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図書館で『北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)』という雑誌を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、海底資源の覇権や、永久凍土の溶解などが取り上げられているのが、借りる決め手になりました。【北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)】雑誌、日経ナショナルジオグラフィック社、2019年刊<商品の説明>より●総力特集『北極』・氷なき北極:2036年夏にも氷が消えるといわれる北極海。温暖化の行方は・北の果ての覇権争い:北極の氷の下に眠る膨大な資源や新航路をめぐる争いは、新たな対立の火種となるのだろうか・凍土に眠る炭素の脅威:北極圏で進む永久凍土の融解。それは温室効果ガスを放出し、気候変動を加速させるおそれがある。・消えた探検隊の謎:1845年、英国の探検隊が極北の海で消えた。謎に包まれた隊員の最期を知る手がかりが見つかった。・温暖化に注ぐ熱視線:グリーンランド北東部の軍事基地に世界中から研究者が集まる。温暖化の実態を観測するためだ。・オオカミと過ごした時間:カナダ北極圏でホッキョクオオカミの群れと30時間を過ごし、その野生の姿を目にした。<読む前の大使寸評>ぱらとめくってみると、海底資源の覇権や、永久凍土の溶解などが取り上げられているのが、借りる決め手になりました。amazon北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)シベリア東部のバタガイカ・クレーター永久凍土の融解あたりを、見てみましょう。p58~75凍土に眠る炭素が目覚める日:クレイグ・ウェルチ 川岸にそびえる「ドゥバニー・ヤル」と呼ばれる崖からは、木の枝などのほか、バイソンの顎や馬の脚など、更新世の動物の骨が数多く出土する。セルゲイ・ジモフはマンモスの骨を掘り出し、岸辺に向かって放り投げてこう言った。「ドゥバニー・ヤルは素晴らしい場所です。まるで書物のページをめくるように、自然史の物語があふれ出てくるんです」 だが、広さ2300万平方キロの北極圏に今、気候変動が新たな1章を刻もうとしている。(中略) 東シベリアのドゥバニー・ヤルにも氷楔が多く含まれている。こうした地形は不安定で壊れやすい。永久凍土が解けて結合が緩むと、中の氷楔も解け始める。解けた水は熱を運びながら流れ、融解を拡大させてトンネルなどの空洞を残していく。やがてそれがつぶれて地面が沈み込み、陥没部分に雨水や雪解け水がたまっていくのだが、水が増えるにしたがって穴は深くなり、穴の縁の凍っていた部分も解けて広がっていく。水たまりが池になり、池が湖になると、地面はますます温まり、氷がさらに解けるという悪循環に陥る。 専門家はこの過程を「急速融解」と呼んでいる。急速融解はその土地の景観を変えてしまう。カナダにあるゲルフ大学の生態学者メリット・トウレツキーは、15年前からフェアバンクス近郊のクロトウヒの森で急速融解を記録しているが、水浸しになった森の木の根や幹がぐらついているのを発見した。まもなく木々はすべて倒れ、新しい湿地にのみ込まれていくと、トウレツキーはみている。 永久凍土の融解は温室効果ガスの放出につながるが、解けた水がその場にとどまることで脅威に拍車がかかる。池や湖の底に沈む泥からは、二酸化炭素だけでなく、温室効果がその25倍も強いメタンも泡となって湧き出ている。生態学者のウォルター・アンソニーは、北極圏の湖沼から放出されるメタンを20年間測定してきた。 ウォルター・アンソニーが2018年に発表した最新のデータからは、急速融解で新しい湖が誕生すると、永久凍土から放出される温室効果ガスの量が3倍近くになる可能性があることがわかった。『北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)』1
2020.02.29
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図書館で『北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)』という雑誌を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、海底資源の覇権や、永久凍土の溶解などが取り上げられているのが、借りる決め手になりました。【北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)】雑誌、日経ナショナルジオグラフィック社、2019年刊<商品の説明>より●総力特集『北極』・氷なき北極:2036年夏にも氷が消えるといわれる北極海。温暖化の行方は・北の果ての覇権争い:北極の氷の下に眠る膨大な資源や新航路をめぐる争いは、新たな対立の火種となるのだろうか・凍土に眠る炭素の脅威:北極圏で進む永久凍土の融解。それは温室効果ガスを放出し、気候変動を加速させるおそれがある。・消えた探検隊の謎:1845年、英国の探検隊が極北の海で消えた。謎に包まれた隊員の最期を知る手がかりが見つかった。・温暖化に注ぐ熱視線:グリーンランド北東部の軍事基地に世界中から研究者が集まる。温暖化の実態を観測するためだ。・オオカミと過ごした時間:カナダ北極圏でホッキョクオオカミの群れと30時間を過ごし、その野生の姿を目にした。<読む前の大使寸評>ぱらとめくってみると、海底資源の覇権や、永久凍土の溶解などが取り上げられているのが、借りる決め手になりました。amazon北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)海底資源の覇権あたりを、見てみましょう。p40~41北の果ての覇権争い:ニール・シェイ 11月の午後遅く、カナダ北部のキング・ウィリアム島にある小さな町、ジョアヘイブンは雲に覆われていた。 町外れに広がる凍った海の上では、パトロール隊の新指揮官、マービン・アトキタックが隊員たちを集めて打合せをしている。気温はおよそ氷点下30℃。隊員たちは先住民ヌイットの男性20人ほどと、数人の女性だ。ライフル銃を肩に掛け、トナカイの皮で作った手縫いの上着や、ホッキョクグマの毛皮のズボンを着用している。既製服を身につけている隊員もいる。 このパトロール隊はカナダ軍の予備兵部隊「アナディアン・レンジャーズ」の一部だ。アトキタックの指揮の下、島の沿岸に広がる樹木のないツンドラ地帯をスノーモービルで巡回する。その間にGPS機器の使用、軍隊式の射撃、捜索や救助の訓練に取り組むほか、狩猟と氷上での漁にも多くの時間を費やす。 私はまつ毛についた氷をこすり取りながら、後ろの方で話を聞いた。隊員たちの顔を見回すと、そこにはささやかな勲章とも言うべき凍傷の痕があった。 まもなく打ち合わせは終わり、暗闇に向かって長いドライブに出かける前に、隊員たちは最後のたばこに火をつけた。アトキタックが近づいてきて、寒くないかと聞く。長身で肩幅が広く、よく笑う男だ。長年レンジャーを務めてきた彼は、気さくな口調で、これからの旅でくれぐれも居眠りしないように注意してくれた。 時たまスノーモービルから落ちて行方不明になる人がいるという。この島だけでなく、面積が200万平方キロを超す、ここヌナブト準州全域で、携帯電話は通じないと、彼はくぎを刺した。「何かの事故でみんなとはぐれたら、誰かが迎えにくるまで、その場にじっとしていろ。せいぜいホッキョクグマに会わないようにな」 レンジャーは「北方でのカナダの目と耳」と呼ばれ、1940年代からこの辺境の地でパトロールに従事してきた。ほとんどが先住民の志願兵で、斥候を務め、軍事演習に参加し、「イグルー」という伝統的な氷の住居の造り方や、ツンドラ地帯で進路を決める方法、そして極寒の地で生き抜く方法全般を、正規軍の兵士に長年教えてきた。レンジャー隊の予算は乏しく、装備は1940年代の銃など、中古のものが目立つ。 だがここに来てカナダ政府は、レンジャーの役割を見直し始めている。温暖化が進む北極と、そこに眠る膨大な資源をめぐって、各国が目下、権益確保にしのぎを削っているからだ。こうした状況を受けて、カナダ政府はレンジャーの装備の改善と志願兵を募るための予算措置を約束した。
2020.02.29
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「アート」でしょうか♪<市立図書館>・逝年・北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)<大学図書館>・NARA LIFE 奈良美智の日々・人騒がせな名画たち図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【逝年】石田衣良著、集英社、2008年刊<「BOOK」データベース>より人生にも恋愛にも退屈していた二十歳の夏、「娼夫」の道に足を踏み入れたリョウ。所属するボーイズクラブのオーナー・御堂静香が摘発され、クラブは解散したが、1年後、リョウは仲間と共に再開する。ほどなく静香も出所するが、彼女はエイズを発症していた。永遠の別れを前に、愛する人に自分は何ができるのか? 性と生の輝きを切なく清澄にうたいあげる、至高の恋愛小説。傑作長編『娼年』続編。<読む前の大使寸評>タイトルの『逝年』につられて借りたわけだが、調べてみると『娼年』続編とのことで、まずかったかな?データは文庫本のものだが、借りたのは2008年刊ハードカバーです。amazon逝年【北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)】雑誌、日経ナショナルジオグラフィック社、2019年刊<商品の説明>より●総力特集『北極』・氷なき北極:2036年夏にも氷が消えるといわれる北極海。温暖化の行方は・北の果ての覇権争い:北極の氷の下に眠る膨大な資源や新航路をめぐる争いは、新たな対立の火種となるのだろうか・凍土に眠る炭素の脅威:北極圏で進む永久凍土の融解。それは温室効果ガスを放出し、気候変動を加速させるおそれがある。・消えた探検隊の謎:1845年、英国の探検隊が極北の海で消えた。謎に包まれた隊員の最期を知る手がかりが見つかった。・温暖化に注ぐ熱視線:グリーンランド北東部の軍事基地に世界中から研究者が集まる。温暖化の実態を観測するためだ。・オオカミと過ごした時間:カナダ北極圏でホッキョクオオカミの群れと30時間を過ごし、その野生の姿を目にした。<読む前の大使寸評>ぱらとめくってみると、海底資源の覇権や、永久凍土の溶解などが取り上げられているのが、借りる決め手になりました。amazon北極(ナショナルジオグラフィック2019年9月号)【NARA LIFE 奈良美智の日々】奈良美智著、ニューフォイル、2012年刊<「BOOK」データベース>より「わかる」ために生きてるわけじゃないが「わかろう」とするために生きている。制作、故郷、旅、音楽…初めて綴るアーティストの日々。<読む前の大使寸評>おお 表紙のデザインがいいではないか♪ ぱらぱらとめくると、エッセイ、日記、詩などなんでもありだが・・・ソウル訪問記が借りる決め手になったのです。rakutenNARA LIFE 奈良美智の日々【人騒がせな名画たち】木村泰司著、マガジンハウス、2018年刊<「出版社>より名画の謎解き本の決定版!やさしい。面白い。そして解説が深い!本書は「人騒がせな」西洋の名画のご紹介を通じて、名画を深く楽しむ鑑賞方法を知っていただくものです。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten人騒がせな名画たち************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き424
2020.02.28
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・伊坂幸太郎『フーガはユーガ』(7/24予約、副本34、予約462)現在61位・デービッド・アトキンソン『日本人の勝算』(8/20予約、副本14、予約157)現在1位・劉慈欣『三体』(9/09予約、副本8、予約179)現在29位・森絵都『カザアナ』(9/21予約、副本11、予約109)現在2位・呉善花『韓国を蝕む儒教の怨念』(10/02予約、副本3、予約56)現在9位・橘玲「上級国民/下級国民」(10/24予約、副本16、予約283)現在144位・川上弘美『某』(10/27予約、副本7、予約70)現在21位・ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(11/13予約、副本19、予約534)現在344位・門井慶喜『定価のない本』(1/12予約、副本9、予約74)現在49位・浅田次郎『大名倒産 (上)』(2/01予約、副本13、予約347)現在318位・村田沙耶香『地球星人』(2/14予約、副本12、予約42)現在31位・有川ひろ『倒れるときは前のめりふたたび』(2/18予約、副本11、予約62)現在55位・満州国のラジオ放送(2/26予約、副本2、予約5)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・浅田次郎『大名倒産 (下)』・川越宗一『熱源』・チャン・ガンミョン『韓国が嫌いで』・サピエンス日本上陸:図書館未収蔵・多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』・雨宮処凛『ロスジェネのすべて』:図書館未収蔵 ・高野秀行「怪獣記」・「歴史認識」とは何か・キネマ旬報(ありがとう、和田誠さん)・東龍夫『ザ・ソウル・オブ くず屋』:図書館未収蔵・『オーバーストーリー』・橋本治『黄金夜界』・中園成生『日本捕鯨史』・高野秀行「ワセダ三畳青春記」・高樹のぶ子『アジアに浸る』・書物の破壊の世界史・つげ義春『ガロ 1968 前衛マンガの試行と軌跡』・ディック『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』:図書館未収蔵・ヘミングウェイで学ぶ英文法:図書館未収蔵・内澤旬子『ストーカーとの七00日戦争』:図書館未収蔵・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・「月夜のでんしんばしら」谷川雁、C.W.ニコル:図書館未収蔵・カズオ・イシグロ著『癒されざる者たち』:図書館未収蔵・阿刀田高『裏声で歌へ君が代』・デジタルエコノミーはいかにして道を誤まるか:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』・ボリス・ヴィアン著『うたかたの日々』:芸工大に収蔵・禁じられた歌(田)<予約分受取:12/19以降> ・上田岳弘『キュー』(8/26予約、12/19受取)・有馬哲夫『原発・正力・CIA』(12/15予約、12/22受取)・Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集(11/24予約、1/04受取)・与那覇潤『知性は死なない』(1/04予約、1/07受取)・金子勝『平成経済 衰退の本質』(11/17予約、1/19受取)・浅田次郎『プリズンホテル』(1/13予約、1/19受取)・橘玲「言ってはいけない中国の真実」(1/18予約、1/26受取)・伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』(7/31予約、2/02受取)・村上龍『村上龍料理小説集』(1/26予約、2/14受取)・横尾忠則『死なないつもり』(2/12予約、2/14受取)・デービッド・アトキンソン『日本人の勝算』(8/20予約、3/01受取予定)【フーガはユーガ】伊坂幸太郎著、実業之日本社、2018年刊<「BOOK」データベース>より常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本34、予約462)>rakutenフーガはユーガ【日本人の勝算】デービッド・アトキンソン著、東洋経済新報社、2019年刊<「BOOK」データベース>より在日30年、日本を愛する伝説のアナリスト×外国人エコノミスト118人だから書けた!大変革時代の生存戦略。【目次】第1章 人口減少を直視せよー今という「最後のチャンス」を逃すな/第2章 資本主義をアップデートせよー「高付加価値・高所得経済」への転換/第3章 海外市場を目指せー日本は「輸出できるもの」の宝庫だ/第4章 企業規模を拡大せよー「日本人の底力」は大企業でこそ生きる/第5章 最低賃金を引き上げよー「正当な評価」は人を動かす/第6章 生産性を高めよー日本は「賃上げショック」で生まれ変わる/第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよー「大人の学び」は制度で増やせる<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/20予約、副本14、予約157)>rakuten日本人の勝算【三体】劉慈欣著、早川書房、2019年刊<「BOOK」データベース>より物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。数十年後。ナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体“科学フロンティア”への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象“ゴースト・カウントダウン”が襲う。そして汪森が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?アジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/09予約、副本8、予約179)>rakuten三体【カザアナ】森絵都著、朝日新聞出版、2019年刊<「BOOK」データベース>より平安の昔、石や虫など自然と通じ合う力を持った風穴たちが、女院八条院様と長閑に暮らしておりました。以来850年余。国の規制が強まり監視ドローン飛び交う空のもと、カザアナの女性に出会ったあの日から、中学生・里宇とその家族のささやかな冒険がはじまったのです。異能の庭師たちとタフに生きる家族が監視社会化の進む閉塞した時代に風穴を空ける!心弾むエンターテインメント。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/21予約、副本11、予約109)>rakutenカザアナ【韓国を蝕む儒教の怨念】呉善花著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より「不可逆的に最終合意」したはずの慰安婦問題をひっくり返したかと思えば、韓国の最高裁は、すでに日韓基本条約で解決済みの徴用工裁判で日本企業に対し、賠償判決を出す。一方で、文在寅大統領は中国、北朝鮮に擦り寄り、反日を加速させている。日本と韓国の関係は戦後最悪の状態にある。普通の日本人の感覚からすれば、まったく理解できない。いったいなぜなのか。ヒントは、反日主義にしなければならなかった韓国の歴史にある。それが現代にまで続き、自壊の道を辿っているのだ。韓国出身の著者がその謎を史実に基づき解き明かす。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/02予約、副本3、予約56)>rakuten韓国を蝕む儒教の怨念【上級国民/下級国民】橘玲著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より「下級国民」を待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占する少数の「上級国民」たち。ベストセラー『言ってはいけない』の著者があぶり出す、世界レベルで急速に進行する分断の正体。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/24予約、副本16、予約283)>amazon上級国民/下級国民【某】川上弘美著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より名前も記憶もお金も持たない某は、丹羽ハルカ(16歳)に擬態することに決めた。変遷し続ける“誰でもない者”はついに仲間に出会うー。愛と未来をめぐる、破格の最新長編。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/27予約、副本7、予約70)>rakuten某【ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー】ブレイディみかこ著、新潮社、2019年刊<「BOOK」データベース>より大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく。世界の縮図のような「元・底辺中学校」での日常を描く、落涙必至のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/13予約、副本19、予約546)>rakutenぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー【定価のない本】門井慶喜著、東京創元社、2019年刊<「BOOK」データベース>より神田神保町ー江戸時代より旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年が経ち復興を遂げつつあった。活気をとり戻した街の一隅で、ある日ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰されており、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが、間もなく事故現場では不可解な点が見付かる。行方を眩ました被害者の妻、注文帳に残された謎の名前ーさらには彼の周囲でも奇怪な事件が起こるなか、古書店主の死をめぐる探偵行は、やがて戦後日本の闇に潜む陰謀を炙りだしていく。直木賞作家の真骨頂と言うべき長編ミステリ。<読む前の大使寸評>古書店主の死から、戦後日本に潜む陰謀を炙りだすってか・・・面白そうである。<図書館予約:(1/12予約、副本9、予約74)>rakuten定価のない本【大名倒産(上)】浅田次郎著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より泰平の世に積もりに積もった大借金に嫌気のさした先代は縁の薄い末息子に腹を切らせて御家幕引きを謀る。そうとは知らぬ若殿に次々と難題が降りかかる!笑いと涙の経済エンターテインメント、始まり、始まりー<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本13、予約347)>rakuten大名倒産(上)【地球星人】村田沙耶香著、新潮社、2018年刊<出版社>より私はいつまで生き延びればいいのだろう。いつか、生き延びなくても生きていられるようになるのだろうか。地球では、若い女は恋愛をしてセックスをするべきで、恋ができない人間は、恋に近い行為をやらされるシステムになっている。地球星人が、繁殖するためにこの仕組みを作りあげたのだろうー。常識を破壊する衝撃のラスト。村田沙耶香ワールド炸裂!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/14予約、副本12、予約42)>rakuten地球星人【倒れるときは前のめりふたたび】有川ひろ著、KADOKAWA、2019年刊<「BOOK」データベース>より「有川浩」改め「有川ひろ」のエッセイ集“ふたたび”!ペンネーム変更の理由も語られる、エッセイ等41本+小説2編も特別収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/18予約、副本11、予約62)>rakuten倒れるときは前のめりふたたび【満州国のラジオ放送】代珂著、論創社、2020年刊<商品の説明>より満州国のラジオ放送の実相に迫る。本邦初公開の資料なども駆使して、満洲国でのラジオ放送内容、番組構成、機能と効果、文化形成に対するラジオ放送の影響などを検証。メディアとしてのラジオの役割を当時の文化状況に迫りながらラジオ放送の機能とその効果の検証を試みている。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/26予約、副本2、予約5)>amazon満州国のラジオ放送【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の軌跡212予約分受取目録R22好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。
2020.02.28
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<『THE FANTASTIC KINGDOM』1>三宮駅近くの古書店で、『THE FANTASTIC KINGDOM』という洋書を格安(Ballantine Books、500円)でゲットしたのです。おお 1910年代のアーサー・ラッカムの挿絵が満載ではないか・・・これぞ格安というものですよ♪【THE FANTASTIC KINGDOM】Dabid Larkin編、Ballantine Books、1978年刊、2020.2.24購入<Most helpful customer reviews>よりI’ve owned this book since it was first published and it makes a marvelous gift for a younger generation who have never seen these classics. A real appreciation for the master illustrators of children’s literature. It should be reprinted!<大使寸評>おお 1910年代のアーサー・ラッカムの挿絵が満載ではないか・・・これぞ格安というものですよ♪amazonTHE FANTASTIC KINGDOMSeize the despoiler! Rescue the gold! Help us! Help us! Woe! Woe!アーサー・ラッカムのあたりを、見てみましょう。Arthur Rackham(1867-1939),born in London,captioned a self-potrait in oils ‘a transpontine Cockney’. One of twelve children, he displayed a precocious talent and a propensity for the fantastic. He drew constantlyand, if forbidden paper, adorned pillows. Most of his ancestors were schoolmasters, and his father was a marshal in the British adminralty. Family tradition also held descent from a pirate,hanged in at Port Royal, Jamaica-a gruesomely romantic notion,wjich appeled strongly to the young boy's imagination. Rackham attended the lambeth and Slade schools and studied in Palis. Charles Riketts, a classmate, introduced him to the exotic, exaggarated motifs of Art Nouveau. Like George Cruikshank and Richard Doyle, Rackham combined in his style ekements of humor,caricature and vitarity,linked by an underlying humanness.While regukarly employed first as an insurance officer,then as a journalistic illustrater,he submitted drawing to a number of pubrications. A commision to illustrate “Glimm's Fairy Tales”(1900) marked the beginning of his lasting fame. Several of his early works were originally done in black and white and then re-issued in color; some used dramatic black silhouettes. A knowlegeable and practiced draftman,Rackhamrestricted himself almost exclusively to book illustration, developing complete mastery of the comlexities of the color plate.
