今が生死

今が生死

2013.07.31
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カテゴリ: 事件
高血圧薬デイオバンの効果判定試験(患者さん了解の上で実施)でデーターの捏造があったと問題になっている。その薬とほかの薬を飲んだ人を比較したところ、デイオバンでは他の血圧の薬より脳卒中や心臓病になる人の率が少なかったという結論は薬服用後の血圧値が数名について書き換えられており、正確な統計ではないと指摘されている。

京都府立医大や慈恵医大、その他の大学で、患者さん達に了解を得て比較試験を行い、各大学で集計したが、最終的には製薬会社側の人がデイオバンに都合の良いように一部データーを書き換えた疑いが持たれている。

医学論文に限らず工学や理学、農学など全ての論文はありのままのデーターをもとにしてその結論を導き出すのが鉄則である。ある農薬が有効かどうかの研究であと数例効いた症例を加えれば有意差が出るとして、最終的に有効という結論を出したとすればその人は研究者として失格であり、社会的にも指弾されなければならない。

研究者は真実を求めるためにあくまで有効、無効に偏らない中立でなければならない。ましてや医学論文では人々の健康に直接かかわってくるので、なおさら厳密にデーターは管理されなければならない。

今回の事件では、大学側でもデータ操作が行われたのか、製薬会社の人間一人が操作したのか最終的な結論はまだ得られていないが、いずれにしても何らかの操作があったことは間違いない。大学病院も製薬会社もそれが起こった原因をきちんと調査し、責任の所在を明らかにして世間に報告し、お詫びと責任をとる義務があると思う。





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Last updated  2013.07.31 21:03:10
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