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「花まんま」朱川湊人/文藝春秋、読了です。 いろいろあって集中して読めなかったけど、なんとか読みきりました。 面白い小説ですね。 前回の直木賞受賞作「対岸の彼女/角田光代」も大変面白かったけれども、今回の「花まんま」もそれに負けず劣らず面白い小説です。 もちろん、「対岸の彼女」と「花まんま」を単純に比較できるものではありませんが、純粋な面白さに両作品とも優劣はありません。 この作品は6つの短編からなる作品です。 みな面白いです。世の中にある「不思議」をテーマに人の心の中の要素、友情であったり、愛情であったり、絆であったり、魂であったり、そういった心をうまく、非常にうまく描いています。 特に印象に深かったのは、「トカビの夜」と表題作「花まんま」。 この世を去った人の魂を描いていますが、実にいい話です。胸に迫る、こころに残る話です。 ホラー小説の類かと思っていましたが、そんな短絡的なジャンル付けには馴染まない秀作だと思います。 あえてジャンル付けするならファンタジー小説だと思う。人の心を描いているのだからこういう小説にホラーはないでしょ。 人間の喜怒哀楽がつまったとても温かい気持ちの良くなる話です。人に安らぎを与えてくれる、なんともいえない味があります。 予感に違わず、いい小説でした。 「対岸の彼女」に引き続き、超お勧めです。
2005.07.31
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今日は「花まんま」はお預け。 最近、また気分が落ち込み気味。つくづく充実してないなぁと思う毎日です。 ここは一発!気分転換に旅行か!おいおい…NYに行ったばかりだろ~。と独り言を言いつつも旅行会社のHPを拝見。ん~やっぱり国内旅行より海外旅行の方が安い。 2・3日で海外旅行ということになると…韓国?台湾? ん~どちらも魅力を感じないなぁ…。でも、仕方ないのかな。 もうちょっと辛抱すれば9月には4・5日の時間を作れるかも…サイパンにでも行こうかと計画。 このままだと凄いことになりそう。7月にニューヨーク・9月にサイパン・10月にシドニー・11月にロンドンとパリ・12月にまたニューヨーク…こんなことになりそうです。 一人者は気楽でいいかもしれないけど、暇を持て余すとろくなことを考えない。 誰かと付き合っているときは、簡単に…ぶらり一人旅…なんてできなかったけど、今の僕は、幸か不幸か…一人旅しかできない。 こんなことで仕事は大丈夫なのか?…大丈夫じゃない。土曜と日曜日は完全につぶれるな。どうせ暇だからいいんですけどね。 一日中、インターネットで旅行会社等々、格安航空券・ホテルを探し続けた今日。 ん~「花まんま」はどこへやら。 今年のクリスマスはNYで過ごすぞ!…と息巻いてはいるけれど、毎年12月は、とある雑誌の1月号と2月号を作らなければならないハードな月。 NYに行きたいか~!おぉ! 本当に行けるのか~!………無理かも。 なんとかスケジュールを調整しなければ。 しかも、自分で航空券を買って、自分でホテルの予約を入れなければいけない。 なんか…僕って、情緒が不安定で、衝動を抑える力が弱く、時には浪費や異性関係のトラブルなど自己破壊的な行動を見せる傾向が強いかもしれない。 …これって、うつ病になりやすいタイプらしいんですよね。 もしかしたら…俺って、鬱?…なわけないか。
2005.07.30
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今日は29日。「にく」の日…ということで焼き肉店さんへ。食べ放題が2000円。 大体、食べ放題なんぞをしている店でおいしい店は滅多にない。 今日行ったお店も多分にもれず決しておいしい店ではない。 うまくないとわかりつつも…元を取らねば…と必死に食べまくり、今現在、腹痛に苦しみながら日記を更新中。 さてと、誰と焼肉を食べに行ったかは…秘密かな。 そんなことはいいとして… 今日は「花まんま」朱川湊人/文藝春秋です。 といっても、表題作「花まんま」しか読んでいません。 第133回直木賞受賞作品ということもあり、早く読まなければ…と思いつつも時間がなくて。 この作品、本当は昨日読もうと思っていたものです。 しかしながら、この「花まんま」…ミステリーとかホラーとか、そういった類の小説らしく、この手の小説があまり好きではない僕としては、プライベートで読書するときに率先して読みたくはなかったわけで。そういったことから「天使のいた三十日」を先に読んでしまいました。でも、表題作「花まんま」は、輪廻を題材にしながらも、ちょっと変わった角度から兄弟愛が描かれていてとてもいい短編。昨日の「天使がいた…」も大変良かったけど、「花まんま」も抜群にいい小説です。全部読んでから、全体の感想を書きたいと思いますが、非常にいい小説の予感がします…たまに裏切られるんですけどね。朱川作品…むか~し、読んだ記憶があるのですが、こんなに面白かったかな?
2005.07.29
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今日は「天使がいた三十日」新堂冬樹/講談社です。 ここで新堂作品を採りあげるのは「僕の行く道」に引き続き、今回で2回目です。 「僕の行く道」も泣かされましたが、今回の「天使がいた三十日」も泣かされます。 ちょっと出来すぎ、創りすぎの感は否めませんが、いい小説だと思います。 ちょっと違うのですが、「フランダースの犬」とか、このサイトで紹介したことのある「さくら/西加奈子」に通じるものがあるような…ないような。 主人公「日吉」。最愛の妻「夏乃」を交通事故で失った。夏乃は日吉の子を宿していた。最愛の妻とそのおなかの子を同時に失った日吉は絶望のどん底に叩き落される。 仕事も辞め、貯金も使い果たし、借金をし、家を失い、自らをも失いつつあった。生活は荒廃し、死すら望む生活。 そんな日吉が、あることから一人のメス犬「マリー」と出会う。 マリーが日吉を立ち直らせるまでの感動の物語。 そして、マリーは…。 前述のようにちょっと出来すぎの感はありますが、それでも全然わざとらしさは感じません。 愛する人を失い、自らも失い、そして絶望の淵からの再生。 ここに至るまで終始ドラマチックに物語が展開していきます。 心と心のつながり・絆…これは人と人とのつながりにだけ当てはまるものではないのだと心底感じました。 僕は諸般の事情もあり、これまで動物を飼うことはできませんでした。犬を飼っている家庭、猫を飼っている家庭をいつも常に羨ましく思っていました。 動物の温かさを知っている人は、この作品の持つ意味をより深く理解できるのであろうと思います。これまで動物に触れる機会が少なかった僕がここまで感動できたのだから。 本文より…「おい、マリー!」 静寂を切り裂く絶叫とともに、マリーがスローモーションのように崩れ落ちた。 とても悲しく、とてもいいシーンです。ラストシーンはもっと良いかも。 お勧めです!