2020.02.27
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アカデミー賞受賞の『パラサイト 半地下の家族』を観たいということで、観る前に個人的予告を作ってみたのです・・・・これだけ準備して、劇場に足を運ぶことになったのです♪【パラサイト 半地下の家族】ポン・ジュノ監督、韓国2019年制作、2020.2.22鑑賞<movie.walker解説>より第72回カンヌ国際映画祭にて最高賞パルムドールを受賞した、「オクジャ/okja」のポン・ジュノ監督によるブラックコメディ。全員失業中で半地下の部屋に暮らす貧しいキム一家の息子ギウは、友人の代理で高台に住む裕福な家の家庭教師を務めることになり……。仕事がなくても楽観的な父を「タクシー運転手 約束は海を越えて」のソン・ガンホが演じる。第92回アカデミー賞国際長編映画賞(旧・外国語映画賞)、脚本賞、監督賞、作品賞の4冠を韓国映画として初受賞。<見る前の大使寸評>韓国では、映画撮影場所がネット用自撮りスポットになっているようで興味深いのでおます。movie.walkerパラサイト 半地下の家族『パラサイト 半地下の家族』オフィシャルサイトネットをめぐると、次のような記事がありました。<「パラサイト」のリアル>デジタル朝日が貧しい一家の「寄生」を説いているので、紹介します。この記事を紙媒体でスクラップしたのだが、電子媒体でも保存するところが、いかにも老人であるなあ。(この記事を2/26デジタル朝日から転記しました)英語以外の映画で初めて米アカデミー賞作品賞を受賞した韓国映画「パラサイト」。貧しい一家が豊かな一家に「寄生」して生きぬこうとする物語が映した、社会のリアルとは?…■「砦」のような家族像、幻想 ハン・トンヒョンさん(日本映画大学准教授) 社会のリアリティーを描く映画の多くで昨今、「家族的なつながり」にスポットがあたっています。2018年のカンヌ映画祭最高賞を受賞した「万引き家族」(是枝裕和監督)や日本でも公開された映画「家族を想うとき」(ケン・ローチ監督)などとともに「パラサイト」もその流れに位置づけられるでしょう。 激しい競争による格差に引き裂かれた韓国社会で、その下層にいる家族が成功した上層の家族に寄生=パラサイトしながら生き抜く様子を描く。世界的に広がる格差問題という「大きな物語」をテーマに据えつつ、幅広い観客層に届くよう、時に笑いを交えたエンターテインメントに仕立てた作品です。 ただ私は、ある部分が異様に古いことが気になりました。娯楽性と社会性を備え、完成度も高い。ゆえにカンヌ、アカデミー賞でも評価されたのはわかる。ではどこが「古い」のか。 この作品は邦訳のサブタイトル「半地下の家族」が示すように、格差社会をテーマにしながら「家族」を描いている。その家族像があまりに古いのです。血縁で結びついた4人は、社会経済的に困難な状況に置かれているにもかかわらず、とても仲良し。さらに家長たる父親に妻や子どもたちはおおむね従順です。 ただ、実際の血縁家族ではしばしば、構成員同士の力関係が抑圧として働きます。困窮した家族は一致団結して助け合えるものでしょうか。「運命共同体」はおろか、家族内でも力関係が生まれ、暴力・虐待といった形であらわになる事例を私たちはニュースなどで目にしている。韓国でも同じでしょう。不遇ゆえの相互依存関係は、とくに子どもにとっては悲劇です。 その意味で、「パラサイト」でこの社会を生き抜く最後の「砦」であるかのように描かれた家族像は、ファンタジーに過ぎません。「格差社会に適応した家族」をわざと戯画的に描いているとしたら格差社会のサバイバル術はもはや賞味期限の切れた「血縁家族」を通じてしかないことを逆説的に証明している。それほどまでに現代社会の分断が厳しいことを多くの人が感じていて、そのリアリティーをすくっているのが「パラサイト」なのかもしれません。 近年ハリウッド映画も含め、ジェンダーやエスニシティーなどの多様性に目を向けた作品づくりが主流になってきた。しかし「パラサイト」は、社会の格差という「大きな物語」に家族内の差異や葛藤が覆い隠されるような構造になっている。現実の反映なのかもしれませんが、私には「後退」に見えてしまう。それが、韓国映画が外国語映画で初めてのアカデミー作品賞受賞という「多様性」の文脈で報じられる。皮肉なことにも思えます。(聞き手・高久潤) *ハン・トンヒョン:1968年生まれ。専門は社会学。共著に「ジェンダーとセクシュアリティで見る東アジア」など。(耕論)「パラサイト」のリアル 山田昌弘さん、奈良橋陽子さん、ハン・トンヒョンさん2020年2月26日2020/02/23「貧民のレッテルを貼るのか」…『映画『パラサイト』で観光地化にアヒョン洞住民らため息なんてのもありました。アカデミー賞受賞の『パラサイト 半地下の家族』を観た1
2020.02.27
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図書館で『星々の船』という文庫本を、手にしたのです。・・・短篇小説集であったが、最後の「名の木散る」が著者にしては異質なので気にかかったのです。帰って調べたら、直木賞受賞の短篇連作小説集とのことでした。【星々の船】村山由佳著、文藝春秋、2006年刊<商品説明>より禁断の恋に悩む兄妹、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末妹、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱えて……。愛とは、家族とはなにか。別々に瞬きながらも見えない線で繋がる星座のように、家族は、「家」という舟に乗って無限の海を渡っていく。心震える感動の短篇連作小説集、第129回直木賞受賞作。<読む前の大使寸評>短篇小説集であったが、最後の「名の木散る」が著者にしては異質なので気にかかったのです。rakuten星々の船「名の木散る」の語り口を、見てみましょう。p344~350<名の木散る> 身じろぎした拍子に、膝の三毛が不服そうな寝言をもらす。よしよし、と低くなだめながら、重之はひとり苦笑をもらした。 こういうものに頼るようになろうとは思わなかった。確か末娘の美希が家を出た翌年だったろうか、まだ小さかった“これ”が庭に迷いこんできた時、そんな薄気味悪いものはどこかへ捨ててしまえと言った重之を、志津子はにこにこと諭したものだ。 重之は、庭に目を戻した。 わずかの間に、また一段と暮れていた。 苔むした石灯籠の脇に、蕾の小菊がひとかたまり、黒く沈んで見えた。「あの世代の人は、いっぺん倒れると回復力が弱いのよ」 長男の妻である頼子が、台所に立つ紗恵を手伝いながらそう話していたのは、あれは先週の日曜だったか、その前の週だったか・・・重之がこの夏、暑気あたりで数日寝込んだことは、娘の聡美から聞かされたものらしい。長く中学の教師を務めてきた頼子の声は、本人は普通に話しているつもりでもよく通る。家の裏手の材木置き場にいた重之の耳に、話の内容はほとんど筒抜けだった。「お義父さんたちの子どもの頃ってほら、食べるものがなかったでしょう。そのくせ、大変な時代を生き抜いてきたっていう妙な自信があったせいか、つい自分の体力を過信して無理してしまうのよ。紗恵ちゃん、そろそろ本当に気をつけてあげないと、説得するのは大変でしょうけど、現場のほうももう、ほどほどにしてもらったほうがよくはない?何かあってからじゃ遅いのよ」 善意で言っているには違いなかろうが、馬鹿にするな、という思いが先にきた。何が、回復力が弱いのよ、だ。 たしかに今とは比べようもないほど物のない時代ではあったが、食糧がすべて配給に変わるまでは、米に不自由したことなどなかった。(中略) 自分たちの世代は、戦争を体験などしていないと重之は思う。 自分たちは、戦争を生きたのだ。今日一日を命からがら生き延びた者にとって、明日も、その明日もまた続いていくのが戦争だったのだ。人間が人間であろうとすることあえ許されず、お国の為、天皇陛下の御為という言葉のもとに、赤い紙きれ一枚で家庭も恋人も引き裂かれた、それが戦争だったのだ。 あの恐怖。あの痛み。あの絶望。・・・一度として飢えた経験すらない連中を相手にどう語ろうと、何が伝わるとも思えない。 靖国参拝がなぜいけないのかと訊ねた生徒は、曽祖父の涙の裏にあるものをどう解釈したのだろう。あるいは、今どきの連中の目に、昔の軍服に身を包んで靖国の参道を行進する老人たちの姿はどう映るのだろう。(中略) 毎年夏が過ぎ、この季節がめぐってきて、庭の木々が日一日と枯れ色に近づいていくのを見るたび、耳元にはあの女のつぶやきが蘇ってくる。そう、まるで水底から浮かびあがるあぶくのように。 昭和19年、初秋。 大陸の風は、まだ生温かかった。
2020.02.26
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<『BANKSY IN NEW YORK』2>図書館で『BANKSY IN NEW YORK』という大型本を手にしたのです。おお バンクシーの比較的初期の本ではないか。ぱらぱらとめくってみると、警察とのいたちごっこのような写真が多数見られます。【BANKSY IN NEW YORK】レイ・モック著、パルコ出版、2016年刊<「BOOK」データベース>より憂鬱な遊園地“Dismaland”を英国にて開催し世界中で物議を醸したバンクシー。彼がニューヨーク市中をハックした1カ月を追った全記録!<読む前の大使寸評>おお バンクシーの比較的初期の本ではないか。ぱらぱらとめくってみると、警察とのいたちごっこのような写真が多数見られます。rakutenBANKSY IN NEW YORKこの本の表紙にもなっているミートパッキングを、見てみましょう。<ミートパッキング・ディストリクト> フェレット娘が、トラック後方部の動物たちの間に自分のペットを押し込んで写真を撮り終えるまで、その場を去らずに待っていた。移動式のインスタレーションとしては、もしかしたらトラックがこの期間中、最も「完成した」作品だったかもしれない。 評論家のジェリー・ザルツまで、この作品には「驚きと哀愁とユーモア」があるとしぶしぶ認めていた。それは、おそらく2013年のアート作品に対する彼の評価の中で最も高いものだったし、バンクシーに対して彼が使った唯一の褒め言葉だった。しかも、ザルツは運転手には会いもしなかったようだ。 音声ガイドに寄ると「に命を吹き込むためには、プロの人形師4人が必要である。後部座席に縛り付けられ、完璧な黒子の格好で、各手足を動かすレバーを引っ張り続けている。しかもトイレ休憩は一日一回だ。生きとし生きるものの中で家畜よりも低く評価されているものは、パントマイムアーティストだけであることを証明している」ということらしい。 オレにはトラックの後ろに何らかの生き物の気配は感じられなかったので、この主張は、アメリカの自動車産業の浮き沈みを表すとともに、コーヒーチェーン店に対して、我々の指導者がいかに無能か示す比喩である。『BANKSY IN NEW YORK』1かの有名なアップルの創始者スティーブ・ジョブズの実の父はシリアからの留学生でした。
2020.02.26
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図書館で『空想読解なるほど、村上春樹』という本を、手にしたのです。このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪【空想読解なるほど、村上春樹】小山鉄郎著、共同通信社、2012年刊<「BOOK」データベース>より青いティッシュペーパーはなぜ嫌いか?青豆はなぜ生き延びたのか?あの青いあざとは何か?『ノルウェイの森』刊行時唯一のインタビュアーであり、『アンダーグラウンド』刊行を特報した著者が、ハルキの謎にせまる、愛に満ちたブックガイド。<読む前の大使寸評>このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪rakuten空想読解なるほど、村上春樹うみべのまちかなしい まっくす佐々木マキのマンガが語られているので、見てみましょう。p36~39<どうしても佐々木マキ> 佐々木マキさんの自選マンガ集『うみべのまち』(2011年)が刊行されました。佐々木マキさんは村上春樹の初期三部作『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール』(1980年)、『羊をめぐる冒険』(1982年)などの表紙の絵でも知られるマンガ家で、村上春樹が、その『うみべのまち』の帯に推薦の言葉を書いています。 それによると、1960年代の後半、高校時代に神戸に住んでいた村上春樹は、新しいスタイルのコミックを興奮して読んでいて、中でも佐々木マキさんの作品に圧倒的な新鮮さを感じていたようです。ですから最初の小説『風の歌を聴け』の単行本化が決まると、「その表紙はどうしても佐々木マキさんの絵でなくてはならなかった」と書いています。 私も佐々木マキさんの新作が載るマンガ雑誌「ガロ」を楽しみにしていた一人ですし、『やっぱりおおかみ』『ピンクのぞうをしらないか』『ぶたのたね』などの絵本を笑いながら読んだものです。あまりに彼の作品が好きだったので、絵本担当の記者となった際、京都のご自宅までインタビューにうかがったこともありました。 佐々木マキさんの絵本に「やぎ」の魔術師、ムッシュ・ムニエルが活躍する『ムッシュ・ムニエルをごしょうかいします』という作品があって、その中に、少年とマッチ売りの少女が、倉庫が並ぶ波止場の岩壁でおしゃべりをしている場面があります。 二人はその後、弟子を探しているムッシュ・ムニエルによって小さな瓶の中に閉じ込められてしまうのですが、それを読むと、村上春樹のデビュー作『風の歌を聴け』の終盤の、ある場面を思い出します。ウーム 著者の小山さんは絵本担当の記者として、佐々木マキさんにインタビューしているのにはお見それしたのです。それにしても、『風の歌を聴け』、佐々木マキの表紙絵、神戸の波止場とは・・・太子のツボが疼いてくるのでおます。『空想読解なるほど、村上春樹』3:ブーメラン的思考『空想読解なるほど、村上春樹』2:ジョージ・オーウェルの「カタロニア賛歌」『空想読解なるほど、村上春樹』1:惑星直列…まえがきにかえて
2020.02.25
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図書館で『空想読解なるほど、村上春樹』という本を、手にしたのです。このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪【空想読解なるほど、村上春樹】小山鉄郎著、共同通信社、2012年刊<「BOOK」データベース>より青いティッシュペーパーはなぜ嫌いか?青豆はなぜ生き延びたのか?あの青いあざとは何か?『ノルウェイの森』刊行時唯一のインタビュアーであり、『アンダーグラウンド』刊行を特報した著者が、ハルキの謎にせまる、愛に満ちたブックガイド。<読む前の大使寸評>このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪rakuten空想読解なるほど、村上春樹村上さんの「ブーメラン的思考」が語られているので、見てみましょう。p18~20<あらゆる問題を自分のものとして捉え直す> 村上春樹は東日本大震災での福島第一原発事故について、「原子力発電所の安全対策を厳しく管理するはずの政府も、原子力政策を推し進めるために、その安全基準のレベルを下げていた節が」あることをまず指摘したうえで、「しかしそれと同時に私たちは、そのような歪んだ構造の存在をこれまで許してきた、あるいは黙認してきた我々自身をも、糾弾しなくてはならないはずです」、そう続けているのです。私たちは「我々自身をも、糾弾しなくてはならない」。 これが村上春樹のブーメラン的思考です。 村上春樹は、今回の原発事故は「日本が長年にわたって誇ってきた『技術力』神話の崩壊」であると同時に、「私たち日本人の倫理と規範の敗北」でもあったと述べました。さらに、「我々日本人自身がそのお膳立てをし、自らの手で過ちを犯し、自らの国土を汚し、自らの生活を破壊しているのです」とまで、語っています。<「ワタナベ・ノボル」、「ワタナベ・トオル」、「ワタヤ・ノボル」> ブーメラン的思考は、村上春樹の小説の中でも一貫して書かれています。 例えば『ノルウェイの森』(1987年)の冒頭は、37歳になった「僕」が乗ったボーイング747がハンブルグ空港に着陸する場面から始まっています。その時、飛行機の天井のスピーカーからビートルズの「ノルウェイの森」が聞こえてきます。 その曲をきっかけに、「僕」は、18年前、直子という女性と歩いた草原の風景を思い出すのです。直子が「ノルウェイの森」を好きだったからです。(中略)「何を見ても何を感じても何を考えても、結局すべてはブーメランのように自分自身の手もとに戻ってくる」ということは、どんな問題もブーメランのようにぐるっと一周して、自分の問題として返ってくるということです。『空想読解なるほど、村上春樹』2:ジョージ・オーウェルの「カタロニア賛歌」『空想読解なるほど、村上春樹』1:惑星直列…まえがきにかえて
2020.02.25
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アカデミー賞受賞の『パラサイト 半地下の家族』を観たいということで、観る前に個人的予告を作ってみたのです・・・・これだけ準備して、劇場に足を運ぶことになったのです♪【パラサイト 半地下の家族】ポン・ジュノ監督、韓国2019年制作、2020.2.22鑑賞<movie.walker解説>より第72回カンヌ国際映画祭にて最高賞パルムドールを受賞した、「オクジャ/okja」のポン・ジュノ監督によるブラックコメディ。全員失業中で半地下の部屋に暮らす貧しいキム一家の息子ギウは、友人の代理で高台に住む裕福な家の家庭教師を務めることになり……。仕事がなくても楽観的な父を「タクシー運転手 約束は海を越えて」のソン・ガンホが演じる。第92回アカデミー賞国際長編映画賞(旧・外国語映画賞)、脚本賞、監督賞、作品賞の4冠を韓国映画として初受賞。<見る前の大使寸評>韓国では、映画撮影場所がネット用自撮りスポットになっているようで興味深いのでおます。movie.walkerパラサイト 半地下の家族『パラサイト 半地下の家族』オフィシャルサイト事前に入手したパンフレットには、有名人のコメントが見られます。【李相日】笑いながら観ていたはずが、気づけば背筋が凍る衝撃に慄いてしまう。暗闇を目隠しで疾走するごとく巡る興奮と刺激の奥底に、社会の不浄さ、人間の滑稽さを教訓などで語らずして優雅に描き切るその腕力にただひれ伏す。【是枝裕和】「見ろ!」としか言えないし、「面白い!」としか言いようがない。だから、とにかく見て欲しい。ネットをめぐると、次のような記事がありました。2020/02/10崖下の半地下に潜む貧困 映画「パラサイト」が描く韓国よりソン・ソングンさんが暮らす半地下 昨年のカンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が9日(日本時間10日)、米アカデミー賞の作品賞や国際映画賞(旧・外国語映画賞)などを獲得した。日本でも全国で公開中だ。物語で描かれた現地の住宅を訪ねると、韓国が抱える格差と社会の歩みが垣間見えた。(ソウル=清水大輔)■浴室なし 雨降れば浸水 ソウル南部の冠岳区三聖洞。高層マンションが立つ小高い丘の崖下に、3階建ての集合住宅が並んでいた。1階部分は空間のおよそ半分が地面より低い半地下の部屋になっており、雨が降ると屋内が水浸しになるところもある。 年金暮らしのソン・ソングンさん(82)は玄関から階段を七つ下りた部屋に、約30年前から住む。約30平方メートルの2DKに浴室はない。道路側にある窓は下枠部分がちょうど地面と同じ高さで、室内は日中も薄暗い。「空気もよくないし、好きで住むわけがない。金がないんだ」 かつては日雇い工として月200万ウォン(1ウォン=0・09円、約18万円)を稼ぐこともあったが、今は月約15万ウォンの年金が頼りだ。妻が病気で入院しており、月約300万ウォンの治療費を、別居する子供5人と協力して工面する。生活は苦しく、たまに行くサウナと「風にあたるのが楽しみ」という。 近くの不動産業者によると、一帯に住む約1千世帯のうち、200世帯ほどが半地下住宅や、朽ちかけた戸建て住宅で暮らす。住人には高齢者や職のない独居の人が多いという。 韓国の賃貸住宅では、入居者が毎月の家賃を払う代わりに家主にまとまった「保証金」を預け、退去時に全額を返してもらう制度がある。家主は入居者の保証金を運用して利益を上げる。ソンさんが払った当時の保証金は3千万ウォン。単純に比較はできないが、近くの高層マンションが約2億ウォンなのを見ても、破格の安さだったのは間違いない。2020/02/23「貧民のレッテルを貼るのか」…『映画『パラサイト』で観光地化にアヒョン洞住民らため息なんてのもありました。
2020.02.24
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図書館で『BANKSY IN NEW YORK』という大型本を手にしたのです。おお バンクシーの比較的初期の本ではないか。ぱらぱらとめくってみると、警察とのいたちごっこのような写真が多数見られます。【BANKSY IN NEW YORK】レイ・モック著、パルコ出版、2016年刊<「BOOK」データベース>より憂鬱な遊園地“Dismaland”を英国にて開催し世界中で物議を醸したバンクシー。彼がニューヨーク市中をハックした1カ月を追った全記録!<読む前の大使寸評>おお バンクシーの比較的初期の本ではないか。ぱらぱらとめくってみると、警察とのいたちごっこのような写真が多数見られます。rakutenBANKSY IN NEW YORK「序論」の一部を、見てみましょう。なお、この本には頁番号の記載が一切ありません。<序論> 本質的に違法であるストリートアートとグラフィティは有機的で、常に進化し続けている。ザラついているが洗練され、新鮮であるが馴染んでおり、ひっそりしているが崇高だ。どんな時でも複数の頭があるヒュドラのようだ。常に批判家を嘲り、ファンと戯れている。 この現在進行中の会話はあらゆる場所に突然出現する。廃墟ビル。空き地や薄暗いトンネル。橋の下。線路沿い。作業用フェンス。電気ボックス。バス停。思いつく限りのどの場所にも。 ストリートアートとグラフィティ界隈やそれを追いかけてきた人には、固有の発展の歴史がある。この歴史をめぐってさまざまな主張や奪い合い、抗争や解釈がなされてきたのだ。 国際的なストリートアート・シーンはここ15年で発展し、隆盛を極めているが、そこにはいろんな点でこれまでにない特徴がある。特にデジタル・テクノロジーを通じて簡単に流行をシェアできるようになったことは、初期のアートムーブメントのグローバル化のための草の根を確実に形成した。 管理人もいない、ほとんど誰にもオープンな状況。 アーティスト、ファン、写真家、作家、学者、批評家、歴史家、文化人類学者、民族誌家、コレクター、ギャラリー、美術館、広告主、デザイナーといった多様な参加者たちが、素晴らしいまでにカオスで手に負えない状況を作り出した。誰もがそのエッセンスを把握し、特徴を理解しようと必死だった。現代のストリートアート・シーンは今では何百もの都市や街に拡張し、田舎でも見ることができる。 ニュースや写真、映像や意見が、空前の数の多くの人々によってデジタル化され、中継され、確実に拡散している。けれども、そんなポスト・グーテンベルグの新時代のデジタルな海の中で、国際的な悪名を獲得し、有名人になっているのは、ほんの一握りのストリートアーティストだけだということは指摘すべきだろう。そして、この10年やそこらで世界の頂点に上り詰めたのは、バンクシーの名で知られるイギリス、ブリストル生まれの男だ。バンクシーといえば、これ♪
2020.02.24
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図書館で『空想読解なるほど、村上春樹』という本を、手にしたのです。このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪【空想読解なるほど、村上春樹】小山鉄郎著、共同通信社、2012年刊<「BOOK」データベース>より青いティッシュペーパーはなぜ嫌いか?青豆はなぜ生き延びたのか?あの青いあざとは何か?『ノルウェイの森』刊行時唯一のインタビュアーであり、『アンダーグラウンド』刊行を特報した著者が、ハルキの謎にせまる、愛に満ちたブックガイド。<読む前の大使寸評>このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪rakuten空想読解なるほど、村上春樹ジョージ・オーウェルの「カタロニア賛歌」が語られているので、見てみましょう。p12~14<闘わなくてはならない「効率社会」> 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故に触れて語った、村上春樹のカタルーニャ国際賞授賞式での受賞スピーチが話題となりました。「カタルーニャ」はジョージ・オーウェルの『カタロニア賛歌』の舞台です。1936年からのスペイン内戦の際、報道記事を書くつもりでバルセロナにやってきたオーウェルは、同年暮れに共和政府側の義勇軍に参加して戦います。この従軍体験記が『カタロニア賛歌』です。 スペイン人たちの夢と情熱への賛歌ですが、一方で共和政府内部の権力争いや、時がたつにつれて労働者の手から権力が奪われていくさまが、明晰な視線で描かれています。そこでの体験が全体主義的な社会への批判の書である近未来小説『1984年』(1949年)の執筆に繋がっていきました。 この『1984年』を意識して、村上春樹が書いた長篇が『1Q84年』(2009年、10年)です。オーウェルの『1984年』にはスターリニズムを寓話化した独裁者「ビイッグ・ブラザー」が登場しますが、村上春樹の『1Q84年』のほうには「リトル・ピープル」なるものが登場します。 その「カタルーニャ」でのスピーチです。村上春樹はオーウェルのことなどに触れて語ってはいませんが、頭の中には『カタロニア賛歌』の舞台の地でのスピーチであること、自作の『1Q84年』にも繋がる地でのスピーチであることは、もちろん意識されていただろうと、思います。 村上春樹は、今回の原発事故に触れて、歴史上唯一、核爆弾を投下された経験を持つ日本人にとって、福島第一原発事故は二度目の大きな核の被害であることを述べ、我々は核に対する「ノー」を叫び続けるべきだったと訴えたのです。 原爆の惨禍を体験した日本社会から「核」への拒否感がどんな理由で消えてしまったのか。村上春樹は「『効率』です」と語っています。『効率』という言葉は、このスピーチで5回も使われていますが、これを読みながら、村上春樹の一貫した姿勢というものを感じました。 村上春樹にとって、明治以降の日本の問題点は「一つの視点から、効率を求めて人を整列させるシステムとして、近代というものがある」ことだと、私は考えています。 例えば、近代以降の日本の学校、軍隊、病院、監獄などは、みな一点からすべてが見通せるようになっています。それらは日本が近代となって、効率を求め、一つの視点から、人を整列させるシステムとして出来たものです。 こうした効率社会と闘ってきたのが、村上春樹の文学です。その例を一つだけ挙げてみましょう。 『1Q84年』と同じ時代、つまり1984年の日本を舞台にして書かれた長編『ねじまき鳥クロニクル』(1994年、95年)に、綿谷ノボルという人物が出てきます。この綿谷ノボルは主人公「僕」の妻の兄ですが、日本を戦争に導いたような精神の持ち主として描かれています。『ねじまき鳥クロニクル』という作品は、「僕」が、この綿谷ノボルと対決し、彼をたたきつぶして、綿谷ノボル側に連れ去られた妻を自分の側に取り戻す物語です。図書館で借りて読んだ『ねじまき鳥クロニクル』をつけておきます。【ねじまき鳥クロニクル・第三部】村上春樹著、新潮社、1995年刊<「BOOK」データベース>より奇妙な夏が終わり、井戸は埋められた。そして人々はみんなどこかに去っていった。ねじまき鳥の声ももう聞こえない。僕に残されたのは、頬の深く青いあざと、謎の青年から引き渡された野球のバットだけだ。でも僕はやがて知ることになるー何かが僕を新しい場所に導こうとしていることを。意識と過去の帳の奥に隠されたねじのありかを求めて、地図のない冒険の旅が開始される。そしてその僕の前に、ねじまき鳥の年代記(クロニクル)が、橇の鈴音とともに静かにひもとかれる。完結編。<読む前の大使寸評>これまで第一部、第二部と読んできたのだが・・・妻のクミコとその兄の綿谷ノボルの動きが読めないというか、謎めいているのです。rakutenねじまき鳥クロニクル・第三部『ねじまき鳥クロニクル・第一部』1『空想読解なるほど、村上春樹』1
2020.02.23
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図書館で『空想読解なるほど、村上春樹』という本を、手にしたのです。このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪【空想読解なるほど、村上春樹】小山鉄郎著、共同通信社、2012年刊<「BOOK」データベース>より青いティッシュペーパーはなぜ嫌いか?青豆はなぜ生き延びたのか?あの青いあざとは何か?『ノルウェイの森』刊行時唯一のインタビュアーであり、『アンダーグラウンド』刊行を特報した著者が、ハルキの謎にせまる、愛に満ちたブックガイド。<読む前の大使寸評>このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪rakuten空想読解なるほど、村上春樹「惑星直列…まえがきにかえて」を、見てみましょう。p6~8<惑星直列…まえがきにかえて> 「人は旭川で恋なんてするものなのかしら?」。旭川は「作りそこねた落し穴みたいなところ」。村上春樹作品には、こうした謎のような言葉がよく出てきます。そのまま読み飛ばせばいいのでしょうが、妙に気になって忘れられません。これらは『ノルウェイの森』の中の言葉ですが、「旭川の人たち、ちょっと傷ついているのではないかなあ…」などと、心配にもなってしまいます。 「こうなるともう惑星直列みたいなもんだ」。『1Q84』では、主人公の1人、天吾が初めて登場する場面で、そんな言葉にも出会いました。これまた「惑星直列」とは何かと考え始めると、その意味がすぐにはわからないのです。 でも村上春樹の作品を繰り返し読んでいると、作中のほかの場面や別の作品のディテールが、まさに「惑星直列」のように静かに並び始める瞬間があります。暗い夜空に微かな光で瞬く星々が、気がつくと真っすぐに並び、やがて鮮やかな光の束となって、差し込んでくるのです。 本書は、私に訪れたそんな「惑星直列」の読書体験の数々を記したものです。そこから「人は旭川で恋なんてするものなのかしら?」の意味、旭川はなぜ「作りそこねた落し穴みたいなところ」なのか、そのほか、幾つかのキーワードについて考えてみました。もちろん『1Q84』内の「惑星直列」とは何かについても記しています。 私が村上春樹を初めてインタビューしたのは『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の刊行時でした。最初に取材した作品なので、印象深い場面が幾つもあるのですが、その一つにこんなことがあります。 同作の「世界の終わり」のほうの物語の主人公である「僕」は、高い壁に囲まれた街の図書館で「夢読み」の仕事をしています。古い一角獣の頭骨の中にある古い夢を読む仕事で、「僕」のそばには夢読みを手伝う図書館司書の女性が1人いるだけです。「僕」はたくさんの頭骨から夢を読むのですが、それらの夢は断片のようで、最初は「明けがたの空に浮かぶ遠い星のように白くかすんで」いて「その断片をどれだけつなぎあわせてみても、全体像を把握することが」ができません。 でも物語の終盤、光がどこかからやってきて、「僕」の隣にいる司書の頬をほのかに優しく照らします。彼女は涙を流しているのですが、光がその涙を輝かせるのです。それは覚醒した頭骨が放つ光でした。「その光は春の陽光のようにやわらかく。月の光のように静かだった」「頭骨の列はまるで光を細かく割ってちりばめた朝の海のように、そこに音もなく輝いていた」と村上春樹は書いています。 私の読書体験は、この一角獣の頭骨の古い夢を読むようなものかも知れません。最初に読んだ時には、その関係に気がつかないほど、一つ一つはみな小さくて細かいディテールですが、それらが次第に並び始め、いっせいに光を発するのです。 これはまさに読書における愉悦の瞬間です。その悦びを村上春樹の作品を読んだ人たち、これから読む人たちと共有できたらと思い、この本を書きました。 これまであまり言われていない「惑星直列」ぶりについてもたくさん指摘しましたが、独断ではいけませんので、具体例を挙げながら、わかりやすく記したつもりです。ウン 著者の目論見は、じゅうぶんに達成されていると思いますよ♪
