音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2024年11月18日
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カテゴリ: クラシック音楽


今回はコロナで活動停止を余儀なくされていた頃に始めた「須川家のおうちライブ」という youtube の125本の動画の中からのナンバーを取り上げた第1部と、オリジナルと親しみやすい編曲物で構成された第2部というプログラム。
須川(1961-)さんは今年でデビュー40周年を迎えたそうだ。
前髪に白髪のメッシュ?が入っていて、さすがに還暦を過ぎているのを感じた。
演奏は往時の凄味こそ感じられないが、技術的なミスは殆どなく安定した演奏だった。
フレージングの滑らかさは、さすがだった。
MCはご夫婦が分担していて、長めの解説は小柳さんがお話しされていた。
「須川家のおうちライブ」はコミカルな車の絵画がかけられた自宅での録音で、アットホームな雰囲気が感じられる。

第1部は「ロンドンデリーの歌」のほかはフランス物の編曲。
興味深かったのはイベールの間奏曲とF.ヴォルヌのカルメン幻想曲。
イベールはスパニッシュムードの大変な難曲で、スリル満点。
F.ヴォルヌの「カルメン幻想曲」は初めて聞いたが曲の構成が面白く楽しく聴かせていただいた。
フランソワ・ボルヌ(1840-1920)はフランスの作曲家でフルート奏者。
この曲はもともとフルートのために作られているが、今回はI.ロトのアルトサックス用の編曲。
使われている曲のメドレーではなく変奏曲が付いていて、その変奏曲が高速のアルペジオがやたらと出て来て、聴き手はスリリングな演奏が楽しめた。
「アルルの女」からの「間奏曲」も大変美しく、改めてビゼーのメロディーメーカーとしての才能を再認識したといったら大げさだろうか。
それまで映画音楽に関心があった須川さんが、クラシックに目覚めるきっかけになった音楽だそうだ。
後半も変化を持たせた構成で楽しめる。
ポール・ボノー(1918 - 1995)の「ワルツ形式によるカプリス」はアルペジオが多用されているが、フランスの作曲家らしいエスプリの効いた曲で、楽しめた。

グリサンドを使ったエンディングもおしゃれだ。
真島俊夫の「シーガル」では真島さんの編曲した「宝島」のレコーディングのエピソード(コードしか書いていないので、原曲のスクエアのピアノのアドリブを耳コピして移調して演奏したそうだ)を交えて演奏された。
ジョン・ウイリアムズの映画「chatch me if you can)から3曲を組曲にした「エスカペイズ」はあまり面白くなかった。
アンコールは2曲でバッハの「G線上のアリア」とミュージカル「マイ・フェア・レディ」のナンバー「踊りあかそう」だった。

ロンドンデリーの歌



北上サロンコンサート2024-2025 vol.2 須川展也・小柳美奈子


1.石川亮太編:ロンドンデリーの歌
2.ラヴェル(長生惇編):亡き王女のためのパヴァーヌ
3.J.イベール(須川編):間奏曲
4.ビゼー(伊藤康英編):アルルの女第2組曲より間奏曲
5.ビゼー(朝川朋之編):花の歌~カルメンより~
6.F.ヴォルヌ(I.ロト編):カルメン幻想曲

第2部
1.P.ボノー:ワルツ形式によるカプリース
2.啼鵬編曲:アメージング・グレイス
3リムスキー=コルサコフ(須川編):くまんばちの飛行
4.真島俊夫:シーガル
5.ジョン・ウイリアムズ:エスカペイズ

アンコール
1.バッハ:G線上のアリア
2.フレデイリック・ロウ:マイ・フェア・レディーより「踊りあかそう」

須川展也(as,ss)
小柳美奈子(p)

2024年11月16日北上市文化交流センターさくらホール(小ホール)





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Last updated  2024年11月18日 16時33分43秒
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