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どうすれば罪悪感や、喪失感といった気持ちから立ち直ることが出来るんだろう…。必死に抗っている間は気持ちを保っていられるけれど、その先に何も見つけられなかったら自分はどうなるんだろうって不安にならない人はいない。時が癒してくれるのを待てない人は?どうすればいいの?オスカー少年の傷つき方が半端なくて、観ていてとても痛々しいのですが、それだけ「不在」を感じさせるほどに少年から愛され、信頼されていた父親の大きさも、その一方で感じていました。出番は決して多くないんだけど、少年の行く末を心配し様々なことにトライさせようと奮闘していた(それがプレッシャーにならないよう、とても愛嬌のあるしぐさで)トム・ハンクス演じる父親がとても素敵だと思いました。その反面、存在感が薄いように思われたサンドラ・ブロック演じる母親。終盤の「あ!」という展開に、柊も泣きましたとも!しあわせの青い鳥は…救いや希望となるものは、やはり身近なところに見つかるものかな…と。根本的な解決策が見つかるわけではないから、すっきりしないものも残るけど苦しいと思う時には涙して、思い出したいときにはたくさんの思い出をかき集めてそうしてちょっとずつ前を見て生きていくしかないんだな、と改めて感じた次第。 *映画の公式HPは→こちら
2012.02.27
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ラストの衝撃を今もまだ引き摺っています。すごい。こんなラスト、観たことない。何といっても冒頭の、プロローグにあたる部分がすごくいい。甘美な音楽と、詩を感じさせる映像と。この部分だけでも、もう一回観たいなあって思います。こういう“終末”の描き方があったんだなあ…って、監督に「してやられた」感が強いです。状況を説明してくれる台詞なんてほとんどなくて、第一部のジャスティンの章なんて結婚式の手ぶれありまくりの映像をひたすら視点をぐらぐらされながら眺めている様な感じで、正直「酔うか、寝るか、どっちかだ。」と思いましたが。引き寄せられ続けたのはジャスティン演じるキルスティン・ダンストの何かを訴えかけようとしている目と、シャルロット・ゲンズブールの佇まい。いやいや、なんといっても何かを象徴的に描こうとする映像と、音楽でしょうか。登場人物がどんな過去を持ち、どんな今を歩んでいるのか、どんな考えを持っているのかなんてことは必要最低限にしか描かれていなくて。むしろ終末を迎える直前の、よんどころない心理描写にのみ焦点があてられていて。巨大惑星が衝突したら。「自分は死ぬんだな」って自分の個人的な死よりも、「自分以外のすべても消えちゃうんだな」っていう方に考えが向くように思う。普通だったら、自分が死んだって世界はそんなことお構いなしにいつも通り続いていって死ぬ側にしてみればそれはひどく悔しいことのように思えるのだけど。自分が死ぬ時に、世界も一緒になくなるんだなと思ったらそれは悔しさをぶつける相手もなく、安堵とも違うけれどでもなんか、ほっとするような気持ちが心のどこかにあるような気がします。そのなんとも言えぬ気持ちこそが「メランコリア」なのではないかと…。これまで観たラース・フォン・トリアー監督作品は強烈な印象を通り越してトラウマになってしまいそうなものばかりだったので観る前は期待7割、びくびく感3割という感じだったのですがこの作品は「観てよかったなあ」と思います。映画館を出た後、ついつい何度も空を見上げてしまいます。雲の合間から「メランコリア」が見える気がして。…あ、やっぱり余韻を引き摺ってる☆ *映画の公式HPは→こちら
2012.02.20