2020.02.23
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「手当り次第」でしょうか♪<市立図書館>・魂の流れゆく果て・空想読解なるほど、村上春樹<大学図書館>・星々の船・BANKSY IN NEW YORK 図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【魂の流れゆく果て】梁石日著、光文社、2001年刊<「BOOK」データベース>より莫大な借金を抱えて大阪を出奔。放浪の末に東京でタクシードライバーに…。人生の辛酸をなめつくした末たどり着いた運命の法則は? 待望のフォト&エッセイ。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、鶴橋のコリアタウンの写真などが満載されていてビジュアルである♪・・・帰って「BOOK」データベースを見てみると「待望のフォト&エッセイ」と紹介されていました。amazon魂の流れゆく果て【空想読解なるほど、村上春樹】小山鉄郎著、共同通信社、2012年刊<「BOOK」データベース>より青いティッシュペーパーはなぜ嫌いか?青豆はなぜ生き延びたのか?あの青いあざとは何か?『ノルウェイの森』刊行時唯一のインタビュアーであり、『アンダーグラウンド』刊行を特報した著者が、ハルキの謎にせまる、愛に満ちたブックガイド。<読む前の大使寸評>このところ村上春樹関連の本を集中的に読んでいるいるのだが・・・ツボが疼くとでもいいましょうか♪rakuten空想読解なるほど、村上春樹【星々の船】村山由佳著、文藝春秋、2006年刊<商品説明>より禁断の恋に悩む兄妹、他人の恋人ばかりを好きになってしまう末妹、居場所を探す団塊世代の長兄、そして父は戦争の傷痕を抱えて……。愛とは、家族とはなにか。別々に瞬きながらも見えない線で繋がる星座のように、家族は、「家」という舟に乗って無限の海を渡っていく。心震える感動の短篇連作小説集、第129回直木賞受賞作。<読む前の大使寸評>短篇小説集であったが、最後の「名の木散る」が著者にしては異質なので気にかかったのです。rakuten星々の船【BANKSY IN NEW YORK】レイ・モック著、パルコ出版、2016年刊<「BOOK」データベース>より憂鬱な遊園地“Dismaland”を英国にて開催し世界中で物議を醸したバンクシー。彼がニューヨーク市中をハックした1カ月を追った全記録!<読む前の大使寸評>おお バンクシーの比較的初期の本ではないか。ぱらぱらとめくってみると、警察とのいたちごっこのような写真が多数見られます。rakutenBANKSY IN NEW YORK************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き423
2020.02.22
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・伊坂幸太郎『フーガはユーガ』(7/24予約、副本34、予約462)現在92位・デービッド・アトキンソン『日本人の勝算』(8/20予約、副本14、予約157)現在9位・劉慈欣『三体』(9/09予約、副本8、予約179)現在43位・森絵都『カザアナ』(9/21予約、副本11、予約109)現在12位・呉善花『韓国を蝕む儒教の怨念』(10/02予約、副本3、予約56)現在15位・橘玲「上級国民/下級国民」(10/24予約、副本16、予約283)現在159位・川上弘美『某』(10/27予約、副本7、予約70)現在29位・ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(11/13予約、副本19、予約534)現在374位・門井慶喜『定価のない本』(1/12予約、副本9、予約74)現在56位・浅田次郎『大名倒産 (上)』(2/01予約、副本13、予約347)現在333位・村田沙耶香『地球星人』(2/14予約、副本12、予約42)・有川ひろ『倒れるときは前のめりふたたび』(2/18予約、副本11、予約62)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』・サピエンス日本上陸・高野秀行「怪獣記」・「歴史認識」とは何か・キネマ旬報(ありがとう、和田誠さん)・東龍夫『ザ・ソウル・オブ くず屋』:図書館未収蔵・『オーバーストーリー』・柳美里『ねこのおうち』・橋本治『黄金夜界』・中園成生『日本捕鯨史』・高野秀行「ワセダ三畳青春記」・高樹のぶ子『アジアに浸る』・書物の破壊の世界史・つげ義春『ガロ 1968 前衛マンガの試行と軌跡』・メカニズムの事典・ディック『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』:図書館未収蔵・ヘミングウェイで学ぶ英文法:図書館未収蔵・内澤旬子『ストーカーとの七00日戦争』:図書館未収蔵・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・八画文化会館vol.6 総力特集:レトロピア岐阜:図書館未収蔵・「月夜のでんしんばしら」谷川雁、C.W.ニコル:図書館未収蔵・カズオ・イシグロ著『癒されざる者たち』:図書館未収蔵・阿刀田高『裏声で歌へ君が代』・デジタルエコノミーはいかにして道を誤まるか:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』・ボリス・ヴィアン著『うたかたの日々』:芸工大に収蔵・禁じられた歌(田)<予約分受取:12/19以降> ・上田岳弘『キュー』(8/26予約、12/19受取)・有馬哲夫『原発・正力・CIA』(12/15予約、12/22受取)・Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集(11/24予約、1/04受取)・与那覇潤『知性は死なない』(1/04予約、1/07受取)・金子勝『平成経済 衰退の本質』(11/17予約、1/19受取)・浅田次郎『プリズンホテル』(1/13予約、1/19受取)・橘玲「言ってはいけない中国の真実」(1/18予約、1/26受取)・伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』(7/31予約、2/02受取)・村上龍『村上龍料理小説集』(1/26予約、2/14受取)・横尾忠則『死なないつもり』(2/12予約、2/14受取)【フーガはユーガ】伊坂幸太郎著、実業之日本社、2018年刊<「BOOK」データベース>より常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本34、予約462)>rakutenフーガはユーガ【日本人の勝算】デービッド・アトキンソン著、東洋経済新報社、2019年刊<「BOOK」データベース>より在日30年、日本を愛する伝説のアナリスト×外国人エコノミスト118人だから書けた!大変革時代の生存戦略。【目次】第1章 人口減少を直視せよー今という「最後のチャンス」を逃すな/第2章 資本主義をアップデートせよー「高付加価値・高所得経済」への転換/第3章 海外市場を目指せー日本は「輸出できるもの」の宝庫だ/第4章 企業規模を拡大せよー「日本人の底力」は大企業でこそ生きる/第5章 最低賃金を引き上げよー「正当な評価」は人を動かす/第6章 生産性を高めよー日本は「賃上げショック」で生まれ変わる/第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよー「大人の学び」は制度で増やせる<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/20予約、副本14、予約157)>rakuten日本人の勝算【三体】劉慈欣著、早川書房、2019年刊<「BOOK」データベース>より物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。数十年後。ナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体“科学フロンティア”への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象“ゴースト・カウントダウン”が襲う。そして汪森が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?アジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/09予約、副本8、予約179)>rakuten三体【カザアナ】森絵都著、朝日新聞出版、2019年刊<「BOOK」データベース>より平安の昔、石や虫など自然と通じ合う力を持った風穴たちが、女院八条院様と長閑に暮らしておりました。以来850年余。国の規制が強まり監視ドローン飛び交う空のもと、カザアナの女性に出会ったあの日から、中学生・里宇とその家族のささやかな冒険がはじまったのです。異能の庭師たちとタフに生きる家族が監視社会化の進む閉塞した時代に風穴を空ける!心弾むエンターテインメント。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/21予約、副本11、予約109)>rakutenカザアナ【韓国を蝕む儒教の怨念】呉善花著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より「不可逆的に最終合意」したはずの慰安婦問題をひっくり返したかと思えば、韓国の最高裁は、すでに日韓基本条約で解決済みの徴用工裁判で日本企業に対し、賠償判決を出す。一方で、文在寅大統領は中国、北朝鮮に擦り寄り、反日を加速させている。日本と韓国の関係は戦後最悪の状態にある。普通の日本人の感覚からすれば、まったく理解できない。いったいなぜなのか。ヒントは、反日主義にしなければならなかった韓国の歴史にある。それが現代にまで続き、自壊の道を辿っているのだ。韓国出身の著者がその謎を史実に基づき解き明かす。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/02予約、副本3、予約56)>rakuten韓国を蝕む儒教の怨念【上級国民/下級国民】橘玲著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より「下級国民」を待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占する少数の「上級国民」たち。ベストセラー『言ってはいけない』の著者があぶり出す、世界レベルで急速に進行する分断の正体。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/24予約、副本16、予約283)>amazon上級国民/下級国民【某】川上弘美著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より名前も記憶もお金も持たない某は、丹羽ハルカ(16歳)に擬態することに決めた。変遷し続ける“誰でもない者”はついに仲間に出会うー。愛と未来をめぐる、破格の最新長編。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/27予約、副本7、予約70)>rakuten某【ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー】ブレイディみかこ著、新潮社、2019年刊<「BOOK」データベース>より大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく。世界の縮図のような「元・底辺中学校」での日常を描く、落涙必至のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/13予約、副本19、予約546)>rakutenぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー【定価のない本】門井慶喜著、東京創元社、2019年刊<「BOOK」データベース>より神田神保町ー江戸時代より旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年が経ち復興を遂げつつあった。活気をとり戻した街の一隅で、ある日ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰されており、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが、間もなく事故現場では不可解な点が見付かる。行方を眩ました被害者の妻、注文帳に残された謎の名前ーさらには彼の周囲でも奇怪な事件が起こるなか、古書店主の死をめぐる探偵行は、やがて戦後日本の闇に潜む陰謀を炙りだしていく。直木賞作家の真骨頂と言うべき長編ミステリ。<読む前の大使寸評>古書店主の死から、戦後日本に潜む陰謀を炙りだすってか・・・面白そうである。<図書館予約:(1/12予約、副本9、予約74)>rakuten定価のない本【大名倒産(上)】浅田次郎著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より泰平の世に積もりに積もった大借金に嫌気のさした先代は縁の薄い末息子に腹を切らせて御家幕引きを謀る。そうとは知らぬ若殿に次々と難題が降りかかる!笑いと涙の経済エンターテインメント、始まり、始まりー<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本13、予約347)>rakuten大名倒産(上)【地球星人】村田沙耶香著、新潮社、2018年刊<出版社>より私はいつまで生き延びればいいのだろう。いつか、生き延びなくても生きていられるようになるのだろうか。地球では、若い女は恋愛をしてセックスをするべきで、恋ができない人間は、恋に近い行為をやらされるシステムになっている。地球星人が、繁殖するためにこの仕組みを作りあげたのだろうー。常識を破壊する衝撃のラスト。村田沙耶香ワールド炸裂!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/14予約、副本12、予約42)>rakuten地球星人【倒れるときは前のめりふたたび】有川ひろ著、KADOKAWA、2019年刊<「BOOK」データベース>より「有川浩」改め「有川ひろ」のエッセイ集“ふたたび”!ペンネーム変更の理由も語られる、エッセイ等41本+小説2編も特別収録。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/18予約、副本11、予約62)>rakuten倒れるときは前のめりふたたび【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の軌跡211予約分受取目録R22好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。
2020.02.22
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<村山斉の時空自在 1>朝日の(村山斉の時空自在)シリーズをスクラップしているのだが・・・今回分が興味深いので紹介します。(2020.2.19デジタル朝日から転記しました)<論文の競争 時差に救われた> 世界中にいる研究者仲間と日々一緒に仕事をしている。だから時差はうっとうしい。電話会議をするにも、日米欧だと誰かが真夜中や早朝になり、我慢する羽目になる。会いに行くと今度は時差ボケに悩まされることになる。 だが一度だけ時差に救われた。これまで1千本以上の論文で引用され、私の一番よく知られている暗黒物質の新しい候補についての業績が、出し抜かれそうになった時のことだ。 20年前、米国東海岸のドイツ人と、スイスにいるイタリア人2人と私の4人で仕事をしていた。よい結果が出て論文もまとまりかけたが、授業などの用事でそれぞれが忙しくなり、2~3ヶ月もほったらかしていた。 素粒子物理学の分野では、1991年にアーカイブというシステムができて、論文は出版前にインターネットで発表するようになっていた。研究者は新しい論文を毎日チェックしている。私がいる米国西海岸の時間帯では、夜にチェックしている。 ある晩、著名な理論物理学者リサ・ランドール氏の論文を見つけた。読むと、私たちがまとめようとしていた論文とほとんど同じだった。「しまった!」。慌てて仲間にメールした。 スイスの2人はちょうど朝の出勤時間だった。なんとか1日で仕上げて投稿しようと相談した。「おまえは夜だから寝ろ」と言われ、落ち着かないが寝ることにした。その間スイスの2人が論文を書き続け、その次は東海岸の仲間に渡る。翌朝には論文がだいぶまとまっていた。東海岸の仲間が家に帰るとき、私の番が回ってきた。論文を仕上げて、無事投稿できた。1日の差で、誰が見ても独立の研究だった。 あの時みんなで頑張らなかったら、私の研究者としての評価はずっと低かっただろう。時差に救われたのだ。(素粒子物理学者) (村山斉の時空自在)論文の競争、時差に救われた2020年2月19日デジタルデータとダブルで保存するところが、いかにもアナログ老人ではあるなあ。
2020.02.21
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<あなたがいない世界を・・・2本立て館>久々にくだんの2本立て館に繰り出したが・・・・今回の出し物は「イエスタデイ」と「テルマ&ルイーズ」であり、館主の設けたテーマは「あなたがいない世界を」となっています。毎度のことながら、2作品を選ぶ館主のセンスには感心しているのですが、今回の2作品を繋ぐフレーズが私には出てこないのです。【イエスタデイ】ダニー・ボイル監督、2019年、英制作、2020.2.19観賞<Movie Walker作品情報>よりダニー・ボイル監督がザ・ビートルズの名曲に乗せて描くコメディ。事故による昏睡状態から目覚めたシンガーソングライターの男が周囲の異変に気付く。なんとそこはザ・ビートルズの存在しない世界だった。『シンデレラ』のリリー・ジェームズが主人公を支える幼なじみの女性を演じるほか、人気歌手のエド・シーランが本人役で出演する。<大使寸評>パソコンでググッても、ビートルズ、コカコーラ、シガレットなど出てこないのです。・・・で、売れないミュージシャンはビートルズの作品を歌い始めると大ヒットするわけです。この映画の全編にわたってビートルズの作品が流れるわけで・・・けっこう懐かしい2時間でおました。Movie Walkerイエスタデイこの映画館では毎回、幕間にお昼の弁当を食べるのだが・・・・今回もダイエーで買ったサンドウィッチでした♪【テルマ&ルイーズ】リドリー・スコット監督、1991年、米制作、2020.2.19観賞<Movie Walker作品情報>より旅の途中での偶発事件をきっかけに、鮮やかに自己を解放していく女性2人を描いた女だけのロードムービー。監督は「ブラック・レイン」のリドリー・スコット。製作はスコットとミミ・ポーク、脚本はカーリー・クォーリ、撮影はエイドリアン・ビドルが担当。出演はスーザン・サランドン、ジーナ・デイビスほか。<大使寸評>リドリー・スコット監督の名作であるが・・・この作品を劇場で観るのは、多分3回目になるのです。・・・だからストーリー進行はほぼ覚えているし、細かな表情やプロットなど、今までとは違ったところを観たりしたのです。反抗という括りなら、「俺たちに明日はない」、「明日に向って撃て!」そして近作の「スリービルボード」を彷彿とします。理不尽なロードムービーという括りなら、もちろん「イージー・ライダー」ですね。いずれにしても、リドリー・スコット監督は独自の滅びの美学を開陳しているわけであるが・・・やぶれかぶれの爽快さもあるわけでおます♪Movie Walkerテルマ&ルイーズ「テルマ&ルイーズ」はリドリー・スコット監督作品あれこれR1に収めておくものとします。パルシネマ上映スケジュール
2020.02.21
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図書館に予約していた『村上龍料理小説集』という本を、待つこと3週間ほどでゲットしたのです。初期の短編集であるが・・・村上の地が表れているようで、期待できそうでおます。【村上龍料理小説集】村上龍著、講談社、1998年刊<「BOOK」データベース>より料理をつくらない、しかし料理の真髄を知悉している料理人ー村上龍。ニューヨーク・パリ・ウィーン・リオ・ローマそして東京etc.を舞台に、男たちとは人生の懊悩を語りあい、女たちとは悦楽を分かちあうそのテーブルにこそふさわしい32の掌編小説をお届けしましょう。<読む前の大使寸評>初期の短編集であるが・・・村上の地が表れているようで、期待できそうでおます。<図書館予約:(1/26予約、副本1、予約0)>rakuten村上龍料理小説集ニューヨークのホットドックを、見てみましょう。p66~70<Subject 7> うろうろと空席を捜す老人に整理員がすぐに近づいてきて、最低の青いチケットを見ると、まるで乞食を追い払うように手を振った。「よかったら、ここに座りませんか?」 傍を通りかかった老人に私はそう言った。誘った友人が仕事で来られず、二人用のボックスシートにはその日私しかいなかったからだ。老人はしばらく私を見て、しゃがれた声でありがとうと言った。 老人はスーパーマーケットの紙袋ともう十年も使い込んでいるような柄の汚れたコウモリ傘を持っていた。 よほどテニスが好きなのだろうと思ったのだが、そうではないようだ。エバートが素晴らしいショットを放っても拍手をするわけではないし、相手選手を応援しているとも思えない。ボールを追う顔が無表情なのだ。「エバートは勝ちそうですね」 私がそう声をかけても、眉を少し動かしただけだった。 第一セットをエバートが簡単に取った時、老人は、失礼、と言って席を立った。 帰ってしまったのかなと思っていると、ホットドックを二つ持って戻ってきた。一つを差しだし、私が財布を出すと、首を振った。 ホットドックには酢漬けにした細切りのキャベツがたっぷりとはさまって、ケチャップが隠れてしまうくらいマスタードが塗ってあった。 頬張って、顔を見合わせたとき、老人は初めて微笑んだ。「君はいくつだ?」 そう聞いてきた。34だと答えると、24にしか見えない、とまた笑った。唇の端の深い皺にケチャップとマスタードが丸くついている。「日本人は若く見られるんですよ」 私は言った。「ここに住んでいるのかね」 「いや旅行者です」 空腹だった私はホットドック一つでは足りずに、プリツェルという塩パンを買うことにした。街頭のスタンドでもよく売っている最も一般的なパンで、普通の食パンをギュッと押し潰して丸めたように密度が濃く、細長く伸ばしたものをねじって結ぶようにつないで焼き、粗い岩塩を表面にまぶしてある。 二つ買おうとしたら老人は手を振って断った。「ありがとう、あんまり好きじゃないんだ」 私が気分を悪くしたと思ったのか、ユダヤのパンだからね、と言った。「わたしはユダヤ人なんだ、ルーマニアから来た、マルセイユに十年ほどいたけどね」「ルーマニアか、ドラキュラが有名ですね」「知らない、何だね?」「ドラキュラですよ、血を吸う」「知らないね」「ルーマニアのトランシルバニア地方に住んでたらしいですよ」「知らないけど、とにかくルーマニアは田舎だよ」 それからしばらく老人は黙った。だが、目はボールを追っていなかった。「ホットドックとプリツェルとどっちがうまいと思う?」 ナプキンで口のまわりを拭きながらそう聞いた。「同じようなものじゃないですかね」「スポーツを観ながら食べるホットドックはおいしいと思わないか?」「それも太陽の下でね」「よく冷えたビールと」「そうです」「日本にもあるか?」「アメリカのホットドックの方がおいしい」「私もそう思う」 太陽の下で、テニスやフットボールを観ながら食べる時、ホットドックはほとんど他の何ものにもかえがたい食べものに変わってしまう。食べている時にそう感じるわけではない。太陽とスポーツから離れている時に、幸福感の象徴としてその味がよみがえるのである。それも脳や舌や胃にではなく、全身によみがえる。「二十年前にマルセイユから船でアメリカに来た、私は妻を置いてルーマニアからマルセイユに出たんだが、マルセイユでフィンランドの女と一緒に住んで息子が生れた、ニューヨークには三人で来た、息子は11歳だった。1週間ほど移民センターにとめられて、その間に、一度だけヤンキースタジアウムに行く機会があった、私達は三人でホットドックを食べたよ、君には信じられないかも知れないが、私には生まれて始めてのホットドックだったんだ、ソーセージとパンとケチャップとマスタードが口の中で混ざって、おいしかった、ずっとタクシーの運転手をやっていたが、少し金に余裕ができると三人でヤンキースタジアウムへ行って、そしてホットドックを食べた」ウーム マルセイユから来たルーマニア人で妻はフィンランド人だった。そして今はニューヨークに来たってか・・・まるで昔見た映画「アメリカ アメリカ」のような境遇である。『村上龍料理小説集』1
2020.02.20
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図書館で『歴史に学ぶ減災の知恵』という本を手にしたのだが・・・このところ行政が取り組んでいる減災施策に劣化が散見されることが多いので、読んでみようと思ったのです。【歴史に学ぶ減災の知恵】大窪健之著、学芸出版社(京都)、2012年刊<「BOOK」データベース>より「美しい町並み」には、伝統と様式に織り込まれた「災害を生き延びる工夫」が隠されている。震災後の今こそ学ぶ、災害を「受け流す」方法。<読む前の大使寸評>このところ行政が取り組んでいる減災施策に劣化が散見されることが多いので、読んでみようと思ったのです。rakuten歴史に学ぶ減災の知恵伝統的な洪水対策が述べられているので、見てみましょう。p124~126<人間の想定を超える可能性> 国土のおよそ66%を山林に覆われる緑豊かな国日本は、それを育む豊かな水の恵みに支えられてきました。一方で、そもそもの成り立ちからして、プレート境界の地殻変動によって発生した島国であるために、ほぼ全域を急峻な山地がそのまま海に落ち込むような地形が占めています。 このため、陸地に降った雨を海へと排水する河川についても、そのほとんどが急流となります。「いやいや、日本にもゆったりした流れの川もたくさんあるじゃないか」と言われるかもしれません。確かに日本国内だけで相対的に見れば穏やかな河川もあります。しかし国外の河川と比較をしてみれば、日本の河川はすべて圧倒的に急流に分類されてしまうのです(図)。 日本で最も長い信濃川ですら平均勾配はおおよそ400分の1で、例えば中部ヨーロッパの国際河川であるライン川のおよそ2倍もの急流になります。 日本はこのような自然条件下で、さらに世界の年平均降雨量(約900ミリメートル)のおよそ2倍もの降雨量があります。その上さらに、人口のほとんどが山裾にわずかに広がる平野部に集中しているわけですから、大雨になると谷を駆け下りた水が平野部で暴れては、毎年のように洪水被害が発生するのも自然な成り行きといえます。 数ある災害の中でも、人間社会に対する被害の範囲も大きく、その発生頻度も高い洪水は、特に対策が必要な重大な災害の一つと考えられます。 このように、「どうにも嬉しくない」宿命にある中で、日本人はこれまで膨大な時間と資金とエネルギーを投入して洪水対策を進めてきました。現在では「スーパー堤防」と呼ばれる、河川に対して人間の住む側全体に土盛りをして、市街地ごと嵩上げしてしまおうという大技、あるいは力業も繰り出されるなど、その技術的進歩には目を見張るものがあります。 しかし、だからといって洪水被害が完全にはなくならないのはなぜなのでしょうか。これはやはり災害自体が「想定を超える」ことで初めて顕在化するものであり、常に自らが想定した範囲でしか完全な対策ができない人間に対して、自然の営みは常に人間の想定を遥かに超える可能性を持ち続けているためと考えられます。p127~128<隙間によって水勢を弱める>では、近代的な道具も、工法も、ましてやコンクリートのような材料もなかった近世以前には、いったいどのようにしてこの毎年のように繰り返される水害から生き延びてきたのでしょうか。 かの武田信玄をして、「水を治むる者、国を治める」と言わしめたように、当初より治水は、食料を支える農業を守り、民の安全を確保し、国家の基盤を築くために不可欠な事業でした。当の信玄は、その名も「信玄堤」と呼ばれる治水事業を展開しています。 これは、「霞堤」と別称される仕組みであり、その名のとおり、古い絵図に見られる「たなびく霞」のように、所々が不連続にちぎれた形状が特徴となっています。現在の私たちの目から見ると、堤防がはじめから切れていること自体とても信じ難いことに見えます。もちろんかつてより、現在のように一滴も漏らさない堤防をつくることも試みられてきたはずなのですが、いったいなぜこのような形になっていたのでしょうか(図)。 一つの理由には、当時の技術では十分な水圧に耐えられる築堤技術そのものがなかったために、幾度も補修しては毎回違うところから破堤してしまうことが繰り返されてきたことが挙げられます。このため、「あえて破堤する場所を始めから設定しておく」ことで、すなわち洪水被害が生じるところをあらかじめ決めておくことで、わざと水を漏らせて、逆に守るべきところに洪水が及ばないようにする手段に踏み切ったものと考えられます。ウーム 現代のニッポン国では「霞堤」や土砂崩れ跡のよう場所に建売り住宅を建てたりするが・・・業者に癒着した行政がそれに目をつむる例が見られるわけで。ハザードマップは訂正されているだろうか?