2005.07.28
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とうとう読みましたよ。「土の中の子供」中村文則/新潮社。 第133回芥川賞受賞作です。 さすが、芥川賞受賞作…というのは皮肉。つかみどころのない作品です。 いつも…とまではいいませんが、曖昧模糊とした人の微妙な心理が描かれています。多くこういった作風の小説が芥川賞を受賞しますね。 僕は…ちょっと苦手。だけど、決して悪いというわけではありません。 人の心のうつろいが描かれていますが、やっぱりそこは純文学特有…。 じっくり、ゆっくり、2~3回繰り返し読めばとてもいい味が出て来ると思います。 しかしながら、せっかちな僕としては1回読んで、ググッと惹きつけられない作品ってあまり好きじゃない。 同じ作品を2回読むより、違う作品を2冊読みたいから…モノによっては2回読みたいけど。 でも、当然これは僕の個人的な好みであって、2度読んで3度読んで、より味わいたい人はぜんぜんそれでいいと思います。 あらすじは書きません。ちょっとつかみどころがないから…。 そうそう、2・3日前のブログに「中村文則」さんを知らない人…と書きましたが、知っていました。 何回か芥川賞候補にもなっているし、読んだこともありました。
2005.07.27
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今日は台風。 こんなときは人々は何をしているのだろうか…仕事ですよね。 サラリーマンはいいなぁ…建物の中で仕事だもんなぁ。 こんな日なのに…仕事仲間のおっさんとディズニーシーへ。 ディズニーシーは去年の11月に行って以来。 台風、台風…と騒がれているのにディズニーは人が溢れている。 …夏休みだからだろう。こんな日なのに雨がっぱを着て、ビニール傘をさし、敷地内を走り回っている。すごい。… そんなことはいいとして…。 NYから帰ってきてから早1週間。 仕事というほどの仕事もせず、案外のんびりと過ごしている。 こんな生活をしていても、期限までにやることをやればお金が入ってくる。もうちょっとだけのんびりしようかな。 帰国して間もないけれど、10月か11月にロンドンに行くことにした。 その頃にはテロの影響は跡形もなくなっているはず。 なぜロンドンか…理由はない。なんとなくロンドン。NYのときもそうだった。 本当はロンドン~パリ~ローマ…といったふうに周遊したいが、さすがにそこまでは時間がない。どんなにスケジュールを調整しても10日間が限度。 10日間で3カ国を周ることは可能だろうが、それじゃ何も楽しめない。一カ国に1日しかいれない。 料金との兼ね合いもあるけれど、イギリス一国を狙い撃ち。 実は、12月にはまたNYにいこうかな…NYでクリスマスを過ごそうか…なんてことも考えております。 旅行三昧の1年になりそうです。 オーストラリアにもいきたいな。
2005.07.26
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今日は月曜日。 久々に仕事をしなければ…と思いつつなかなか仕事モードにならない。 職場に行き、僕が休んでいた時期の仕事の話をしていた。 「朱川さん、やりましたね~」 「………?」 話がわからない。 ちょっと恥ずかしかったがきいてみた。「誰?なんかあったの?」 僕が休んでいる間、直木賞と芥川賞の発表があった。10日も前の話だ。 すっかり忘れていた。 日本に帰ってきてから、まだ書店に行っていない。俺としたことが…。 話にでた「朱川さん」というのは「朱川湊人さん」のこと。 朱川さんかぁ…僕の中では、やっぱりなぁ…といった感想。 僕の予想は『花まんま/朱川湊人』か『ベルカ、吠えないのか?/古川日出男』のどちらかだった。できれば、古川さんにとって欲しかった…個人的に。 芥川賞は「中村文則さん」…知らない人。 それにしても僕の頭は1週間遅れてる。 近いうちに、受賞作とまだ読んでいない候補作を読破したいと思う。
2005.07.25
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もうそろそろ、NYネタも飽きてきたかもしれない。 NY旅行の思い出はまだまだたくさんあるけれど、この辺でいったん元のスタイルに戻そうか…と思いつつも今日だけ。 今日は日曜日。 先週の日曜日はまだNYにいた。NYの日曜日は思い出深い。 計画性のない僕だけど、NY滞在中の日曜日には教会に行こうと思っていた。 向かうはハーレム。目的は日曜ミサでおこなわれるゴスペルを聞くこと。 ゴスペルは奴隷制度がまだ残っていたとき、黒人の宗教音楽として誕生したもの。黒人文化の象徴です。当時のゴスペルはまさに黒人の魂の叫びといわれている。 そして、ゴスペルは様々な歴史を乗り越えて、他の音楽と融合し、柔軟に変化し、ソウルミュージック、ブルース、R&Bなど現代音楽の源流になったとか。 そんな本場の音楽を日曜ミサに参加し体験したいと思っていた。 ガイドブックによるとAM11:00から行われるとのこと。 地下鉄で「135st」まで行き、早朝のハーレムを歩いた。ハーレムはほんの少し前までは「危険な場所」といわれていた所。正直言って怖かった。ハーレムのメイン通りは別として、135stにはほとんど白人の姿はない。黒人ばかり。 ものめずらしさもあってか、見かける人、通りすがりの人のほとんどが僕をジッと見ていた。いてはいけない、歩いてはいけないところを歩いているような気がしてくる。 …怖い…帰ろうかなぁ…弱気になってきた。 メイン通りの125stまで行くと、白人ばかりか観光客まで目立ちはじめ、なんとなく不安が解消されてきた。 朝食はまだとっていなかった。 Soule&Salada BarというDELIで軽く朝食をとり、観光客でも入れる教会という紹介があった「Greater Refuge Temple Church」まで足を運んだ。 入り口に立っている教会の人は、近くを歩いている人々に対して「入っていきなよ」というサインを出してくれている。このおかげで入館することをちょっと躊躇していた僕でも戸惑いつつも入館することができた。 大きな教会であるためか、信者の人々で溢れていた。牧師さんなのか、何かしら高い地位にある人なのかわからないけれど、ある男性が声をかけてきてくれた。 なんという言葉をかけてきてくれたかははっきり覚えていない。 たしか「よく来てくれましたね」というとても優しい言葉だったと思う。握手を求めてきた手はとても温かく、力強く、優しかった。 とても緊張していた僕の気持ちを和らげてくれる握手だった。 なにがなんだかわからないうちに、全体の合唱がはじまった。 何をいっているのか全然わからない。わからないけれど、人々が篤い信仰心を持ち、神に感謝するために合唱しているということは伝わってくる。 その雰囲気には圧倒的な迫力があった。 ミサも中盤に差し掛かったところに、一人の黒人女性が僕の左隣に腰掛けた。歳は…初老といったところだろうか。 …牧師さんがなにやら言っている。皆は神妙な面持ちで話を聞き、あるいは拍手を送っていた。僕はなにをすればいいかわからない。どういう態度で話を聞けばいいのかわからない。じっとしていたけれど、気持ちはうろたえていた。 そんなとき、その女性はそっと僕の膝の上に聖書を置いてくれた。ぎこちなく左手でページをめくり、牧師さんが読み上げている箇所を指し示してくれた。 フッと彼女の右手に目を移したとき、ぎこちなく左手でページをめくっていた理由がわかった。彼女の右手首から先は何もなかった。 じっと目をつぶり、聖書の話に耳を傾け、時には目を見開き、凛とした態度で話を聞き入るその初老の女性の様子が気になって仕方なかった。 彼女は終始、僕のことを気にかけてくれた。立たなければならないところでは、そっと「Stand」と囁いてくれた。とかく僕には笑顔を向けてくれていた。 帰り際、貸してくれていた聖書を返しつつ、帰る旨を伝えると彼女は左手で僕の両手を握りしめ、自分より数段大きい僕を抱きしめてくれた。 僕は嬉しかった。とても嬉しかった。帰り際、笑顔で僕を送り出してくれたのはその女性だけじゃなかった。僕の回りに座っていた黒人の人々が僕を笑顔で送り出してくれた。 日曜ミサは観光客にとって詰まらないものかもしれない。多分、退屈だと思う。 何を言っているかわからないし、なぜ盛り上がっているのかわからない。寄付をするにもどうしたらいいのかわからない。 けれど、僕は恵まれていた。かけがえのない経験をしたと思う。偶然とはいえ僕の隣にあの女性が座らなかったら、こうしてこのブログに書くこともなかっただろうし、ハーレムの印象も単なる「スラム街」程度の印象に終わっていたかもしれない。 僕はNYで最高の人の温かさを感じることができたと思う。
