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書籍の感想です。今回は「暁花薬殿物語2」です。暁花薬殿物語 第二巻(2) (富士見L文庫) [ 佐々木 禎子 ]皇后になった千古ですが、周りは敵ばかり。皇帝の周りも敵しかおらず、しかも朝廷の外も乱れに乱れています。天候不順で作物が取れないのに、税は上がり、若い男は兵役に取られる。そんな中、鬼が出現し、村を消滅させたと言う。果たして・・・ちょっと分かりにくい部分もあったけど、まあまあかな。力のある四家が明らかに暗躍しているのに処罰できないのはかなり歯がゆいです。でも、周りにほとんど味方がいないので、反撃も考えながら決断しないとだから仕方ないのかな。
2025.06.29
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書籍の感想です。今回は「塞王の楯」です。塞王の楯 [ 今村 翔吾 ]図書館で借りたのですが、見た瞬間驚愕です。めちゃくちゃ分厚い。枕に使えそうよ(笑)550ページを超える大作でした。不安だったのですが、ガっと引き込まれ、ラストまで読み進めることができました。面白かった〜舞台は戦国時代。お城の石垣を作ることを生業とする穴太衆という一族がメインとなります。朝倉家の一乗谷が陥落した際に辛くも逃れた匡介は塞王の名を持つ源斎の元で過ごすことになります。元々の才能もあり、頭角を現した匡介は次期頭領と目されています。穴太衆が積んだ石垣は強固で柔軟で、非常に高い耐久力を発揮しました。しかしその天敵とも言える存在がいました。鉄砲で知られる国友衆です。中でも彦九郎はさまざまな発明をして、鉄砲を進化させてきました。どんな攻撃も退ける楯とどんな敵も屠る矛。矛盾とも言うべき二人は大津城の地で相まみえることとなります。果たして勝つのは楯か矛か・・・内面まで丹念に描かれており、とても納得感もあるし、楽しかったです。穴太衆、国友衆どちらもが平和のために戦っているのも良かったです。
2025.06.26
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書籍の感想です。今回は「剣の女王と烙印の仔2」です。【中古】剣の女王と烙印の仔 2/ 杉井光クリスの活躍(?)によりコルネリウスを倒し、シルヴィアの婚儀を阻止することができたところまでが前巻。クリスの力とコルネリウスの力は似通っていて二人には何か関係がありそうです。婚儀は延期されたものの未だ味方のいないシルヴィアの元に忠節に身を捧げた剣士ジュリオが現れます。ジュリオは保身もお金も栄達も眼中になく、ただ女王の御心に従うことを行動指針にしています。そんな清廉な騎士にクリス殺害の命が下されます。女王を守ることだけを考えるジュリオはそんな命令を受けるつもりはなかったのですが、ある秘密を聞かされ、むしろ殺害することこそ、女王を守る方法だと考えるようになります。そして戦場で相まみえる二人。クリスは戦場の熱と血に浮かされ、獣の力に意識を奪われてしまいます。そんなクリスを止めることはできるのか・・・クリス、ミネルヴァ、ジュリオの話も面白かったですが、攻城戦の部分も面白かったです。千人で一万人が守る砦を落とすというとても無理そうなことをやってのけるフラン、素敵です。
2025.06.22
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書籍の感想です。今回は「派遣社員あすみの家計簿3」です。派遣社員あすみの家計簿(3) [ 青木 祐子 ]ダメだと思っていた有名企業のサニークレイルから内定を貰え、働けるようになったあすみ。派遣社員だけど、社会的ステータスはだいぶ上がりました。とは言え、本人はそんな気はなく、余った時間はウーバーフードのデリバリー業をやってたりします。お金的には安定してきたものの、その分自分へのご褒美を買う機会も増えちゃっている気がします。FPでもある友人、椿に相談したところ、まず毎月の貯金額を決める(三万円)決めた貯金額を最初に貯金してしまう余ったお金で日々暮らすあすみの場合は毎週二万円下ろして、そのお金の範囲内なら好きに使ってよいことにする。三万も貯金なんて無理とあすみは思ってましたが、最初に貯金して残りを自由に使って良いと言われると思ったより大変ではないことを感じます。私も昔やってましたけど、緩く予算立てるだけでだいぶ違いますよねーそんな中、前の前の彼氏、理空也から連絡があり、つい彼の部屋に行きます。風邪を引き、弱っていた理空也に丸め込まれそうでしたが、何とか踏みとどまり、きちんと別れを告げることができました。恋愛はもう良いかなと思っていたあすみですが、前の彼氏、豊加との再会から再び付き合うことになりました。自分の考えが正しくてあすみが従うのが当然だと思っていた豊加ですが、だいぶ考えを改めた、のかな?改めないとあすみに見限られちゃうから気をつけてね。あすみは強くなった。男に寄りかかるだけの存在ではなく、自分の意見を持ち、必要なことは言えるようになりました。豊加は良いところもいっぱいあるので、上から説教するかのような態度を改善すればうまくやっていけるのかな。さて、サニークレイルで3年頑張れば正社員になれるかもということで頑張っていたあすみですが、上司の女性社員から一緒に社内起業しないかと誘われます。仕事内容は面白そうです。しかし、現在の地位を捨てて、チャレンジするべきか、あすみにはすぐには判断できません。あすみにはそこまでの野心はありません。お金は欲しいけど。で、派遣社員、日雇い、ウーバーフードとやってきて自分は思ったよりも仕事できるんだなあと感じている自分がいます。椿や仁子に相談して、出した結論とは・・・今回も色々事件もあったし、面白かったです。