2020.02.20
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図書館に予約していた『死なないつもり』という本を、待つこと2日で兆速ゲットしたのです。老年がテーマの横尾さんのエッセイ集ってか・・・これは期待できそうでおます。【死なないつもり】横尾忠則著、ポプラ社、2016年刊<「BOOK」データベース>より「今いちばん関心のあることは命です。明日死んでもいいなんて、僕は思わない」「壊す勇気があるかどうか、完璧をめざさず、未完にすることで明日をつくる」-たえず世界を驚かせてきた美術家が80歳を迎えて語る、創作について、人生について。<読む前の大使寸評>老年がテーマの横尾さんのエッセイ集ってか・・・これは期待できそうでおます。<図書館予約:(2/12予約、副本10、予約0)>rakuten死なないつもり「兵庫県立横尾救急病院展」にてネコ好きの横尾さんを、見てみましょう。p157~158<猫は分身、生活必需品> 僕にとって猫は生活必需品です。なかったら生活できないし、生きていけない。 猫は自分の分身、アーティストとしての分身です。猫の勝手気ままなところ、好き放題なところ、これは芸術家が本来持っていなければならない性質です。 我々は常識とか社会的な決め事とか、そういう通念で自分自身を発揮しないままで終わってしまうけれど、猫は発揮しようとしなくても、存在そのものがそうなっている。だから猫のように生きられれば一番理想的。 芸術には遊びが必要だと言うけれど、今度はその「必要」という概念に縛られて、遊びがコンセプトになっていく。コンセプトになってしまうと、それはもはや遊びではありません。それに対して猫は、生きていること自体が遊びだし、「遊び」という概念すら持っていない自由奔放さがあるんです。 我々は人間の側から猫を見るけれど、猫の側から人間を見ると、気づくことがたくさんあります。人間は猫を「飼っている」と思っているけれど、猫からすれば、「人間を同居させてやってるいる」だけ。「一緒に暮らしてるけど、上下関係ないよ」って主張している。 人間は猫に対して支配的な立場をとるけれど、とんでもない。その反対です。たしかに猫はかわいがってもらえば嬉しいだろうけど、かわいがってほしい、とは思っていない。むしろ「かわいがらせてやっているんだ」というくらいでいるかもしれない。(中略) レベルが高いというか、かなり上から目線です。『死なないつもり』2:未完の哲学『死なないつもり』1:荒俣宏さんとの縁
2020.02.19
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図書館に予約していた『死なないつもり』という本を、待つこと2日で兆速ゲットしたのです。老年がテーマの横尾さんのエッセイ集ってか・・・これは期待できそうでおます。【死なないつもり】横尾忠則著、ポプラ社、2016年刊<「BOOK」データベース>より「今いちばん関心のあることは命です。明日死んでもいいなんて、僕は思わない」「壊す勇気があるかどうか、完璧をめざさず、未完にすることで明日をつくる」-たえず世界を驚かせてきた美術家が80歳を迎えて語る、創作について、人生について。<読む前の大使寸評>老年がテーマの横尾さんのエッセイ集ってか・・・これは期待できそうでおます。<図書館予約:(2/12予約、副本10、予約0)>rakuten死なないつもり未完の哲学を、見てみましょう。p46~49<未完で生まれて未完で死ぬ> 僕は年齢的にもけっこう長いキャリアだと思うんだけれど、これまで作品に自分のすべてを注ぎ込もうと思ったり、傑作を描こうと意気込んだりして描いたことは一度もありません。結果として傑作になってくれればいいけれど、それを目的に始める、ということはなかったですね。 だいたい、自分が飽きっぽい性格だから無理なんですよ、傑作なんて。何かやりかけても、あるところまで行くと、飽きてしまう。飽きっぽいな、というのは、子どもの頃から自覚していた性格です。 ともかく何をやっても続かない。何か始めても、気づいたら別のことをしている。小学生の時の通信簿に先生が親に対して書く欄があるけれど、そこに、「この子は人にちょっかいばかり出す」「キョロキョロして集中しない」「飽きっぽい」と書かれていた。もっと決定的なのは、「まだ幼児語が抜けない」と六年生になっても書かれていたこと。先生から見ると、落ち着きのない、幼児っぽい子どもだったんです。 でも、こういう創造的な仕事をするために、子どもっぽさは重要ですよ。これはインファンティリズム(幼児性)ともいうけれど、人にちょっかいを出すとか、キョロキョロしているというのは好奇心から来ているわけです。いつも並々ならぬ関心を持って、何か新しいことはないかと探している。こういうことは、持続するという点ではちょっと弱いかもしれないが、とても大事だと僕は思います。 学校教育は、子どもを管理するという側面があって、このインファンティリズムを殺そうとする。僕なんかからすれば、教育目標に「キョロキョロしなさい」「幼児語を使いましょう」とかしてもらいたいわけ。なんなら「腹八分、腹七分」も加えてもらってもいいけれど、こういう教育をすれば、大きくなって創造的なことのできる人が育つはずです。 子どもは好きなことをやっていると、食事も忘れて集中したりする。けれど、熱が冷めればそれに見向きもしなくなる。飽きっぽいともいえるけれど、変化を恐れないということもできる。それも大事なことだと思うんです。(中略) 傑作とか完璧という言葉は、頭から捨てないといけないと思う。 なぜなら、完璧をめざすということはそれに強く執着することだからです。しかも完璧を求めても人間はほとんどそこに到達できないので、結果として、否定的な感情ばかりを持つことになります。 絵でも、完璧をめざすのではなく、あえて未完にする。絵のためでもキャリアのためでもなく、僕自身のために未完にする。未完は明日に続くからです。『死なないつもり』1
2020.02.19
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図書館に予約していた『死なないつもり』という本を、待つこと2日で兆速ゲットしたのです。老年がテーマの横尾さんのエッセイ集ってか・・・これは期待できそうでおます。【死なないつもり】横尾忠則著、ポプラ社、2016年刊<「BOOK」データベース>より「今いちばん関心のあることは命です。明日死んでもいいなんて、僕は思わない」「壊す勇気があるかどうか、完璧をめざさず、未完にすることで明日をつくる」-たえず世界を驚かせてきた美術家が80歳を迎えて語る、創作について、人生について。<読む前の大使寸評>老年がテーマの横尾さんのエッセイ集ってか・・・これは期待できそうでおます。<図書館予約:(2/12予約、副本10、予約0)>rakuten死なないつもり荒俣宏さんとの縁を、見てみましょう。p25~29<破滅寸前というチャンス>「いけてる絵」と「いけてない絵」という言い方があります。これは、もともと荒俣宏さんが僕の絵を見て言い出したこと。 十数年前、ある出版社の空きスペースを借りて絵を描いていたことがありました。『横尾忠則全絵画』という作品集のために、二週間くらいかな。その頃、荒俣さんも同じその版元に部屋を持って夜な夜な仕事をしていて、毎日僕の絵を覗きに来て、話をしていました。 たまたまある絵を描いていて、僕がドツボに嵌ってしまったことがあった。何かが足りない、そう思って人物とか植物とか描き込んでいくんだけれど、描けば描くほど画面が混乱を来す。どうしたらいいんだろうと悩んでいた矢先、絵を見ていた荒俣さんが「横尾さん、これは人間図鑑ですね」とぽつりと言ったんです。 僕は図鑑という言葉を聞いた時に、動物図鑑や植物図鑑を思い出しました。その図鑑には、ライオンが1番、2番はキリン、3番カバみたいに番号が振ってあった。はっと思って、描いた順番に番号を付けました。そうして、荒俣さんが夜帰ってきてこの絵を見て言ったんです。「横尾さん、いけましたね」と。そしてタイトルも「実験報告」と付けてくれました。 どれが「いけてる絵」で、どれが「いけてない絵」かは、僕にもよくわからない。最初からわかるなら、それをやればいいのだから。でも少なくともその時は、ふん詰まりになっていた作品が「ついにいけましたね」となったわけです。 そのことを野球に置き換えると、こんな感じでしょうか。ノーアウトで三者連続フォアボールを出したピッチャーがいるとします。交代かなと思ったけれど続投になった。うると、次の強打者を三振にとって、あとの二人も三振させてしまった。三者連続三振です。おれには、ピッチャーも監督も「いけた」と思ったでしょう。連続フォアボールで満塁とう大ピンチになって、抑えられた。まるで人が変わったかのように、力を発揮したんですから。 僕の絵の場合も、もう破滅寸前でした。でも、そういう時に限って救いの神みたいなものがやってくる。そこに行くためには、ダメな自分、無力な自分を嫌というほど自分に見せ付けないといけないんです。三者連続でフォアボールを出すように。 仏教用語に因縁果というのがあります。因とは、その結果をもたらした原因。縁はその原因をサp-トする、いわば間接的な要因。果というのは、因と縁によって引き起こされた結果。原因と結果がただあるだけでなくて、その二つの間に、縁が入ります。 つまり、あの時ふと思い出した図鑑が因で、荒俣さんは縁の役割を果してくれたんです。 絵を描いていると、「いけてる」瞬間と「いけてない」瞬間がある。こういう経験もあるので、いけてない状態が続いても、あきらめずにそれと戦っていれば、必ずいけるとという予感を僕は持っているし、守護天使みたいなものがやってくると信じています。 とはいえ、続けることだけではなくて、時にはそこから離れることも大事です。その状態に固執しすぎると、憑依現象を起こしてしまうから。つまり、その絵にとりつかれて、悪霊がついたようになってしまうこともあるんです。 そこから離れて、時間を置いてから眺めてみると、すっと答えが出てくることがしばしばあります。あるいは荒俣さんのような助け船がやってくる可能性もあります。
2020.02.18
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先日『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を読んで、A・バーンバウムという翻訳家を知ったのだが・・・その本でジェイ・ルービンという翻訳家も紹介されていたことを覚えていたのです。【村上春樹と私】ジェイ・ルービン著、東洋経済新報社、2016年刊<「BOOK」データベース>より『1Q84』『ノルウェイの森』をはじめ、夏目漱石『三四郎』や芥川龍之介『羅生門』など数多くの日本文学を翻訳し、その魅力を紹介した世界的翻訳家が綴る、春樹さんのこと、愛する日本のこと。<読む前の大使寸評>先日『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を読んで、A・バーンバウムという翻訳家を知ったのだが・・・その本でジェイ・ルービンという翻訳家も紹介されていたことを覚えていたのです。rakuten村上春樹と私著者と能楽師・河村晴久さんとの交流が語られているので、見てみましょう。p175~178<日文研と偶然の賜物と> 前節で述べたように、家族4人が日本で時を同じくして過せたこと以外にも、日文研(国際日本文化研究センター)での1年間は偶然が私を思いがけない場所へ連れて行ってくれた。 日文研では月1回、日文研フォーラムと銘打っての公開講演が行なわれていた。私の講演日は1996年2月13日と決まっていた。日本語での講演であるから、準備期間も十分必要で、そろそろ原稿の案をと思い出したのは1995年の12月ごろであったが、その月は雪が多かった。 特に12月25日クリスマスの日に、日文研に降り積もった雪は30センチもあり、3日間車を動かすことができなかかったくらいの稀に見る大雪であった。私はその時期、能『鉢木』を読み進んでいた。『鉢木』とは、雪が降り、旅僧に一夜を提供した老いた武士が寒さをしのぐ薪がないので、大事にしていた『鉢木』つまり、盆栽を燃やして、僧侶に暖を提供する物語である。 『鉢木』で降り続ける雪が私の頭の中でも降り続け、外を見れば一面の雪景色。私は講演の題名を「京の雪、能の雪」とすることに決めた。 講演後、羽織袴姿の1人の男性が話しかけてきた。京都の観世流能楽師シテ方の河村晴久さんであった。彼がどうしてこの講演のことを知ったかの経緯は、また偶然が偶然を呼んだ一連の面白い出来事の結果だったことを、河村さんは後で面白おかしく話してくださった。 河村さんは京都四条烏丸の佛教大学四条センターで開かれている社会人向け講座「能へのいざない」を1994年以来担当されているが、そのごく初期から毎回欠かさず聴講されている森川善一さんから、1996年2月13日に「京の雪、能の雪」という講演があると聞いたそうだ。 なぜ河村さんが佛教センターでその講座をしていたかというと、佛教大学企画課の樹下隆興さんの息子・千彗君が、小学校入学時から河村さんのもとで仕舞の稽古を始めることになったのがきっかけで、河村さんの能の講座の企画を準備してくれたというのだ。(中略) では彼がなぜ大晦日に下鴨神社に来たかというと、前日、下鴨神社に参拝に来た時、境内に自分の名字と同じ河井神社があるので、賽銭を入れようとした。ところがなんと、賽銭ではなく、右手に持っていた財布の方を賽銭箱に投げ込んでしまったのだ。 焦った河井さんは、賽銭箱に手を入れ、財布を取り出し、賽銭を改めて投げ入れ帰宅したまではよかったが、その夜、一度神様に差し上げたものを取り戻したのは良くない行為だと思い直した。再び財布すべてを納めるために下鴨神社に来た時、掃除中の河村さんと出合ったということである。 それ以後、河井さんとの交流が始まり、河井さんのいとこが樹下さんであり、樹下さんの息子さんが仕舞の稽古に来ることなったという次第であった。「もし河合様が右手と左手、お賽銭と財布を間違えずに賽銭箱に投入していたら、河合様と私との出会い、樹下千彗君のお稽古、佛教大学四条センターの講座もなく、そしてジェイ・ルービンさん、あなたとのご縁も生じていません。下鴨神社は鴨川と高野川の合流点で、川が合うところから、古来人に出会う場所です。能でも『班女』『水無月祓』『生田敦盛』などでは、下鴨に行って尋ねる人に出会います。本当に現在も出会いがあるわけで、これも賀茂の神様のお導きです」と、河村さんは長い説明をなさった。 フォーラムの日から、親しい交流が始まったのは言うまでもない。昔のままの姿を残す河村能舞台へも何度も招待された。代々伝わる素晴らしい能面や部屋いっぱいに広げられた能衣裳の虫干し時のきらびやかさ等を経験できたのも、偶然が生んだ賜物である。『村上春樹と私』1
2020.02.18
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先日『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を読んで、A・バーンバウムという翻訳家を知ったのだが・・・その本でジェイ・ルービンという翻訳家も紹介されていたことを覚えていたのです。【村上春樹と私】ジェイ・ルービン著、東洋経済新報社、2016年刊<「BOOK」データベース>より『1Q84』『ノルウェイの森』をはじめ、夏目漱石『三四郎』や芥川龍之介『羅生門』など数多くの日本文学を翻訳し、その魅力を紹介した世界的翻訳家が綴る、春樹さんのこと、愛する日本のこと。<読む前の大使寸評>先日『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を読んで、A・バーンバウムという翻訳家を知ったのだが・・・その本でジェイ・ルービンという翻訳家も紹介されていたことを覚えていたのです。rakuten村上春樹と私この本で芥川作品が語られているので、見てみましょう。p154~156<村上春樹さんの序文> 出来上がった短編集の18の作品のうち、その時点まで英訳されていなかったものは9つほどあった。老人がぶつぶつ言いながら若者の作品群を鼻をつまんで無理やりに読むのとは打って変わって、まるで芥川再発見だったので、準備の段階から刊行の段階までその仕事はたいへん面白くて、充実した経験だった。 村上さんは序文を通して英語版に大いに貢献してくださった。典型的な日本人の読者にとって、そして作家としての彼個人にとって芥川がいかに重要であるか、西洋の読者に詳しく説明してくれたのだ。その序文を読めば、この仕事のために芥川作品を時間をかけて再読し、再考してくれたことは明らかである。芥川に対する村上さんの評価に日本の読者がふれる機会を本書が提供できたことを喜ばしく思う。 長年にわたって私は『芥川全集』をときどき拾い読みしてきたが、今回読み直して芥川作品の多彩な表現にたいへん驚かされた。芥川のユーモアは私が英語訳で目にしていたものの域を越えていたし、作品世界をめぐる芥川の感覚的な描写の豊穣さは時に圧倒的である。『地獄変』の炎は、英語版“Hell Screen”でも忘れ難いものであったが、オリジナルはいっそう強烈で、息苦しささえ覚えた。 芥川は舞台設定と小説構成の巨匠と言える。そして何よりも、ヴォイスの達人である。たとえば平安時代末期を舞台とする物語の語り手は多様きわまりない。12世紀の社会の架空の一員だったり(『地獄変』、『竜』)、「旧記」に言及する当世の研究者もどきの観察者だったり(『羅生門』)、一つの出来事をめぐる目撃者たちのいくつかの証言をなぜかまとめあげることのできる、実体のない編集者だったり(『藪の中』)、その存在はまったくといっていいほど認識されず、きわめて客観的であるように見える書き手(『鼻』)だったりする。 現代物の自伝的な作品は僕が語ったり(『歯車』『点鬼簿』)、身元不明の「彼」について三人称の語り手が語ったり(『或阿呆の一生』)、同様の三人称の語り手が堀川保吉(『文章』)大導寺信輔(『大導寺信輔の半生』)といった主人公をめぐって語ったりする。それぞれの作品が新たなヴォイスを作り出すことを要請するため、この多様性は翻訳者にとっては工夫を求められると同時に新鮮で面白くもあった。 だが芥川は時として耐え切れないほど才走り、いわば日本版O・ヘンリーといった趣を見せる。成功したとは言い難い芥川作品に我々が不快感を覚えるのは、彼が技巧のための技巧を用いることに終始し、自分自身を注ぎ込むことのないまま、作家としての少なからぬ才能を濫費していると見えるためである。
2020.02.17
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図書館で『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を、手にしたのです。内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪【Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち】辛島デイヴィッド著、みすず書房、2018年刊<「BOOK」データベース>より村上春樹と英米出版界のスペシャリストたちの冒険。A・バーンバウム、E・ルーク、L・アッシャー、J・ルービン、G・フィスケットジョン、チップ・キッド…、そして村上春樹。Haruki Murakamiの世界への飛翔までの道のりを、30余名へのインタビューをもとにたどる、異色の文芸ドキュメント。<読む前の大使寸評>内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪rakutenHaruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち村上さんの「冬の時代」を、見てみましょう。p236~238<38 「冬の時代」に支えとなった書評と仲間たち>“From Japan, Big Macs and Marlboros in Stories”「日本より、ビッグ・マックとマルボロが出てくる物語」と題された評で、ミットガングは「まちがいなく村上氏は現代日本作家の中で最も国際的なヴォイスの持ち主である。それは現在と過去の勢力の象徴的な戦いを描いた想像的小説『羊をめぐる冒険』や、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を読めば明らかだ」と、前回同紙で酷評された『ワンダーランド(英)』も含め、アメリカでそれまで出版された長篇二作を高く評価すると同時に、村上の国際性を強調した。 そして、幾つかの作品に細かく触れながら、最後に「『象の消滅』に収められている短編は、ほぼ全作品面白く読めるが、小説家・村上氏の本分はどちらかと言えば長距離レースのようだ」と評を結んでいる。訳者のジェイ・ルービンをはじめ、逆の(村上作品は長編よりも短編が優れているとの)意見の評者も少なくないが、これは「基本的には、というか最終的には、自分のことを「長編小説家」だと見なしています」と語る村上の自己評価と重なる。『ワシントンポスト』にも好意的な評が掲載された。評者は、ノンフィクション作家のD・T・マックス。のちに、レイモンド・カーヴァーと長年の編集者のゴードン・リッシュとの関係について分析したThe Carver Chroniclesなども書いている人物だ。 マックスは「この短篇集にはたしかに魅力的な瞬間がいくつかあるものの、これによってアメリカの村上読者がカルト的なレベルを超越するということはないだろう。とはいえ、まだ知名度こそ不足しているものの、これまで出た作品を通して見れば、戦後日本の優れた小説家の中でアメリカの読者をもっとも楽しませてくれるのは彼だろうと思わずにいられない」と、村上の才能を認めながらも、この本で「ブレイクスルーは起きないだろう」と予測している。 この指摘は的確だろう。そもそも出版サイドも『象(英)』を「ブレイクスルー・ブック」と位置付けてはいなかったのは明らかだ。ここでは逆に1993年の時点で、村上に「カルト的」な熱心な読者層がいることが自明の事実として書かれていることの方が注目に値する。 これは「『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』と『ダンス・ダンス・ダンス』を出したのですが、これらもやはり批評的には良かったし、それなりに話題にはなったものの、全体的にいえば、「カルト的」なところに留まって、やはり売れ行きにはもうひとつ結びつかなかった」と語る村上の当時の印象と一致している。 だが、わずか二冊の単行本で「カルト的読者層」を得るのは容易ではない。熱心なファンがついただけでも喜んで良さそうなものだが、村上としては、「ブレイクスルー」を実現しないことには、シビアなアメリカの文芸界で長期的に本を出し続け、読まれ続けるのは難しいとの危機感もあっただろう。『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』2:出版社の出版事情『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』1:翻訳家バーンバウムのケース
2020.02.17
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ぱらぱらとめくると、李朝民家、民具、民画などが載っていてビジュアルである。この本の装丁としては、画像の頁が前半の半ば以上を占めていて、後半が解説となっています。・・・寡黙な、潔い装丁に好感を持ったわけでおます。【朝鮮の建築と文化】伊丹潤著、求竜堂、1983年刊<「BOOK」データベース>より古書につきデータなし<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、李朝民家、民具、民画などが載っていてビジュアルである。この本の装丁としては、画像の頁が前半の半ば以上を占めていて、後半が解説となっています。・・・寡黙な、潔い装丁に好感を持ったわけでおます。amazon朝鮮の建築と文化李朝民家を、見てみましょう。p167~169<李朝民家の特徴> 建物がつくり出す空間は、内部空間と外部空間に分けられるのが常である。とりわけ外に向かうフォルムには、外部世界に向かう構えや姿勢、そして主張などがあって興味深い。 しかし、内部と外部を分離するのは、あくまで便宜的な方法であって、実際には、一体として見る必要がある。つまり、人間の内と外の暮らしは一体のものであり、極言すれば、建物の外側は、内と外を有機的に結合した表現といえるだろう。(中略) いずれの国でも民家は、それぞれの地方の自然環境や社会環境ととものあって、素朴な人々の暮らしそのものを反映している。李朝の民家でもそれは同じことであるといって間違いない。 李朝の民家は比較的厳しい自然条件のなかで、小じんまりと建てられ、そのたたづまいは、自然のなかにひっそりと溶け込んでいるかのようである。 構造的特徴とか外観的特徴など以前に、こうした印象がまう私をとらえる。逆にこのことが何よりも李朝民家のもつ大きな特徴といえる。次に個々の民家だけでなく集落へも私の視線は拡大する。丘陵がちな大地と、その斜面に建つ民家の集まり。民家の屋根が不連続でありながらもひとつの線を構成するかのように稜線の下、横に流れている。そして山肌と溶けあおうとするかのようにも見える石灰で土壁の上を塗った白い壁面に敷地をとり囲む低い塀のつらなりなど。 これらのなかに、李朝民家の外に対する構えがうかがえる。構えというと、かなり大げさな表現であるが、決してそうではない。逆につつましやかで、自然の摂理に一体化しようとするかのようである。しかも、意図的に一体化しようなどというものはみじんも見られない。むしろまさに自然と一体であり、自然そのものであるかのようだ。 韓国における土俗的な民間信仰は、シャーマニズムである。そして仏教から儒教への宗教の転換、陰陽五行説という思想と、朝鮮半島の自然的条件があわさって、このような人人の住む構造がつくり出された。あるいは、その逆であって、比較的厳しい自然条件のなかで発生した独特の住構造が、人間社会の様々な次元での営為の結果、このように変化してきたのかもしれない。 いずれにせよ李朝の民家の印象は自然にさからわず、それと一体となって、時の流れのままにゆったりとしているかのようであるところだろう。 また韓国の人々の民族性が、こうしたものに反映しているともいえる。つまり大陸と日本の間で、流入してくる大陸文化を全面で受けとめることなく、日本へと流し出している文化の特徴である、また、李朝時代に顕在化したように、戦さによる政治的決着を避け、外交的・政治的なアプローチで政治決着をつけるという姿勢にも現れている。
2020.02.16