2005.07.24
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未だに時差ボケで困っています。 夜中の3時に寝ても6時には起きてしまいます。一日3時間の睡眠で足りるはずもなく、午後2時頃にはまた眠くなり、午後7時頃にまた起きる…そんな生活です。 来週から本格的に仕事を始めなければならないのに…。 ま、その場になればなんとかなるのかな? 今日は土曜日。多くの人は休み。僕の元カノも休み。僕はいつものごとく寝ていた。 そんな時、彼女が電話をかけてきた。 「帰ってきたの?」等々、NYでの話をしていた。 最後に彼女は言った。「おみやげはないの?」 彼女は仕事柄一年に3~4回は海外に行く。NYなんて何度となく行っているはず。 …そんな人にNYのお土産を買っていくはずないじゃん。 しかも… NYに行く前に彼女に会った時のことは、日記にも掲載している。 そのとき、彼女は酔った勢いもあってか「お土産買ってこい!」と言っていた。 いくら元カノとはいえ10歳も年下の女の子にこの言われよう。…お土産なんか買って行くもんか…とNYで決めていた。 僕は彼女に言った。「もちろん買ってきたよ。だけど、税関で没収された。」 …そんなことがあるはずがない…彼女はため息をついていた。 そんなとき、地響きとともに建物が揺れ始めた。 かなり大きな揺れ。震度5程度…そんな時でも電話の向こうの彼女は冷静だった。 彼女は僕に言った。「揺れてる…地震…」 「でも…あなたの心は…揺れないのね…」 そんなことはない。こんな僕を想ってくれる人に対して心が揺れないはずがない。 僕は知っている。彼女はお土産が欲しいんじゃない。僕に逢おうとしていることを。 でも、今は無理。 僕はたった一人にしかお土産を買ってきていない。姫君だけ。 ありきたりの物だけど。「Tシャツ」「Tiffany」…逢って渡したかったけど、そんなこと言えないから、郵送しちゃったけど…。 元カノよ…もう悩ませるのはやめてくれ。本が読めねぇじゃね~か!
2005.07.23
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久々の読書です。 「目下の恋人」辻仁成/光文社文庫です。 この文庫本はNYから成田につくまでの間、ぼんやり読んでいた小説です。 10編からなる短編集。もともと成田空港で購入した本。帯に惹かれて手に取り、すぐに買った文庫本ですが、これがまたつまらない。 …おっと、こんなことを言ってはいけない。僕には合わない小説です。 帯は最高です。『一瞬が永遠になるものが恋 永遠が一瞬になるものが愛 ~せつなさが胸を打つ傑作短編集!~』 人を惹きつける文言ですよね。これに騙されて買ってしまいました。 なんというか、純文学特有…こんな言い方をすると問題ありですが、なんか中途半端なんですよね。 結末は読者の想像力次第…といった内容の短編がほとんど。 『愛と恋の物語、感動の10編』とあるが、感動したものは何もなかった。 もしかしたら、未だにNY気分が抜けきれず、心のどこかが興奮状態で冷静に内容を把握していないのかもしれないけれど、どうにもこうにも…つまらない。 ひまな方は読んでみてはいかがでしょうか。
2005.07.22
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帰国してから1日が経った。未だに眠い。 結構、思い出深い旅行だったと思う。 NY旅行のきっかけは、なんだったのかな…考えてみた。 そうそう、想いを断ち切るためだった。 断ち切れたのか?…ぜんぜんダメだった。 …そんなことはいいとして。 NYはパワフルな街だと思う。とにかく、どこに行っても躍動感がある。 ウォール街に行けば、さすが世界経済の中心地、証券会社・銀行のビルが立ち並ぶ。9.11テロの対象がこの街になったのもわかるような気がした。ここに打撃を与えれば、一瞬でもアメリカの血流を止めることできる。それだけ大きな役割を担っている場所。ウォール街に立っただけでも、それが実感できる。 タイムズスクエアは24時間眠らない。 ここでまた一つNYの凄さを感じた。ミュージカル…これは凄い。 ブロードウェイで上映されているミュージカルは様々なものがある。 「マンマ・ミーア!」「ライオン・キング」「美女と野獣」…数え上げればきりがない。 日頃全くミュージカルなどというものに興味はないけれど、ここに来ると「観て見ようかなぁ…」という気分にさせられる。 観るならやっぱり「美女と野獣」か「ライオン・キング」だろうか? ということで、観光最終日の月曜日、いざブロードウェイへ。 「………」…月曜日、ほとんどのミュージカルが休みだった… 月曜日に上映するミュージカルはないか、まずはチラシを探した。 「オペラ座の怪人」がやっていた。 目的としていたものとは違うため、観るかどうか迷ったけれど、ここまできて何も観ないでかえるわけにはいかない。「オペラ座の怪人」をやっている劇場を探し、何とか当日20時上映のチケットを購入した。金額は55ドル。 圧倒される。とにかくこれを観ていると圧倒される。ミュージカル…本場の作品がこんなに人を感動させるのか? 英語は何となくしかわからなかったけれど、それでもあっという間に時間が経っていた。 約2時間半、誰も知らない何もわからないあの空間でこんなに集中することができるものだろうか?…それだけ素晴らしかった。100ドル出してもよかったかな。 New York…経済だけじゃなく文化の中心地でもあるんですね。 NYをもっと感じようと思ったら、あと1ヶ月くらい必要かもしれない。 1週間いたけれど、いろんなところを周ったつもりでいたけれど、まだまだNYのほんの一部分しか感じていないのかもしれない。
2005.07.21
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やっと、帰ってきました。 NY旅行の総括をしようと思ったのですが、ダメ、眠い。 今日の日記は…無理。日本の生活パターンに戻さねば…とがんばって起きてはいるのですが。 でも、旅行中にコメントをくれた方々にはきちんと返信してあります。 と、いうことでまた明日。ごめんなさい。
2005.07.20
