② Bさんの母親は、認知症の症状の進行に伴い外出がおっくうになり、以前活躍していたコーラスグループも拒否するように。そんな時、認知症カフェにBさんが同行しました。すると、周りの人が歌い始めたことをきっかけに、母親は自然に歌うことができました。得意だった歌が歌えた自信が、その後、デイサービスなど新しい環境を受け入れることにつながりました。 ③ 私の母親は、肺がんの手術後に右半身が不自由になりました。しかし、介護用品の杖(つえ)を使うことを拒否。自分の力で歩けない現実を受け入れられなかったのだと思います。そこで私は花柄のすてきな杖を買い、母親に渡しました。その約半年後、母は杖をついて近所を散歩するように。わが身の現実を受け入れるのに時間がかかったのだと思います。 多くの人が、介護が始まる時期にさまざまな葛藤を抱きます。親の自尊心をできるだけ傷つけないような介護の形を考える。介護をスムーズに始めるためにはそれが重要です。 (NPO法人 UPTREE代表理事)