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本日ご紹介するのは「モンキシロシャチホコ」。本種は、やや標高高めの山地に生息するシャチホコガの一種で、成虫は夏に出現します。漢字では「紋黄白鯱」と書き、その名の通り地色では白色ですが、翅に入る紋は黄色というよりオレンジ色に近く、更に黒い紋も付いてきます。また、胸部には、フサフサした黄褐色の毛が生えており、これもゴージャス感を微妙に醸し出しています。割と地味目な子が多いシャチホコガの仲間の中では結構美麗種の類に入ると思っており、初めて尾瀬で見かけて以来、推している蛾の一つです。なお、幼虫はいわゆる「カンバ食い」と呼ばれるものの一つで、シラカンバやダケカンバ、ミズメ等の葉を餌にしているほか、ナナカマド等の葉も食べたりします。写真の個体は、2匹でダンスを踊っているように見えますが、実は夜間に交尾中の個体で、暗闇にぼんやり映し出された姿がなかなかのものでした。モンキシロシャチホコ Leucodonta bicoloria 鱗翅目シャチホコガ科 2007年5月27日 長野県長野市戸隠 戸隠森林公園
Jun 30, 2026
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本日ご紹介するのは「Eomaia scansoria」。属名から単に「エオマイア」と呼ばれることもある絶滅した哺乳類の一種です。本種は、中生代前期白亜紀バレミアン期に生息した最初期の真獣類の一つといわれています。わかりやすく言うと、現在の全ての有胎盤哺乳類の祖先、あるいは祖先に近縁な種ということで、本種の化石がが発見された中国での名は「始祖獣」と、正にそのまんまの名前が付けられています。この写真は、中国地質科学院所蔵の模式標本で、体長10cmのほぼ完璧な姿の化石で見つかったものです。1億2500万年前の化石にもかかわらず、毛の痕跡すら残っており、とても貴重な化石の実物が見られて、イベント当時、すごく感動したものでした。Eomaia scansoria 目科未定 2008年5月15日 千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目 幕張メッセ「世界最新! よみがえる恐竜大陸」展示標本
Jun 29, 2026
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本日ご紹介するのは「ハモリダニ」。漢字では「葉守壁蝨」と書きます。本種は、植物の葉上、樹幹等をせわしなく走り回っている姿を見かけるほか、木の杭や人工物の柵や杭でも見ることができます。体長1mm程度と、小型のダニですが、特徴的な赤い体とせわしなく走り回っている行動によって、視界にさえ入れば、意外と気づく人は気づくと思います。「●守」という名は、昔から特定のものを守り続けている人や家につけられるもので、サクラを守り育てている「桜守」や堤防を見守っている「堤守」などが有名ですが、●守と名付けられている生き物としてよく知られているのはヤモリとイモリです。ヤモリは「家守」で、家の壁や天井で見られ、イモリは「井守」で、池や水田等の水辺で見られ、それぞれ家や井戸を守るという意味合いで名付けられたものです。そこで本種の「葉守」ですが、順当に考えると葉を守るということになります。実は本種は肉食性のダニですが、人や獣の血を吸うことは無く、主にアブラムシやアザミウマ、ハダニ等の害虫を餌にしています。そのため、生物農薬として扱われるほどの益虫であり、葉を害する害虫から守るという意味で名づけられました。写真の個体もコナジラミという半翅目の昆虫を捕食しているものですが、ともに大きさ1mm程度というミクロの世界の出来事で、ハモリダニとしては単に生きるために餌をとるという行為が、人知れず、役に立っているというまさに目に見えないドラマが日々展開されています。ハモリダニ Anystis baccarum 汎ケダニ目ハモリダニ科 2026年5月4日 神奈川県横浜市緑区北八朔町 北八朔公園
Jun 28, 2026
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本日ご紹介するのは「ニッポンウミシダ」。漢字では「日本海羊歯」と書きます。日本固有のウミシダの一種で、潮下帯すれすれのあたりでも見ることができます。シダと付いていますが、植物ではなく動物です。では何の仲間かというと、ウニやヒトデ、ナマコなどが属している「棘皮動物門」の一員で、ウミユリ綱に属しています。そもそもウミユリというのは、約2億5000万年前くらいの古生代後期の地層に化石が多く含まれており、現生種としてもトリノアシなどが見つかっていますが、触手の根元から伸びるいずれも長い柄があり、この外観が百合の花を彷彿とさせるということで名付けられました。一方、ウミシダの仲間は、身体の下面から下向きに伸びる巻枝はありますが、柄の部分が無い点で、ウミユリと区分されています。羊歯の葉のように見える腕が特徴で、名前の由来にもなっていますが、この腕を振りながら器用に泳ぐこともあります。また、本種の腕の間には、様々な生き物が住みかとして利用しており、コマチガニの仲間やコマチクモヒトデの仲間など、他所では見られない生き物を探すのも、隠し味のスパイスのようで楽しみ倍増です。なお、ウミシダに付く生き物の多くの名前に「コマチ」が付いているのは、これがウミシダの昔の呼び名であったことに由来しています。ちなみに三浦半島では水深2m程度のかなり浅いところでも見られ、幼体は潮だまりでも見られるくらいなので、遊びに行かれた際に探してみるのも良いかもしれません。ニッポンウミシダ Oxycomanthus japonicus ウミシダ目クシウミシダ科 2021年1月2日 神奈川県三浦市宮川町 みうら・ 宮川フィッシャリーナ
