今が生死

2014.07.03

今日の月尾嘉男さんの話はインスタントラーメンだった

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カテゴリ：健康

戦後日本のイノベーション１００選が発表された。そのうちの最初の１０個は以下のとうりである。
1950 内視鏡
1958 インスタントラーメン
1963 マンガ・アニメ
1964 新幹線
1970 トヨタ生産方式
1979 ウォークマン®
1980 ウォシュレット®
1983 家庭用ゲーム機・ゲームソフト

1997 ハイブリッド車

インスタントラーメンは、国内的にも、世界的にも社会に大きなインパクトを与えたイノベーションで、日本の隅々まで行き渡り、世界のほとんどの国にも広まっている。消費世界一は韓国で続いて中国、インドネシアなどが続き、日本が一位ではなかった。

色々数字を挙げて話して下さったが、細かいことは覚えられなかった。戦後日本の代表的なイノベーションでその発祥は日本では日清食品の創業者とされているが、中国ではかなり以前からあったので、中国の方が先だと言っているとのことだった。韓国では一人年間70食以上、日本でも50食以上食べているとのことだった。

ここからは月尾さんの話でなく、自分の感想を述べる。世界中にこれほど急速に普及してきたのは料理の簡便さとおいしさにあると思う。私も当直の時には必ず食べるし、他のほとんどの当直医師も食べていると思う。簡便さとおいしさの追及が今日の興隆をもたらしたものと思うが、時代の流れの中で最近消費が頭打ちになってきている。それはおいしくするためにラードなど動物性脂肪をふんだんに使ってあるのでメタボリック症候群の人にはよくない食品に挙げられているからだ。

数年前になるが、他院からの紹介で中性脂肪が４００以上あり、悪玉コレステロールも300以上の７８歳の女性が受診した。おなかもかなり出ていた。超音波を当ててみたら著明な脂肪肝だった。聞いてみたら独り暮らしで食事を作るのが面倒なのとインスタントラーメンがおいしいので毎食それを食べていたとのことである。胆のう炎疑い所見があり、入院させてインスタントラーメン中毒から徐々に離脱してもらったら、次第に中性脂肪も、コレステロールも正常になりおなかもへこんできた。

生産者にお願いしたい。飽食の時代になった今、カロリーとかおいしさだけを追求しないでもらいたい。油をもっと控えて野菜を多くして、それを毎日食べてもメタボにならないようなラーメンを作ってもらいたいと思う。ヘルシーなインスタントラーメンに変身していくことを切に望んでいる。

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