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もう1ヵ月以上前のことだが、6月24日、広野海浜公園を訪ねた途中の安倍川の土手で発見して、名前が分からずそのままになっていたのがこの花だ。自分なりに時々調べてはいたのだが、どうにも分からず、今日はついに降参して専門家に教えを請うた。 すると、いとも簡単に「これはウキツリボクの仲間だよ。アブチロンといったかな」。 ?? アブチロンってチロリアンランプのことじゃなかったかな? 園芸図鑑を調べてみると、これはアオイ科アブチロン属のアブチロン・ヒブリドゥムの一種のようだ。交雑親も明らかでないが、突然変異によるものなども含まれていると思われるそうだ。園芸品種として知られているものの中では、‘イエロー・メキシコ’あたりではなかろうか。 花はやや鐘状で淡黄色(1枚目)、葉は長い心臓形で浅く3裂するものがあるという(2枚目)。 あと2枚 図鑑によると、ウキツリボク(チロリアンランプ)もアオイ科アブチロン属の仲間で、こちらはアブチロン・メガポタミムクというそうだ。花の形はまったく似ていないのだが、かなり近い仲間のようだ。 チロリアンランプがアオイ科とは驚きだが、この花はたしかにアオイ科の花らしい姿をしている。トロロアオイやオクラ、ワタなどがアオイ科なので、私はてっきりこれが風船唐綿(ふうせんとうわた)の花だと思っていたのだ。しかし風船唐綿はガガイモ科で、花も葉もまったくの別物だった。
2006.07.31
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今日でようやく樹名板調査が終わった。延べ9日間で、45ヵ所ほどを回った勘定になる。デスクワーク中心の私にとってはなかなかハードな体験だった。身体の節々が痛んでいる。 しかし、専門家について回ったため、いくらかは樹木の見分け方のポイントが分かってきた。 といってもほんの数種類だが…… さて、今日の1枚は7月26日にみつけた花。とある民家の垣根でみつけたのだが、紫色のこんな花は見たことがない。とにかく写真を撮って調べてみよう。 と思って何枚も写真を撮ったら、その日のうちに4~5ヵ所で同じ花を見かけた。まだそんなにポピュラーではないようだが、それほど特殊な花ではないようだ。 調べてみたところ、これは紫紺野牡丹(しこんのぼたん)という花のようだ。ブラジル原産のノボタン科の熱帯性常緑低木で、寒さにも比較的強いので、暖かい地方では冬でも屋外で育てることができるという。花は朝咲いて翌日には散る1日花だが、つぼみがたくさんあるので次々と花が咲いて夏から秋まで楽しめるという。葉も薄い軟毛が密集したやわらかい感じで、観葉植物としても楽しめるそうだ。雄しべの先端部分がクモの足のように見えるため、ブラジリアン・スパイダー・フラワーという別名もあるという。
2006.07.28
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今日は掛川市の3ヵ所と磐田市の桶ヶ谷沼(おけがやぬま)を調査してきた。桶ヶ谷沼は静岡県内ではトンボの楽園として有名だが、「全国区」というには今一歩か。桶ヶ谷沼は、面積7.43ha、周囲1.7km、平均水深0.6mで、67種のトンボ、156種の野鳥、650種の植物の生息が確認されているという、市街地にほど近い自然の宝庫だ。1991年に自然環境保全地域の指定を受けて保全計画が策定され、2004年に現在の桶ヶ谷沼ビジターセンターが完成した。 ここにわずか20枚の樹名板では申し訳ないようだが、ビジターセンターの所長さんが自然観察ガイドをする際に、重点的に植物を説明するポイントを決めて、その付近に重点的に樹名板を配置することとなった。 予算が取れたら、散策路全体にももっと樹名板を配置していただきたいものだ。 今日のおマヌケは、この桶ヶ谷沼にて。所長さんは団体の観察ガイドを行っているため、現地調査には3時頃来てくれといわれていた。しかし、午前中に掛川市の3ヵ所の調査を終えてしまうと、専門家と私の2人では時間をつぶす術がない。昼食をゆっくりととって、午後2時前には桶ヶ谷沼に着いてしまった。 私はこうなることを予測していたので、この機会に桶ヶ谷沼見て回ろうと、先発した団体を追ってコースに出た。この時ルート図をもらっておけばよかったのだが…… 30分以上前に出発したという団体を追って、沼の周囲を巡る園路を早足で道なりに進むうち、戻り道を見落としてそのまま園外の道路に出てしまった。 