Jun 27, 2026
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本日ご紹介するのは「アカケダニ」。漢字では「赤毛壁蝨」と書きます。ちなみに英名は「red velvet mite」で、どちらも全身がビロード(ベルベット)のような光沢の赤い毛に覆われていることに由来しています。体長は3mm程度で、ダニの仲間ではマダニ類に次いで大きな種類となり、一見すると毒々しい感じがしますが、実は人に害を加えることはありません。本種は肉食性ではありますが、地面や草木を徘徊しながら他のダニ類などの小動物を捕食しています。幼虫は主に双翅目に寄生しており、マダニやツツガムシのように人の血を吸うことはありません。ほぼ日本全国に分布しており、日当たりのよい林縁の草の葉上等でよく見かけます。日の光に当たっていると、角度によってはビロード状の毛が光を反射して、ダニと思わなければとてもきれいだと思います(なお、自分としてはダニであっても美しいと思っているのですが・・・)。ちなみに日本産だとこんなものですが、海外に行くとこの仲間はレベルアップしており、インド産の「giant velvet mite(Dinothrombium spp.)」などは、体長が1.5~2.0cmくらいあり、その辺のハエトリグモより大きくなります。10数年位前に、日本にも輸入されていて、ペットショップで売られていましたが、こんなサイズのやつをフィールドで見かけてしまうと結構びっくりしそうです。アカケダニ Trombidium holosericeum ダニ目ナミケダニ科 2011年6月6日 山梨県富士吉田市富士見3丁目 キューピーの森
Jun 26, 2026
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本日ご紹介するのは「ヤツメカミキリ」。体長11~18mmの小型のカミキリムシですが、薄黄緑色で、頭部から腹端にかけて黒色の斑紋が規則的に並ぶところがきれいな種類です。左右の上翅には各4個、合計8つの黒い斑点が並んでおり、これが「八つ目」の名前の由来となっています。きれいなカミキリですが、実は平地の里山環境から山地のブナ林まで広く生息する普通種で、5月~7月にかけてよく見られます。また、上翅表面の薄黄緑色の部分にはビロード上の毛が生えており、意外と触り心地がよいのに驚きます。世の中、カブトムシやクワガタムシが人気者であるのは仕方ないことかもしれませんが、カミキリムシの仲間もなかなかに千差万別で興味をそそります。ヤツメカミキリ Eutetrapha ocelota 鞘翅目カミキリムシ科 2026年5月2日 神奈川県横浜市緑区寺山町 四季の森公園
Jun 25, 2026
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本日ご紹介するのは「オオシロカラカサタケ」。漢字では「大白唐傘茸」と書きます。大きくて白いカラカサタケの仲間という意味ですが、傘の大きさが成菌で直径7~30cmとなかなかに大きくなるキノコで芝生や草地などに生えているのを見かけます。本種は、元々熱帯から亜熱帯にかけて分布する種とされており、日本国内で見かけることは少なかったのですが、ここ最近、急に目につくようになりました。これは、近年の気候変動に伴う温暖化の影響が大きいと考えられており、加えて菌体自身の大きさに加えて散生あるいは群生することが多いことがその要因と考えられています。また、本種を語る上で最も大事なのは、アルカロイド等を含む強毒キノコであり、誤食すると食後2時間ほどで、嘔吐、下痢、腹痛、悪寒、発熱、ときに血便となるなど、はげしい胃腸系の中毒を引き起こすことです。幸いなことに、死亡例は報告されていないようですが、いかにも食べられそうな雰囲気を醸し出しているので、くれぐれも採って食べないようにしてください。オオシロカラカサタケ Chlorophyllum molybdites ハラタケ目ハラタケ科 2026年6月23日 東京都葛飾区水元公園
Jun 24, 2026
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本日ご紹介するのは「カワラナデシコ」。漢字では「河原撫子」と書きます。その名の通り、主に河原に生える多年草です。河原だけでなく、日当たりの良い草原、路傍や山地の斜面、海岸の砂浜等でも見られます。「秋の七草」の一つとしても知られており、別名の「大和撫子」の名でもよく知られています。なお、秋の七草という割に、結構早い時期から咲き始め、早い個体は7月から花が見られます。個人的には、花弁の先が糸状に細裂して、白い筒状部から広がる淡いピンクのグラデーションがお気に入りで、優しい感じを受けて割と好きな花の一つです。ただ、最近では、本種が生育できる河原などが減少し、あまりいいコンディションで見られなくなっているのが少し残念です。カワラナデシコ Dianthus superbus var. longicalycinus ナデシコ目ナデシコ科 2023年7月2日 新潟県佐渡市願 大野亀
Jun 23, 2026