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図書館に予約していた『村上龍料理小説集』という本を、待つこと3週間ほどでゲットしたのです。初期の短編集であるが・・・村上の地が表れているようで、期待できそうでおます。【村上龍料理小説集】村上龍著、講談社、1998年刊<「BOOK」データベース>より料理をつくらない、しかし料理の真髄を知悉している料理人ー村上龍。ニューヨーク・パリ・ウィーン・リオ・ローマそして東京etc.を舞台に、男たちとは人生の懊悩を語りあい、女たちとは悦楽を分かちあうそのテーブルにこそふさわしい32の掌編小説をお届けしましょう。<読む前の大使寸評>初期の短編集であるが・・・村上の地が表れているようで、期待できそうでおます。<図書館予約:(1/26予約、副本1、予約0)>rakuten村上龍料理小説集冒頭の小説の語り口を、見てみましょう。p9~13<Subject 1>「有名人だからいいわよね」 と、ある女が私に言ったことがある。「普通の人だったら、別れた後、どうしてるかなんてわからないでしょ? あなたは雑誌とかでいろいろ消息がわかるものね」 と、いうわけだ。 それが理由ではないのだろうが、私はよく思わぬところで思わぬ人物と再会する。ニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジの端の倉庫街にあるマッサージ・パーラーで、以前十日程通いつめて治療して貰った歯科医とばったり出会ったことがある。そのマッサージ・パーラーは恐ろしく料金が高いが、ベトナムから亡命した中国女ばかりを集めた特殊な穴場だった。表には看板もネオンもない。 純粋な、秘密の、売春屋なのだ。「あ、先生」 と、私は大きな声で挨拶した。私は異常に元気がよかった。ピュア・ベイストを吸っていたせいだ。ピュア・ベイストとは、純度98パーセント以上のコカインで、パイプ状に折れ曲がったガラス管の底に入れ、火にかけ昇華した気体を吸うのである。 視界がクリアになり、性的な快感が増大し、自信に充ち陽気になり、そして依存性がない。つまり中毒にならないのだ。 このピュア・ベイストを服用して、スチームバスに入り、入念なマサージの後、歯を抜いた中国女に相手をして貰うと、その快感はエンジェル・ダストをやって黒人女とやる比ではない。 歯科医は、私を見て、最初は大きく口を開け、やがて目を伏せた。売春宿で、知り合いに出あうのはバツの悪いものだ。「久しぶりですね、ニューヨークは、御仕事ですか?」 私はそう言って、歯科医の隣の椅子にかけた。ウイークデイの深夜だったので、他に客はいなかった。待ち合い室には十脚ほどのラタンの椅子があり、紫檀のテーブルをはさんで、チャイナドレスの女達と客が向かい合って座る。 土曜の夜以外は、女達は常に7、8人が客を待っている。気に入った1人を指せば、チャイナドレスを脱いで下着姿を見せてくれる。そこで気に入れば別室へと向かうのである。「ちょっと、医師会のツアーがありまして」 と、歯科医は言った。「ボクのこと、憶えてますか?」 そう聞くと、あまり嬉しそうではない顔でうなずいた。「おかげさまで、あれ以来、一度も痛みません。どうしたんですか? 好みの女が見つからないんですか?」「いや、選ぼうとしていたら、あなたが入ってきたんです」 中国女達は微笑みを浮かべて私と歯科医を見ている。目が吊り上がって化粧の厚いマダムがお茶を運んできた。お友達だったら広い部屋で四人で遊んだらいかが、と言った。私はそれでもよかったが、歯科医が首を振って断った。 やがて、真紅のビロードのチャイナドレスの女を選び、ほとんど話をしないまま歯科医はビーズ玉の暖簾をくぐって、別室に消えた。「わたしと会ったことは内緒にしていただかますか?」 終わって表に出ると、歯科医が待っていて、そう言った。 私達は人工芝を敷きつめた「グリーンズ・バー」という店に入り、話をした。「わたしは家内を同伴して来てるんです」「奥さんと?」「今、ホテルで寝てます」「ボクは、別にあなたと会ったなんて誰にも言いませんよ、安心して下さい、でも一つだけ聞いていいですか?」 歯科医は、私が口外しないと約束して安心したのか、初めて笑顔を見せて、うなずいた。「あの中国女の店、誰にお聞きになったんですか?」「自分で捜しました」「いや、紹介者のことも黙ってますから、教えて下さい。日本人じゃないでしょう?日本人は誰も知らないはずですからね。ボクは取材したワシントンのロビーストに聞いたんですけど」
2020.02.16
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図書館で『古典を読んでみましょう』という新書を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、古典が言語学的に語られているようで・・・これが大使の関心をひくわけでおます。【古典を読んでみましょう】橋本治著、筑摩書房、2014年刊<「BOOK」データベース>よりえっ、浦島太郎はじいさんじゃなくて、鶴になったの?一寸法師はじつは性格が悪くてやりたい放題だった?日本の古典は自由で、とても豊かだ。時代によっていろいろある古典が、これで初めてよくわかる。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、古典が言語学的に語られているようで・・・これが大使の関心をひくわけでおます。rakuten古典を読んでみましょう「八 分からないものを読んでもよくわからない」で、「徒然草」と「枕草子」を、見てみましょう。p103~106<「分かりやすい文章は」は「よく分かる文章」ではない> 兼好法師の書いた『徒然草』は「分かりやすい古典」の一つです。入試問題によく出たりもします。もうずっと昔のことですが、私が清少納言の『枕草子』を『桃尻語訳枕草子』と題して現代語訳をしたことがあります。 これをNHKのテレビがおもしろがって『マンガで読む枕草子』という番組を作って放送しました。評判がよかったらしくって『枕草子』が終わった後は別の古典を題材にして『マンガで読む…』のシリーズを続けていました。 私は『枕草子』にしか関係していませんが、その内にNHKのプロデューサーがやって来て、「『徒然草』を取り上げてくれという視聴者の要望があるから、『徒然草』の現代語訳をやってくれませんか」と言われました。私の答は「いいですけど、『徒然草』ってつまんないですよ」でした。 でも番組サイドは、「入試に出るからやってほしいという要望があるので…」でした。。それで私は、番組のためのテキストを作り始めたんですが、何回分かを渡した後でプロデューサーがまたやって来て、「なんでつまらないんですか?」と言いました。私の答えは、「つまんないよって、初めに言ったでしょ」です。『枕草子』は、清少納言という女性が好き勝手なことを書いたエッセイでう。だから、「へーっ、昔の女がこんなことを…」と思うからおもしろいのです。でも、兼好法師の書いた『徒然草』は、「無常観の文学」だったりもします。うらぶれた中年男が、なにか説教じみたことを言っているようなものですから、そんなにおもしろくないのです。「おもしろい」と思う人がいても、そのおもしろさは、清少納言の書いたもののおもしろさとは大きく違うのです。『徒然草』が入試問題としてよく出題されるのだとしたら、それは『徒然草』が「分かりやすい文章」で書かれた古典だからです。 ひらがなばっかりの和文脈と言われる古典と、漢字ばっかりの漢文と、二種類の文章が別々にあって、それが平安時代の終わり頃から交じり合って「和漢混交文」というものが出来上がります。今に続く日本語の文章スタイルの原型みたいなもので、『徒然草』はその完成形のように言われています。 確かに、それ以前の時代の文章と比べると、『徒然草』の文章は分かりやすいものになっています。でも、その内容が読んですぐに分かるかどうかは、別です。引用した部分の内容を考えてみましょう。 ≪あだし野≫というのは、京都にある地名ですが、昔はここら辺に貧しい人が死んだ人を捨てて行きました。「墓地」というよりも、「死体放置所」です。≪烏辺山≫は「烏辺野」とも言われて、死体を火葬する場所です。公営の火葬場というのがない時代、お金のある人は薪代を払って「烏辺野」で火葬してもらう。ない人は≪あだし野に≫運んで行って投げ捨てるということになっていました。 ≪あだし野の露≫というのは、「消えて行く人の命」のことで、≪烏辺山の煙≫は人を火葬にする煙です。「水による露」と「火による煙」という対照表現になっています。どちらも「はかなく消えて行くもの」なのですが、それが≪消ゆる時なく≫で≪立ち去らで≫というのは、「はかないはずのものがはかなくなかったらどうなるんだ?」ということを言っているのです。 「あだし野の露も消えず、烏辺山の煙も消えて行くことがないままに生き続けるのだったら、“物のあわれ”もないだろう。世の中はなにが起こるか分からないのがいいのだ」というのが、この文章の意味です。前に言った≪住みはつる≫は、「この世の終りまで、自分の人生の終りまで」という意味で、≪住みはつる習ひならば≫ということになると、「人が死ぬということがないのが人間界のあり方だったら」という意味を作り出します。つまり、「人が死ななかったらつまんない」ということです。ウーム 『徒然草』は難しうおまんな。『古典を読んでみましょう』2:ひらがなだらけで句読点のない文章『古典を読んでみましょう』1:古典はいつから「古典」になるの
2020.02.15
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今回借りた5冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「予約本」でしょうか♪<市立図書館>・村上龍料理小説集・死なないつもり・村上春樹と私<大学図書館>・歴史に学ぶ減災の知恵・朝鮮の建築と文化図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【村上龍料理小説集】村上龍著、講談社、1998年刊<「BOOK」データベース>より料理をつくらない、しかし料理の真髄を知悉している料理人ー村上龍。ニューヨーク・パリ・ウィーン・リオ・ローマそして東京etc.を舞台に、男たちとは人生の懊悩を語りあい、女たちとは悦楽を分かちあうそのテーブルにこそふさわしい32の掌編小説をお届けしましょう。<読む前の大使寸評>初期の短編集であるが・・・村上の地が表れているようで、期待できそうでおます。<図書館予約:(1/26予約、副本1、予約0)>rakuten村上龍料理小説集【死なないつもり】横尾忠則著、ポプラ社、2016年刊<「BOOK」データベース>より「今いちばん関心のあることは命です。明日死んでもいいなんて、僕は思わない」「壊す勇気があるかどうか、完璧をめざさず、未完にすることで明日をつくる」-たえず世界を驚かせてきた美術家が80歳を迎えて語る、創作について、人生について。<読む前の大使寸評>老年がテーマの横尾さんのエッセイ集ってか・・・これは期待できそうでおます。<図書館予約:(2/12予約、副本10、予約0)>rakuten死なないつもり【村上春樹と私】ジェイ・ルービン著、東洋経済新報社、2016年刊<「BOOK」データベース>より『1Q84』『ノルウェイの森』をはじめ、夏目漱石『三四郎』や芥川龍之介『羅生門』など数多くの日本文学を翻訳し、その魅力を紹介した世界的翻訳家が綴る、春樹さんのこと、愛する日本のこと。<読む前の大使寸評>先日『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を読んで、A・バーンバウムという翻訳家を知ったのだが・・・その本でジェイ・ルービンという翻訳家も紹介されていたことを覚えていたのです。rakuten村上春樹と私【歴史に学ぶ減災の知恵】大窪健之著、学芸出版社(京都)、2012年刊<「BOOK」データベース>より「美しい町並み」には、伝統と様式に織り込まれた「災害を生き延びる工夫」が隠されている。震災後の今こそ学ぶ、災害を「受け流す」方法。<読む前の大使寸評>このところ行政が取り組んでいる減災施策に劣化が散見されることが多いので、読んでみようと思ったのです。rakuten歴史に学ぶ減災の知恵【朝鮮の建築と文化】伊丹潤著、求竜堂、1983年刊<「BOOK」データベース>より古書につきデータなし<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、李朝民家、民具、民画などが載っていてビジュアルである。この本の装丁としては、画像の頁が前半の半ば以上を占めていて、後半が解説となっています。・・・寡黙な、潔い装丁に好感を持ったわけでおます。amazon朝鮮の建築と文化************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き422
2020.02.15
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『朝日デジタルの書評から』フォームや『読みたい本』フォームを作っているのだが、これを市図書館の予約に利用しようと、思い立ったのです。これまでの予約内容と予約候補は以下のとおりです。<予約中>・伊坂幸太郎『フーガはユーガ』(7/24予約、副本34、予約462)現在92位・デービッド・アトキンソン『日本人の勝算』(8/20予約、副本14、予約157)現在9位・劉慈欣『三体』(9/09予約、副本8、予約179)現在43位・森絵都『カザアナ』(9/21予約、副本11、予約109)現在12位・呉善花『韓国を蝕む儒教の怨念』(10/02予約、副本3、予約56)現在15位・橘玲「上級国民/下級国民」(10/24予約、副本16、予約283)現在159位・川上弘美『某』(10/27予約、副本7、予約70)現在29位・ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(11/13予約、副本19、予約534)現在374位・門井慶喜『定価のない本』(1/12予約、副本9、予約74)現在56位・浅田次郎『大名倒産 (上)』(2/01予約、副本13、予約347)現在333位・村田沙耶香『地球星人』(2/14予約、副本12、予約42)<カートで待機中>・N・ネフスキー著『月と不死』・8月の果て・ある日うっかりPTA(副本4、予約39)・グレタたったひとりのストライキ<予約候補>・多和田葉子『尼僧とキューピッドの弓』・「歴史認識」とは何か・キネマ旬報(ありがとう、和田誠さん)・有川ひろ『倒れるときは前のめりふたたび』:図書館未収蔵・東龍夫『ザ・ソウル・オブ くず屋』:図書館未収蔵・『オーバーストーリー』・柳美里『ねこのおうち』・橋本治『黄金夜界』・中園成生『日本捕鯨史』・高野秀行「ワセダ三畳青春記」・高樹のぶ子『アジアに浸る』・書物の破壊の世界史・つげ義春『ガロ 1968 前衛マンガの試行と軌跡』・メカニズムの事典・ディック『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』:図書館未収蔵・ヘミングウェイで学ぶ英文法:図書館未収蔵・内澤旬子『ストーカーとの七00日戦争』:図書館未収蔵・ジョージ・ミーガン『世界最長の徒歩旅行』:図書館未収蔵・八画文化会館vol.6 総力特集:レトロピア岐阜:図書館未収蔵・「月夜のでんしんばしら」谷川雁、C.W.ニコル:図書館未収蔵・カズオ・イシグロ著『癒されざる者たち』:図書館未収蔵・阿刀田高『裏声で歌へ君が代』・デジタルエコノミーはいかにして道を誤まるか:図書館未収蔵・ネルケ無方著『迷える者の禅修業』・ボリス・ヴィアン著『うたかたの日々』:芸工大に収蔵・禁じられた歌(田)<予約分受取:12/19以降> ・上田岳弘『キュー』(8/26予約、12/19受取)・有馬哲夫『原発・正力・CIA』(12/15予約、12/22受取)・Coloring in Wadaland 和田誠カラー作品集(11/24予約、1/04受取)・与那覇潤『知性は死なない』(1/04予約、1/07受取)・金子勝『平成経済 衰退の本質』(11/17予約、1/19受取)・浅田次郎『プリズンホテル』(1/13予約、1/19受取)・橘玲「言ってはいけない中国の真実」(1/18予約、1/26受取)・伊坂幸太郎『クジラアタマの王様』(7/31予約、2/02受取)・村上龍『村上龍料理小説集』(1/26予約、2/14受取予定)・横尾忠則『死なないつもり』(2/12予約、2/14受取予定)【フーガはユーガ】伊坂幸太郎著、実業之日本社、2018年刊<「BOOK」データベース>より常盤優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、決して幸せでなかった子供時代のこと、そして、彼ら兄弟だけの特別な「アレ」のこと。僕たちは双子で、僕たちは不運で、だけど僕たちは、手強い。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(7/24予約、副本34、予約462)>rakutenフーガはユーガ【日本人の勝算】デービッド・アトキンソン著、東洋経済新報社、2019年刊<「BOOK」データベース>より在日30年、日本を愛する伝説のアナリスト×外国人エコノミスト118人だから書けた!大変革時代の生存戦略。【目次】第1章 人口減少を直視せよー今という「最後のチャンス」を逃すな/第2章 資本主義をアップデートせよー「高付加価値・高所得経済」への転換/第3章 海外市場を目指せー日本は「輸出できるもの」の宝庫だ/第4章 企業規模を拡大せよー「日本人の底力」は大企業でこそ生きる/第5章 最低賃金を引き上げよー「正当な評価」は人を動かす/第6章 生産性を高めよー日本は「賃上げショック」で生まれ変わる/第7章 人材育成トレーニングを「強制」せよー「大人の学び」は制度で増やせる<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(8/20予約、副本14、予約157)>rakuten日本人の勝算【三体】劉慈欣著、早川書房、2019年刊<「BOOK」データベース>より物理学者の父を文化大革命で惨殺され、人類に絶望した中国人エリート科学者・葉文潔(イエ・ウェンジエ)。失意の日々を過ごす彼女は、ある日、巨大パラボラアンテナを備える謎めいた軍事基地にスカウトされる。そこでは、人類の運命を左右するかもしれないプロジェクトが、極秘裏に進行していた。数十年後。ナノテク素材の研究者・汪森(ワン・ミャオ)は、ある会議に招集され、世界的な科学者が次々に自殺している事実を告げられる。その陰に見え隠れする学術団体“科学フロンティア”への潜入を引き受けた彼を、科学的にありえない怪現象“ゴースト・カウントダウン”が襲う。そして汪森が入り込む、三つの太陽を持つ異星を舞台にしたVRゲーム『三体』の驚くべき真実とは?アジア圏の作品として初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、現代中国最大のヒット作。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/09予約、副本8、予約179)>rakuten三体【カザアナ】森絵都著、朝日新聞出版、2019年刊<「BOOK」データベース>より平安の昔、石や虫など自然と通じ合う力を持った風穴たちが、女院八条院様と長閑に暮らしておりました。以来850年余。国の規制が強まり監視ドローン飛び交う空のもと、カザアナの女性に出会ったあの日から、中学生・里宇とその家族のささやかな冒険がはじまったのです。異能の庭師たちとタフに生きる家族が監視社会化の進む閉塞した時代に風穴を空ける!心弾むエンターテインメント。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(9/21予約、副本11、予約109)>rakutenカザアナ【韓国を蝕む儒教の怨念】呉善花著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より「不可逆的に最終合意」したはずの慰安婦問題をひっくり返したかと思えば、韓国の最高裁は、すでに日韓基本条約で解決済みの徴用工裁判で日本企業に対し、賠償判決を出す。一方で、文在寅大統領は中国、北朝鮮に擦り寄り、反日を加速させている。日本と韓国の関係は戦後最悪の状態にある。普通の日本人の感覚からすれば、まったく理解できない。いったいなぜなのか。ヒントは、反日主義にしなければならなかった韓国の歴史にある。それが現代にまで続き、自壊の道を辿っているのだ。韓国出身の著者がその謎を史実に基づき解き明かす。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/02予約、副本3、予約56)>rakuten韓国を蝕む儒教の怨念【上級国民/下級国民】橘玲著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より「下級国民」を待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占する少数の「上級国民」たち。ベストセラー『言ってはいけない』の著者があぶり出す、世界レベルで急速に進行する分断の正体。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/24予約、副本16、予約283)>amazon上級国民/下級国民【某】川上弘美著、小学館、2019年刊<「BOOK」データベース>より名前も記憶もお金も持たない某は、丹羽ハルカ(16歳)に擬態することに決めた。変遷し続ける“誰でもない者”はついに仲間に出会うー。愛と未来をめぐる、破格の最新長編。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(10/27予約、副本7、予約70)>rakuten某【ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー】ブレイディみかこ著、新潮社、2019年刊<「BOOK」データベース>より大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく。世界の縮図のような「元・底辺中学校」での日常を描く、落涙必至のノンフィクション。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(11/13予約、副本19、予約546)>rakutenぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー【定価のない本】門井慶喜著、東京創元社、2019年刊<「BOOK」データベース>より神田神保町ー江戸時代より旗本の屋敷地としてその歴史は始まり、明治期は多くの学校がひしめく文化的な学生街に、そして大正十二年の関東大震災を契機に古書の街として発展してきたこの地は、終戦から一年が経ち復興を遂げつつあった。活気をとり戻した街の一隅で、ある日ひとりの古書店主が人知れずこの世を去る。男は崩落した古書の山に圧し潰されており、あたかも商売道具に殺されたかのような皮肉な最期を迎えた。古くから付き合いがあった男を悼み、同じく古書店主である琴岡庄治は事後処理を引き受けるが、間もなく事故現場では不可解な点が見付かる。行方を眩ました被害者の妻、注文帳に残された謎の名前ーさらには彼の周囲でも奇怪な事件が起こるなか、古書店主の死をめぐる探偵行は、やがて戦後日本の闇に潜む陰謀を炙りだしていく。直木賞作家の真骨頂と言うべき長編ミステリ。<読む前の大使寸評>古書店主の死から、戦後日本に潜む陰謀を炙りだすってか・・・面白そうである。<図書館予約:(1/12予約、副本9、予約74)>rakuten定価のない本【大名倒産(上)】浅田次郎著、文藝春秋、2019年刊<「BOOK」データベース>より泰平の世に積もりに積もった大借金に嫌気のさした先代は縁の薄い末息子に腹を切らせて御家幕引きを謀る。そうとは知らぬ若殿に次々と難題が降りかかる!笑いと涙の経済エンターテインメント、始まり、始まりー<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/01予約、副本13、予約347)>rakuten大名倒産(上)【地球星人】村田沙耶香著、新潮社、2018年刊<出版社>より私はいつまで生き延びればいいのだろう。いつか、生き延びなくても生きていられるようになるのだろうか。地球では、若い女は恋愛をしてセックスをするべきで、恋ができない人間は、恋に近い行為をやらされるシステムになっている。地球星人が、繁殖するためにこの仕組みを作りあげたのだろうー。常識を破壊する衝撃のラスト。村田沙耶香ワールド炸裂!<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(2/14予約、副本12、予約42)>rakuten地球星人【月と不死】N・ネフスキー著、平凡社、1971年刊<出版社>より著者は日本民俗学界の異色の存在として知られるロシア人学者で,柳田国男,折口信夫らと親交を結び,沖縄,東北などの民俗を採録した。本書は日本語で発表された論文・書簡を網羅した唯一の著作集。<読む前の大使寸評>ロシア人にして、日本民俗学界の異色の存在が気になるのです。<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>heibonsha月と不死【8月の果て】柳美里著、新潮社、2007年刊<「BOOK」データベース>より日本統治下の朝鮮・密陽に生を受け、マラソンでの五輪出場を目指した亡き祖父・李雨哲。そのうしろ姿を追い、路上を駆けることを決意した柳美里。ふたりの息づかいが時空を越えて重なる瞬間、日本と朝鮮半島のあわいに消えた無数の魂が封印を解かれ、歴史の破れ目から白い頁に甦る。偉丈夫の雨哲と美丈夫の弟・雨根。血族をめぐる、ふたつの真実の物語が、いま日本文学を未踏の高みへと押し上げる。<読む前の大使寸評>追って記入<図書館予約:(とりあえずカートに入れておこう)>rakuten8月の果て図書館予約の軌跡210予約分受取目録R22好書好日トップ図書館情報ネットワーク 蔵書検索システム図書館予約の運用にも慣れて、速攻で入手するコツも何となくつかんだと思うのだ♪・朝日書評欄で探すとしたら、3ヶ月前掲載くらいのモノが狙い目かも。・専門的すぎるほどのモノは、予約0となっていることが多い。・受取館に収蔵しているモノは、移送する手間が省けるので早くなるだろう。・本屋の店頭に出た直後の新刊本・ウィキペディアでめぼしい著作を探す・神戸市図書館の予約順位は毎週火曜日(午前1時~3時) に更新されます。
2020.02.14