この時、引き返せばよかったのだが、方向は分かっているので、この道沿いにこっちへ行けばいずれ戻れるだろうと、そのまま道路を歩き出してしまったのだ。道路の左手奥に桶ヶ谷沼の森があることは分かっているのだが、行けども行けどもその道路から森に向かう道がない。 考えてみれば、市街地にほど近いところに残された自然の宝庫なのだから、市街地からは隔離されていなければならない。簡単にどこからでも入れるようにはなっていないに決まっている。 気づいたときには時すでに遅し、沼の大外をぐるりと大回りして、1時間あまり歩きに歩いてなんとかビジターセンターにたどり着いたときには完全に息が上がっていた。 その後、調査のためにもう一度沼の半周ほどを往復することになったのだが、この時は気力だけで専門家の後に従っていた。しかし、調査に同行した所長さんには完全に見抜かれていたようで、「専門家さんは山歩きのスペシャリストですが、あなたは毎日デスクワークで今日は大変だったでしょうね」とねぎらわれてしまった。 もっと鍛えなくちゃいけないな。
2006.07.27
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昨日の静岡市は異常に暑かったようだが、今日は昨日ほどではなく、街角パトロールも順調に行うことができた。今日は発見が目白押しだ。昨日は暑さで観察眼が鈍っていたのだろう。 今日いちばんの発見はこの花。この写真では「ちょっと大きめかな?」ぐらいにしか見えないかもしれないが、じつはこの花、直径が25cmくらいある。お化けフヨウかとも思ったが、あまりに花が大きく、葉っぱの様子も芙蓉とは違う。調べてみると、これがアメリカフヨウだという。アメリカはアラバマ地方原産のアメリカ版芙蓉だそうだ。さすがはアメリカ版、花が大きい。 どれだけ大きいか、もう1枚をご覧いただこう。私がいつも持ち歩いている「INPLE News(A4版)」をかざして撮影した。Newsに写っているムクゲは原寸の半分弱だが、そう考えてもこの花の大きさが異常なことが分かるだろう。 あと3枚 続いて2枚目はモミジアオイ。モミジアオイは北米原産の大形の多年草。高さは2mを超えるくらいになるという。葉っぱがもみじ葉のように深く切れ込んでいることからこの名があるようだ。こちらは直径20cm弱程度。この花の大きさは去年知ったが、それより大きいアメリカ芙蓉には驚いた。 3枚目は私の大好きな宗旦木槿(そうたんむくげ)。ムクゲは葉っぱが小さくて、枝が多く1本の木が藪状に茂っていることが特徴だ。 明日、あさってはまた樹名板調査にいってきます。この2日でこの夏の調査はすべて完了の予定。結局11日かけて行う予定の調査を9日で完了することができた。かなり強行軍になったところもあるが。
2006.07.26
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梅雨明け宣言はでていないが、突然暑くなってきた。今日も1日曇り空だったが、とにかく暑い。昨日も暑かったがその比ではない。昼から街角パトロールに出かけたが、ゆっくりと自転車を走らせるだけでも玉のように汗が出てくる。今年はサルスベリも遅れているようだ。まだあまりみごとに咲いた花にお目にかかっていない。ムクゲも去年ほど目につかない。梅雨が長引いたことが影響しているのか? そんなことで今日は収穫なし。今日は7月20日の袋井市の調査でみつけたヒメガマを紹介しよう。調査の途中、我が専門家が、施設の隅の調整池に茂っていた草を指さして「これがヒメガマだよ」と教えてくれたのだが、私にはしばらくなんのことか分からなかった。 よくよく見ると、葉っぱの途中にちくわのような物体がついている。そういえばガマの穂というのはこんな形だったな、と思いだした。 じつはこれはヒメガマの雌花だという。雄花はもう落ちた後で、穂先の茶色に変色した部分が雄花のあとだ。雄花のあとと雌花の間に緑色の部分が見える。これは、雄花と雌花が離れていた証拠だ。ガマ科の仲間にはガマ、ヒメガマ、コガマがあるが、このように雄花と雌花が離れているのがヒメガマの特徴だという。 ヒメガマは温帯から熱帯に広く分布するガマ科の多年草。ガマに比べて沿岸域に多く、内陸部には少ないという。高さは2m程になり、ガマとほとんど変わらないが、葉は細く幅は1cmを超える程度だという。和名はガマに比べて葉が細いことによるそうだ。 気象情報を調べたら、今日の静岡市は午前11時現在で35.4℃を記録したという。昼過ぎにはどこまで気温が上がっていたのか……
2006.07.25