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「自由の女神」について書くのを忘れていた。 こんなにも有名な「自由の女神」について書き忘れるとは…と思うかもしれないけれど、僕の中では想像していたより印象が薄い観光名所。 NYにきて2日目の夜、海外では滅多に見ないテレビの電源を入れてみた。日本のアニメ「ルパン3世」「名探偵コナン」がやっていた。 何を言っているかわからないし、しかも疲れていたため、すぐ寝てしまった…話す相手もいないし。 翌朝、目が覚めると朝4時、そこからブログの原稿と仕事の原稿書き。 計画性のない僕はその日どこに行くかは決めていない。常に気まぐれ。今日は「自由の女神」にすることに…。 ホテルを8時に出発。地下鉄に乗りSouth Ferry駅へ。そこから自由の女神が立っている(建っている?)リバティー島までフェリーで行くのですが、出航までに時間があったので駅近くの「マクドナルドで朝食を」…? チケットを購入し、いざ船に乗ろうと思ったら、また身体検査と手荷物検査。 セキュリティの都合があるので仕方ないとは思いつつも、事あるごとに手荷物検査されることがちょっと鬱陶しく感じ始めていた。 やっと出航し、港を離れていくとウォール街のビル群、世界経済金融の中心地が眼前に広がっていく。これは圧巻。 フェリー客はこのシーンの写真撮影に邁進している。負けじと僕も…。 リバティー島までは10分程度だろうか。眼前に自由の女神が近づいてくる。 さすがにでかい。 船を降りてリバティー島に立つと自由の女神のでかさがよくわかる。なんていったらいいのか…自由の女神が迫ってくるような、圧迫感がある。 それにしても「自由の女神」…「女神」というわりには、色気のない女です。 胴回りは太いし、カモメかウミネコかわからないけど海鳥のフンで汚いし、はっきりいってデブ。 自由の女神が有する本来の意味や経緯を下調べしていけば、捉え方・感じ方が違ってくるはずですが、今回はそういうことを全くしていないためか、僕にしてみれば「自由の女神」も「鎌倉の大仏」も大した差を感じませんでした。 やはり何をするにも下調べ、準備は大切ですね。 気まぐれで行動すると物事の本質を見極めることができないということを改めて教えてくれたのが「自由の女神」でした。 自由の女神さん、ありがとう。NYからのアップはこれが最後です。20日以降、東京からの更新です。
2005.07.18
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NY3日目7月14日PM・日本時間7月15日のはず。 ネットカフェを出て上を見上げるとエンパイアステートビルがそびえ立っている。 …あぁ~これがキングコングが登っていたビルか~…感慨深いものが…あったかな? NYの観光名所の1つであることから展望台まで行くことに… これがまた大変。すごい行列。チケットを購入したら、すぐに上れるのかなぁ…なんて思っていたら大間違い。 東京タワーの観光と同じような感覚で行くと大はずれ。とにかく待つ。多分1時間30分くらいは待っていたのではないかと思う。 時間をもてあました外人のカップルは目の前でブチュブチュと音をたてながらキスしはじめるし、後ろに並んでいる夫婦・家族は喧嘩をはじめるし、僕は疲れからか腰が痛くなってくるし…とにかく大変。 待ちくたびれながらも何とか86階まで。さすが300メートル以上の高さからはマンハッタンが一望できる。ウォール街、イースト・リバー・ブルックリン・ブリッジ、ハドソン川。ただ眺めているだけでも結構たのしい。それだけでも十分だったが、たまたま僕は日本語ガイドのラジオを借りていた。ラジオガイドに従いマンハッタン島を見渡すとガイドブックには載っていないおもしろい話が聞ける。あの「タイタニック号」が停泊するはずだった場所を説明してくれたり、ウォール街に建っていたワールドトレードセンターの位置や高さを教えてくれたり。一番面白いのは、やっぱりエンパイアステートビル自身に関するガイド。当初の建築計画よりも15センチほど小さくなってしまった話や、エンパイアステートビルにも飛行機がつっこんだことがあること、その他さまざまな建築途中の逸話が面白い。なんという映画か忘れたけれど「…半年後まだ愛していたらエンパイアステートビルでまた逢おう」という名台詞の映画があったと思う。他にもエンパイアステートビルが舞台になっている恋愛映画・小説があるとのこと。 このビルはそういうシチュエーションにバッチリあっている。 エンパイアステートビルはロマンチックなビルだと思う。 僕も姫君に言ってみようと思う。「…半年後エンパイアステートビルで逢おう」けんもほろろに「無理!」と言われると思う。…いうのはやめた…※次回は「自由の女神」の簡単な感想を書いてみます。
2005.07.18
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※日記を書いている日とネットで公開した日はまったく違います(笑)。※さらにさらに、コメントをくださっている皆様、返信は帰国後にしたいと思っております。かよさん、コイケさん、折田さん、はるるさん、ごめんなさい。訳は今回の日記を読んでいただければわかります。NYの思い出~ネットカフェ NYに来てから2日目。今日は7月14日、日本時間は15日のはず。 日本にいるときに仕事を全部片付けることができなかったこともあり、ノート型PCを持参していた。こっちに来て仕事なんかできるのか不安だったが、さすがに締切に遅れることはできない。なんとかやりきった。 原稿を送るためにネットカフェを探した。なかなか見つからない。僕の宿泊先は7番街マディソンスクエアガーデンのすぐ近く。7番街付近では見つからない。…困った。 7番街から5番街まで歩き、コリアンタウンで探すことにした。この辺に行けば何とかなる…と友人から聞いていたから。コリアンタウン…ハングル文字だらけ。 本当に何とかなった。20分ほど歩き回り「INTERNET」の看板がみつかった。 さっそく、コイケさんに教えてもらった英語で日本語入力ができるPCか聞いてみた。 店員さんは「OK!OK!」と言いながら首を縦にふっていた。 料金は思っていたよりずっと安い。15分1ドル、30分2ドル、1時間3ドルという料金設定。 さっそくIEを立ち上げ検索「rakuten」と入力。楽天広場を選択し、自分のIDとパスワードを入力すると「姫君」が立ち上げじゃないですか。当たり前のことなんですが、非常にうれしい。 いかんいかん。個人のブログより仕事の原稿。HotMailを使い事務所に送信…のはずが日本語入力ができない。というか、やり方がわからない。 しかしながら、この程度のことで挫けてはいられない。FDに入っている原稿だけはとりあえず、本文として送信し、タイトルはローマ字で入れておいた。これで何とかなるはず。 事務所の皆さんごめんね。あとはよろしく! ついでに楽天ブログを更新させた。成田を出発してからNY到着までのつまらない日記を公開。NYにきてまで日記を公開し続けている僕がとてもおもしろい。 これもまた思い出か…。 今度はエンパイアステートビルのお話を載せてみたいと思います。
2005.07.18