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本日ご紹介するのは「クロヒラアシキバチ」。漢字では「黒平脚木蜂」と書きます。ヒラアシキバチの仲間は、後ろ脚の脛から先の部分が、他のハチに比べて左右に扁平に押しつぶされたような形をしていることが特徴で、本種はそれらの中でもやや黒味が強いため、名付けられました。世間一般には、花の蜜などに集まる「ハナバチ」や、幼虫が葉を食害する「ハバチ」の仲間は、認知度が比較的高いと思われますが、幼虫が木の内部を食害する「キバチ」の仲間は名前すら聞いたことのない人が大半ではないかと思います。キバチ類はその名の通り樹木の内部を食害するのですが、特にヒラアシキバチの仲間は、産卵管の付け根に「菌嚢(きんのう)」と呼ばれる部位に菌類の胞子を持っています。そして、産卵と同時にこの菌を植え付け、材木を腐らせることで、孵化した幼虫が食べやすくなる仕組みを持っています。しかし、本種にはこの仕組みが無く、菌を植え付けることができません。それでは、どうしているのかというと、他のキバチ類がすでに産卵して菌が回っている木の匂いを感知して、そこに後から産卵するという窃盗まがいなことをしています。例えるならば、高速道路のインターで、前の車がETCで通過した後ろをついて行ってただで料金所を通過するようなものでしょうか・・・。それにしても、生き物の生存戦略とそのための適応進化というのは本当に奥が深いものです。クロヒラアシキバチ Tremex apicalis 膜翅目キバチ科 2020年5月2日 東京都調布市深大寺南町1丁目 深大寺自然広場
Jun 22, 2026
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本日ご紹介するのは「ルイスハンミョウ名義タイプ亜種」。本種は海浜性のハンミョウで、砂浜に生息しており、成虫は他のハンミョウ類と同じように地表近くを数m飛んでは地面にとまるという行動を繰り返します。海浜性の種ということだけあり、海水面に着水してもそのまま飛び上がることもできるという特技を持っています。また、浜に住んでいるため、主な餌もハマトビムシなどの甲殻類が中心になっているほか、場所によっては同署的に生息している小型のエリザハンミョウなども食べられています。体に生えている白い毛がなかなかゴージャスで、かっこいいハンミョウなので、個人的にも推しの一種ですが、最近砂浜や干潟の減少に伴って、観察できる場所も少なくなっているようです。ルイスハンミョウ名義タイプ亜種 Cicindela (Cicindela) lewisi lewisi 鞘翅目ハンミョウ科 2003年10月16日 徳島県徳島市金沢1丁目 吉野川
Jun 21, 2026
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本日ご紹介するのは「カゲロウヒゲタケカ」。漢字では「蜉蝣鬚丈蚊」と書きます。一見するとカゲロウみたいな雰囲気がある触角が長い蚊のような虫という意味で、「タケ」の部分については、キノコの「茸」とする説もあります。本種は、体長約8.5mm、翅長約7mmととても小さな双翅目です。上述したように非常に長くて立派な触角を持つ種類で、この触角及び腹部の各節や翅の前縁部に見られる黄褐色斑の斑状が見栄えを良くしています。日中は、林道沿いの葉上に静止している姿を見ることもありますが、基本的に夜行性で、灯火に飛来する個体を良く見ます。また、本種はいわゆるキノコバエの仲間で、幼虫は主にキノコや朽木等の菌類を食べて育ちます。なお、キノコバエ自体「ハエ」と付いていますが、分類的には「カ」に近い仲間になります。蛇足になりますが、この写真は、佐渡からの帰り道に立ち寄ったパーキングエリアのトイレの明かりに来ていた個体なのですが、夜のトイレの明かりには色々珍しい虫が集まっていることも多い一方で、採集や撮影をしたくとも人の目が気になってなかなか思うように作業ができないこともままあり、意外とストレスを感じる状況に遭遇します。カゲロウヒゲタケカ Macrocera ephemeraeformis 双翅目ツノキノコバエ科 2023年7月2日 群馬県利根郡みなかみ町下牧字後田 下牧パーキングエリア(上り)
Jun 20, 2026
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本日ご紹介するのは「ヒノマルコモリグモ」。一説には、雌の背甲に日の丸のような放射状の斑紋がある事が名前の由来とされていますが、私的には未だ納得できる個体に出会えていません。クモの世界ではよくある事ですが、雌雄で色彩が全く異なり、雄の地色は黒色で、頭胸部から腹部にかけて白い縦条が入り、第1脚にも白色斑がある事が特徴となっています。一方、雌では全体的に茶褐色をしており、雌の白色部の箇所は淡褐色になります。また、コモリグモあるあるですが、写真のように水面に浮かんで歩くことができます。特に本種が属している「Arctosa属」は、和名をミズコモリグモ属としており、本属の種の多くが河原や海岸の砂地、湿地、水田といった「水辺の環境」を好んで生息することに由来しており、水に浮くくらいは朝飯前といった感じでしょうか・・・。ヒノマルコモリグモ Arctosa ipsa クモ目コモリグモ科 2023年7月2日 新潟県佐渡市鷲崎菖蒲平
Jun 19, 2026