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小学校調査が忙しくて、しばらく公園パトロールがおろそかになっていた。今日は久し振りに小鹿(おしか)公園を訪ねてみたところ、ようやく灌漑用水のスイレンが咲き始めていた。 と書いてみたが、はたしてこれがスイレンなのかハスなのか、私には分かっていないことに気づいた。 さっそく調べてみると、ハスの特徴は、1.浮き葉(水面に浮いた葉)と立ち葉(水面より高く上がる葉)がある2.花は水面より高く上がり咲く3.葉の表面には撥水性があり、水を掛けるとコロコロと水玉になるスイレンは、1.葉は浮き葉のみ(熱帯スイレンの中には立葉のように見える物があるが、さほど高く水面を出ることはない)2.花は水面で咲く(これも熱帯種の中には水面より出て咲くものがあるが、ハスほど高くはない)3.葉には撥水性はない という違いがあるという。 するとこれはハスだったんだ! 立ち葉もあるし花も立ち上がっている。葉の表面では水が玉になっている。 ハスにもかなり品種があるようだが、これは白い花をつけるので、白蓮(はくれん)と呼んでいいのではなかろうか。 これを調べてみて、ようやくハスとスイレンの違いを認識することができた。
2006.07.24
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この夏はすでに40件近くの小学校・公園などを調査して回った。大抵どこの小学校にもあるのが、ソテツ、ヤマモモ、ホルトノキだ。ソテツは一目で分かるが、ヤマモモとホルトノキが厄介だ。同じ常緑樹で葉っぱや木の感じもよく似ている。 専門家が番号札を貼り付けながら樹名を言い当てるのを記録して回ったのだが、私にもいくらかは分かるようになってきた。ところが、このヤマモモとホルトノキが、どうにもよく似ている。専門家が「これは」といいながら番号札を張る間に、私が「ヤマモモだな」と思うと「これはホルトノキ」。今度はホルトノキかと思うと「ヤマモモ」。私にはどこで区別していいか分からなかった。 昨夜気合いを入れて調べてみたところ、ホルトノキは古くなった葉が赤くなって次々と落ちるため、常に赤くなった葉が数枚ついているのが特徴だという(写真)。なお、ホルトノキの名は、江戸時代にオリーブ油のことをポルトガル油といい、オリーブの実に似たこの木の実を見て間違えて「ポルトガルの木(オリーブの木)」と名づけられたものだという。以来、長い間ホルトノキはオリーブと間違えられていたそうだ。あの平賀源内もオリーブと間違えていたという逸話も残っているという。 なお、我が専門家の労作がようやく静岡新聞社から出版された。静岡県内の植物名方言を収集したもので、その名も「静岡県 草と木の方言」。植物約1100種に対し、方言約7500種が収録されている。そして随所にあの「インプルこぼれ話」に書かれているような植物ミニ知識がちりばめられている。まだ出版間もないので静岡新聞社のHPには乗っていないが、10年前に出版された「静岡県 樹木名方言」のページからたどっていただけば近いうちに掲載されるだろう。ご興味のある方はチェックしてみてください。
2006.07.21
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天気予報は降水確率60%以上だったが、降水量は1時間に数mm程度という予報を信じて現地調査を決行した。珍しく予報通り、時々パラパラと小雨が降る程度で、ほとんど支障なく今日の調査を終えることができた。 今日の1枚は、袋井市(旧浅羽町)浅羽南小学校でみつけたハマボウの花。調査に行ったのが午後だったので、花はもうしおれはじめていたが、ようやくハマボウに出会うことができた。前々から写真では見ていたのだが、浜辺に咲くアオイ科の美しい花として、いつかは実物を見てみたいと思っていた花だ。 ハマボウは関東以西の本州から四国、九州の海岸などに分布するアオイ科の落葉低木。花は1日花で、朝咲いた花は夕方にはしぼんでしまうが、次々と花を咲かせて夏の浜辺を彩ってくれる。フヨウやムクゲと同じハイビスカスの仲間だ。浜辺に咲くという点では、和製ハイビスカスといってもいいのではないだろうか。ハワイの情熱的な真っ赤なハイビスカスに対して、薄い黄色の柔らかな花は、いかにも和風の味わいがある。 でもやっぱり午前中に見なくてはいけないな! おまけ
2006.07.20