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朝日新聞の『文芸時評』という連載コラムをときどきスクラップしているのです。このたび、デジタル朝日でこの連載コラムを見つけたので紹介します。紙のデータとデジタルデータを重複して保管するところが、いかにもアナログ老人ではあるが・・・。このコラムで村田沙耶香の「コンビニ人間」が評されているので、見てみましょう。2020.1.29偉大な世界文学 僕たち誰もが「コンビニ人間」 作家・小野正嗣より 昨年10月にイギリスに行ったときのことだ。ロンドンの書店で堆(うずたか)く積み上げられていたのは、オーシャン・ヴオン(Ocean Vuong)という1988年生まれのベトナム系アメリカ人詩人のデビュー小説だった。 数々の絶賛の言葉が読めたが、イギリスの若手作家のなかでとりわけ評価の高いマックス・ポーターが、「いまやサイゴン生まれの若きゲイ詩人が〈偉大なるアメリカ小説〉を書くのは当たり前だと思える」と讃辞を寄せていたのが印象に残った。 『地上で僕たちは一瞬だけ輝かしい』とでも訳せるタイトルのこの小説は、英語が読めない母に向けて息子(作者)が、英語で書く手紙という形式を取り、ベトナム戦争を経験した祖母、彼女がアメリカ兵とのあいだにもうけた娘である母との、アメリカ東海岸の地方都市での慎ましい生活が回想され、祖母と母の複雑な過去が語られる。 そして、たばこ農園でのアルバイト(労働者は中南米からの移民ばかりだ)で出会った少し年上の貧しい白人少年との性体験、友愛が、みずみずしい文体で描かれる。語られる内容によって言葉のリズムや速度が変化するところも素晴らしい。 語り手と恋人の少年が自転車で夜の街を駆け抜け郊外の高台に至る場面は、どこにでもありそうな地方都市の風景を心奪う美しさに変える。 だが、人種差別、貧困、DV、そして語り手の大切な友人たちの命を奪うオピオイド(麻薬性鎮痛剤)依存症など、〈私〉を語ることがアメリカという社会の抱える闇をも浮き上がらせることになっている。 その意味でこれは〈偉大なるアメリカ小説〉なのだろう。ヴオンの小説は、近々翻訳されると聞いた。日本語で読めるのがとても楽しみである。 ヴオンの本の山を見て、一昨年10月にイギリスに行ったときの記憶が甦(よみがえ)る。チェルトナム文学祭というイギリス最古の文学祭に参加したのだが、そこで日本の小説の英訳が大量に積み上げられているのを目撃したのだ。 村田沙耶香の『コンビニ人間』(文春文庫)である。文学祭には村田氏も招かれていて、僕は入れ違いでの到着だったのだが、静かな田舎町なのに「コンビニ」だらけと言いたくなるほど、日本文学の話になれば、この作品に言及する人が多かった。 昨年10月の訪英の際には、二名の同僚とともに、オックスフォード大学で現代日本文学について話す機会があったが、同大の日本文学の教授もまた、『コンビニ人間』の魅力について熱く語っていた。 1月に訪米し、大学の創作学科で教える若手の作家たちと話した際も、『コンビニ人間』が話題になった。 『コンビニ人間』には、現代日本社会に固有の特殊性が描き出されて、それが日本に興味を持つ海外の読者に訴えかけているのだろうか。 決してそれだけではない。「コンビニ」という「全体」を円滑に機能させる「部品」として生きることに安らぎを見出し、コンビニ的な規範にとことん同化する主人公の姿に、グローバル化した現代世界に生きる誰もが、文化的な差異を超えて〈私〉の姿を認めることができるからだろう。僕たちの誰もが「コンビニ人間」だ。(後略)このコラムで翻訳文学が語られているので、見てみましょう。2019.12.07翻訳文学、閉ざされた文化に架ける橋 作家・小野正嗣より 今年で3回目となるヨーロッパ文芸フェスティバルが、11月初旬、東京にあるEU加盟国の文化施設を中心に開催された。 僕はドイツ、チェコ、ベルギー、イタリア、ポルトガルから来日した作家たちの参加するパネルディスカッションの司会を務めた。 ベルリンの壁の崩壊から30年の節目の今年、議論の主題は「壁を壊すこと、橋を架けること」だった。 実は、昨年も同様のパネルの司会をしたが、参加作家の作品の翻訳がほとんどなく、作家たちを紹介することのむずかしさを感じた。 ところが今年は、関係者や出版社、翻訳者の尽力があって、フェスに合わせて、イタリアとポルトガルの現代作家の短篇アンソロジーが刊行された。前者が『どこか、安心できる場所で』(国書刊行会)、後者が『ポルトガル短篇小説傑作選』(現代企画室)である。 両アンソロジーには本邦初訳の作家が多く含まれ、各短篇の主題も手法も実に多様である。しかし、日本社会に生きる僕たちが感じる不安や疑問に呼応する部分が随所にあって、同時代の外国文学を読む醍醐味(だいごみ)を存分に味わえる。 そもそも日本にも豊かな現代文学があるのに、なぜわざわざ外国文学を読まなければならないのか。 その問いに答えてくれたのが、11月上旬にアンスティチュ・フランセ東京で対談する機会を得た、アルジェリアの作家カメル・ダーウドだ。(後略)
2020.02.14
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図書館で『京都ねこ街案内』という本を、手にしたのです。ぱらぱらとめくると、ねこグッズ、ねこカフェめぐり、看板ねことか・・・京都とねこの相性は、いいようです。さらに、グレゴリ青山のねこ漫画が借りる決め手になったのです。【京都ねこ街案内】中田桃子著、KADOKAWA、2010年刊<「BOOK」データベース>よりねこのいる京風景、ねこ雑貨店、ねこカフェ、看板ねこと一緒に。【目次】哲学の道/先斗町/七条通/銀閣寺周辺/清水寺/ねこカフェ巡り/看板ねこと一緒に<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、ねこグッズ、ねこカフェめぐり、看板ねことか・・・京都とねこの相性は、いいようです。rakuten京都ねこ街案内この本にグレゴリ青山のねこ漫画が載っていました。グレゴリ青山といえば、京阪神の観光案内ではブイブイいわせているわけで・・・我が蔵書から『グ印関西めぐり(濃口)』を紹介します。【グ印関西めぐり(濃口) 】グレゴリ青山著、メディアファクトリー、2007年刊<商品説明>より「KANSAI Walker」の人気連載マンガが、待望の単行本化!京都で生まれ育ち、大阪で古本屋さんのバイトを経験し、和歌山の山奥で2年ほど生活していたこともあるグレゴリ青山による、超ディープな関西ガイド。大阪のウメチカ(梅田の地下街)、銭湯マニアとめぐる京都の旅、船舶画伯にガイドしてもらう神戸港、滋賀の草津にもある温泉などなど、グレゴリ青山独自の視点から見たおもしろ関西をご紹介します。<読む前の大使寸評>グレゴリ青山による、超ディープな関西ガイドとのこと・・・興味深々でおま♪この本は、アマゾンの古本で汚れなし309円というのがあったので、速攻で注文したのです。古本の場合は、古本屋から発送するので最速でも5日ほどかかるようです。rakutenグ印関西めぐり(濃口)
2020.02.13
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図書館で『古典を読んでみましょう』という新書を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、古典が言語学的に語られているようで・・・これが大使の関心をひくわけでおます。【古典を読んでみましょう】橋本治著、筑摩書房、2014年刊<「BOOK」データベース>よりえっ、浦島太郎はじいさんじゃなくて、鶴になったの?一寸法師はじつは性格が悪くてやりたい放題だった?日本の古典は自由で、とても豊かだ。時代によっていろいろある古典が、これで初めてよくわかる。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、古典が言語学的に語られているようで・・・これが大使の関心をひくわけでおます。rakuten古典を読んでみましょう「四 和文脈の文章と漢文脈の文章」で、和漢の違いを、見てみましょう。p49~53<ひらがなだらけで句読点のない文章> 前回は樋口一葉の文章をチェックしたりいじくったりしました。≪怪しき形に紙を切りなして胡粉ぬりくり彩色のある田楽みるやう、裏にはりたる串のさまもをかし≫ではなくて、「怪しき形に紙を切りなして胡粉ぬりくり、彩色のある田楽みるやう裏にはりたる串のさまもをかし」の方が分かりやすいでしょうとか、全部が読点(、)になってしまっているけれど、≪裏にはりたる串のさまもをかし、≫ではなくて、「裏にはりたる串のさまもをかし。」にして、ここで文章を切った方が分かりやすいとか。 はっきり言いますが、私は「樋口一葉の句読点の使い方はへんだ」と言っているのです。べつに間違っているわけではなくて、今とは違っているからへんに見えるのです。 今では文章に句読点があるのは当り前ですが、昔の日本語の文章に句読点はありません。たとえば、平安時代の『源氏物語』の始まりはこう書かれています・・・。≪いづれの御ときにか女御更衣あまたさぶらひ給ひける中にいとやんごとなきかはにはあらぬがすぐれてときめき給ふありけりはじめより我はと思ひあがりたまへる御かたがためざましきものにおとしめそねみ給ふおなじ程それよりがらうの更衣たちはましてやすからず朝夕のみやづかへにつけても人のこゝろをのみうごかしうらみをおふつもりにやありけむ≫ どうですか? 見るだけでいやになりませんか? これはほとんど暗号文です。どうしてこういうものを昔の人は読めたのか? それは、文章というものがこういう書き方をするものだということを分かって、慣れていて、そこに「知っている言葉」が並んでいたから、それをピッィアップして意味をとりながら読むことが出来たのです。少し「昔の人」になってみましょう。 ≪いづれ≫は≪いずれ≫です。「どれかな? どっちかな?」と迷っているのですが、つまりは、どれかの≪御ときにか≫です。≪御ときにか≫とはなんだ? と考えて、この≪とき≫は「時」ではないかと思います。きっと正解ですが、「時」になんだって≪御≫の文字が付くのか。≪御≫は「おほむ=おおん」と読んで、尊敬の意味を表します。 「時」に敬語が付くというのは分かりにくいですが、そう思うのは、あなたが現代人で「時間というものはみんなで共有しているものだ」と思っているからです。でも昔は、時間というものは「支配者のもの」でした。だから「時」にも敬語が付いて、その敬語は「時を支配している支配者のための敬語」なのです。(中略) こんな風に『源氏物語』の解釈をして行くととんでもないことになってしまうのでやめますが、昔の人がこういう句読点がなくて漢字もほとんどないような分かりにくい文章が読めたのは、昔の人には昔の人なりの知識があって、それで≪いづれの御ときにか女御更衣あまたさぶらひ給ひける・・・≫と続く文章を見ると、文章の中から「知っている単語」がパッパッと浮かんで来て、「意味の分かる文章」になったからです。 「知っているから分かる」です。「日本語だから分かるだろう? 字が読めるんだろう?」と言われて「はい」というと、あなたは≪いづれの御ときにか・・・≫という文章を読んで、意味が分からなければならなくなります。あなたが「昔の人」ならですけどね。 ここからはちょっとした引っ掛けです。「日本語だから分かるだろう?」という言い方は、ちょっと微妙です。この裏には「日本語じゃないから分からない」ということも隠されています。ややこしい言い方をすれば、昔の日本語の文章には「日本語じゃない文章」というものもちゃんと存在していたからです。それはなんでしょう? 「日本語の文章じゃないくせに日本語の文章」というのは漢文のことです。 日本人は、初め文字を持っていませんでした。中国から漢字が伝わって、それで文章が書けるようになりました。だから、日本人が最初に書いた文章は、漢字ばかりが並んでいる漢文です。 ひらがなやカタカナは漢字から日本人が生み出したもので、その昔の日本人は、漢字ばかりで文章を書いていました。ひらがなやカタカナを使って書かれた文章は、あまり教養のないランク落ちの人が読むものだと思われていて、『源氏物語』がひらがなばっかりなのは、女性の作者が書いた女性向けの読み物で、つまりは女性差別の結果なのです。 前にも言いましたが、インテリの光源氏が当時の「物語」というものを「下らないもの」と思っている原因の一つは、これがひらがなで書かれていることにあります。『古典を読んでみましょう』1
2020.02.13
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図書館で『古典を読んでみましょう』という新書を、手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、古典が言語学的に語られているようで・・・これが大使の関心をひくわけでおます。【古典を読んでみましょう】橋本治著、筑摩書房、2014年刊<「BOOK」データベース>よりえっ、浦島太郎はじいさんじゃなくて、鶴になったの?一寸法師はじつは性格が悪くてやりたい放題だった?日本の古典は自由で、とても豊かだ。時代によっていろいろある古典が、これで初めてよくわかる。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、古典が言語学的に語られているようで・・・これが大使の関心をひくわけでおます。rakuten古典を読んでみましょう「ニ 古典を読んでみましょう」で、文語体なるものが述べられているので、見てみましょう。p30~34<古典はいつから「古典」になるの?> 人によっては、「樋口一葉を分かりにくい古典扱いするとは何事」と怒ったりもするでしょう。でも、樋口一葉の文庸が今のものと違っているのは一目瞭然です。 樋口一葉は五千円札になるくらいの作家で『たけくらべ』はその代表作ですが、名前だけは知られている『たけくらべ』を、普通に読める人がどれくらいいるのか、今となっては分かりません。『たけくらべ』が発表されたのは、夏目漱石の『坊っちゃん』がされるたった十一年前です。樋口一葉は漱石よりも五歳若いのですが、文章だけ見れば全然昔の人です。 ≪親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりして居る。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて1週間ほど腰を抜かした事がある。≫という『坊っちゃん』の文章がどれほど分かりやすいかは、『たけくらべ』と比べてみれば分かります。 本来の『坊っちゃん』は歴史的かなづかいで書かれているのですが、現代かなづかいでも歴史的かなづかいでも、ほとんどその差はありません。夏目漱石は「子供」を「子供」と書くのですが、言われてみれば「ああ、そうか」と思う程度で、読むのが困難にはなりません。 ちなみに『たけくらべ』は「竹くらべ」ではなくて、「丈くらべ」…つまりは「背くらべ」です。題名でさえも説明がいるくらい、夏目漱石と樋口一葉は違っているのですが、なぜそんな違い方をするのかと言うと、夏目漱石と樋口一葉とでは、その文体が違うからです。 夏目漱石の文体は口語体、樋口一葉のそれは文語体です。明治20年(1887)に二葉亭四迷が言文一致体の『浮雲』を発表します。この言文一致体が「口語体」となり、口語体で書かれる文章を現代文と言うようになるのです。 『たけくらべ』は『浮雲』の8年後に発表されたものですが、まだ言文一致体ではありません。現代かな遣いのように、国が「今日から日本語はみんな言文一致体で書くように」と決めたわけではないので、樋口一葉の文章は当時の人が当たり前に書いていた文章のスタイル…つまり文語体で、最も一般的な文章で書かれるはずの新聞の文章が口語体になるのは、大正時代になってのことなのです。 今から百年も前に終わっていますが、明治という時代は日本が西洋文明を取り入れて、現在にまで続く西洋化への道を歩き始めた時代です。「それ以前の日本とは違う」という意味で、明治から後の時代を「近代」と言うのはそのためですが、しかし「近代」というのは本来、「遠い昔とは違う、現在に続く身近な時代」という意味です。だから、明治時代よりもずっと昔の鎌倉時代に、もう『近代秀歌』という本がありました。『近代秀歌』は、鎌倉時代の歌人である藤原定家が、和歌の弟子である三代将軍源実朝のために書いた、短い和歌のテキストです。 藤原定家は、「昔の和歌はすぐれていたが、その後はだめな歌が多くなった」と考えているのですが、「その中でもこれはいいよ」と思える和歌を80首ばかり源実朝のために選んでいます。だから「近代秀歌」なのですが、そこにはそこには藤原定家や源実朝が生きているごく最近の和歌から、四百年以上も前の『万葉集』の和歌まで入っています。「近代」というのは、本来はそれくらいに幅のある「近頃」なのです。 ところが、明治時代になった日本は、西洋の「近代文明」と言われるものを取り入れて、「西洋化=近代化」ということを始めてしまいました。それで、「明治以後の時代はその以前とはまったく違う“近代”なのだ」と思われるようになってしまったのです。 でも、その「近代」は突如として新しくなんかなりません。二葉亭四迷達が言文一致体の作品を発表しても、それは一般的ではない「変わった前衛」です。だから樋口一葉はそんなものを使わず、従来からある自分の書きやすい文語体の文章を使って作品を書きました。だから『たけくらべ』は分かりにくくて説明が必要な「古典」になるのです。
2020.02.12
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禁断症状が出るので、月に一度くらい鶴橋の焼き肉を求めて通っているのだが・・・今回(2/10)は梅が見頃だろうということで、大阪城公園の梅林にも出向いたのです。開花具合は七~八分咲きというところで、まさに見頃でおました♪
2020.02.12
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昨今メディアを騒がせているIRとかカジノといえば、6年ほど前にカジノで考える民主主義という内田先生の提言がありました。・・・それ見たことか、ということで再掲します。(如何にニッポンは停滞しているかということなんですが)***********************************************************************<カジノで考える民主主義> 内田先生がインタビューで「賭博のビジネス化、国民の不幸で受益」と説いているので、紹介します。 統合型リゾート開発(IR)とか言って、垢抜けた名前をつけているが・・・金がすべてのウォールストリート、中国共産党のような考え方やで。(内田先生へのインタビューを2014年10/21デジタル朝日から転記しました)カジノを含む統合型リゾート開発を推進しようという法案(カジノ推進法案)の審議が始まる。外国人観光客が増え、税収も上がって雇用も増えるそうだ。いろんな懸念もあるみたいだが、安倍政権も推進派の国会議員も「何とかする」って言っている。そんないいことずくめなら、なぜ今までなかったんだろう。内田樹さんに聞いてみた。「実は、身内にかなり重篤なギャンブル依存がいます」Q:ほう!A:優れたビジネスマンですし、他の面ではいたってノーマルな人物なのですが、ことギャンブルとなると熱くなる。若いころは競馬場へ行って1日でボーナスをすってしまうというようなこともありました。海外出張の時はカジノに通っていました。なぜそんなふうにお金を無駄に使うのか聞いたことがあります。これで負けたら全財産を失うという時のヒリヒリする感じが『たまらない』のだということでした。Q:依存症は青少年や地域社会、治安への悪影響と並んで反対派、慎重派が最も懸念する点です。やはりカジノはやめたほうがいい、と。A:僕は別に賭博をやめろというような青臭いことは言いません。ただ、なぜ人は賭博に時に破滅的にまで淫するのか、その人間の本性に対する省察が伴っていなければならないと思います。 賭博欲は人間の抑止しがたい本性のひとつです。法的に抑圧すれば地下に潜るだけです。米国の禁酒法時代を見ても分かるように法的に禁圧すれば、逆にアルコール依存症は増え、マフィアが肥え太り、賄賂が横行して警察や司法が腐敗する。 禁止する方が社会的コストが高くつく。だったら限定的に容認した方が『まし』だ。先人たちはそういうふうに考えた。酒も賭博も売春も『よくないもの』です。だからと言って全面的に禁圧すれば、抑圧された欲望はより危険なかたちをとる。公許で賭博をするというのは、計量的な知性がはじき出したクールな結論です。Q:カジノ法案は、政府内に管理委員会を置いて、不正や犯罪に厳しく対処するよう求めています。推進派の議員らは、十分な依存症対策も取る方針を明確にしています。それなら賛成できますか。A:賛成できません。法案は賭博を『日の当たる場所』に持ち出そうとしている。パチンコが路地裏で景品を換金するのを『欺瞞だ』という人がいるかもしれませんけれど、あれはあれで必要な儀礼なんです。 そうすることで、パチンコで金を稼ぐのは『日の当たる場所』でできることではなく、やむをえず限定的に許容されているのだということを利用者たちにそのつど確認しているのです。競馬の出走表を使って高校生に確率論を教える先生はいない。そういうことは『何となくはばかられる』という常識が賭博の蔓延を抑制している。 賭博はあくまでグレーゾーンに留め置くべきものであって、白昼堂々、市民が生業としてやるものじゃない。法案は賭博をただのビジネスとして扱おうとしている点で、賭博が分泌する毒性についてあまりに無自覚だと思います。 ■ ■Q:安倍晋三首相は、シンガポールでカジノを視察して、日本の経済成長に資すると発言しました。経済を活性化する良策ではないですか。A:賭博は何も生み出しません。何も価値あるものを作り出さない。借金しても、家族を犠牲にしても、人から金を盗んででも、それを『する』人が増えるほど胴元の収益は増える。 一獲千金の夢に迷って市民生活ができなくなる人間が増えるほど儲かるというビジネスモデルです。不幸になる人々が増えるほど収益が上がるビジネスである以上、そのビジネスで受益する人たちは『賭博に淫して身を滅ぼす人』が増大することを祈ることを止められない。国民が不幸になることで受益するビジネスを国が率先して行うという発想が、僕には信じられません。Q:しかし観光振興の起爆剤になり、自治体財政にも寄与する可能性はある。デメリットを上回るメリットがあるとは考えられませんか。A:安倍政権の経済政策は武器輸出三原則の見直し、原発再稼働などいかに効率的に金を稼ぐかにしか興味がない。でも、当然ながらリスクが高いほど金は儲かる。一番儲かるのは戦争と麻薬です。 人倫に逆らうビジネスほど金になる。でも、いくら金が欲しくても、あまり『はしたないこと』はできない。その節度が為政者には求められる。その『さじ加減』については先人の経験知に謙虚に学ぶべきですが、安倍政権には節度も謙虚さも何も感じられません。 為政者の本務は『経世済民』、世を治め、民を済(すく)うことです。首相は営利企業の経営者じゃないし、国家は金儲けのためにあるんじゃない。福島の原発事故対策、震災復興、沖縄の基地問題の解決の方がはるかに優先順位の高い国民的課題でしょう。厳しい現実から目を背け、なぜ金儲けの話ばかりするのか。 ■ ■Q:でも、安倍内閣の支持率は一定の高さを保っていますよ。A:メディアは選挙になれば『景気を何とかしてほしい』『経済の立て直しを』という『まちの声』を繰り返し報道してきました。国民は政党間のこむずかしい政策論争よりも民生の安定を望んでいると言ったつもりでしょうが、メディアはそれを『有権者は経済成長を望んでいる』という話に矮小化した。有権者は何より金が儲かることを望んでいるというふうに世論を誘導していった。 武器輸出も原発再稼働もカジノも『金が儲かるなら、他のことはどうでもいい』という世論の形成にあずかったメディアにも責任の一端があります。メディアはなぜ『金より大切なものがある』とはっきり言わないのか。国土の保全や国民の健康や人権は金より大切だと、はっきりアナウンスしてこなかったのはメディアの責任です。Q:理想を高らかにうたうのは大切だと思いますが、現実的な議論をすることが、成熟した大人の態度と言えるんじゃないですか。A:それのどこが『大人の態度』なんです? 人間は理想を掲げ、現実と理想を折り合わせることで集団を統合してきた。到達すべき理想がなければ現実をどう設計したらいいかわかるはずがない。 それとも何ですか? あなたはいまここにある現実がすべてであり、いま金を持っている人間、いま権力を持っている人間が『現実的な人間』であり、いま金のない人間、権力のない人間は現実の理解に失敗しているせいでそうなっているのだから、黙って彼らに従うべきだと、そう言うのですか。Q:理想を語らず、目先の金。嫌な世の中になりました。A:時間のかかる議論を『決められない』と罵倒してきたのは、あなた方メディアでしょう。『決められない政治』をなじり、『待ったなし』と煽ったせいで、有権者は独裁的に物事を決めていく安倍さんを『決断力がある』と見なして好感を持った。 合意形成に時間がかかる民主制より、独裁的な方が政策決定の効率はいい。そう思うようになった。それならもう国会なんか要らない。安倍さんがどれほど失政をしようと『劇的に失敗する政治』の方が『決められない政治』よりましだ、そういうニヒリズムが蔓延しています。Q:ニヒリズム……。A:米ソ冷戦の1960年代、米ソの外交政策に対して日本人は何の発言権もなかった。国内でどんな政策を行っても、ある日、核ミサイルが発射されれば、すべて終わりだった。 そういう時代に取り憑(つ)いていた虚無感を僕はまだ覚えています。いまの日本には、当時の虚無感に近いものを感じます。グローバル化によって海外で起きる事件が日本の運命を変えてしまう。どこかで株価が暴落したり、国債が投げ売りされたり、テロが起きたり、天変地異があれば、それだけで日々の生活が激変してしまう。自分たちの運命を自分たちで決めることができない。その無力感が深まっています。 『決められない政治』というのは政治家の個人的資質の問題ではなく、グローバル化によって、ある政策の適否を決定するファクターが増え過ぎて、誰も予測できなくなったので『決められなくなった』というシステムそのものの複雑化の帰結なのです。 何が適切であるかは、もうわからない。せいぜい『これだけはやめておいた方がいい』という政策を選りのけるくらいしかできない。 ■ ■Q:私たちは政治とどう向き合ったらいいのでしょう。A:民主制のもとでは、失政は誰のせいにもできません。民主制より金が大事という判断を下して安倍政権を支持した人たちは、その責任をとるほかない。 もちろん、どれほど安倍政権が失政を重ねても、支持者は『反政府的な勢力』が安倍さんのめざしていた『正しい政策』の実現を妨害したから、こんなことになった。責任は妨害した連中にあるというような言い訳を用意することでしょう。 そんな人たちに理屈を言って聞かせるのはほとんど徒労ですけれど、それでも『金より大切なものがある。それは民の安寧である』ということは、飽きるほど言い続ける必要があります。(聞き手・秋山惣一郎) *内田樹:50年生まれ。専門はフランス現代思想。神戸女学院大名誉教授。合気道七段。道場「凱風館」館長を務める。近著に「街場の共同体論」。カジノで考える民主主義内田樹2014.10.21横浜ではカジノ反対運動が盛り上がっているようです。2020/1/30横浜カジノ反対「市長リコール運動」に弾み、受任者1万5000人突破より「横浜のカジノを止めよう!」と林文子市長のリコール運動を提起している横浜市の市民団体「一人から始めるリコール運動」は1月10日、同市内で会見を開き、昨年8月末から募集を開始した「受任者」の数が「年内目標1万人」を上回る1万5000人を突破したとし「7月からリコール署名を実施したい」(広こしゆみこ代表)と、具体的な時期を明らかにした。市長のリコール(解職請求)は横浜市の有権者の約6分の1、約50万人の署名を2カ月間で集めることができれば議会を通すことなく成立する。その署名集めをするのが「受任者」で、同団体では「最終的に5万人(1人10人で50万人)」の目標を掲げ、市民への呼びかけを展開。わずか4ヶ月間で目標を大きく上回ったことで、運動に弾みがつきそうだ。