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本日ご紹介するのは「ホソアシヒダナメクジ科の一種」。私自身が、この分類群の専門家ではないことに加え、そもそも分類や生態自体がほとんど分かっておらず、名前を調べようにも情報が乏しいという、正直お手上げに近い生き物です。広い意味では、体表のいぼ状突起から「イボイボナメクジの仲間」として扱われていますが、おそらくこの名前自体を知っている人も少なければ、実物を見たことがある人はもっと少ないかもしれません。今回ご紹介する個体も、縮んだ時で体長6mm程度しかなく、その目で見ないとなかなか見つからないと思っています。ちなみに、東京都内においてこのイボイボナメクジの仲間は、これまで島嶼部の八丈島と御蔵島における記録しか公表されていません。本土部における公式記録も表立ってはまだ発表されていない状態で、実はこの個体が東京都本土部における2例目の記録になると考えています。本個体を確認したのは、林道沿いに倒れていた倒木の樹皮の下で、かなり湿った状態でした。初めてこの仲間を見つけたときは、やや地面に埋もれた石の下に張り付いていた状態のものであり、どのような環境を好むのかが今一つよくわかりませんでしたが、今回、新たに見つけたことで、次に探す環境の幅が広がったような気がします。過去の報告事例では、肉食性で他の陸産貝類を食べているようですが、本個体を見つけたあたりでも、クチマガリスナガイやタワラガイといった微小陸産貝類が見つかっており、それらを餌にしているのかもしれません。東京都以外の自治体では、この仲間の多くがレッドデータ入りを果たしており、記録や知見が少ないということも相まって、東京都でも将来的には貴重で重要な種と位置づけられると思います。最近は、記録残しが割とルーズになっている自分ですが、さすがに2例目も見つけたとなると、きちんと論文にまとめないと、千葉県のK先生を含め周りから怒られそうなので、この件に関しては少し真面目に取り組む予定です。ホソアシヒダナメクジ科の一種 Rathouisiidae Gen. sp. 収眼類ホソアシヒダナメクジ科 2026年6月16日 東京都西多摩郡奥多摩町境 三ノ木戸(さぬきど)地区
Jun 18, 2026
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本日ご紹介するのは「セイヨウウスユキソウ」。別名の「エーデルワイス」の方が、より有名かつ世間に浸透しているかもしれません。ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」で歌われ、世界的にも有名ですが、実際、ヨーロッパの高山植物の中で、もっとも有名な植物の一つとも言えます。エーデルワイスの名は、ドイツ語の「edel(高貴な、気高い)」と 「weiß(白)」に由来しており、ヨーロッパアルプスを代表する高山植物でしたが、近年では乱獲等の影響を受け、野生の個体が激減していしまっているようです。ちなみに、本種に近いウスユキソウの仲間は、日本国内でも数種類自生しています。いずれも高山植物ですが、特に岩手県にある早池峰山の固有種で、山頂部の蛇紋岩地の礫地に生育するハヤチネウスユキソウが、外観的には本種に最も近いといわれています。セイヨウウスユキソウ Leontopodium alpinum キク目キク科 2008年6月17日 富山県富山市婦中町上轡田 富山県中央植物園 植栽個体
Jun 17, 2026
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本日ご紹介するのは「オオスカシバ名義タイプ亜種」。漢字では「大透翅」と書きます。その名の通り、翅に鱗粉が無く透き通って見える蛾の仲間です。本種は、「スカシバ」とついてはいますが、実はスズメガの一種で、一般的にスカシバと言えば、コスカシバに代表される「スカシバガ科」に属する蛾を指します。大と小では大きく異なり、似ているのは翅が透けているのと、大きくくくれば同じ「蛾」の仲間ということくらいで、ついでに付け加えれば、どちらも植えてある植物を幼虫が食害するため一部の人からは「害虫」と認識されていることぐらいでしょうか?なお、オオスカシバの翅は透き通っていますが、羽化したての成虫はちゃんと鱗粉が付いており、透明ではありません。しかし、あら不思議、翅が固まって一振りすると鱗粉がみんな落ちてしまって透明になってしまうのです。それにしても、ホバリングしながらよくこの細長い口吻をこんな小さな花に突っ込むことができるのかとつくづく感心してしまいます。オオスカシバ名義タイプ亜種 Cephonodes hylas hylas 鱗翅目スズメガ科 2024年6月15日 東京都調布市深大寺元町5丁目 都立神代植物公園
Jun 16, 2026
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本日ご紹介するのは「アンドンタケ」。漢字では「行灯茸」と書きます。行燈のような色合いをしていることに由来するといわれていますが、普段、行燈自体を目にする機会がほとんどないため、今一つしっくりきません。どちらかというと、科名にもなっている「アカカゴタケ」の方が、まだわかりやすい気がします。ちなみに当初はアカカゴタケ(Clathrus ruber)の一品種として千葉県産の標本から記載され、アカカゴタケの托枝が形成する籠目の数が10箇以上(通常20箇程度)あるとされるのに対し、この籠目の数が10箇以下のものをアンドンタケとして区別したのが始まりです。近年の研究では、分子系統によればアカカゴタケとは完全に別種であるという見解があり、千葉県のレッドデータブックなどでもそのように書かれています。写真にもかろうじて写っていますが、最初、白いピンポン玉のような卵から、子実体の腕が伸びてきて、籠状になるのが特徴です。胞子の塊であるグレバは、悪臭を放ち、ハエなどの昆虫をおびき寄せて胞子を媒介させますが、その香りは「イノシシの死体を1週間放置したような」とわかるようで全く分からない形容がなされています。いずれにしても、眼にする機会が少ないレアなキノコであるのは間違いなさそうです。アンドンタケ Clathrus kusanoi スッポンタケ目アカカゴタケ科 2024年6月19日 東京都西多摩郡奥多摩町境