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もう1ヵ月近く前のことだが、広野海岸公園を訪ねた6月24日に撮影したのがこの花。おそらく菊の仲間だろう。浜辺に咲いているから浜菊とでもいうのかな? と思っていたら、案の定、これがハマギクだった! と思ったのだが、いくら調べてもハマギクは9月から11月に咲くという。この写真は6月。やっぱり私の同定が間違っているんだろうか? 花の雰囲気や葉っぱを見る限りではよく似ていると思われるんだが、そこが素人の悲しさ。自信を持って断言することができない。 とりあえずハマギクだろうということで話を進めよう。ハマギクは海岸に生える菊花の多年草で、学名 Nipponanthemum nipponicum 1属1種の日本特産の花だという。青森から茨城にかけての太平洋岸に自生する花だが、花壇に植えられることも多いそうだ。 これがハマギクじゃなかったらごめんなさい。ご存じの方は教えてください。 もう1枚 同じ日、その近くの用宗(もちむね)漁港でみつけた白い花(もう1枚)。ツルで這うように伸びていることと、トゲがあることから、これはバラ科のノイチゴかノイバラの仲間だろうと見当がついた。調べてみると、テリハノイバラだと思われる。テリハノイバラは日当たりのよい山野や河原、海岸などに生えるバラ科の落葉低木。ノイバラとの違いは葉っぱに光沢のあることだという。この葉っぱの光沢からテリハノイバラと判断した。 ただし、バラ科は種類が多いため、これも確実とはいえない。 今日は不確実な情報ばかりですいません。 昨日今日と雨続きで撮影に出ることができなかった。明日は予報では曇りから小雨というので現地調査を決行する予定。新しい花を撮ってきたいのだが、この時期校庭にはあまり花の咲く木がない。
2006.07.19
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金曜、土曜といい天気が続いたので梅雨も明けるのかと思っていたら、今週もまた予報は雨続き。いつになったら梅雨が明けるんだろう。木曜日に調査の予定を入れてあるのだが、はたしてどうなることやら。ちなみに、安倍川の花火大会は7月29日の土曜日だから、それまでには梅雨は明けるだろうな。 さて、今日の1枚は先週の小学校調査でみつけたソテツの花(7月12日撮影)。こちらは雄花だ。こんなにみごとな雄花は見たことがない。ソテツは約2億年前から生育しているソテツ科の常緑裸子植物。鉄分を与えると元気になることから「蘇鉄」の名が付けられたという。雌雄別株で、初夏に大型の花を咲かせる。塔状に伸びる雄花は長さ50cm以上にもなるという。雌花は球形で、多数の羽状に分かれた心皮からなるという。その前日に行った小学校では、雌花がみごとに実をつけていた(もう1枚)。赤い玉のようなものが果実だ。しかし、果実ができた段階ではまだ胚が成熟しておらず、発芽するまでに1~2年かかるという。さすがは生きた化石。 もう1枚 静岡県には国の天然記念物に指定されているソテツが3つもある。まずは伊豆半島河津町ある高さ日本一の「新町の大ソテツ」。高さ10m、推定樹齢800年以上だという。そして静岡市清水区の「竜華寺(りゅうげじ)のソテツ」。根際の太さなどが日本最大級で、推定樹齢1100年という。もう一つは吉田町の「能満寺(のうまんじ)の大ソテツ」。こちらも樹齢1000年以上だという。
2006.07.18
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今日は川根本町から呼ばれて千頭(せんず)の街を訪ねた。自分では車を使わない私は、何十年ぶりかで大井川鉄道に乗ることになった。千頭は、静岡県のちょうど真ん中、大井川の上流部にある。そこから先が「奥大井」と呼ばれ、寸又峡(すまたきょう)、接阻峡(せっそきょう)などの温泉郷で有名だ。もう20年以上も昔、東京の会社に勤めていた時代に社員旅行で寸又峡を訪ねたことがあるが、大井川鉄道はそれ以来だ。 大井川鉄道といえば今でもSLが走っていることで有名だが、SLは1日1往復(夏休みなどは2往復程度)で、完全予約制。仕事に使うわけにはいかないが、復路の駅で一瞬すれ違った。予期していなかったので写真は撮ることができなかったが、いつかSLに乗ることがあったらご紹介しよう。乗ってみたいという気持ちがむずむずと湧き上がっている。 大井川鉄道は東海道線金谷駅始発で、千頭までの約50kmを1時間あまりかけて大井川沿いに登っていく。平日の社内はガラガラ、私は4人掛けボックス2つを独占し、左右の車窓を眺めながら車窓ごしに大井川の風景を撮影した。車窓が汚れていたので、あまりいい写真ではないがご覧いただこう。 左上は千頭近くの上流部。山が迫っている。厳密には中流という方が当たっているかもしれない。この先の「奥大井」が本当の上流だ。 右上は中流部。広い河原が広がっている。 左下は金谷付近の下流部。河原には水辺の樹木が繁茂して若い森になっている。大雨で川がいっぱいになれば流されてしまうのだろうが、これだけ茂っているところを見ると、ここ数年はここまで水に浸かったことはないのだろうか? 右下は中流にある塩郷ダムのダム湖。往路の森陰から一瞬だけ見えたので、帰路に注意していてかろうじて撮影できた。