2025.06.18
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書籍の感想です。今回は「走れ外科医 泣くな研修医3」です。走れ外科医 泣くな研修医3 (幻冬舎文庫) [ 中山祐次郎 ]お医者さんになって5年。雨野もだいぶ成長しました。先輩医師である佐藤からの指示もかなり正確に理解できるようになり、任される事も大幅に増えました。そして嬉しい(?)再会が。研修医として凛子が来たのです。最初のローテーションの時は「外科になる気はない」などとはっきり言ってた凛子でしたが、見た目と口調とは裏腹に仕事の覚えも早いし、勤勉です。なので、そんな凛子が外科を選択したことは雨野も嬉しかったでしょう。雨野は器用なタイプではなく、コツコツ真面目に繰り返してものにするタイプ。その分作業が丁寧で安心感があります。その辺は佐藤も評価しています。そんな雨野の元に来た患者、葵は末期の癌患者でした。もともと患者に寄り添い過ぎてしまう雨野ですが、友だちのような距離感で話しかけてくる葵に圧倒されてしまいます。容態が落ち着いた葵は「死ぬまでにやりたいこと」の一つ、富士山登頂を実現しようとします。凛子はそれに協力することにして、雨野にも一緒に登ってくれるように頼みます。雨野はすべての患者の希望には応えられないことを凛子に諭し、断ろうとします。しかし、凛子が自分がまだまだ半人前で医師としては患者の役には立ててないけど、その時点で自分にできることを精一杯やりたいという言葉に動かされたのでしょうか。雨野も了承することになりました。実際には雨野も何を思って了承したのかは分かりません。しかしその前に恋人のはるかから「医師の仕事って別の世界の生き物がやる事みたい」と言われたことも一因なのかもしれません。確かに連絡があれば夜中でも対応し、数時間の睡眠でまた日勤をする。そんな中で命を救い、また救えない命を看取る・・・並べるだけでハード以外言葉が見つかりません。体のタフさ、そして精神的タフさどちらも兼ね備えている別世界の住人にはるかは例えたのでしょう。雨野はそんな別世界の住人になりきってしまうことが嫌だったのかなあ。医師の常識で考えたら、急変する可能性もある体調の患者と富士山登頂なんて絶対NGでしょう。山登りしている状態では医師もできることはほとんどないのです。でも、来年の夏、生きていられる可能性がほぼゼロの葵は今年の夏しか富士山登頂のチャンスはありません。何が正しいかは分かりません。無事登頂でき、降りてこられたとしても、死期を早めてしまった可能性もあります。ただ、何が正しいのは分からないなら、本人の望むことをやらせても良いのではないか。雨野、格好良いよ。ただ、美人の凛子、可愛い葵の3人で富士山登頂をしたことを恋人のはるかに何と申し開きするのかな・・・はるかさん、激怒しないと良いけど。
2025.06.15
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書籍の感想です。今回は「派遣社員あすみの家計簿2」です。派遣社員あすみの家計簿(2) [ 青木 祐子 ]1巻の時の危機的状況からは脱したあすみですが、2巻は様々なものに巻き込まれていきます。まずは世界経済。世界的大手金融機関の破綻と世界的流行を見せるウイルスです。どちらも現実世界でも起きたことですが、派遣社員の方には切実です。契約を終了されたり、単価を下げられたり。あすみの場合は単価ダウンで、困ったあすみはムーバーフードと言うデリバリーのお仕事を始めます。あすみの良いところは職業の貴賎を意識しないこと。これは極貧生活を経たことで身についた意識なのかもしれませんが、素敵な資質です。なので良いと思えばムーバーフードも始めちゃう。スワロフスキーを付けて可愛い名前も付けて愛でるwそしてあすみは恋人の豊加にも振り回されます。契約社員から社員への登用を目指していたけどそれがだめになったことで退職した豊加。就職活動中なのだが、あの極貧生活をしのいできたあすみからすると少し緩く感じます。その上、無職中にプロポーズしてくるところで徐々に違和感を覚えます。そして、あすみがムーバーフードで働く事を嫌がり、派遣社員であることを嫌がり、彼が地方の会社に就職できたらあすみが何もかも捨ててついてくることを当然のように思っている・・・色々あったけど、友だちも職業で良い悪いを切り分けているところが良くないよねーあすみは男運悪いね~さて、ラストで新しい派遣先に受かったわけですが、そこの部長さんがイケメンなわけですよ。しかもムーバーフード時代にたまたま顔見知りになるという幸運(?)もあったわけですが、果たして次巻で進展とかあるのかなー