Jun 15, 2026
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本日ご紹介するのは「サンコタケ」。漢字では「三鈷茸」と書きます。「三鈷」とは、仏具の一つで、金属製で杵の形をした、両端が三つに分かれているもののことです。 白い卵型の幼菌から出てきた子実体の形状が、「三鈷」に似ていることから名づけられました。ちなみに写真では、子実体の腕の部分が真ん中でくっついていますが、更に伸びていくとこれが分離して3本の腕が先端でくっついたような形になります。実はこの子実体はアサガオの花と一緒で、朝になると白い卵型の幼菌の頂部が裂けて特徴的な形状の子実体を伸ばし、午後には萎れてしまいます。その際、グレバと呼ばれるドロドロの胞子の塊を付け、この匂いでハエ等を呼び寄せ胞子の拡散を行っています。 生育場所は竹林や林内の地上で、主に初夏~秋にかけて見られます。サンコタケ Pseudocolus fusiformis スッポンタケ目スッポンタケ科 2004年10月19日 岐阜県羽島市桑原町前野
Jun 14, 2026
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本日ご紹介するのは「イヌセンボンタケ」。漢字では「犬千本茸」と書きます。千本と数字が入っていますが、決して虚偽ではなく、広葉樹の倒木や切り株、朽木やその周辺の地上に夥しく群生するキノコで、時には数千本にも群生することが知られています。ちなみに生き物の中で「イヌ●●」と名付けられているものは、結構数多くあります。例えば、イヌガヤやイヌシデ、イヌタデ、イヌガラシ等々、数え上げれば多数に上ります。では、何故に「イヌ」なのかというと、日本では昔より、役に立たなかったり劣っていたりするものについて「イヌ」を関することがままあります。本種も、数は千本と大量に発生するものの、味が悪く食用とならないことから、役に立たないという意味で名付けられました。ぶっちゃけ、お犬様に対して失礼ではありますが、覚えておくとトリビアか何かの役に立つことがあるかも走れません。話を本種に戻すと、食用不適は置いておいても、確かに群生している姿はなかなか見ごたえがあります。傘は径0.5~1.5cm程度、柄も長くて3cm程度と小さなもので、一つ一つのキノコは弱々しい感じもしますが、多数が生えると数の力とはすごいもので、圧倒されます。イヌセンボンタケ Coprinellus disseminatus ハラタケ目ナヨタケ科 2007年7月20日 東京都八王子市南浅川町 林道梅の木線
Jun 13, 2026
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本日ご紹介するのは「カワラタケ」。漢字では「瓦茸」と書きますが、写真のように多数の子実体が屋根瓦状に重なり合って群生していることがその由来となっています。本種は日本各地に広く分布し、見られる場所も山奥の樹林地から人里まで幅広くなっています。木材に生えるキノコというものは、基本的に材を分解して養分にしているため、大なり小なり木材の分解に寄与していますが、本種もそういった木材腐朽菌の一つで、特に材の白腐れを起こす白色腐朽菌に含まれます。特定の樹種を選択するのではなく、色々な広葉樹や針葉樹の枯れ枝や倒木、切り株等に多数群がって生え、時には木製の柵やベンチなどまで犠牲になることもあります。成長してくると、傘の色は黒色、褐色、濃青色、黄色、灰色、茶色等、様々なで変化が大きく、加えて環紋と呼ばれる同心円状の模様が出る事が多くなります。一方、比較的若い個体は、写真のように黒色が濃く、縁部の白色が目立ち、一見すると別のキノコのように感じてしまいます。ちなみに、まだ研究中のようですが、図鑑上では毒キノコであることは認められており(秋山,2024)、食べないように注意が必要です。とはいいつつ、そもそも肉質が非常に硬く、調理しても食べられないので、一般的には古くから食用不適とはされているのですが・・・。ちなみに、人に対しては毒ですが、一部の昆虫類には平気なようで、割とキノコムシの仲間等がよく見られるので、これからの時期に傘の裏を見てみると、新たな発見ができるかもしれません。カワラタケ Trametes versicolor タマチョレイタケ目タマチョレイタケ科 2021年7月10日 東京都調布市深大寺元町5丁目 都立神代植物公園
Jun 12, 2026