2020.02.11
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図書館で『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を、手にしたのです。内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪【Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち】辛島デイヴィッド著、みすず書房、2018年刊<「BOOK」データベース>より村上春樹と英米出版界のスペシャリストたちの冒険。A・バーンバウム、E・ルーク、L・アッシャー、J・ルービン、G・フィスケットジョン、チップ・キッド…、そして村上春樹。Haruki Murakamiの世界への飛翔までの道のりを、30余名へのインタビューをもとにたどる、異色の文芸ドキュメント。<読む前の大使寸評>内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪rakutenHaruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち講談社インターナショナル(KI)などの出版社の出版事情を、見てみましょう。p32~35<5 英語学習者向けのシリーズからの刊行> KIの単行本は、英米の代理店などを通じて、英語圏でも流通される仕組みになっていた。文学作品の初版の最小部数は3000部で、三島や谷崎などアメリカでも名の知られている作家の作品の場合は、初版6000部でスタートすることもあった。 一方、「講談社英語文庫シリーズ」の流通は、日本国内に限られていた。なので『ピンボール(英)』は、海外の書店に並ぶことはなかった。 KIの編集部が初めから村上作品の出版を「講談社英語文庫シリーズ」で検討していたとすると、『羊をめぐる冒険』を「長すぎる」と考えたのもわかる。 単行本で『羊をめぐる冒険』は約400頁の長篇なのに対して『風の歌を聴け』と『1973年のピンボール』はそれぞれ200頁ほどの中篇だ。英語圏では長い間、中篇小説は売れないとされてきた。だが、日本の英語学習者向けの刊行を考えていたのであれば、長篇よりも中篇の方がニーズがあるとの判断も理解できる。『ピンボール(英)』の英文の編集を担当したのは、「講談社英語文庫」から「日本の美術工芸品、武道、文学作品から展覧会のカタログまで」様々な本を編集していたジュールズ・ヤング。 1960年代半ばに来日し、1969年から20年ほどKIで編集者としてつとめた後、主に英文編集を請け負う会社を立ち上げた。十年ほど前からタイで暮らしており、翻訳も手がけている。訳書に人気漫画の『サザエさん』や『コボちゃん』などがある。 ヤングは、最初にバーンバウムが持ち込んだサンプル翻訳(「動物園が出てきたっけ?」)を読み、ユニークで興味深い作品だと思い、バーンバウムの英訳ではじめて『ピンボール(英)』を読んだときには「とても気に入った」という。 英訳を編集するにあたり、ヤングは日本国内の読者層を特に意識はしなかった。編集中に疑問が生じた際には、日本語の解説文を担当していた編集者に相談した。同時に「アメリカや他の英語圏のマーケットで刊行される予定があれば、日本やその文化に馴染みのない読者のために情報を補足するなど、多少変えていた部分もあると思う」ともいう。 タイトルPinball,1973 にコンマを入れたのはヤングの提案だった、とバーンバウムは言う。このタイトルは、同作が四半世紀後にテッド・グーセンの翻訳により新たに刊行された際にも、そのまま使われることになる。 ヤングは、当時を振り返りながら言う。「タイトルのコンマには、物語の時代を強調する効果があったように思う。コンマがないと、何か少し物足りない感じがするかな」『ピンボール(英)』が「講談社英語文庫」から出版されたことについて「正直がっかりした」バーンバウムだったが、続いて依頼された『風の歌を聴け』の英訳も受けることにした。「村上春樹という作家には引き続き関心があったし、いつか『羊をめぐる冒険』を訳す機会を得るためにはやるしかないという感じだった。梯子の一番下にいると、そんな色々と選択肢があるわけじゃないからね」 日本の読者向けであることはあまり意識せずに訳したが、『1973年のピンボール』と同様に、基本的には原文に沿った訳を目指した。バーンバウムの訳は、再びヤングによる編集を経て、Hear the Wind Sing の題で、1987年2月に同シリーズから刊行された。『ピンボール(英)』と同様に、アバーの表紙には原著の佐々木マキのイラストが用いられ、巻末には英文解説が付けられた。(中略) この点について尋ねると、村上はレイモンド・チャンドラーの『大いなる眠り』のデザイン入りのマグカップから一口コーヒーを飲んでから言う。「日本の国内市場向けの翻訳だから、特に難しいことは考えなかった。なんのために出すの?って聞いたら、日本の高校生が英語を勉強するために読むものだって言うから、色んな、変わった需要があるんだなと思ったくらいで。これで海外に進出しようとか、そういう気持ちはなかったですね。あの二冊は短いじゃない? 中篇ですね。僕はその頃にはもう、もっと大きい長篇の方に気持ちがいってたから、その二つに関してはあんまり関心がなかったんですよね」 この初期中篇二作の英訳は、1990年代以降に村上作品が英語圏で少しずつ読まれ始めてからも、作品が「未熟」だという著者本人の考えもあり(2015年8月にテッド・グーセンによる新訳が英米の出版社から刊行されるまで)三十年近くにわたり英語圏の読者には伏せられることになる。 だが、『ピンボール(英)』のバーンバウム訳は日本国内のみの発売ではあったものの、村上作品が英語圏で刊行される前にアメリカやイギリスの編集者、エージェント、批評家などの出版のプロたちが英語で村上作品を読むための重要なサンプルとなる。ネットで辛島デイヴィッドのコメントを見つけたので、見てみましょう。著者にインタビュー。辛島デイヴィッド『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』よりQ:初めて村上春樹を読んだ時に抱いた印象は? なんで論文のテーマに選んだんでしょう? あとがきに「博士論文」が元になっているとあります。辛島:初めて村上春樹の作品に触れたのは、アメリカのタフツ大学で現代日本文学の授業を受け、アルフレッド・バーンバウムによる英訳を読んだ時です。身体に電流が流れるような衝撃があったわけではありませんが、言葉が自然と身体に入ってくる感じがあり、日本帰国後に原作を一挙に読みました。博士課程では、初めは1980年代以降の日本文学の英訳について広く浅く調査をしていました。博士論文を書くにあたり、一人の作家に絞り込んで深く掘り下げていきたいと思い、日本文学の英訳の歴史においても突出した存在である村上春樹を選びました。大学時代に一度お会いしていて(勝手に)身近に感じていたというのも影響したかもしれません。論文を書き進めるなかで、訳者、編者などの出版人たちの人柄に魅せられ、その物語にどんどん惹きこまれていきました。辛島デイヴィッド:1979年東京都生まれ。作家・翻訳家。現在、早稲田大学国際教養学部准教授。『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』1
2020.02.11
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図書館で『Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち』という本を、手にしたのです。内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪【Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち】辛島デイヴィッド著、みすず書房、2018年刊<「BOOK」データベース>より村上春樹と英米出版界のスペシャリストたちの冒険。A・バーンバウム、E・ルーク、L・アッシャー、J・ルービン、G・フィスケットジョン、チップ・キッド…、そして村上春樹。Haruki Murakamiの世界への飛翔までの道のりを、30余名へのインタビューをもとにたどる、異色の文芸ドキュメント。<読む前の大使寸評>内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪rakutenHaruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち翻訳家バーンバウムのケースを、見てみましょう。p23~27<3 生活のために「翻訳家」になる>■京都→東京 村上作品に出会う Misfitsの中に自分の居場所を見つけたバーンバウムだったあが、京都での生活も徐々に窮屈に感じはじめた。茶道に対する情熱も冷めかけており、京都を離れることを決断した。(中略)『Chanoyu Quarterly』の翻訳の仕事を離れ、再び東京に移り住んだバーンバウムは、ヴィデオ・アーティストとして活動しながら翻訳の仕事を続けた。『Chanoyu Quarterly』での仕事をきっかけに、バーンバウムは講談社インターナショナルからアートやインテリア関連の本の翻訳の仕事を受けるようになっていた。 この時も「翻訳者とか翻訳家になるつもりはなかった」という。「そもそも何かキャリアを持つという発想がなかった。様々な翻訳の仕事を手掛ける中で、どうせ翻訳をするなら文学の翻訳の方がやりがいがあるのではと思い始めただけのこと」 訳すのに適した文学作品を探し始めていた頃に、友人の勧めでバーンバウムが初めて手に取ったのが、村上春樹の短編集『中国行きのスロウ・ボート』だった。1980年4月から1982年12月にかけて『海』『新潮』等の文芸誌や『BRUTUS』『宝島』等のカルチャー誌に掲載された七編がまとめられ、著者初の短編集として1983年の春に刊行されたばかりの新作で、安西水丸による洋梨のイラストを用いた表紙も印象的だった。 バーンバウムは、「別に運命的なものを感じるとかはなかったけど、それまで読んできた日本文学とは全く違うもの」のように感じたという。特に惹かれたのは、「日本文学に圧倒的に足りないと感じていたユーモア」だった。社会にうまく馴染めないMisfitの主人公にも共感できた。 腕を試したくなったバーンバウムは、机がわりの出窓に置かれたタイプライターに向かい、そのなかの一篇を訳しはじめた。<4 すべては原稿の持込みから> 1984年4月のある晴れた寒い朝、バーンバウムは護国寺駅で地下鉄を降り、講談社本社の前を通り、嫌な風を避けるように護国寺の雑居ビルに駆け込んだ。既に何度も訪れていたビルのエレベーターに乗り込み、講談社インターナショナル(以下、KI)の事務所がある階のボタンを押した。脇に抱えた鞄には「ニューヨーク炭鉱の悲劇」のサンプル訳が入っていた。 当時バーンバウムは、KIからノンフィクションの翻訳の仕事を受けていた。打ち合わせもそのためだった。 1963年に講談社の子会社として設立されたKIは、主に日本文化を英語で紹介する本を刊行する出版社だった。美術、工芸、武道、食、ビジネス等の分野の本が多く、日本語で書かれた本の英訳に加え、ドナルド・キーン、エドワード・サイデンステッカーなどの外国人研究者による自伝や解説本も刊行していた。(中略) KIは、これらのノンフィクションの他に、日本文学の英訳も刊行していた。当時、日本文学の英訳を刊行する出版社が限られているなか、川端康成、谷崎潤一郎、三島由紀夫の「ビッグ・スリー」の作品を出していたクノップフ社や、夏目漱石、芥川龍之介、太宰治等の作品を出していたチャールズ・イー・タトル出版と並び、KIは(日本文学の英訳の世界で)それなりの存在感を示していた。(中略) 1976年と1979年にそれぞれ講談社が主催する群像新人文学賞を受賞し、小説家デビューしていた村上龍と村上春樹は「ダブル村上」と称されることもあり、1981年には対談集『ウォーク・ドント・ラン』(講談社)も出していた。バーンバウムは、「もう一人の村上」の英訳にも関心を示してもらえるのでは、と期待を抱いていた。 ノンフィクション本に関する打合せが終わると、バーンバウムは鞄から「ニューヨーク炭鉱の悲劇」のサンプル訳を取り出した。短編集『中国行きのスロウ・ボート』に収録されていた七編のなかからこの短編を選んだ理由は、「「中国行きのスロウ・ボート」や「午後の最後の芝生」より短くて、訳してみた作品の中で翻訳として最も納得がいくものだったから」。 原稿を編集者に渡したバーンバウムは、二年前に発表されたばかりの村上の初長篇『羊をめぐる冒険』も翻訳したいと申し出た。以前に読んだ『中国行きのスロウ・ボート』を付けておきます。【中国行きのスロウ・ボート】村上春樹著、中央公論新社、1997年刊<「BOOK」データベース>より青春の追憶と内なる魂の旅を描く表題作ほか6篇。著者初の短篇集。【目次】中国行きのスロウ・ボート/貧乏な叔母さんの話/ニューヨーク炭鉱の悲劇/カンガルー通信/午後の最後の芝生/土の中の彼女の小さな犬/シドニーのグリーン・ストリート<読む前の大使寸評>追って記入rakuten中国行きのスロウ・ボート
2020.02.10
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今回借りた4冊です。だいたい支離滅裂に借りているけど、今回の傾向は、強いていえば、「ビジュアル本」でしょうか♪<市立図書館>・古典を読んでみましょう・Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち<大学図書館>・京都ねこ街案内・1時間でわかるアイヌの文化と歴史図書館で手当たり次第で本を探すのがわりと楽しいが・・・これが、図書館での正しい探し方ではないかと思ったりする(笑)************************************************************【古典を読んでみましょう】橋本治著、筑摩書房、2014年刊<「BOOK」データベース>よりえっ、浦島太郎はじいさんじゃなくて、鶴になったの?一寸法師はじつは性格が悪くてやりたい放題だった?日本の古典は自由で、とても豊かだ。時代によっていろいろある古典が、これで初めてよくわかる。<読む前の大使寸評>追って記入rakuten古典を読んでみましょう【Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち】辛島デイヴィッド著、みすず書房、2018年刊<「BOOK」データベース>より村上春樹と英米出版界のスペシャリストたちの冒険。A・バーンバウム、E・ルーク、L・アッシャー、J・ルービン、G・フィスケットジョン、チップ・キッド…、そして村上春樹。Haruki Murakamiの世界への飛翔までの道のりを、30余名へのインタビューをもとにたどる、異色の文芸ドキュメント。<読む前の大使寸評>内容を覗いてみると、翻訳がテーマとなっているようで・・・これが太子のミニブームにいたく響くわけでおます♪rakutenHaruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち【京都ねこ街案内】中田桃子著、KADOKAWA、2010年刊<「BOOK」データベース>よりねこのいる京風景、ねこ雑貨店、ねこカフェ、看板ねこと一緒に。【目次】哲学の道/先斗町/七条通/銀閣寺周辺/清水寺/ねこカフェ巡り/看板ねこと一緒に<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくると、ねこグッズ、ねこカフェめぐり、看板ねことか・・・京都とねこの相性は、いいようです。rakuten京都ねこ街案内【1時間でわかるアイヌの文化と歴史】瀬川拓郎著、宝島社、2019年刊<「BOOK」データベース>より神(カムイ)である自然と共生する文化。貴重なビジュアル満載!日本文化のルーツがわかる、あなたの知らないアイヌ!イラスト・写真130点。<読む前の大使寸評>これぞまさにビジュアル本!・・・太子好みの編集になってま♪rakuten1時間でわかるアイヌの文化と歴史************************************************************とまあ・・・・抜き打ちのように、関心の切り口を残しておくことも自分史的には有意義ではないかと思ったわけです。図書館大好き421
2020.02.10
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図書館で『大地の棲家』という大型本を、手にしたのです。アマゾンや楽天には載ってなくて、武蔵野美術大学のカタログ販売のみとなっています。【大地の棲家】椎名純子著、武蔵野美術大学美術館、2012年刊<商品情報>よりサイズ 縦28.7cm×横22.2cmページ数 80価格 一般1,000円/学内500円<読む前の大使寸評>おお アマゾンや楽天には載ってなくて、武蔵野美術大学のカタログ販売のみとなっています。musabi大地の棲家中国の土楼を、見てみましょう。p25~26<土楼> 福建省では永定県周辺に「土楼」とよばれる木造の建物(主に4階建て)が点在する。土楼はドーナツ状の形態で、中央の広場は家業を行う場として、あるいは祖先を祀る祖堂が設置され、その広場には2ヶ所(陰と陽)の井戸が設けられている。 敵の攻撃に備えて外壁は厚く、開口部は上方に小さく設置され、有事の際の食料の備蓄もされている守りのための集合住宅である。■中世都市 中国の土楼は中世都市の縮小版と言える。敵に対する防御のため、小高い丘の頂や山岳の中腹、山頂に城壁で囲まれた町を建設した。世の中が平和になるに従い、平地に移動して町を築いた。 ロマネスク時代のヨーロッパでは巡礼の旅をする市民が多かった。フランスでは、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまでの長い道のりを徒歩で辿る巡礼ルートが4つある。その旅で人びとは、圧政の苦しみから逃れ、神に祈りを捧げて救いを求めるため、ルート上の聖堂に立ち寄り、祈りを捧げると同時に食事と宿舎を与えられた。ウン 中国の「土楼」が述べられているが、『中国の風土と民居』という本にも中国の興味深い民居が紹介されています。『大地の棲家』1
2020.02.09
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図書館で『大地の棲家』という大型本を、手にしたのです。アマゾンや楽天には載ってなくて、武蔵野美術大学のカタログ販売のみとなっています。【大地の棲家】椎名純子著、武蔵野美術大学美術館、2012年刊<商品情報>よりサイズ 縦28.7cm×横22.2cmページ数 80価格 一般1,000円/学内500円<読む前の大使寸評>おお アマゾンや楽天には載ってなくて、武蔵野美術大学のカタログ販売のみとなっています。musabi大地の棲家京都の町屋を、見てみましょう。p12~14<風にさそわれ> 真夏の京都は蒸し暑い。盆地であるこの地域は夏暑く、冬寒い。これらをどのように凌ぐのか。実際、京都の町屋を訪れてどのような配慮がされているのかゼミの学生と検証してみた。 町の中では隣接する家屋がひしめき合い、細長い奥行きのある建物は家の中心付近が暗くなる。間口に税金がかけられたため、道路に面した建物の正面はできる限り狭く、道路と直角方向に長い敷地を設けざるを得なかったようだ。そのため、中心部の暗がりになる部分や、うなぎの寝床のような部屋の配置に工夫がこらされている。(中略) 日本には四季がある。かつて季節の移り変わりを敏感に感じ取り、佇まいを整える視覚的にも精神的にも快適な空間を作り出した。 夏には葦張りの建具を使用し、冬には襖や障子に取り替えるなど、外気に対応すると同時にこの行為によって四季を実感していた。敷物へのこだわりもある。畳の部屋には夏になると藤や竹を細かく割いた線状の素材を編んだ敷物を使う。 通りに面したファサードには格子が嵌められ、必要に応じてノックダウンできるようになっている場合もある。格子によって、通りからは店の中はよく見えないが、店の内側からは通りの様子が手に取るようにわかる。居ながらにして通りを往き来する人々の気配を読み取ることができる。次にアンダルシアの中庭を、見てみましょう。p14~15<古代ヨーロッパ> この京都の町屋の空間構成と類似する例がヨーロッパにある。ヨーロッパの都市計画の基本となった古代ギリシャやローマの合理的空間には、中庭が組み込まれている。特にローマ時代の都市の居住空間は、通りに面して店があり、その奥にアトリウム空間、通路を挟んだ奥に中庭が設けられた。 中庭の周囲には回廊が設置され、その奥に個室が配置されて、中庭は太陽の光を取り入れ、通風や換気の機能を果たした。回廊によって個室への移動をスムーズにした合理的空間構成である。アトリウムと中庭は共に風の通りを良くし、室内の空気の入れ替えにも役立つ。 構造こそ石造と木造との違いはあるが、空間構成は日本の町屋で同じであることが読み取れる。国と国が隣接する大陸では敵に対する恐怖感は常にあったに違いない。外壁は厚く、開口部は小さく取り、内側に設けた中庭で通風、換気、採光の役割を果たす。 日本と異なる点は各部屋の間仕切り壁が固定されていることだ。日本では可動の建具によって空間が区切られている。日本ほど湿度が高くなく乾燥しているし、機能に応じて空間を独立させる合理精神を反映している。
2020.02.09
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オーストラリアで発生している森林火災の勢いが止まらないようです。「サイエンスジャーナル」サイトを覗いてみたら、えらいこっちゃの状況でした。2020/1/14まるで地獄絵図!コアラ、ワラビーなど約5億匹も焼死?オーストラリア森林火災より■約5億匹の動物が亡くなった オーストラリアで発生している森林火災の勢いが止まらない。 9月からこれまでに焼失した面積は1200万ヘクタールとも報道されており、日本国土の3割近い計算だ。 立ち昇る煙は隣国のニュージーランドのみならず、1万キロ以上離れた南米のチリやアルゼンチンでも観測された。 オーストラリアは森林の減少などから多くの動物の生息環境が悪化しており、WWF(世界自然保護基金)の会長が政府に改善を求める手紙を昨年公開したばかり。そこに襲いかかった山火事で、絶滅危惧種の動物や昆虫を含めた生態系への影響が強く懸念されている。 特にシドニーのあるニューサウスウェールズ州の火災が深刻で、同州だけで5億匹近い動物が死んだと推計。野生の固有種の宝庫として知られる観光名所カンガルー島は3分の1が焼失し、この島だけで2万5000頭のコアラが命を落とした。一部ではコアラ絶滅の可能性まで報道されている。 同州のコアラ病院がクラウドファンディングで募金を集めたところ、全世界から応募が殺到した。2万5000ドルの目標に対し、およそ600万ドル集まり、その額は今も増え続けている。山火事の余波で、オーストラリアの複数のラジオ局は「Fire(火事)」とつく曲の放送を自粛しているそうだ。 オーストラリアの昨年の平均気温は観測史上最高を記録し、降水量も1900年以降で最も少なく、最悪の干魃状態となっている。 実は、2019年の平均気温が高いのは世界的な傾向だ。 欧州連合(EU)が運営しているコペルニクス気候変動サービスは1月8日、2019年の世界の平均気温が観測史上2番目の高さだったと発表した。過去の上位5位の高温記録がすべてこの5年間に出ているという。 気象庁も令和元年の日本の年間平均気温が、全国的にかなり高かったと発表したばかりだ。南半球はいま、夏真っ盛り。これから4月にかけて高温傾向が続く予報が出ている。山火事は鎮火する様子を見せておらず、コアラやカンガルーなど野生動物への影響が懸念されるばかりだ。
2020.02.09
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図書館で『日本民具の造形』という本を、手にしたのです。全頁にわたって民具の写真(モノクロ写真)が載っているが、その数と分類に圧倒されるわけでおます。【日本民具の造形】川村善之著、淡交社、2004年刊<「BOOK」データベース>より全国各地の博物館資料館1240余を訪ねて民具を中心に取材した中からできるだけ広い分野に亘る多種の民具を選んで890館の1500余点を紹介。【目次】1章 素材・技法から/2章 機能から/3章 装飾性/4章 形体の類型から/5章 用途から/6章 戦時生活/7章 全国取材の民俗博物館・資料館一覧<読む前の大使寸評>全頁にわたって民具の写真(モノクロ写真)が載っているが、その数と分類に圧倒されるわけでおます。rakuten日本民具の造形民具となれば、大工道具が気になるわけで・・・木工用の民具を、見てみましょう。p260~261<3 木工> 木材を使って民具を造る工作は、生活生業の全分野にわたり広汎であり、素材の木材の樹種もまた日本では特に多い。・円形定規:円や円弧を描く道具には、ぶんまわしがあるが、本図は一定の寸法の円形半円形を手早くいくつも描く時に用いた。・墨壷:大工など職人衆の生命とも考えられ神聖視された道具である。長い距離の二点を結ぶ直線を正確に引くこともできる。墨汁綿に触れて出てくる墨糸を張って、途中をつまみ上げ弾いて直線の墨あとをつける。・輪尺:曲尺(かねじゃく)を内外に重ね、内側を滑らして円形状の形の直径を計測する。曲尺は指矩(さしがね)ともいい、尺・寸・分の目が刻まれていて、長さと直角の角度を計測することができる。・ネキリ鋸:本図は、沼津船大工工具のひとつで、太い丸太材を切断した鋸である。形・大きさは種々あるが刃はいずれも大きく鋭い。・糸鋸:幅の短い薄金の鋸の刃を装備して両端を強く張り、ゆるやかな曲線形を鋸引きする道具である。板の厚さや曲線の形状によっては名称どおりの糸状の刃をつける。透かし抜きや象嵌など小さな曲線は糸鋸で挽く。・丸鉋:桶造り職人の使った道具で、内曲面を削る鉋である。鉋には平鉋・溝鉋・丸鉋があり、丸鉋には外曲面を削るものもある。・鉋:鉋は、材木の表面を削って正確な平面とし、光沢のあるなめらかな表面を造る大工道具であるが、これほど長大なものは珍しい。この鉋は上向きに定置して、削る材を動かして削る。・やすり:両手で使うので諸手やすりともいう。中央の刃金で鋸の広い左右の面を平らに研ぐためのやすりである。・臼刳り:臼の内側を刳り込んでいく削り道具である。臼だけではなく丸太を刳って桶なども造った。・ラッパ鉋:木工ろくろで角材を回転させ円筒材を造る鉋である。鉋は同じ構造であるが大小種々あり、必要な寸法のものを使う。大正時代、箱根大工が使っていたもので、他の地方ではみられない。『日本民具の造形』1