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NY13日PM グランド・ゼロで暗い重たい気持ちになっていた。その気持ちを払拭すべく、いざ、ティファニーへ。 NYに来る数日前、オードリーヘップバーン主演の映画「ティファニーで朝食を」を観た。 その映画で観た「ティファニー」の印象は…案外気さくな店。 地下鉄で5th Ave.まで行き、5番街をまっすぐ南下すれば着くはずだった。地下鉄のどこの出口から出るかによって方向感が分からなくなるのは日本もNYも同じ。迷った。…5番街はどこ?…迷いながら歩いた。これも結構楽しい。 マディソン・アベニューや57th.Stをウロウロしながら何とかティファニーを発見。 …おぉ~こっ、これがテ、テファニー。映画と同じ店構え。すっげぇ~…何がすごいのか?でもとにかくすごい。僕の雰囲気はまるで田舎から東京に出てきたばかりのイモ兄ちゃん。 ティファニーを見つける前に、シャネルを見つけていた。…へぇ~これがシャネルね…なんの感動もなかった。僕の中ではやっぱりティファニー。オードリーの魅力は偉大なり。ティファニーの前にはSPが何人かいる。入店していく人々はいちいちSPの顔を見ている。それに続き、僕もSPの顔色をうかがいながらそそくさと入店。…じっと見られていると、なんとなく怖いんですよね。 入った瞬間、またしても…おぉ~こっ、これはまさしくテファニー。雰囲気も映画と同じ…入っただけで感動してしまうところが恥ずかしい。 1階フロアを見て回り、エレベーターで6階まで行き、次に4階、3階、2階と一通りティファニーを物色。 姫君に何かNYみやげを買って帰りたかった。なにか手頃なものがないか探したけれどなかなか見つからない。手頃じゃなくてもいいのだが、そうすると彼女に送るとき小包になってしまう。小包じゃ受け取れないかもしれないし、さすがに高価なものを普通郵便では送れない。 高価なものかどうかは人それぞれの金銭感覚によるけれど(大切なのは心)、ティファニーって値札が付いてないんですよね。これじゃ判断できない。カードを使って買えば、何十万の物だろうと買えるけれど、そんな高価なものを贈ったら魅惑姫がビビリ姫になってしまう。 やっぱ、ティファニーでお土産は無理なのか。 そういえば、元カノにもお土産をせびられていたんだよなぁ…「買ってこい!」10歳年下の女にこの言われよう。ムカついてきた。彼女にはお土産は諦めてもらおうと思う。 それにしても、「ティファニーで朝食を」を観てから、NYティファニーに来るとホンの少しだけ優雅な気持ちになりますね。 クロワッサンとコーヒーを持って、ティファニーに行く勇気はないけれど、恋人と一緒に入れたら、それだけで最高の結婚式になりそう…そんな場所です。 宝石を買うとか買わないとか、そういうことだけじゃなく、とてもいい雰囲気が漂う思い出になるところだと思います。 NYへ来たら是非ティファニーへ…。
2005.07.16
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2001/09/11…あのときのことは忘れられない。 夜中にテレビのチャンネルを変えたら、何とも壮大な映画の特撮シーンが流れていた。…さすがアメリカ、なんて大胆なんだろう。しかもすごいリアル。迫真の演技… これが現実と気付くのに20~30分かかったような気がする。 そんなことを思い出しながら「グランド・ゼロ」に着いた。さすがにここにくると気持ちが沈む。神妙な気持ちになる。 世界貿易センタービルが崩壊していくシーンがよみがえった。ビルが崩壊していくときにいくつの人の命がビルと共に散っていったのか…と思うと悲しみが込み上げる。 朝からぐずついた空模様だったが、ちょうど僕がグランドゼロに到着したとき雨が降り始めた。この雨の一粒一粒がここで亡くなった人たちの魂であるかのような…そんな気持ちにさせられる。それくらい重い場所だった。 周りは鉄柵で囲まれている。 鉄柵には9・11同時多発テロの経緯が時系列パネルとなって貼られていた。 とにかく重い場所。それが世界貿易センタービル跡地「グランド・ゼロ」。 戦争を肯定する訳では無いけれども、あのビルがテロの対象となり、崩壊し、何千人という人が亡くなったら、アフガン侵攻もやむを得ないのかな…そう思えてくるものです。 平和のありがたさ、平和の尊さ…そういったものを改めて認識するためにも行くべき場所、行って良かった場所だと思った。 次回は僕が楽しみにしていたティファニーについて書いてみます。
2005.07.15
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NY時間07月13日 昨日はホテルに着くとすぐに持ち合わせの風邪薬とビタミン剤を使用量の2倍飲んでベットに潜り込んだ。 時差ボケに輪をかけて体調不良だったために眠くて仕方がなかった。 昨日の午後の7時頃ベットに入り目を覚ましたのは次の日の午前11時。16時間も寝ていた。途中何度か目を覚ました記憶があるが、なにをしていたのかは全く覚えていない。 最悪の旅行になるかも…体調が悪いときはそう思っていたけれど、なんとか持ち直したような気がした。 とりあえず、何か食べなくてはいけない…近くのDERIで食事をとった。おいしいと感じた。体調が回復しつつある証拠。とても嬉しい。 日本で予約をとっていたFRBまで行くことにした。 地下鉄に乗りダウンタウン方面まで行き、適当なところで降りた。なんという駅かは覚えていない。ウォール街周辺を歩いていたら、偶然にもニューヨーク証券取引所やアメリカ証券取引所を見つけることができた。 僕のウォール街の印象はビシッとしたスーツ姿のビジネスマンが行き交う街…というものだったが、ちょっと違った。スーツ姿はもちろん多かったが、同様に観光客の多さに驚いた。怖かったのがマシンガンをもった警官が数多くいたこと。マシンガンを見るのは今回で2回目だけど、なんど見ても怖い。戦争をイメージしてしまう。 ウォール街をブラブラしていたら、偶然に目的地であるFRBにたどり着いた。 なんかツキが巡ってきたような…ささやかな幸せな気分。予約時間前だったので、待つように言われた。 待っている間、ぼんやり空を眺めていた。日本での出来事…過去・現在・未来。いろんなことが頭を駆け巡った。ただ…どうも未来予想図だけは描けない。…そんなことはいいとして。 FRBに入るためには手荷物検査、身体検査が必要。さらに英語でガンガン何かを言ってくる。全部聞き取れなかったけれど、はっきりわかったのが「英語わかんないの?」というもの。 英語が理解できるかできないかを英語で訊くのっておかしくない?…なんて思いながら、何とか笑顔でごまかした。 無事…かどうかはわからないけれど、なんとかFRB見学は終了し、お次は「グランド・ゼロ」。 続きはまた今度…
2005.07.14
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~7月13日NY.AM~ 7月12日16時30分頃、成田空港を飛び立ち、NY時間7月12日15時30分頃にNew Arkに到着。 さすがに12時間飛行機の中にいるのはつらい。 ただでさえつらいのにエアコンが効きすぎて寒くて寒くて仕方がない。 このままではNew Arkに着く頃には体調が壊れてしまうのではないかと思える寒さだった。さすがに、自分だけじゃなく皆も寒いはずだろうと周りを見渡すと、そうでもない。 ビジネス以外で一人でNew Yorkまで来る人間なんてそうそういるわけもなく、大概の人は隣の人と談笑していた。寒がっている様子はない。 …もしかして寒いのは俺だけ?というか、俺って体調悪いの? なんてことを今更ながら考えた。…そういえば何となく熱っぽい。…そういえば最近よく眠れない。…そういえば昨日は頭痛がひどかった。 僕は完全に風邪をひいている。 …体調が悪いので降ろしてください…そんなことが言えるはずもなく。 僕は耐えた。12時間耐えた。…やっとNew Yorkに着いた。 その頃にはフラフラになっていた。 とんでもないNY旅行がはじまった。
2005.07.13