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本日ご紹介するのは「ホンドタヌキ」。誰もが知っている普通のタヌキで、昔から昔話に出てきたり、最近は都市域でも割とよく見られたりしている中型のほ乳類です。本種はイヌ科に属していますが、基本的にネコ科の動物と違ってイヌ科の動物はあまり木の上に登りません。というか、そもそも木に登る必要性がほとんどなく、足の爪などの構造も木登りにあまり適しているとは言えません。ところが、タヌキだけは、普通に木に登ることができ、更に自分の意志で降りることができます。そのあたりが、木に登ってしまったはいいが、降りられなくなってしまったということをよく聞く他の犬の仲間と大きく異なるところです。多摩動物公園でも、タヌキを飼育していますが、冬場に行くと、写真のように木の枝にタレパンダチックにうまくバランスをとって寝ている姿を見ることができます。この姿がとてもかわいく、本当に癒しの一時となります。木の上で寝ている様子ホンドタヌキ Nyctereutes viverrinus viverrinus 食肉目イヌ科 2025年1月3日 東京都日野市程久保7丁目 多摩動物公園 飼育個体
Jun 11, 2026
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本日ご紹介するのは「ルコウソウ」。漢字では「縷紅草」と書きます。メキシコ原産の多年草ですが、日本国内では寒くて冬を越すことができず、春蒔きの一年草として扱われています。葉はシダのように細かく分かれ、ほぼ葉脈だけが残った感じに見えます。また、茎は細いツル状で、他物にからんで生育しています。花期は夏で、星型で直径2cmほどの花をつけます。花の色には変異があり、写真のような赤色以外にも白色や、ピンク色のもの等があります。ちなみに和名の縷紅草のルコウとは、細い糸という意味のある「縷」と花の紅色のことを指し、これらを合わせて「細い糸のような葉を持ち、紅色の花を咲かせる植物」という意味で名付けられました。ルコウソウ Ipomoea quamoclit ナス目ヒルガオ科 2023年10月31日 東京都世田谷区岡本3丁目
Jun 10, 2026
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蛾の帝王出演情報先日、広報ちょうふ(J:COM)の取材が情報館で行われました!知れば知るほど奥深い「蛾の魅力」を蛾の帝王とともにお届けします。(1) 多摩川自然情報館 蛾の帝王(2026年6月5日号) - YouTube
Jun 9, 2026
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本日ご紹介するのは「ハシナガイルカ」。吻というか嘴部分が細長いためこの名前が付きました。小笠原やグアムなどでは、ほぼ定番のイルカで、群れを成して泳いでおり、また、頻繁に回転交じりのジャンプを繰り返すため、英語で「Spinner Dolphin」と呼ばれているくらいです。成体の体長は130~235cm程度、体重は25~90kg程度と、イルカの中でもどちらかというと小型の部類ですが、群れで泳いでいる姿はなかなか圧巻です。ちなみに、以前、小笠原の父島でホエールウォッチングのツアーに参加した際、イルカと一緒に泳げるドルフィンスイミングもついていたのですが、本来、その対象となっていたのは人懐っこい「ハンドウイルカ」のはずでした。しかし、その時は、というより実のところ毎回ハンドウイルカに遭遇することは無く、出会うイルカは全てハシナガイルカの方でした。ところが、極めてまれなことに、このハシナガイルカの泳いでいる真っただ中の海中に入ることができ、水の中から群れで泳ぐ姿を見ることができるという幸運に恵まれ、その時かろうじて撮る事の出来た写真が今回の写真です。普通のコンパクトカメラによる撮影なのですが、かなり近くを泳いでくれて、とても感動しました。船の上から並走する姿を見るのも癒されますが、小笠原独特のボーニンブルーに溶け込んでいくイルカの姿は素晴らしかったです。船に並走する個体 2024年11月8日 東京都小笠原村父島沖この程度の軽い跳ねは頻繁に行う 2024年11月8日 東京都小笠原村父島沖土砂降りの中、スピンしながらジャンプする個体 2023年2月7日 東京都小笠原村父島沖ドルフィンスイムをハシナガイルカとする日が来るとは・・・ 2024年11月9日 東京都小笠原村父島沖ハシナガイルカ Stenella longirostris 鯨偶蹄目マイルカ科
Jun 9, 2026
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本日ご紹介するのは「カブトクラゲ」。漢字では「兜水母」と書き、袖状突起と呼ばれる部分を広げた姿が兜形に見えることに由来しています。写真で分かるように、本種も虹色に輝く櫛板があり、前にご紹介したアミガサウリクラゲと同じ有櫛動物門に属しています。本種は体長10㎝ほどになるため、野外でも注意すれば見つけやすいクシクラゲの一つです。小さい頃は触手を持っていますが、成長するにつれてなくなり、成体では完全に消失してしまいます。ちなみに、先日ご紹介したオトヒメクラゲは刺胞動物門のクラゲであり、刺胞と呼ばれる「刺すための細胞」を持っていますが、本種を含む有櫛動物門のクシクラゲは刺胞が無く、触っても刺されることはありません。なお、本種は比較的飼育がしやすい種類といわれており、多くの水族館で見られる他、新江ノ島水族館などでは繁殖も成功しています。一方で、野外で大発生することもあり、大量の個体が漁網に入って漁の邪魔をしたり、餌のプランクトンを大量に消費して結果的に他の生物の餌が不足したりするなど、時々問題を起こすこともあります。カブトクラゲ Bolinopsis mikado カブトクラゲ目カブトクラゲ科 2021年12月04日 神奈川県藤沢市片瀬海岸2丁目 新江ノ島水族館 飼育個体