2020.02.08
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図書館で『日本民具の造形』という本を、手にしたのです。全頁にわたって民具の写真(モノクロ写真)が載っているが、その数と分類に圧倒されるわけでおます。【日本民具の造形】川村善之著、淡交社、2004年刊<「BOOK」データベース>より全国各地の博物館資料館1240余を訪ねて民具を中心に取材した中からできるだけ広い分野に亘る多種の民具を選んで890館の1500余点を紹介。【目次】1章 素材・技法から/2章 機能から/3章 装飾性/4章 形体の類型から/5章 用途から/6章 戦時生活/7章 全国取材の民俗博物館・資料館一覧<読む前の大使寸評>全頁にわたって民具の写真(モノクロ写真)が載っているが、その数と分類に圧倒されるわけでおます。rakuten日本民具の造形節分、立春もすぎて春めいてきましたが・・・この本で節分・節句を見てみましょう。p180<4 節分・節句> 四季の季節の変わり目、立春前日の節分もそのひとつである。節句は、年間の節目となる日とその年中行事で、3月3日の上巳、5月5日の端午、あと七夕や重陽も節句である。 これらの日には宮参りや、飾りものや御馳走など子供達にとっても楽しみの日であった。・節分土鈴:豆をまかれて退散する節分の鬼を、ユーモラスに表した土鈴である。・鯉登り:鯉はめでたい出世魚として、5月5日の節句に揚げる幟で、もとは絵幟であったが、鯉を形取った幟となった。・流し雛:もともと雛人形は、人形に身の穢れを移して海や川に流す宮中の行事からはじまっていて、流し雛は江戸時代から行われていた。本図のものは江戸期最古のものである。・淡島神社雛人形:雛人形には土製と紙製、立雛と座り雛がある。本図は座り雛の内裏雛である。・雛人形:3月3日、女の子の節句に雛人形が飾られる。本図は、全七段完備、内裏雛・三官女・五人囃子・桜・橘から御所車まで、平安時代の宮中風俗を集約している。・武者人形:5月5日、男の子の節句に飾る人形で、鎧、兜、幟、扇子、陣太鼓など、古来の特定武者の人形にかわって、武人関係の象徴的道具類が多くなった。虫送り・七夕・盆を見てみましょう。p181<5 虫送り・七夕・盆> 夏期の年中行事には、虫送り・七夕・盆などがある。虫送りは稲の害虫を追い払う行事、七夕は7月7日の節句で、古来の七月盆と中国伝来の星まつりの合体、盆は祖先の精霊を迎え、冥福を祈る仏事である。・七夕人形:子供が生まれると嫁方の実家から人形と浴衣が贈られ、7月7日に健やかな成長を祈願して飾られる。・精霊棚:四本の竹筒の上端にシキミを飾り、中段の棚に供え物がある。前の×印の二本は16日の送り火の松明につける。・七夕飾り:七夕になくてはならないのは本図のような竹の飾りで、短冊に朝露の墨で天の川とか願いごとなどを書き、軒先に立てる。・虫追い:松明を灯し、普通は実盛と呼ぶ藁人形だが本図は藁造りの虫籠、これを担いで村境まで送る、虫送りの行事である。・盆舟:本図は日立田尻町の盆舟で、麦藁で造られ、8月16日盆用の供物と共に海に流した。
2020.02.08
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立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さんがインタビューで「強兵を代替させ、スネかじり富国、地の利は冷戦まで」と説いているので、紹介します。(2/04デジタル朝日から転記しました・・・そのうち朝日からお咎めがあるかも)日米安全保障条約が改定され60年、人間でいえば還暦を迎えた。最初の30年が冷戦下。次の30年は旧ソ連という対抗軸がなくなった一方、経済力軍事力を強化した中国が台頭してきた。さて、これからの30年の見取り図はどうなるか。60年の評価と、押さえておくべき論点は何か。経済と歴史に造詣の深い出口治明さんに話を聞いた。Q:日米安全保障条約が改定されて60年。これからの見取り図はどうなるか。出口さんのお話をうかがいたくなりました。A:三つぐらい前提となる話をさせて下さい。日本は何で江戸時代に約200年間も鎖国ができたのか。それは、日本に世界が必要とした商品がなかったからです。安土桃山から江戸初期にかけて、日本は世界に大量の銀を供給しました。世界の3分の1が日本産銀といわれた時期がありました。しかし、ほぼ掘り尽くしたので、世界の人が極東の日本にわざわざやって来てまで欲しいものがなくなった。 では明治維新の契機となった黒船来航で、ペリーは何で日本に来たのか。当時の米国は中国市場をめぐって英国と競い始めていました。しかし、英国が経済覇権を持つインド洋回りでは米国は勝てない。交易に商品代+ニューヨーク―ロンドン間の運賃が上乗せされるからです。となると太平洋航路を開き、中国市場に直接結びつくしかない。日本列島の存在が米中貿易を考える上で新たな価値を持ってきました。Q:米国にとって日本は中国への玄関口、ゲートウェーだった。A:明治維新の約15年前です。その時、幸運なことに阿部正弘という老中首座、つまり首相がいました。彼はアヘン戦争などを研究し、軍事力や経済力での彼我の違いを認識していた。その結果、開国して、交易して、国民国家を作って、富国強兵を断行しなければならないというグランドデザインを描いた。 薩摩・長州などは尊皇攘夷で対抗したわけですが、薩英戦争や下関戦争で負けて攘夷はアカンと薩長が身をもって知った。だから倒幕後は大久保利通が開国・富国・強兵という阿部のグランドデザインを採用して、日本の近代化を大いに推し進めたのです。Q:植民地化されたアジアの国々やインドなどと比べれば、有利な立場に立てたわけですね。A:ところが日清戦争、日露戦争、第1次世界大戦とあまりに順調にいき、傲慢になって、開国を捨ててしまう。ロンドン軍縮条約や国際連盟から脱退したことに象徴されますが、富国強兵で何とかできると過信して、突っ走った結果が、先の大戦の大敗北でした。Q:本来なら、国が滅びても仕方がないほどの過ちでした。A:戦後、吉田茂がもう一度『開国』『富国』『強兵』という3枚のカードを机の上に置いて考え抜きました。『強兵』の部分を安保条約で米国に代替させて、『開国・富国』で再建を果たそうと決断しました。吉田がこうした大きい見取り図を描いて実行したことが今日の繁栄までつながっている、というのが第1の論点です。 ■ ■ 戦後、連合国が東西2陣営に分裂し、冷戦が始まったことも日本に幸いでした。日本周囲の地図を上下逆さまにして見て下さい。旧ソ連や中国が太平洋に出ようとしたら、日本列島はめちゃ邪魔をしているわけです。Q:米国から見れば防波堤、かつて不沈空母と言ったのは最近亡くなった中曽根康弘元首相です。A:冷戦の時は、ペリーの交易ルートとは逆に、米国の仮想敵、ソ連を封じ込めるために日本列島が地政学上、絶妙の位置にあった。だから、冷戦期の間は米国は日本を本当に大事にしてくれました。Q:今は中国が日本の最大の貿易相手国ですが、長く最大だった国は米国でした。A:戦後の日本は、米国というお父さんのスネをかじり尽くした息子で、鉄鋼、自動車、半導体と米国の主要産業を全部潰して成長してきたようなものです。普通の国だったらボコボコにされるところが、ボコぐらいで米国は済ませてくれました。しかし、冷戦終結で米国が中国、ロシアと直接交渉するようになると、日本の地政学的な地位は低下します。これが第2の論点です。 ■ ■ 第3の論点はこれからどうするか。安全保障を考える時に、自分で防衛力を強化するか、どこかと軍事同盟を結ぶか、基本はこの二つしかありません。例えば米海軍の最新鋭空母1隻で約1兆4千億円もかかる。これは海上自衛隊全体の予算に匹敵します。今の日本の財政状況で、自国だけで守れる軍備などつくれるはずがない、と普通は思います。国の借金が国内総生産(GDP)の2倍以上と敗戦時よりも大きくなっている状況で、これは無理です。 では、同盟を結ぼうとすれば、素直に考えて日本を守ってくれる国は日本より経済力が大きい国でないと無理です。そうすると米国、中国、EUしかありません。EUは遠すぎますし、従って米中2ヶ国しかない。Q:中国の台頭は唐王朝とか清王朝とかの成立に匹敵する何世紀ぶりの革命的な画期に思えます。将来の大帝国と、敵対的になるより、同盟も視野に置くことも中長期戦略としてあり得ませんか。A:中国という選択肢はあり得て、GDPの2、3位連合ですから、米国が一番嫌がる。しかし、国民感情や今までの経緯を考えて米国の嫌う同盟を百年の計をかけて実現できるかを考えれば、大きな疑問符がつく。消去法で日米同盟を大事にしていくしかない。 加えて米国は中国になかなか負けない気がします。西洋の歴史を見ると、覇権国の交代は人口減少が引き金になっています。近世以降の覇権国はスペイン、オランダ、英国、そして米国の順ですが、前の3カ国はいずれも人口が減って衰退していきました。 しかし、米国は人口が増え続けている例外的な覇権国です。企業としての評価額が10億ドル以上で非上場のベンチャー企業のことをユニコーンといいますが、米国には200社ぐらいある。中国はまだ100社ほど。米国のユニコーンは留学生が絡んでいて、世界から人材を呼び寄せる希望の国である限り、簡単には衰退しないでしょう。 しかし中国を甘く見てはならないのは、その通りです。教育にひたすら力を入れ続けているのでPISA(国際学習到達度調査)の試験結果は、ぶっちぎって優秀。ハイテクやAI分野は米国と互角の戦いをしています。ファーウェイが米国に制裁を受けても、15億人いるから、データはいくらでもとれる。ハイテク分野の覇権争いの行方は予断を許しません。Q:やはり、日米同盟に逃げ込んで、中国とは潜在的な敵対関係というのは危険と思います。A:参考になるのはドイツの宰相ビスマルクの手練手管です。イデオロギーではなく国益を中心に考えて、ロシアと敵対するオーストリア、イタリアと三国同盟を結ぶ一方、秘密裏に再保障条約をロシアと結んで関係を深めます。 独の基本戦略は、フランスとロシアに挟撃される二正面作戦を避けること。しかし、彼の退陣から四半世紀後の第1次大戦では仏ロを敵に回した。敵を最少化したビスマルクの手練手管が放棄された結果です。日本に必要なのはビスマルク的発想です。Q:どういうことでしょうか。A:冷戦が終わったので、米国は日米同盟を死活的に重要とは考えていません。ですから、日本は人間関係、経済関係、外交的支援などあらゆる手立てを講じて同盟維持のための努力を継続しなければなりません。その一方で、できる限り中国とは仲良くしていく。経済のパイプも切れないように太くしていく努力を惜しまない。 であれば、同盟ではないですが、切っても切れない仲、になります。僕が京大で習った故高坂正尭(まさたか)先生だったら、ケラケラ笑って『中国と貿易をたくさん行って、最恵国待遇にして、稼いだお金で日本は軍艦を造ったらよろし』と言われるでしょう。 ■ ■Q:ただ大きな懸念が日米同盟には漂っています。トランプ大統領という見通せない不確実性が思わぬ危険を招きませんか。A:確かにリスキーですね。次の大統領選挙がどうなるか、さらに年齢を重ねて判断力が鈍ることも怖い話です。しかし、彼だからこそ日本がTPP(環太平洋経済連携協定)をやれたともいえます。緻密で整合的な思考を持っていれば『俺が嫌という話をなんでやるんだ』といってきたでしょうが、関心がないのでしょう。TPPは米大統領が反対することを日本がやった唯一の例だと思います。 大統領はいずれ代わります。彼とどうディール(取引)するかより、米国のベスト・アンド・ブライテスト(最も聡明な人たち)に日本がいかに大事な国か、常に意識を呼び起こすように、国の戦略として働きかけをしていくことが急務です。しかし、米国への日本の留学生が減るなど、将来の人間関係の構築が十分対応できていない。日米同盟の未来にとって、最大の課題です。外交は友人の数ですから。(聞き手 編集委員・駒野剛) *出口治明:1948年生まれ。日本生命保険に入り英国現地法人社長などを歴任。2008年ライフネット生命保険を開業。18年に国際公募で選ばれ現職。(インタビュー)日米安保改定はや60年出口治明2020.2.04この記事も 朝日のインタビュー記事スクラップR15に収めておきます。Q:A:
2020.02.07
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図書館で『横尾忠則さんへの手紙』という本を手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、横尾さんの作品(カラー画像)が思いのほか並んでいる。・・・いわゆる見て楽しいビジュアル本でんがな♪【横尾忠則さんへの手紙】酒井忠康著、光村図書出版、2019年刊<「BOOK」データベース>より冒険王・横尾忠則氏へ捧げる、美術評論家・酒井忠康氏からの11篇のエール。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、横尾さんの作品(カラー画像)が思いのほか並んでいる。・・・いわゆる見て楽しいビジュアル本でんがな♪rakuten横尾忠則さんへの手紙≪責場≫横尾さんの版画が語られているので、見てみましょう。p124~126<第9章 横尾忠則の挑戦> 久しぶりに、わたしは谷間の閑静なところにある町田市立国際版画美術館を訪ねた。 ロビーの壁には「横尾忠則HANGA JUNGLE」展の大きな垂れ幕が掲げられていた。横尾さんの幼少期の記憶や憧れを代弁するターザンの雄叫びの姿が描かれ、図版は版画の≪ターザンがやってくる≫(1974年)から採られたものだ。 わたしには現代美術の“ジャングル”を、あたかもターザンのごとく縦横無尽に駆けめぐる「タダノリ・ヨコオ」を暗示しているように思えた。 会場の入り口には、森山大道撮影の横尾さんの肖像写真(三点)が展示されている。 それを見たとき、わたしは、誰もが横尾さんを知りたいと思い、また横尾さんとつながりたいというある種の「自己洗脳」を引き起こすのは、いったいどうしてなのか・・・と語っていた友人のことが頭をよぎった。 わたしたちの人生では、変幻自在な多様性を彩るのは不可能である。ところが、横尾忠則を自分の傍らに置くと(ある種の羨望をもって抱きしめる、と言っていたかな)、わたしたちの生は不思議にも活気づくのだ・・・と。「そんなことは知らないよ」と言いたげの、遠くのほうを眺めている横尾さんの肖像写真であるが、まあ、“ハンガ ジャングル”と称して1960年代半ばから脚光を浴びた横尾さんの250点を超える版画作品を見ると、やはり、時代の横糸・経糸が織りなす一種の史的織物の上に、颯爽と立っている横尾忠則をみとめないわけにいかない。 最初にガーンと一撃をくらうのは、≪責場≫(69年)という三点組の作品である。 青竹に吊るされた露わな姿の女性が目にとびこんでくる。ポスター印刷のカラーチャートのイメージを援用し、どこか妖しく、淫猥な気分を誘うのだが、何とこの作品は、第6回「パリ青年ビエンナーレ展」に出品して、版画部門のグランプリを獲得した作品である。 すでにグラフィックデザイナーとしての地位を確立していた横尾さんの転機を促す出来事として知られているが、前年第六回「東京国際版画ビエンナーレ展」(68年)で、横尾さんは、そのためのポスターをデザインし、出品者ではなかったのに、このポスターが「国際大賞」にも匹敵すると評価されることがあった。だから、パリでの受賞は、それを裏づける結果となったのである。 それから間もなく、ニューヨーク近代美術館でのポスターの個展(72年)による成功で、横尾忠則の名は、一躍、世界の美術界に知れわたるところとなった。(中略) なかでも敬愛するピァビアとデ・キリコへのオマージュとして制作された大型版画には、横尾さんの造形言語の誕生が隠されている印象を受けた。パッと見て、ああ、これは“ヨコオ・ワールド”の産物だと直観する特質であると言ってもいい。 いずれにせよ横尾さんは、絵画的表現の実験に加えて、版画自体の表現の可能性にも挑戦している。わたしは版画工房で油彩画とシルクスクリーンの校正刷りを見比べている横尾さんの姿を想像しながら会場を出たが、最新作の一点に≪タイトル未定≫と付していた。挑戦は終わっていないのだと思った。『横尾忠則さんへの手紙』3:文士の肖像画『横尾忠則さんへの手紙』2:パリでの横尾忠則展覧会『横尾忠則さんへの手紙』1:まえがきにかえて
2020.02.07
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図書館で『クジラアタマの王様』という本を手にしたのです。ぱらぱらとめくってみると、挿し絵が漫画風のイラスト(モノクロ画像)として全編に溢れているわけで・・・面白い趣向というか、いわゆる見て楽しいビジュアル本でんがな♪【クジラアタマの王様】伊坂幸太郎著、NHK出版、2019年刊<「BOOK」データベース>より製菓会社に寄せられた一本のクレーム電話。広報部員・岸はその事後対応をすればよい…はずだった。訪ねてきた男の存在によって、岸の日常は思いもよらない事態へと一気に加速していく。不可思議な感覚、人々の集まる広場、巨獣、投げる矢、動かない鳥。打ち勝つべき現実とは、いったい何か。巧みな仕掛けと、エンターテインメントの王道を貫いたストーリーによって、伊坂幸太郎の小説が新たな魅力を放つ。<読む前の大使寸評>ぱらぱらとめくってみると、挿し絵が漫画風のイラスト(モノクロ画像)として全編に溢れているわけで・・・面白い趣向というか、いわゆる見て楽しいビジュアル本でんがな♪<図書館予約:(7/31予約、2/02受取)>rakutenクジラアタマの王様挿し絵冒頭の語り口を、見てみましょう。p8~9<第1章 マシュマロとハリネズミ> テレビに映る鳥に視線が引き寄せられた。漫画から現れたかのような、頭でっかちの外見で、嘴(くちばし)がやけに大きい。横を向き、じっとしている。動物園で撮影された映像らしく、リポーターらしき女性が、「ハシビロコウはほとんど動きません」と話している。「英語名は、shoebileで、靴のような嘴という意味です」 確かに革靴みたいな口だ。しかも、でかい。頭の大半が嘴じゃないか。「不思議な顔をしているよね」ソファーに座った妻が、腹を撫でながら言う。来月には自分たちの子供が誕生してくるだなんて、頭では理解していても実感がない。「笑ってるみたいだ」画面に映るハシビロコウの大きな唇は、横から見ると口角が上がっているようで、常に、うっすらと笑みを浮かべ余裕の表情、といった趣すらあった。「大物の感じが」 裏のボスのような。「今度、新商品で出してみたら?」妻がテレビを指差した。「新商品?これの?」「ハシビロコウスナック、とか。嘴の部分がチョコなの」「ハシビロコウを食べるなんて可哀想、と怒る人がいそうで怖い」「コアラはいいのに?」「そのあたりの判断はみんな、意外に論理的じゃないから」「実感こもってる」妻が笑った。「広報部って、苦情受付も担当しているんだっけ」「お客様サポートは宣伝広報局の中にるし、僕も去年まではそこの一員として、貴重なご意見を受けて、日々、勉強させてもらいましたから」 ニュースや話題になるのは、物事の実際の重要性や危険性よりも、多くの人たちの感情が優先される。不快なものは不快、理屈を飛び越える。その気持ちは僕も分からないでもない。あの動物は狩って食べてもいいが、この動物を狩るなんて残酷! といったことはよくあるし、有名人の不倫でも、大目に見られる人もいれば、世の秩序を乱す大悪党さながらに糾弾される人もいる。 重要な外交問題そっちのけで、変わった飛び方をするムササビがテレビで話題になる。情報操作や誘導にかかわらず多くの人は、感情に正直なだけなのだ。この作品を読み進めると、新型インフルエンザ騒動が出て来るのに驚いたが・・・時代を読み解く作家の感度が素晴らしいのか!?
2020.02.06
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寒波到来ではあるが、久々に横尾忠則を観に行こう♪・・・ということで、横尾忠則現代美術館に出かけたわけです。(2月5日に観覧)今回のポスターです。兵庫県立横尾救急病院展兵庫県立横尾救急病院展より兵庫県立横尾救急病院は、美術家・横尾忠則の肉体と生活・創作との関係を探ることを目的に、横尾忠則現代美術館に期間限定で開院いたします。当院では、頭や心よりも肉体感覚を通して得られるものに信頼を置く横尾の生き方を基本理念に、眼科、小児科、外科など様々な診療科をご用意し、絵画、版画、ドローイング、著書や愛読書といった幅広い作品と資料から、皆様に肉体との付き合い方を見つめ直す機会をご提供することを目指します。特色の一つである入院病棟では、喘息、不眠、骨折、帯状疱疹、顔面神経麻痺など大小様々な病歴を持つ横尾の「病気」にまつわる作品や、病床での日記、入院中のスケッチなどをご紹介しております。突然襲いかかる怪我や病気は、横尾にとって単に忌むべき存在ではなく、ときに人生の危機を救い、自己の生活や芸術を見つめ直すきっかけを与えてくれるものでもありました。また80歳を越えた現在、肉体の問題はとりもなおさず老いの問題と重なります。当院では、横尾が直面する難聴や視力低下といった肉体の変化にも目を向け、老いと創造の関係を探究することにも努めて参ります。五感を通じて学んだ幼少時代から老いを見つめる現在まで、実生活や創造の現場における横尾の肉体に対する意識を探る当院の試みが、皆様の健康増進の一助となりましたら幸いです。なお、当院では医療行為は行なっておりませんので、あしからずご了承ください。 [会期]2020年2月1日(土)-5月10日(月:振休)今回も写真撮影OKだったのでバンバン撮りました。美術館温泉とY字路文人切手売店の新刊書コーナーにて横尾忠則を観に行こう♪11:横尾忠則 自我自損展横尾忠則を観に行こう♪10:笑う横尾忠則展
2020.02.06
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図書館で『文芸誤報』という本を手にしたのです。先日読んだ同じ著者の『文学的商品学』という本が面白かったので、この書評集も期待できそうである。【文芸誤報】斎藤美奈子著、朝日新聞出版、2008年刊<「BOOK」データベース>より2005年以降の文学を読みまくり全172冊+α。【目次】1 嬉し恥ずかしデビュー作(『となり町戦争』三崎亜記/『四十日と四十夜のメルヘン』青木淳悟 ほか)/2 書き続けるのが作家の仕事(『みんな元気。』無城王太郎/『幸福な食卓』瀬尾まいこ ほか)/3 天下分け目の賞の行方は(2004年下半期芥川賞予報/『対岸の彼女』角田光代 ほか)/4 功なり名とげてなお精進(『鉄塔家族』佐伯一麦/『死の棘日記』島尾敏雄 ほか)/5 旬な脇役、評論とエッセイ(『愛と死をみつめて』大島みち子+河野実/『世界文学を読みほどく』池澤夏樹 ほか)<読む前の大使寸評>先日読んだ同じ著者の『文学的商品学』という本が面白かったので、この書評集も期待できそうである。rakuten文芸誤報『星の王子さま』の翻訳ラッシュが語られているので、見てみましょう。p248~251<『星の王子さま』サン=テグジュペリ> 2005年『星の王子さま』の翻訳ラッシュだった。初版から60年が経過、内藤濯の訳による岩波新書版『星の王子さま』の版権が切れたのを機に、各社がこぞって新訳を出したためである。現在のところ6社! なぜそんなに? 人気商品だから? 岩波版を含めた7冊を読み比べてみて理由がすこしわかった。この物語には翻訳上のキーワードがいくつかあり、それをどう訳すかで解釈が変わってくるのである。 というわけで、しばらく『星の王子さま』の読み比べを試みてみたい。 まず気になるのが、冒頭の有名な逸話に出てくる「Boa」である。もともとの内藤濯訳では「Boa」は「ウワバミ」と訳されていた。 6社のうち「ウワバミ」を踏襲していたのは小島俊明訳だけ。倉橋由美子訳は「大蛇」。池澤夏樹訳と山崎庸一郎訳は「ボア」。「ボア科のヘビの総称」と註をつけている本もあった。「ウワバミ」という語ではもう通じないとの判断か。ボアはボアだとの解釈か。 しかし、この際いってしまおう。ここは断然「ウワバミ」が正しいと。 ボア科のヘビは19属59種が知られているが、それは通常2~4メートルのヘビである。一方、『星の王子さま』のボアはゾウを飲み込むほどの大蛇なのだから、むしろ古代ローマ以来の伝説の大蛇と考えるべきで、それをヨーロッパではボアと呼んでいたのである。日本語に訳せばまさに「ウワバミ」。 「大蛇」でもまちがいではないが、ウワバミには大酒飲みの意味もあるように、何もかも飲み込む大蛇のニュアンスがある。せっかくそんないい語があるのに、なぜ訳し直す?まして『星の王子さま』ではじめてウワバミという語に出会う人だって多いのに。■「飼いならす」ってなんのこと? しつこく『星の王子さま』の新訳読み比べである。「ウワバミ=Boa」に続いてもう1ヶ所、各書が留意をうながしている意味深な単語がある。「apprivoiser=飼いならす」である。これは王子さまがキツネと出会う場面に登場する。 内藤濯訳の岩波版ではこうなっていた。 この後、王子さまが「って、それ、なんのことだい?」と何度もキツネに問いかけているように、ここは『星の王子さま』の解釈にかかわる重要な箇所である。 これを内藤濯訳と同様に「飼いな(慣)らす」と訳しているのは池澤夏樹訳、小島俊明訳、山崎庸一郎訳の3冊だった。この3冊はしかも内藤訳では「仲よくする」「じぶんのものにする」などと訳し分けていた部分も「飼いならす」で統一している。 光野博司訳は少しやわらげて「手なずける」、川上勉訳+廿楽美登利訳はさらにやわらげて「なじみになる」、倉橋由美子訳は意訳に近い「仲良しになる」である。「飼いならす」とは人間と動物(家畜)の間でしかふつうは使わない単語である。擬人化されたキツネとの会話にこの語が登場するのはたしかに違和感がないではない。しかし、ここはやっぱり「飼いならす」なのではないか。(中略) 王子さまとキツネの間に横たわる見えない壁。単純な友情の物語ではないのである。ウーム けっこう難しいお話なんですね。太子の蔵書録から『星の王子さま』を付けておきます。【Le Petit Prince】Antoine De Saint-Exupery著、HEINEMANN EDUCATIONAL、1968年刊<「BOOK」データベースより>ふるさとの星を出発した星の王子さまは、命令好きの王さまの星や、うぬぼれ男の星などを旅します。最後に地球にやってきて、サハラ砂漠で飛行機を修理中のパイロットに出会います。心をとらえて離さない不思議な物語。 <大使寸評>私が買ったのはHEINEMANN EDUCATIONAL社(英国)のハードカバーであるが、さすがにこの本はアマゾンで出なかったので、アマゾンのMariner Books社の情報を載せました。AmazonLe Petit Prince『文芸誤報』2:『ツアー1989』中島京子『文芸誤報』1:『沖で待つ』絲山秋子
2020.02.05
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