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~NY7月13日AM~今日からニューヨーク。 なのに「夜明けまで1マイル」村山由佳/集英社文庫を紹介しちゃいます。 この文庫、京成上野駅から成田空港までの約1時間とフライトまでの待ち時間約1時間で読んでいた本です。 なんとなく村山由佳特有のストーリーと特有の文体といった感じです。 彼女が書いた作品で有名なのが「天使の卵」「天使の梯子」あとは「星々の舟」ですかね? その他もろもろあるのですが、思い浮かばない。 この「夜明けまで1マイル」、結構おもしろいですね。 一応、青春恋愛小説なんですかね。 ストーリーは幼なじみの男と女が互いに気になる存在、決して恋愛感情とは言えない、そんな関係ではないが、どうも気になる。 そんな2人の関係を互いの思いやりと2人の喧嘩を中心に描く青春小説。 ちょっと気になる一説。 本文より~「女ってね。つらくされたことは忘れても、優しくされたことのほうはいつまでも覚えているものなのよ」 …これは本当か?…というより本当なんだと思う。 元カノとの再会のとき、同じことを言われたから…。 僕は決して優しくなかった…と思うけど。
2005.07.12
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今日は「夜明けまで1マイル」村山由佳/集英社文庫を読もうと思っていました。 しかしながら、明日からニューヨーク。 読書する時間などあるはずもなく…断念。 それにしても出発を前に不安なことばかりです。 まずはテロ。 ロンドンであれだけ大きなテロ事件が起こると、…次はN.Y.?…なんて思ってしまう。 もし、テロに巻き込まれたら当然ブログの更新は一生ありません。 ま、テロに巻き込まれてもいいんですけどね。なんとかなるさ… 次に一番心配は元カノ。 数日前のご乱心からは抜け出したみたい。 僕が心配するのは筋違いだとは思うのだけど、心配してしまう。 さらに僕がいうのはおかしいけれど、顔もかわいいし、性格も…ちょっときついけど、まぁまぁ優しいし、決して悪い奴じゃないし、いい男が見つかればいいなぁと思ってしまう。 実は再会の日にこういうことを本人に言ったら、めちゃめちゃ怒り始めて、酒を飲むスピードが早まったのでした。 「相変わらず本当に無神経だね!」といい、泣きながら、笑いながら、鼻水をたらしながら、散々の罵詈雑言を僕に浴びせながら、飲み続けていました。 やっぱり俺が悪いのか… …でも、俺だって、悲しみ・苦しみの真っ最中なんだぜ。 次に心配なのが仕事。 結局、今日まで終わらせることはできなかったので、向こうでもやることに…やれるのか? パソコン持っていかなくちゃ。 ということで、もしかしたら日記の更新はしばらくないかも。 予定としては、向こうのネットカフェからアップさせるつもりなのですが、どうなることやら。
2005.07.11
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久々に集中して読書ができた。 今日は「燃えつきるまで」唯川恵/幻冬舎文庫です。 最近の僕の精神状態を物語っているかのような小説。 面白いか面白くないかといえば、今の僕の精神状態からすると面白い。 ただ、気持ち的に充実している時期に読めば、面白くないかもしれない。 主人公「怜子」。 怜子は突然に恋人「耕一郎」から別れをきりだされる。仕事も恋愛も順調だと思っていた怜子にしてみれば寝耳に水。 失恋という現実を受け入れることができずに、仕事もうまくいかなくなる。会社からの信用も失い、体調も崩していく。 精神的な混乱・困難から逃れることができずに、最終的には犯罪行為にまで…。 極めて現実的な心理描写がなされている小説だと思います。 なかなか想いを吹っ切れずに苦しみ続ける姿というのは男も女も同じですね。 小説の最後は怜子自身の再生し始めた姿が描かれていますが、その姿は思わず応援したくなる。 失恋の痛み、苦しみは、別れるときじゃなく別れた後にやってくる…。 しみじみそう感じる作品です。大失恋小説だと思います。 異性関係で悩みをかかえている人には丁度いい作品かもしれません。 元カノとのことで心揺れ動いていた僕が、集中して読めた作品です。 燃えつきるまで…どうしても燃えつきない気持ちはどうすればいいのだろうか?…なんてことを考えてしまいました。
2005.07.10
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ここ2・3日で精神的にとても疲れてしまっている。 昨日、深夜に帰宅してからシャワーを浴び、いざ眠ろうと思ってもぜんぜん眠れない。 それでも横になって身体を休めているといつの間にかウトウトし始める。けれど、それはうたた寝状態。1時間もすれば目が覚めてしまう。身体は疲れているのに頭は目まぐるしく活動しているからだろうか。 どうせ眠れないなら起きちゃえ…本を読み始めた。 作品は「グラスホッパー」伊坂幸太郎。 ぜんぜん読めない。目で字面ばかり追って、内容が全く把握できない。30分くらいで最後のページになっていた。 眠れない…読めない…どうしようもない。 こんなときは…映画か。 近くのレンタルビデオ屋に行き、借りてきたのが「タクシードライバー」。 なぜ「タクシードライバー」かというとロバートデニーロが主役だから。 僕はロバートデニーロのシブさが大好き。 しか~し!「タクシードライバー」に出演しているロバートデニーロはあまりに若すぎる。考えてみれば、もう何十年も昔の映画。シブいロバートが出ているはずもない。 しかも、つまらない。というか、僕にはこの映画のよさがわからない。 ただでさえ、映画の感想は僕には書けないのに、つまらない映画の感想なんて書けっこない。 小説だったら、どういうところがつまらないか書けばいいのだけど、映画の場合は僕自身に問題がある可能性が高い。 やっぱり映画の感想は難しい。 でも、若かりし時のジョディーフォスターはかわいい…歳を重ねたジョディーフォスターは美人だと思う。…「タクシードライバー」の感想がこれかい…と思うと恥ずかしい。 前にオードリーヘップバーンはめちゃカワイイと書いた。 今回はジョディーフォスターがかわいいと思った。 でもやっぱり姫君の方が可愛いと思う。 最近変な日記ばかりでごめんなさい。
2005.07.09
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今、元カノのマンションにいる。別れてから何年経つだろうか。未だにこのマンションで一人暮らしをしていた。 彼女は飲酒酩酊爆睡状態。寝ている間にPCをちょっと拝借。 部屋模様は若干の変化はあるもののほとんど変わりない。 ただPCは2台になっていた。1台は最新式のバリュースター。もう1台は古いPC。 この古いPCは僕と付き合っているときに買った物だった。Windows98…懐かしいなぁ。 たしか西新宿のヨドバシカメラに二人で買いにいったもの。 電源を入れるとまだまだ使える…というかインターネットをするには十分耐えられる。 まだ電話回線の接続なのかなぁ?…配線を見てみると、どうやらADSL。 今日は日記は書けないだろうなぁと思っていたけど、ちょうどいいので借りちゃってます。 今日は午後4時に待ち合わせ。互いに時間に融通のきく職業に就いていることもあり、2時だろうと3時だろうと問題はなかった。二人とも時間前に到着していた。 数年ぶりにみた彼女は痩せていた。それと同時にとても色っぽくもなっていた。 一ヶ月前、彼女から…飲みに行こうよ…というメールが来た。二人で会うのが嫌で、嘘をついて断ったけれど、会ってもよかったのかなぁ…そんな気になった。 ぜんぜん陽は高かったが、お酒でも飲もうという話になった。 こんな時間にあいている飲み屋は限られている。新宿の〇〇〇横丁まで約1時間。電車に揺られながら、互いの近況を話していた。 その時、彼女は言った。「ニューヨークに行くんだってね」 「はぁ?なんで知ってるの?」