2006.07.14
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小学校調査連続3日目。今日は浜松市東部の小学校を5校回ってきた。我が社の専門家にかかれば、1校あたりの調査時間は30分足らず、校庭を一周する間にすべての樹種を判定してしまう。ところが、熱心な先生に同行いただくと、「あれはなんですか? これはなんですか?」と質問攻めにあって、本来20枚程度の寄贈のところを50種も60種も判定してしまう。我が専門家は説明好きで、質問が多ければ多いほど、必要以上に説明してしまうので、1時間以上もかかってしまう場合もある。記録係としては、校庭の見取り図に地点番号を落とし樹種を記録するのだが、炎天下ではかなりきつい仕事だ。山歩きに馴れた専門家は涼しい顔で樹種を判定して回るが、運動不足の私は汗だくになって記録をとっている。同行の先生にも同情されるほど、情けないことこの上ない。少しはやせるかな? この調査結果は後日学校に送り、その中から20枚程度を選んでもらうことになるわけだ。この3日で15ヵ所ほどを回り予定の2/3ほどは終了したが、もう一踏ん張りだ。 この3日の記録も早く整理しなくては…… さて、今日の1枚は、今日の調査でみつけたマテバシイの若いドングリ。ドングリのなるシイやカシの木は高木になるので、なかなかドングリが木になっているところを見られないが、まだ若い低い木ではこのように間近でドングリの姿を見ることができる。この木に樹名板をつければ、子供たちもマテバシイの「実」をはっきりと確認することができるだろう。 あんまりもうからない仕事だが、そう思えることがせめてもの救いかな?
2006.07.13
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今日は浜松西地区の小学校4件と公園、図書館の6件を回ってきた。東名浜松西インターを降り、舘山寺から浜名湖東岸に沿って回りながら、旧舞阪町を経て新居町と、ほぼ浜名湖を半周した。ここまで来たら浜名湖を一周してやろうと、帰り道は浜名湖西岸を駆け上がり、三ヶ日インターから東名に乗り込む。これで浜名湖一周だ。浜名湖サービスエリアにより、記念に浜名湖の写真でもと思ったのだが、あいにくの天候で浜名湖と分かる写真が撮れなかった。 今日の調査で初めて知ったのがこの虫こぶのある葉っぱの木だ。以前メルマガ「インプルこぼれ話」で聞いてはいたのだが、実物を見るのは初めてだ。これはイスノキだという。イスノキは伊豆半島以西に分布するマンサク科の常緑高木。大木になると天然記念物に指定されているものもあるという。この木の特徴は、さまざまな虫こぶができることで、8種類くらいの虫が葉や茎などにさまざまな虫こぶを作るという。この葉っぱのコブが代表的なものの一つだそうだが、枝にできるコブは、まるで実のように丸々と大きくなり、虫が飛び出したあとの穴に息を吹き込んで笛にして遊ぶこともできるという。その虫こぶがこれだ(1枚目)。 あと1枚 どうもピントが甘い。カメラを確認したら、シャッター半押しでしばらく待つとピントが合うようになっているようだ。急いでいたこともあってパチパチとシャッターを押してしまったのがよくなかったようだ。次からはじっくり構えよう。
2006.07.12
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今日は小学校調査で、伊豆市、沼津市、富士市の4小学校と、由比町の公園を回ってきた。朝7時に出発し、帰り着いたのが午後6時過ぎ。さすがに疲れたが、1枚だけ今日の発見を紹介しよう。 小学校調査の中で、私にもすぐ分かるのが藤棚だ。藤棚だということは分かったのだが、見ると大きな豆が垂れ下がっている。調査中に、思わず声を上げそうになり、校長先生に同行していただいていることを思い出し声を飲み込んだ。「樹名板屋がそんなことも知らないのか」と思われてはいけない。 しかし私は、この時までフジはマメ科だということをすっかり忘れていて、豆を発見したときに素っ頓狂な声を上げそうになってしまったのだ。 危ない危ない!
