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言語化というのは人間の持つ能力の一つである。言語化が得意な人は、自分の気持ちや考えをきちんと伝えることができる。逆に不得意な人は、気持ちや考えをうまく伝えられない。お父さんは、言語化能力は鍛えることで上昇させることはできるが、身体的能力同様にある程度は持って生まれたものかもしれないと思っている。
お父さんも言語化は得意な方ではない。じっくりと考えて原稿を書き、それを遂行して覚えればそれなりの話はできる。だがミーティングなどで臨機応変に自分の考えを明瞭簡潔に述べるのは、自分では苦手だと思っている。
イメージしやすいだろうとたとえなども使うことがあるが、これがまた余計相手を混乱させることがあるようだ。
最近お父さんが受けている研修の講師は、この能力を努力というか訓練によって高めた人である。どんな話や質問が出ても、臨機応変に答えが返ってくる。問いかけに対してドンピシャな回答でないこともあるが、話題をそらしたなと感じるところまで外れてはいない。ボヤっとした内容の話でも、何となく説得力を感じてしまうので、かなり苦労して訓練をしてきたのだと思う。
お父さんは訓練を意識してやってはいないが、社員を集めて話をすることが多くなってからは、聞いている人の反応をみて話の内容や、話し方を変えている。またベトナムで通訳が理解できないと、通訳に伝わるように言葉を変えることを日常的にやっているので、若い頃に比べれば言語を操ることができるようにはなったと思う。
小説家やお笑い芸人などは、この言語化技術が高い人達だと思う。お父さんがあこがれても、そう簡単になれるものではないだろう。
お父さんの場合、多くの社員の前で少し長めの話をすると、居眠りをする人がいるのでそれほどわかりやすく楽しい話ができているわけでは無いと思っている。
ちなみに言語化が上手くできていないことを認識できていない人は世の中に多い。お父さんの上司も、何を言っているのかわからない人がいるし、同僚にも「もう少し上手に話せないものか」とおもってしまうほど下手くそな人がいる。
言っていることは正しいのだが、言語化がうまくいかず相手に真意が伝わらなくて、悩むというより怒る人が多いのもお父さんの会社の特徴である。
言語化云々の前に、聞き取るとか理解する能力の問題もないとは言えないが、わかりやすく相手に自分の意志を伝えるには、言語化能力は必須の能力だと思う。
子供達の中で、会話が上手なのは次女であるが、彼女は文書化ができない。上の二人は文書化はできるが会話が下手くそだとお父さんは思っている。社会に出る前にもう少し能力を高めてくれればと思うが、訓練が必要だと自分で認識しないと言語化能力は上昇しない。