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2020.04.02
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お父さんのお父さん(お前たちのおじいちゃん)は、昔から縁起物が大好きだ。そして縁起物の中でも木彫りや石彫りの像が好きな人だ。そのせいで昔からお前たちのおじいちゃんの住む家にはあちこちに木像や石像が飾ってある。

 趣味なので買ってきて飾ることは否定しない。お父さんが困るのはお前たちのおじいちゃんが飾るだけではなく祀って(まつって)しまうことだ。祀ると言っても棚を作ってしめ縄をかけてというわけではないのだが、お水を供えてしまうのだ。ちなみにしめ縄までかけられた木造もベトナムにひとつある。

 それまで飾りとして、ただの置物だった木像や石像が、祀った瞬間から神様に変身してしまう。祀ってしまった以上、定期的にお水を取り替え、ホコリがつけば掃除をするといった具合におろそかにできなくなる。もちろん人にあげることすらできなくなる。正月になればお餅やお酒まで供えるようになる。

 お父さんはお前たちのおじいちゃんが恵比寿様や大黒様の像を買うたびに、飾るのは良いが祀るのはやめてくれと何度も話をしているが、全く聞き入れてもらえない。お前たちのおじいちゃんは年の半分は海外にいるので、いない間はお父さんが水を変えたり、掃除をしたりしている。
 もしおじいちゃんがいなくなったら、誰がその後を引き継ぐのだろうか。祀ってしまった神様は簡単に捨てることもできない。

 実はお父さんも小学生のころ、遊びで祀ってしまったために今でも祀り続けているものがある。それは高さ5センチぐらいのお地蔵さまで、昔からお土産物屋で売っているのを買い集めたものだ。今は実家に置いてあるが、全部で30体ぐらいある。お前たちもお父さんの実家で見た記憶があるだろう。

 小学生の時、お父さんのおじいちゃんの家では正月飾りやしめ縄を自宅で作っていた。何でもやりたがりで好奇心の塊だったお父さんは、しめ縄やお飾りの作り方を教えてもらい作って遊んでいた。作ってしまえば今度は使いたくなる。

 そのターゲットになったのがお地蔵様のお土産だ。木の箱に台座をつけてお地蔵様を並べ、木材で鳥居を作ってそこに自分で作ったしめ縄をつけて満足してしまった。それまでの置物だったお地蔵さまを神様にしてしまった。更にその前に賽銭箱の形の貯金箱を置き、水を供えてろうそく台(燭台)までおいてしまった。
 依頼30年間、お地蔵さまはそこで祀られている。お父さんも実家に帰った時には必ず手を合わせている。そのうち実家からお父さんの自宅に持ってこなくてはならなくなるだろう。お父さんが生きているうちに何とかしないと今度はお前たちにお世話係が移ることになる。






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最終更新日  2020.04.02 00:10:08
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