2006.07.11
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駿府(すんぷ)公園はいよいよ夏真っ盛り。サルスベリにはまだ早いこの時期、夏の花はタチアオイのほかはほとんど見られず、公園は緑に包まれている。ところが、よく見るとそこここにあまり花らしくはないが、花が咲いている。この花が分かる方は「花好き」というより「植物通」だろう。もちろん私にも分かるわけがなかったが、ここ駿府公園にはそこここに我が社の樹名板がつけられている(1枚目)。そのおかげで私にも名前を知ることができた。これがナンキンハゼの花だそうだ。 あと3枚 ナンキンハゼは中国原産のトウダイグサ科の落葉高木。穂状に垂れ下がっているのが雄花で、雌花はその根元に数個ずつついているというが、拡大写真でもなかなか雌花は確認できない(2枚目)。 春の新緑、秋の紅葉ともに美しいことから、公園や街路樹としてよく植栽されているという。果実は晩秋に黒く熟して割れ、中から白い種子が顔を出す。この種子の表面は蝋質の仮種皮に包まれており、これでロウソクを作ったという。この種子は鳥に食べられることで散布されるが、あまり人気がないようで、真冬でも枝先に残っているという。そういえば、昨年暮れにナンキンハゼの実をみつけたことを思い出した。倉庫の中から実の写真も1枚紹介しよう(3枚目)。 このところの天気予報のおかげで小学校調査が遅れていたが、いよいよ明日から調査再開。3日続けて帰りが遅くなりそうなので、更新できないかもしれませんが、お見限りなきようお願いします。結局デジカメも、修理に1万3000円もかかるというので、この際新しいものを買ってしまいました。明日の調査から新品カメラのデビューです。
2006.07.10
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今年のジャイアンツは手強いぞ! 5月まではそう思っていたのだが、次々と主力選手が戦線離脱で、交流戦ではあれだけあった貯金を全部はき出してしまった。交流戦が開けてもGの失速は止まらない。とうとう昨夜の対ドラゴンズ戦は、お膝元の日テレが延長放送中止。たしかに勝負は見えていた試合だが、Gの負けるところを見ながら一杯やるのが大好きな私にとってはなんとも物足りないナイター中継となってしまった。 最近ではアウェーの試合などはテレビ中継がないこともしばしばある。何とかしてよ、原さん! 私は根っからのアンチジャイアンツなのだが、「強いG」が負けるから面白いのであって、楽天が負ける試合を見ても面白くも何ともない。 こう考えてみると、私はGに勝ってもらいたいのか負けてもらいたいのか、自己矛盾に陥ってしまうのだが、理想をいえば、私の見る試合すべてで僅差の好勝負、最終的にGが優勝を逃す、というのがスリルがあって面白いシーズンなんだろうな。 とにかく原さん、2位をめざして頑張ってください! さて、我が事務所ビルもご多分に漏れずほぼ全館禁煙となっているのだが、数少ない旧人類の喫煙属としてはベランダでタバコが吸えることが唯一の救いだ。最近では喫煙属のマナーも向上してきたようで、街でもタバコのポイ捨てを見かけることが少なくなった。かく言う私も、携帯灰皿をポケットに忍ばせているが、花の写真を撮り回るときは、写真を撮っているとき以外は自転車に乗っているのでほとんどタバコを吸う機会がない。必然、会社に戻ってベランダに出て一服となるのだが、そこですごい光景を目撃してしまった。 都会の高層ビルならゴンドラを使ってとなるのだろうが、なんのお隣のビルでは、屋上から2人の作業員がロープ1本で垂れ下がりながら窓拭きをはじめた。たかだか5~6階建てのビルとはいえ、これは勇気がいるだろうな? あの格好で窓を拭くんだから!
