今が生死

今が生死

2021.04.02
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カテゴリ: テレビ番組


脳卒中には大きく分けて脳出血、くも膜下出血、脳梗塞がありますが、今回は脳出血について説明します。今脳出血の71歳の男性を受け持っています。交通事故で頭部打撲して脳挫傷挫後の経過観察中に脳出血を起こし、救急病院で手当てを受けた後リハビリ目的で当院に転院してきました。
転院時は食事が食べられないので鼻から管を入れて栄養しており、動くこともしゃべることも出来ない状態でした。重症で回復は極めて困難と思われました。しかしリハビリしながら時間の経過と共にまず最初に口から食べられるようになり、次に何とか喋れるようになり今は歩行練習をするまでに回復してきました。本を読むのを好きで私が回診の度に何らかの本を読んでおり、昨夜当直だったので夜回診してみたら他の患者さんは皆寝ていたのに本を読んでおり並外れた読書量に驚嘆しています。
今朝テレビを観ていたら3年前脳出血で倒れた加山雄三さん(83歳)が芸能活動を再開したと報じていました。脳梗塞は太い血管が詰まることが多く、麻痺はそのまま改善せず大きな障害がずっと続くことが多いですが脳出血例では上記2例のようにリハビリで殆ど元通りまで改善する例が多いと感じています。加山雄三さんについては詳しいことは分かりませんが私が診ている症例は被殻出血でした。
脳出血は脳内の0.2mm以下の細い血管が破れて出血する病気ですが出血部位によって視床出血、被殻出血、尾状核出血、内包部出血、脳幹部出血、橋出血、小脳出血などに分類されますが二つ以上の部位が出血することもあります。最も多いのが視床と被殻出血だと思います。治療は出血当座は止血剤などを使いますがその後は血圧管理とリハビリになります。
予防は血圧が上がって出血することが多いので血圧を上げないようにすることが必要です。また動脈硬化を予防するために野菜や果物を積極的に食べることも重要です。急激な興奮やストレスで血圧が上がって血管が破れることもあるのでカッカとしない平穏な気持ちで生活する心構えも必要だと思います。日頃から規律正しい生活と適度の運動も必要だと思います。
脳出血を起こしてしまったら上記2例のように随分良くなる症例もあるので諦めずに気長にリハビリすることが必要だと思います。





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Last updated  2021.04.02 22:54:22
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