と聞き返すと、「去年は台湾と上海に行ったんでしょ。」…彼女はニコッと笑って会話を断ち切った。 話の出所は大体予想がついていた。きっと〇〇とつながっているんだろう…。隠すようなことではないのでそんなことはどうでもよくなっていた。 ビールを飲みながら昨日決心したことを正直に伝えた。僕はどうしても姫君が好き。 「好きな人がいるから」…さすがに付き合っていた当時も忘れられない人がいた…なんてことは言えなかった。 その話を境にして彼女の飲むスピードが急速に早まった。昔はビール1杯か2杯でヘロヘロになっていたのに、飲んで飲んで飲みまくっていた。逆に僕は昔と違いビール2杯も飲めばヘロヘロになってしまう。彼女はとうとう日本酒にまで手を伸ばし始めていた。まるでオヤジのよう。 「おいさ…ん、もう一本」といったところで、さすがに止めに入った。 「もうやめなよ」。 もうやめなよ…昔、彼女が僕によく言っていた言葉だった。 あっという間に夜の10時を回っていた。彼女はすでに醜態をさらしていた。放っておけなかったので、送っていくことに…。タクシーを拾い、なんとか車に引きずり込み、彼女のマンションまでたどり着いた。 相変わらず整頓されている部屋。入ると懐かしい匂いがした。 ベットに倒れるようにもぐりこみ、うつ伏せで大の字になっている彼女を見ていたら、とても寂しい気持ちになってきた。 僕の知らない数年間、彼女はどんな生活をしてきたのだろう。どんな男と付き合ってきたのだろうか? 結局、昔のような屈託にない笑顔を見ることはできなかった。彼女が僕に見せたのはべろべろに酔った姿と、パンツ丸出しでヒキガエルのようにベットに倒れこんでいる姿だった。こんな姿は初めてみた。 そんな彼女を静かに眺めていたとき、突然彼女は目をあけ、僕に言った。 「きっと帰っちゃうんだよね…」 そう、僕は帰ります。この日記をアップさせたらこの部屋を去ります。 また会うのかな…?もう会うことはないのかな…?会わなければ良かったのかもしれない…そうなのかな?答えは誰もわからない。
2005.07.08
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昨日も日記に書いた昔の彼女からメールが来た。 タイトルは「七夕に祈りを込めて」…なんて詩的なタイトルだろう。 さすがは元カノ。僕の気持ちを揺さぶる言葉を知っている。 もしかしたら、昨日電話をよこしたのは今日のための計算だったのかもしれない…邪推だろうか? …そんなことはいいとして。 とりあえず明日会って話をしようということになった。 またやり直そうか、きっぱり断るべきか…昨日の夜は眠れなかった。 付き合っていた時のことが次々によみがえり、いかに自分が身勝手だったか、思いやりに欠けていたか、反省ばかりしていた。 昨日も書いたが、その当時、僕は忘れられない人がいた。その女と彼女をいちいち比べ、自分の思い通りの反応をしないと、そのたびに失望していた。 彼女そのもの、彼女自身を尊重する姿勢は僕の中には全くなかった。 そんな彼女に対する贖罪の気持ちばかりが僕の心を支配して、罪滅ぼしのためにまた付き合おうか…とも考えた。 罪滅ぼしのために付き合う………またしても彼女に対して失礼なことを考えてしまっていた。 僕には好きな人がいる。やっぱり今は姫君を忘れられない。 ただの片想いだけど、これから先、何かが起こることはないだろうけど、今は他の人とは付き合えない。そんなことをしたら、きっとまた彼女を傷つけてしまう。僕は彼女を幸せに出来ない。 こんなに早く彼女に会うことになるとは思っていなかった。正直に今の気持ちを伝えようと思う。 僕の気持ちは決まった。
2005.07.07
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昔の彼女から電話があった。1ヶ月ほど前に「飲みに行こうよ」とメールがきて以来だった。 そのときは返信もせずに無視したけれど、今回は電話。携帯に登録していた彼女の番号はとっくの昔に削除していたが、不思議なことに携帯に表示された番号を見てすぐに誰かわかった。 なり続ける携帯を見ながらでるか否か迷っていた。しばらくたって携帯の音はならなくなった。なんの用事だったのか?でるべきだったのか?…そんなモヤモヤした気持ちで仕事をしていた。 それから1時間後くらいだろうか。また携帯がなった。 モヤモヤした気持ちを払拭するために今度はでた。 「久しぶり…」等々のありきたりな会話をしながら、付き合っていた当時のことをぼんやりと考えていた。 すごくかわいい明るい女の子だった。 だけど僕は彼女に冷たくしていたし、傷つけることばかり言っていた。 ずっと裏切り続けていた。当時、僕には好きな人がいた。正確に言えば、忘れられない人…がいた。 いつもなんどきも彼女のことばかり考えている…そんな状態なのに付き合っていた。 よっぽど鈍感でない限り、そういう気持ちは伝わるもの。数ヶ月がたったころ、「好きな人ができたから…」といってきたのは彼女のほうだった。 そんな昔のやりとりがあったことを思い出しながら、一方的に話し続ける彼女の話に耳を傾けていた。 話すだけ話して、最後に彼女はかぼそい声で言った。 「また、やり直せないかな…私じゃ嫌かな…」 あまりにも唐突だった。 切なさが込み上げてきた。こんな展開になるなんて思いもよらなかった。 1ヶ月前にきた彼女のメールは…今度、私と彼氏とあなたの3人で飲もうよ…というもの。 そのときは、「何を考えているんだ…」と憤慨していたけれど、今思えばそれは彼女が僕に求めてきたSOSのサインだったのかもしれない。 今後、僕にとって、彼女にとって大切なことはなんなのか、よくよく考えて、勇気をもって決断しようと思う。 ニューヨークに行く前に。
2005.07.06
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グラスホッパー/伊坂幸太郎を読んでいた。 最近ちょっと話題の作家。 1ページだけ読んだとき、仕事関係の電話がなった。 メールに添付して送信した原稿が届かないとのこと。 最近、僕のPCの調子がおかしい。 それに加えていつものように送っているメールが届かない等のトラブルが起こり始めていた。 …どう考えてもウィルスに感染している。ウィルスソフトは作動しているはずなのに…。 さっそく、ネット上でウィルス診断をしてみた。 そしたら、案の定、トロイの木馬系のウィルスに感染しているとのこと。 大至急、最新のウィルスソフトをネットで購入してインストールした。 ガーン!…かえって調子が悪くなった。最近のウィルスソフトは非常に情報量が多くてPCを起動させるのに時間がかかる。困った。 そんな中でも、何とか使えるようになるまでセットアップをしたが、どうもおかしい。 それにしても、万全とはいえないがウィルスは駆除しているはず。 再度、仕事先にメールを送ってみた。 …ダメだった。添付ファイルが相手先のファイアウォールに削除されてしまうとのこと。 どうしたらいいのでしょう? 原稿をFAXしようかと思ったが、昔と違い原稿はデータで入れなければ用を足さなくなってきている。 なんで相手先のファイアウォールが僕のメールに反応してしまうのだろうか? こんなことでまるまる一日潰れてしまった。 SOS!だれか~!ウィルス対策に詳しい人教えてくださ~い! ん~それにしても、最近、このブログのスタンスが変わってきているような気がする…。
2005.07.05