2006.07.07
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この1枚をご覧いただいただけでは、私が今日どこに行ってきたかお分かりいただけるはずもないだろう。静岡県内でこんなみごとな草原って、私には富士山麓ぐらいしか思い浮かばないが、じつは伊豆半島なのだ。伊豆に詳しい人でも多分素通りして気づいていないだろう。東伊豆町の国道135号から車で10分あまり入った先に、三筋山につながる細野高原(すいません、うろ覚えで正しい名前を確認できませんでした)が広がっている。ここはパラグライダーのメッカなのだそうだ。 知り合いの会社の会長さんが、パラグライダー好きで、毎週のように通っているという。私も10年ほど前、数回連れられていったことがあるのだが、それは秋から冬に向かう季節で、こんなにみごとな草原が広がっているとは気づかなかった。今日は営業で東伊豆町を訪ねるという会長に同行して、お昼にこの草原の真ん中でコンビニのおにぎりを食べたのだ。あいにくの天気で写真はとても暗かったので、画像は若干明るめに補正した。 あと2枚 東伊豆町は今、「風力発電の街」に生まれ変わろうとしている。すでに3基の風車が丘陵の稜線に設置され(1枚目)、さらに数基の増設が決定しているという。風車というものはもちろん人工の構造物で、自然の景観に馴染まないという意見もあろうが、現代人が生きていくのに欠かすことのできないエネルギーを自然の中から回収しようというすばらしい試みだと思う。自然資源を消費したり環境そのものを危険に曝す火力発電や原子力発電のことを考えれば、銀色のプロペラが無機質なことぐらい、我慢しても余りある余得だろう。今日お会いした東伊豆町の担当者さんが、「風力発電と子育て日記」というブログを開設しておられる。私も少し読んだだけだが、風が強すぎても風車が止まってしまうことがあるという。風車の維持というのもなかなか簡単なものではないらしい。 この風車も若干明度補正をしたが、残念なことに後に見える海と空の区別がつかない。この撮影ポイントは、風車の山側に回り込んだ場所で、海を背景にした風車と、東伊豆町の360°の眺望が楽しめる絶好のポイントなのだ。天気が悪かったのが惜しまれる。 もう1枚、草原に向かう途中の山道で、オレンジ色の花が咲き乱れているの発見した。もしや! と思い、帰り道、無理を言って車を止めていただいて撮影したのがこの花(2枚目)。急いでいたのであまりうまく撮れていないが、今朝のんちゃんさんのブログで見た姫檜扇水仙(ひめひおうぎずいせん・モントブレチア)だと思う。写真がうまく撮れていなかったのでもう一つ自信はないが……
2006.07.06
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ようやく3日前の天気予報が当たって朝から雨。今週末の小学校調査は入れなくて正解だったかもしれない。どうせなら週末まで降り続いて梅雨が明けてくれればいいのだが。学校が夏休み似る前に調査をすべて終わらせなければならない。ちょっと強行軍になりそうだ。 さて、今日の1枚、この綿毛はなにものかお分かりだろうか? これは昨日の発見だが、街角でタンポポより大型の綿毛を発見した。風に吹かれて綿毛が飛び始めている。 近寄ってみると、トゲトゲのある特徴的な花が少し残っていた(1枚目)。アザミだ。アザミも綿毛をつくるとは知らなかったが、タンポポと同じキク科だということだから、そういうこともあるんだろう。アザミはキク科アザミ属の多年草だが、日本だけでも数10種類あるという。ごく普通なのはノアザミらしいが私にはそこまでは分かりかねる。見ているうちにも風に吹かれて綿毛が飛び散っている。そんな景色にしばし見とれてしまった。 あと3枚 その近くで不思議な黄色い花をみつけた(2枚目)。これは初めて見る花だ。帰って調べてみなくては。どうやらツル植物のようだ(3枚目)。参考になるかな? いろいろ調べてみても、なかなかそれらしい花が見当たらない。思い出して、季節の花300さんの黄色い花 夏 の項を各個撃破で当たってみると、ようやくこの花の写真に行き当たった。ツンベルギアだ。やっぱり季節の花300さんは頼りになる。熱帯アフリカ原産のキツネノマゴ科の1年草で、スウェーデンの植物学者ツンベルグさんの名にちなむ命名だそうだ。 さらに調べてみると、この黄色い花はつる性のツンベルギア・アラータ、別名ヤハズカズラというそうだ。「ツンベルギア」としてよく出回っているものには、このアラータと、低木性のフォーゲリアナ別名コダチヤハズカズラがあるという。フォーゲリアナは紫から白花で、花の雰囲気もずいぶん違う。
