inti-solのブログ

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2015.01.28
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テーマ: 戦争反対(1197)
カテゴリ: 戦争と平和
自民・山本一太氏、人質事件で与野党結束訴え

山本氏は、国会審議について「今のタイミングで政府の対応をただされても、外に明かせないことがある。(事件を)攻撃の材料として野党が使うことは控えてほしい」と述べ、与野党の結束を訴えた。野中氏も「事件が一段落するまでは(国会は)あまり余計なことはしなくていい。後でしっかり論戦をしてほしい」と語った。

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与野党の結束、というけれど、国会内の各党のこの件についての主張はよく知らないけど、世間一般には自己責任だから放っておけという論から、身代金を払うべしという意見まで、いろんな論が満ち溢れています。全国民の意思がひとつになっている、という状況でもないのに口を出さずに黙って見ておれ、的な言い分は、まったく承服しがたいものです。
黙って見ていられるほど、安倍政権のやることなすことに安心感が感じられません。今回の件だって、二人の日本人がイスラム国の拘束されている事実を政府は把握していたと報じられています。にもかかわらず、安倍はイスラム諸国と敵対的な関係のイスラエルを訪問し、またイスラム国を名指しで、それに対する対策のためとして2億ドルの援助をぶち上げたのです。要するに、イスラム国に人質を取られている、という事実の価値判断(言い換えるなら、人質を利用するイスラム国の凶悪性、狡猾さについての判断)を誤った結果がこの事態だったわけです。

あとでしっかり論戦、と言っても、現に今、人質の命がかかっています。すでに1人は殺されてしまったようですが。殺されてしまった後で論戦しても、命は返って来ません。もちろん、最善を尽くして、それでも救えなかったのであればそれは仕方がないとは思います。
安倍政権は、最大限の努力は払うだろうとは思います。問題は、その努力が、最善最善の結果をもたらす方向に向かうのかどうか、です。ずれた方向に努力を集中しそうな不安感を私は感じるのです。外に明かせないことがある、と。そりゃもちろんそうでしょう。何でもかんでも明らかにしていたら、交渉になりませんから。問題は、明かせないことについて、政府に任せよう、という信頼感があるかないか、です。少なくとも私は、そういう信頼感を安倍政権に対して持ちえません。

あえて言うなら、「外の明かせないこともある」ということは分かった、と。ならばその代わり、限られた情報から(ひょっとしたら)的外れな批判が生じたとしても、それは許容せよ、ということに尽きます。

話は変わりますが、少し前に、二人の人質のコラージュ画像をイスラム国関係者のツイッターアカウントに送りつける日本のネットユーザーが批判を浴びている、という話を記事で紹介したことがあります。それに対して、テロリストを挑発して日本をテロの標的にしたらどうしてくれる、という批判がかなり起こっているようです。
でも、日本政府のトップ自身が、イスラエル訪問とイスラム国敵対宣言という、思いっきりの挑発行為に及んでいます。首相がイスラム国を挑発するのはよくて、ネット民が挑発するのは悪いのでしょうか。テロリストに屈するのは悪だ、というのであれば、ネット民によるコラ画像送りつけという挑発行為を控えることも、テロリストに屈すいることになるでしょうし、そもそも「危ないからシリアには渡航しない」ということもテロに屈っした、ということになってしまいます。「テロリストに屈するな」という言葉は簡単だけど、何が「テロに屈する」ことなのか、という評価は、なかなか難しいものです。





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最終更新日  2015.01.28 23:57:45
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