Jun 8, 2026
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本日ご紹介するのは「オトヒメクラゲ」。漢字では、「乙姫水母」と書きますが、この乙姫は、浦島太郎のお話に出てくる竜宮城にいる乙姫様のことです。本種は、ウラシマクラゲ科という科に属していますが、この科名のもとになった「ウラシマクラゲ」というクラゲがいて、そのウラシマクラゲよりも小型ということで「オトヒメ」と名付けられました。本種の一番の特徴は、刺胞の塊がある触手で、光が当たると刺胞がシャンデリアのように輝いてとても美しいです。この触手が8本あり、Octorhopalonaという属の学名の由来(Octo=8、rhopalona=こん棒)にもなっています。大きさは1cmほどしかなく、そもそも体が透明なため、海の中にいても外からではまずわかりませんが、水槽に入れて拡大するとその美しさが際立ちます。なお、先日ご紹介したアミガサウリクラゲと異なり、本種は刺胞動物門に含まれる、いわゆる正統派の「クラゲ」の一種となります。オトヒメクラゲ Octorhopalona saltatrix 花クラゲ目ウラシマクラゲ科 2023年1月21日 神奈川県藤沢市片瀬海岸2丁目 新江ノ島水族館 飼育個体
Jun 7, 2026
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本日ご紹介するのは「アミガサウリクラゲ」。クラゲと呼ばれる生き物は、それなりの数がいますが、基本的には大きく分けると「刺胞動物門」「有櫛動物門」「軟体動物門」の各動物門に分けられます。普通に見られるミズクラゲやカツオノエボシ等のいわゆるクラゲが「刺胞動物門」、ゾウクラゲの仲間が「軟体動物門」に区分されます。そして今回紹介するウリクラゲ等が含まれるのが「有櫛動物門」となります。「有櫛」の通り、ここに含まれるクラゲ類は一般的に英名の「comb jelly」を訳して「クシクラゲ」の名前で呼ばれています。では、ここで言う櫛とは何かというと、写真では虹色に輝いている部分を指します。クシクラゲの仲間は、基本的にこの光り輝く「櫛板列」が8列あるのが特徴で、この微細な繊毛が融合してできた「櫛の歯」に相当する櫛板を動かすことで、移動しています。ちなみに櫛板の虹色の輝きは、自らの発光ではなく、外部の光が屈折・反射することによって生じる構造色であり、光を当てないと全く見えなくなります。さて、本日ご紹介したアミガサウリクラゲについては、体長15cmで、一見するとただのウリクラゲとよく似ていますが、体は扁平で反口端は尖った円錐形に近く、水管は網目状になることから区別でき、名前の由来にもなっています。本種は、日本沿岸の浅海域で見られますが、分布深度は広く深海にも生息しています。さらに本種は生物発光することが知られており、刺激を与えると体全体が青白く光ります。また、このようにゼラチン質で弱々しく見えますが、こう見えて遊泳力が強く肉食性で、他のクシクラゲ類を襲って餌にしています。アミガサウリクラゲ Beroe forskalii ウリクラゲ目ウリクラゲ科 2024年12月14日 神奈川県藤沢市片瀬海岸2丁目 新江ノ島水族館 飼育個体
Jun 6, 2026
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本日ご紹介するのは「Lotus maculatus」。英名の「parrot's beak」から俗称オウムノクチバシとも呼ばれるミヤコグサの仲間です。カナリア諸島原産のマメ科植物で、高さ15~20cmになる常緑の多年草です。茎はよく枝分かれして、60~90cmまでのび、全体に銀色の細かい毛が密にはえ、青緑色を帯びて見えます。花は黄色の蝶形花で、枝先や葉腋に単生または散形花序に2~5個つきます。「parrot's beak」の名の通り嘴状にカーブし、旗弁は反り返って、花弁の先が鮮やかな赤~オレンジ色となりしてもきれいです。日本国内でも、観賞用の園芸植物として流通していますが、日当たりと水はけ、風通しのよい場所を好み、高温多湿を嫌うため、栽培するときは、そのあたりに気を付けるとよいと思います。花は嘴状にカーブし、旗弁が反り返る。Lotus maculatus マメ目マメ科 2007年4月15日 山梨県北杜市明野町浅尾 ハイジの村(山梨県立フラワーセンター)栽培個体
Jun 5, 2026
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本日ご紹介するのは「ヘリチャハゴロモ」。その名の通り、前翅の縁が茶色く縁どられた緑色のハゴロモの仲間です。体長7mm程度、翅端まで入れても1cm程度と小さな虫ですが、拡大して見ると、単なる緑色ではなく、白みがかった白点が点在するかなり派手目な外観をしていますが、実は、本種は日本の在来種ではなく、中国、台湾~東南アジアにかけて分布する外来種です。言われてみると、いかにも南方系といった感じの虫で、東海から関東にかけてを中心に10年ほど前から記録はありましたが、調布市内では特に2025年あたりから急に見かけることが多くなってきました。ここ数年、同じハゴロモの仲間であるチュウゴクアミガサハゴロモが猛威を振るい、在来のアミガサハゴロモがあまり見られなくなっていますが、本種もこのまま増え続けると、同科のアオバハゴロモが追いやられてしまうのではないかと心配してしまいます。ヘリチャハゴロモ Salurnis marginella 半翅目アオバハゴロモ科 2025年10月28日 東京都調布市調布ケ丘3丁目