2006.07.05
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変な天気が続いている? 2~3日前の予報では雨なのに、当日になってみると晴れたり曇ったり、いっこうに雨が降らない。天気予報では梅雨の中休みなどといっているが、いつまで「中休み」が続くんだ!! 先週も予報を信じて小学校調査を見送ったのに、まったく雨が降らず、今週も週末に計画しているのだが、今の予報では雨というのでまだアポも取ることができない。 いっそのことアポを取ってしまおうか? いや、雨で中止ということになったら申し訳ないし…… 今年の梅雨は現場泣かせだ。 さて、最近街のあちこちで木槿(むくげ)の花がチラホラと咲き始めていたのだが、ようやく捉えることができた。これも昨日の撮影だが、先週の金曜日にも咲いていたので、6月から咲き始めたことになる。ムクゲはやっぱり八重咲きよりも一重の方がすっきりとしていて美しい。 思えば去年の夏は、ムクゲや芙蓉(ふよう)、立葵(たちあおい)などアオイ科の花に振り回されっぱなしだったが、そのおかげで今ははっきりと見分けることができる。昨日はもう1枚、こちらも去年覚えた底紅(そこべに)といわれる宗旦木槿(そうたんむくげ)(1枚目)。これも街角で近所のご婦人に教えられた花だ。私もムクゲの中ではこの宗旦木槿がいちばん好きだ。 あと3枚 アオイ科といえば、今日は稀少な黄蜀葵(とろろあおい)を発見した(2枚目)。去年鉢植えの花を1本だけみつけたのだが、静岡では滅多に見られないぞといわれていたので、またまた発見できるとは感激だ。オクラの花に似ているので気をつけるようにといわれていたが、花も大きいし、なによりこの葉っぱの切れ込み具合は間違いなくトロロアオイだと思う(3枚目)。
2006.07.04
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今日は知人からデジカメを借りることができたので、塩漬けになっている金曜日のデータを取り戻すべく、再度金曜と同じ場所を訪ねて撮り直してきた。まずは浜木綿(はまゆう)の花。7月~9月に咲く夏の花だ。この特徴のある花は忘れもしないが、この長くて太い葉っぱが浜木綿だったんだ。花の形しか頭に入っていなかった。 浜木綿は関東から南の太平洋岸の砂地に自生するヒガンバナ科の常緑の多年草。ヒガンバナは「葉見ず花見ず(花の時期は葉がなく、葉の時期は花がない)」と覚えたが、浜木綿は常緑だから1年中葉があるというわけだ。葉が万年青(おもと)に似ているから浜万年青(はまおもと)という別名もあるという。万年青とは、ユリ科の常緑の観葉植物で、5~6月に不思議な形の白い花が咲くという。一年中青々とした葉があることから、文字通り「まんねんせい」とも読むそうだ。 あと3枚 借り物のデジカメは私のものより性能がよく、かなりの接写にも耐えるようだ。さっそく浜木綿の花の近接写真に挑戦した(1枚目)。何枚もの細長い花びらが反り返りながら広がっていることがよく分かる。 その近くでは桔梗(ききょう)の花をみつけた(2枚目)。キキョウは山野の草地に生えるキキョウ科の多年草で、秋の七草に数えられている。しかし、6月末頃から咲き始め、8月末頃には終わってしまう夏の花だそうだ。じつは私は、現場ではこのつぼみを見てキキョウだと分かったのだ(3枚目)。
2006.07.03
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