症例が一例ならず現れますが、この著者はそれをセンセーショナルに取り上げるのではなく、あくまでも症例を解釈する時の可能性の一つとして多重人格を取り上げます。この態度は非常に好感が持て、そのために、本書の現実性がいや増しています。いったいアメリカでは催眠療法を用いた治療が広く行われているわけですが、著者はさいごに、きちんとした資格をもったセラピストにかかるように読者に警告しています。なるほど、アメリカでもそうなのですね。 日本では、催眠療法は行われていても極めて少数のはずです(学会の年次集会のポスターを見たことはあります)。 もう少し勉強してみたくなりました。
January 10, 2011
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神の裁きと訣別するため1896年に生まれて1948年に死んだアントナン・アルトーのラジオ放送のためのドラマ「神の裁きと訣別するため」と、同時に録音されるはずであったものの録音されなかった「残酷劇」、さらに「ゴッホは狂人ではなかった」ことを自らの9年間の精神病院での体験をもとにつづった(というより謳い上げた)「ヴァン・ゴッホ」が入っています。例によって、ドゥルーズの邦訳などで知られる宇野邦一さん、鈴木創士さんによる翻訳なのですが、前半の「神の裁き」と「残酷劇」は読みやすいのですが、「ヴァン・ゴッホ」は原文がそうなのか訳のせいなのか、意味不明、主語はなんなのか、どこに文章がかかっているのかもわからない有様です。 まあ、「神の裁き」を読みたかったので満足なのですが。 ドゥルーズ=ガタリの「器官なき身体」の言いだしっぺであろう、アルトーの言葉を読みたかったわけです。 「人間に器官なき身体を作ってやるなら、 人間をそのあらゆる自働性から解放して真の自由にもどしてやることになるだろう。 そのとき人間は再び裏返しになって踊ることを覚えるだろう。 まるで舞踏会の熱狂のようなもので この浦とは人間の真の表となるだろう。」 なんともまあ、激しい文章です。 アルトーを宇野さんはその解説で「狂人」ではなかったと擁護していますが、「狂人」とは何かということを考えると、これはこれで立派な「狂人」でいいではないですか? 常識にまったくとらわれず新たな人間の存在の地平を指し示しながら踊り笑う狂人としてはいけないのでしょうかねえ?!
January 7, 2011
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咋年推薦した超B級映画「マチェーテ」に勝るとも劣らないばかばかしい映画です。「マチェーテ」がエログロナンセンス風味のアクションものといったら、この「キック・アス」は青春映画+マスクマン・ヒーローもの+エロ映画+マトリックスといったところでしょうか?はてしなくB級映画です。それだけに、何も考えず笑うことができます。ニコラス・ケイジが出てますが、彼のヒーローもの好きもそうとうなものですね。主人公デイブが変身(といってもウェットスーツを着るだけ)するキック・アスよりも、ヒット・ガールという名の、小さな女の子でありながらバタフライナイフのプレゼントに狂喜し、悪人を斬って斬って切り(斬り)まくるもう一人のマスクマン(マスクガール)の方がかっこいいです。特に、この娘が悪人に反撃された時の口やら顔やらを歪めるところがセクシーです。それに比べると、ニコラス・ケイジ扮するビッグダディは所詮、バットマンみたいなもんで少し影が薄かったですね。 最後の、悪人のビルに乗り込んでヒット・ガールが大活躍する場面は、マトリックスのワイヤーアクションを久々に堪能した気分です。 何も考えなくていい映画を見たい人にお勧めです。下品ですので要注意ですが。
January 5, 2011
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箱根駅伝往路、見ました。柏原すごいですね。ちょっと、嫌いなタイプの顔ですが(すみません、あくまでも僕の印象です)。でも、あっという間に首位を走っていた早稲田を抜き去ると、あとはひとりで走り続けました。僕はマラソンとか駅伝とか本来好きではないのですが、今回は見始めたら(実は最初から見てしまったのです)、止まりませんでした。いや、この日のために走りこんでいるのは全員同じなのに、結果がすべてというのは残酷ではあります。で、終わってから、このところ走る10kmコースをはしりました。途中、湯島天神によってお札でもと思ったら、参拝の列がすごい!!並びませんでした。そのまま不忍通りに出て、根津に通りかかると、ここでも根津権現に参拝したのでしょうか、歩道を歩く人数がいつもより多いです。いつもとちがって道灌山のほうに遠回り。我が家の家族の一員君が受けるという学校の前に行き、そこの校舎に掲げてある校章を携帯電話の写真でパチリ。一員君にもがんばってほしいものです。そして、不忍通りにもどり、上富士から東洋文庫、小石川高校の横を走って、帰りました。今日はいろいろ遠回りをしたので12kmです。明日あたりはジョギングは一休みして、映画でも見たいものです。
January 2, 2011
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あけましておめでとうございます。昨年は仕事が忙しく(というか職場で本来の仕事以外の雑事をいろいろ押しつけられました)走ることがかないませんでした。夏はほとんど走ることができず、秋もぶっつけ本番で「文の京3時間マラソン」「葛西公園エコージャーニー4時間マラソン」を走り、その後も練習をせず、「つくばマラソン」「那覇マラソン」を走りました。タイムは散々で、わらっちゃうほどのタイムなのですが、さすがに「練習時間は裏切らない」ですね。今年は、もう少し走ろうと思います。というわけで、大みそかに10km、元日の夜にも10kmを走りました。皇居に行くと、混んでいるのは明らかなので、川越街道と不忍通りが交叉する、護国寺の上から走り始め、後楽園、本郷三丁目、湯島神社裏を走り、アメ横手前で左折して不忍通りに出て今度は根津、千駄木、白山、そして大塚三丁目と1周10kmのコースを走りました。 適当な起伏もあり、結構飽きません。10から11kmくらいの距離というのも「きりがよくて」いいですね。今後、30kmなら3周すればいいので、そういう風に使おうと思います。今年はまず、荒川30km、つぎにベアリス30km、そして三浦海岸ハーフマラソンがあります。その後はかすみがうらマラソンが控えています(東京マラソンは結局落選。10万円を払うと走ることができるチャリティコースができましたが、そこまでして走るべきなのかどうか、考えました)。ときどき、だれかと話をしながら走りたいなと思うこともありますが、結局一人で色々なことを考えながら走ることになるのだろうなと思っています。みなさま、今年もよろしくお願いします。
January 1, 2011
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