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今日は「卵の緒」瀬尾まいこ/マガジンハウスです。 何日か前から少しずつ読み進めていたこの小説、読み終わりました。 この作品が瀬尾さんのデビュー作とのこと。第7回坊ちゃん文学賞受賞作です。 面白いです! この小説は、表題作「卵の緒」と「7’s blood」の短中編集です。 両方とも普通の家族とは少し違う「家族」のあり方、血のつながりを描いています。 血のつながらない母と子の姿、母親の違う姉と弟の姉弟愛が非常に軽やかに温かく書かれているのですが、家族にとって血のつながりが大切なのではないというメッセージが伝わってきます。 「へその緒」は形式的は母と子のつながり…この小説の「卵の緒」は母と子の実質的なつながり。やっぱり、家族に限らず人と人のつながりは「心」ですね。 両作品とも、なんといっていいのか…少し泣けてきますね。 いい作品です。 読んでみてください。
2005.07.04
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日曜日にもかかわらず、仕事が…。今日はリライター。本は読めず…。 東京にお住まいの方は当然ご存知のことと思いますが、今日は東京都議選。選挙には行かれましたか? 争点のない今回の選挙。石原慎太郎の右腕といわれていた副知事が少しだけ問題になっただけ。正直言って行っても行かなくてもいいような選挙です。だけど、僕は行きましたよ。行くつもりはなかったんですけど…。 選挙期間に入ると、家の周り、職場の周りを選挙カーが走り回りうるさいですよね。 そんなある日、買い物をし終え道を歩いているとき、選挙カーが「〇〇でございます!〇〇党〇〇でございます!」と騒音をたてながら僕の横を通り過ぎようとした。 あまりの騒音にカチンときていたところ、その選挙カーは「ご主人!ご主人!〇〇でございます。よろしくお願いします!」と叫んでいた。 …僕は周りを見渡した。僕以外誰もいない。どう考えても「ご主人」と呼ばれているのは僕だった。ちょっとショックだった…では済まされない。僕にとって「ご主人=おじさん」。 自分の中では、30歳を過ぎているとはいえ断じて「おじさん」ではない。…女性の方は僕の気持ちをわかってくれるような気がする。 決心した。行くつもりのなかった選挙に行って「〇〇党〇〇」だけは絶対当選させてはならない…。これが選挙に行った理由だった。 そして今日、〇〇党〇〇の反対勢力に投票してきた。なんか一矢報いた爽快な気分。 投票をし終えマンションに帰ってきたところに、数日前に日記に載せた1階に住む男の子が僕の隣の部屋の女の子にじゃれついていた。 僕に気がついた女の子は、笑顔で「こんにちは」と声をかけてくれた。気持ちの良い挨拶に僕も「こんにちは」と笑顔で応えた。 そんな2人のやりとりを見ていた1階に住む男の子は突然表情を曇らせた。明らかに不機嫌になっていた。その目は嫉妬に満ちていた。僕は彼にとって恋敵なのか。 少年は僕に言った。「ねぇねぇ、おっさん!選挙には行かなきゃダメだよ。」「………。」唖然とした。 ホントかわいくねぇ奴。「おじさん」でもムカつくのに…「おっさん」とはなんだ!…心の中で少年を叱りつけ、引きつった笑顔で「そ、そうだよ…ね。行ってきた…よ」と答えた。 ここ何日間で、僕は完全に「おじさん」になってしまった。まだ結婚もしてない…それどころか結婚の予定もないのに…。 それにしても、1階に住む少年…かわいくない奴。 やっぱり今度いじめて泣かせてやろう…なんて、大人気ないことを思ってしまった。 …ん?「大人気ない」って、若いってこと? 「大人気ない=若い」ってことなのか?…そう思ったとき、「大人気ない」という言葉が光り輝いた。 大人気ない…なんていい響きなんでしょう。
2005.07.03
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久々にDVDなんぞを観てしまった。 映画は「ティファニーで朝食を」。 オードリーヘップバーンってメチャメチャかわいいですね。僕のタイプ。 でも魅惑姫のほうが可愛い。 …そんなことはいいとして。 映画の感想を書こうと思ったのですが、結構難しいものですね。 小説の感想を書くのはあまり苦にならないのですが、映像って難しいです。 小説は自分のペースで読み進めればいいので気になるところは読み返せばいいし、疲れたら休憩すればいいわけですが、映画ってそうは行かない。 途中で止めればいいわけですが、何となく続けて観てしまう。 結局、この映画も漠然と…よかったなぁ…と思う程度で、なにがどうよかったか、ハッキリしない。やっぱり受身の姿勢で観ているからであろうか。 小説は、心の中で自分なりの世界を描けるのですが、映画は他人の世界に入っていかなければならない。ちょっと苦手。この程度の僕が映画の感想を書くのはちょっと僭越? そう思うと哲さん とかねねごんずさんとか、うまいなぁ…と思ってしまう。 ということで感想は書けません。…自分でも笑ってしまう。 それにしても、NYに行ったら絶対に「ティファニー」には行かなければならないという変な使命感を抱いております。 失礼しました。
2005.07.02
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瀬尾まい子の「卵の緒」を読んでいた。 出だしは…僕は捨て子だ。…から始まっている。ん~なにか意味深。 坊ちゃん文学賞を受賞している作品だけあって面白そう。…〇〇賞受賞は関係ないか… 本格的に読み始める前に腹ごしらえをしようと思い、家を出た。 僕は3階建てのマンションに住んでいるが、そのマンションの1階に住む男の子がマンション入り口の玄関先に一人でポツンと立っていた。ちょっと不気味。 その男の子は数日前に僕の日記にも登場した女の子のお兄ちゃん。 夜も遅かったため気にかかった。「どうしたの?」と優しく声をかけると、なんら表情も変えず目だけを僕に向けてきた。 …かわいくねぇ奴…と思いながらも、「誰か待っているの?」ともう一度優しく聞いてみた。彼は「別に…」と愛想のない返事を返してきた。 …ほんとかわいくねぇ奴…。まぁいいやと思いセブンイレブンでサンドイッチを買ってくると、まだ男の子は玄関先に立っていた。 なにか声をかけようかと思ったが、また素っ気無い態度をとられるとムカつくので何も言わずに3階の自分の部屋に戻った。階段を登っているとき、買ってきたサンドイッチをこれ見よがしに男の子の前で食ってやれば良かった…なんて大人気ないことを考えつつも、同時にあの子の両親は何をしているんだろうか?という疑問もあった。 やっぱり心配になったので自転車の空気を入れる振りをして、また様子を見に行った。 …やっぱり誰かを待っている様子。 誰かを待ちながらも、僕が自転車に空気を入れている姿に興味を覚えたらしく近くに寄ってきてジッと見ていた。そのときだった。 「あら~〇〇君、まだ起きてたの?」 声をかけてきたのは、僕の隣の部屋に住む女の子。20歳前後であろうか。 男の子は満面の笑みとダイナミックな身振りで彼女の帰宅を喜んだ。 「お姉ちゃんを待ってたの~」 あの無愛想な態度はどこへ行ったのだろうかと思える喜びよう。 …心配して損した。やっぱりこの子の前でサンドイッチを食ってやれば良かった… またしても、大人気ないことを思ってしまった。 そんなとき彼は「お姉ちゃんおなかすいた~サンドイッチ食べた~い」なんてことを僕の方を見ながら大きな声でいってきた。 どう考えても僕に対するあてつけ。しかも僕の一枚上をいっている。 …ムカつく。きっとあの子は生まれながらにして女たらしの素養を持っている。 今度いじめて泣かせてやろう…またしても大人気ないことを考えてしまった。 これ、嘘のようなほんとの話。
2005.07.01
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