2025.06.14
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書籍の感想です。今回は「86 エイティシックス ep.10 フラグメンタル・ネオテニー」です。86-エイティシックスーEp.10 -フラグメンタル・ネオテニーー(10) (電撃文庫) [ 安里 アサト ]回想シーンというか、短編集というか。シンがエイティシックス時代にライデンたちと会うまでの話が主になってます。もちろん知らないのですが、既視感は強いです。シンならそうであろうという姿とレギオンのいつも通りの強さと、共和国のダメさが描かれているからかなー。ファイドのお話は良かったです。ただの物資運搬ロボに好きないスカベンジャーがなんでこんなに賢く、またこんなにも人懐こいのかその辺の秘密に迫った内容になっています。
2025.06.11
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書籍の感想です。今回は「十番様の縁結び 神在花嫁綺譚」です。十番様の縁結び 神在花嫁綺譚 (集英社オレンジ文庫) [ 東堂 燦 ]国作りの時に100柱の神がいました。その神々は人と交わることで、国に残ることを選びました。その一族は神在と呼ばれ、神の御業の一部を行使できる特別な人々として敬われていました。そんな神様の中の一柱、十番様は縁結び、縁切りを司り、一族は機織りの才能で地位を確保していました。一族、十織家が織った品々は厄除けの力を持ち、天災、病気、妖魔、様々なものから守ってくれる効果を持っているのでした。そんな十織家とその少女は出会うことなどないはずでした。少女は親族に引き取らたのですが、その親族に蔵に入れられ、日々機織りをすることを命じられていたのです。できた品は非常に良いものでしたが、それは叔母の作品として世に出されていたのです。少女は名前も与えられず、存在していないかのようでした。そんな少女と十織家の当主、終也は出会います。お互いの存在を認めてくれる存在に二人は恋に落ち、5年の歳月を経て、ついにお嫁さんとして迎え入れることとなりました。そして少女は真緒という素敵な名前を得ることができたのです。そんな一途な真緒が退廃に向かっていた十織家を少しずつ変えていく話です。終也はものすごく神様の血を濃く受け継いたため普段の見た目は美形なのですが、本当の姿は人を恐怖させる姿で、親族も恐ろしくてなりません。特に母親は人の姿をしていない子を産んだ事がトラウマとなっています。終也も母親から化け物扱いされた事がトラウマとなり、自分に自信が持てません。しかし、産まれてからずっと蔵に閉じ込められていた真緒は先入観なく、どんな姿の終也も好きと言えるのでした。そして、類稀なる機織りの才能で皇帝からの要請にも応え、さらには母子の不和を少しだけ解消することができたのです。設定も面白いし、真緒の才能にはまだまだ秘密がありそうで、展開も面白かったです。。自分たちの神様が生理的に恐怖を感じる姿形だった時、我々はどう思うのでしょうね。これはあくまでも人間の感覚に過ぎません。可愛いウサギの姿の神は優しくて、醜い姿の神は獰猛、残忍だと考えるのは人間の傲慢ですよね。人間の理解の外側にいる存在なわけですから。十織の神様にもまだ秘密がありそうです。楽しみです。
2025.06.06
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書籍の感想です。今回は「剣の女王と烙印の仔1」です。剣の女王と烙印の仔 I【電子書籍】[ 杉井 光 ]オープニングで登場するクリスがタイトルにある烙印の仔なのでしょう。烙印は呪いとも言えるもので、周りにいる人の命を奪って自分は生き残ってしまいます。戦場では必要な能力であるようにも思えますが、「周りの人」に自軍の人も含まれるところが困ったところです。獣のように血に飢えてくると自分でも制御できず、殺し尽くしてしまうのです。そんなクリスが出会ったのが、ミネルヴァでした。防具を一切付けず、巨剣を振るう彼女ですが、彼女は自分の死ぬ未来を見ることができるという力を持っていました。それは夜ごとに自分の死を体験するという辛い能力です。そしてミネルヴァはクリスに殺されるという未来を視ていました。しかし、クリスの烙印は単に人の命を奪うというものではなく、それがミネルヴァの視た未来をも書き換えてしまうのでした。目的達成のためにまだ死ぬわけにいかないミネルヴァと自分の能力がミネルヴァを救うことに知ったクリス。共依存のような関係性ですね・・・烙印とはなんなのか?クリスの中に眠る獣とは?続きが楽しみです。
2025.06.03
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