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中・高校の行事に「校内合唱コンクール」が設けられている理由がなんとなく、わかる気がしました。必ずといっていいほど男子生徒は真面目に歌ってくれないし、真面目に取り組みたい人と、それを恥ずかしがって揶揄する人とで対立するしクラスの雰囲気は一度は険悪になるし、先生は傍観して、適当なはっぱをかけるだけだし…ねえ。でも本番何日か前になると急に練習に熱がこもったり、嘘みたいに団結するクラスが出現したりして歌うことにも慣れてきて、紆余曲折を経てようやく至れる境地があるというか。合唱の醍醐味って聴くだけじゃなく体験してみないとわからない。この小説を読んでいたら、その頃の出来事とか、歌ってみて気持ち良かったこととか、体の内から、それが自分も体験したこととして蘇ってきて、「ああ、あの行事があって本当に良かったなあ」って思いました。クラスで歌うって、決して仲の良い人とだけ声を合わせることじゃないものね。でも、歌うことで、歌っている間だけは様々な事情を受け入れて一つの歌を作り上げようと声を合わせる。それって、とても大事なことを学んでいるのかも…。彼らの合唱、聴いてみたいです。この小説は現在本屋大賞にノミネートされているみたいですね。もしも大賞を受賞したら映像化される可能性も出てくるなあ…。そしたら、彼らの合唱聴けるかな?なんていうふうにも思いました。ノミネートされている10冊のうち柊は4冊しか読んでませんが。読んだ4冊はどれも読み甲斐のある作品だったので、どれが選ばれても嬉しい。この賞は、読み終えた後で気持ちが明るくなる、前向きになれるような作品が選ばれて欲しいです。…なんとなく。 柊の読書メーターは→こちら柊のつぶやき(Twitter)……
2012.02.13
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様々なエピソードに触れるたび、自分の過去や現在に置き換えていろんなことを考えました。「幸せってなんだろうね…」ぶっちゃけ、お金で苦労するのはしんどいと思う。でも自分がやりたいことを見つけられずに無為に時間を過ごす事はそれ以上に辛いと思う。答えは人の数だけあって、どれが正解ということもなくて、ただ自分の選択を後悔することがなければ、それが一番“正しい”のかもしれない、と思う。登場人物一人ひとりの気持ちがわかり過ぎる分、茶川さんと淳之介くんのエピソードは涙涙でした。義理や恩義といった気持ちを越えて本物の親子へ、そしてライバルへ。どんなに大変な作業でも、辛い状況に置かれても、“小説家”に出来ることは「書くこと」だけ。でもそれは書くことがやっぱり好きだから、で。二人それぞれが同じ覚悟を決めて、前を向いていくシーンにはすごく励まされました。映画の途中途中に、戦後からの復興のシンボルとして東京タワーが映し出されるのはなんだかそれだけでしんみりした気持ちに。鈴木オートの一平くんも、淳之介くんも、大きくなったなあ…。鈴木オートの堤さん演じるお父さん、たばこ屋のもたいさん、相変わらず愛すべき人物で好きベタだろうとなんだろうと思い切り泣いて、心のお洗濯をさせてもらえました。安心して観ることのできる映画です。 *映画の公式HPは→こちら
2012.02.11
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最近読み終えた本、二冊です。「舟を編む」三浦しをん著読んでいると“言葉”に憧れる気持ちがどんどん、強くなっていきます。言葉を生みだしたり、編んだり、紡いだり出来る人がとても羨ましくなります。自分は読むことしか出来ません。読むことが好きで、これまでたくさんの言葉や文章を読んできた筈なのに、それらの言葉は自分の中の一体何処に消えちゃったんだろう…?そんなことを思ってしまいました。辞書を作り上げるのってとても長い時間を必要とするんですね。出版社ごと、辞書のひき比べなどしてみたくなります~。 「ロートケプシェン、こっちにおいで」相沢沙呼著謎解きより学校生活での閉塞感、行き場のなさ、孤独感のようなものに印象が強く残ってしまって、読後すっきりできなかったのがもったいなく。須川くんの妄想には度々笑ってしまいました。酉乃さんはホントのとこ、須川君のことをどう思っているのでしょう??出番は少なくとも八反丸さんの存在感はすごい。続編があるならこの三人に焦点を当てた一話完結(連作)ミステリが読みたいです♪ 柊の読書メーターは→こちら柊のつぶやき(Twitter)……
2012.02.04
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