Jun 4, 2026
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本日ご紹介するのは「カワラハンミョウ名義タイプ亜種」。漢字では「河原斑猫」と書きます。その名の通り、大きな河川の河原や海岸の砂丘に生息するハンミョウの一種です。石川県以西の日本海側に分布する名義タイプ亜種は白色紋がよく発達する個体が多く、写真を撮影した鳥取砂丘の個体も、全体的に白い印象を受けました。近頃は、砂地の河原や砂浜自体が全国的に少なくなっており、それに伴い本種も減少しているのが実情です。なお、本種の体色については、京都大学による研究によって、生息している場所の砂色に合わせて変化し、そのことが実際に天敵から襲われにくくなることや、さらに遺伝子解析によって砂色に似た体色が場所ごとに進化したことが明らかになりました。保護色とはよく言ったもので、太陽が照り付ける鳥取砂丘の白い砂時の上では、黒い影だけが目立ち、本体は殆ど見えなくなってしまいます。体長14~17mmで、近づくと低い位置のわりに、結構長い距離を飛んで逃げるため、炎天下では写真一つ撮るのも一苦労です。カワラハンミョウ名義タイプ亜種 Chaetodera laetescripta laetescripta 鞘翅目ハンミョウ科 2025年9月15日 鳥取県鳥取市福部町湯山 鳥取砂丘
Jun 3, 2026
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本日ご紹介するのは、「ムツトゲイセキグモ」。漢字では「六棘井関蜘蛛」と書きます。胸胸部に6本の棘があり、本種の仲間であるマメイタイセキグモの発見者である井関尊二氏にちなんで名づけられた「イセキグモ」と意味で名付けられました。個人的には、なにやらごつごつとして要塞っぽくてかっこいいクモだと思っています。実は、日本には、七大珍種蜘蛛と呼ばれるクモたちが存在しています。1.サカグチトリノフンダマシ、2.ツシマトリノフンダマシ、3.キジロオヒキグモ、4.カトウツケオグモ、5.ワクドツキジグモ、6.ムツトゲイセキグモ、7.マメイタイセキグモの7種が該当しますが、本種はこの中に含まれているなかなかのレアものといえる種です。また、このイセキグモ属(Genus Ordgarius)のクモは日本国内に本種を含めた2種が記録されていますが、両種とも、糸の先に粘液をつけた状態のものを器用に振り回しながら餌を捕まえる「投げ縄蜘蛛」と呼ばれる生態を持っています。珍種とはなっていますが、意外と生息環境は幅広く、果樹園や里山に多く見られるほか、広葉樹林やその林縁部,都市部の公園、河畔林などでもみられます。昼間は広葉樹の葉裏に静止し、湿度の高い夜に投げ縄を作成して餌をとりますが、いかんせん、体長が雌 7.5~10.5mm、雄だと2mm前後と小さく、ほとんど人の目に触れないことも、レア度を高めているのではないかと思っています。実際、他のクモと比較しても記録が少ないことは事実であり、様々な自治体でレッドリスト入りしているのも事実であるため、現状として希少な種であることは間違いないでしょう。蛇足ですが、個人的には、すでに見ることができたキジロオヒキグモを除く残り5種についても、いつの日か野生の個体を見てみたいと思っており、フィールドに通う日々はまだまだ終わりそうにありません。ムツトゲイセキグモ Ordgarius sexspinosus クモ目コガネグモ科 2023年10月28日 東京都文京区白山3丁目 東京大学大学院理学系研究科附属植物園(小石川植物園)
Jun 2, 2026
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さて、5月も終わり、令和8年も前半後一月を残すのみとなりました。というわけで6月については、またノージャンルで生き物紹介をしていきたいと思います。本日ご紹介するのは「オオタチカラクサ」。漢字では「大立唐草」と書きますが、大きなタチカラクサという意味です。別名コダチムラサキツユクサとも言いますが、いずれも草丈が大きくなることに由来しています。また、英語ではBlue gingerやBrazilian gingerと呼ばれており、ショウガに似た葉っぱが由来になっています。本種は、ブラジル原産の常緑の多年草で、青い花が美しく、園芸用として各地で栽培されています。ツユクサの仲間ですが、高さ1~2mになるため、その大きさが際立ちます。頂生する密錐円錐花序をつけますが、一度に咲く花の個数は概ね2個程度と少なく、すべての花が咲き終えるまでに時間がかかるため、結構長期間花を楽しむことができます。ちなみに日本国内などでは観賞用として流通していますが、原産地のブラジルでは薬用としても利用されており、全草を利尿、軟化剤とし、水腫病、粘膜炎症、リューマチに煎剤または浴剤として用いられているようです。植物体全体、葉は長さ15~30㎝×幅5~13㎝花弁は青く黄色い葯とのコントラストが絶妙オオタチカラクサ Dichorisandra thyrsiflora ツユクサ目ツユクサ科 2006年11月5日 富山県富山市婦中町上轡田 富山県中央植物園 栽培個体
Jun 1, 2026
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