海外旅行紀行・戯言日記

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2010.11.20

小学校恩師の述懐

テーマ：徒然日記(24668)

カテゴリ： Opinion

小学校3～5年の担任だった女性教師は、多感な少年であった私には大きな影響もあった様な気がしますが、潜在意識となってしまったのか、その影響を明確に指摘は出来ません。
しかし高齢となった現在の私の観点からみますと、老人介護施設でゆっくりと引退生活を満喫している姿は、新たな影響を私にもたらしてくれた気がしてなりません。
CareMana2

この川辺を毎日散歩し、5階の自室にはエレベータでなく階段を登って行くそうです。

幸せな結婚には恵まれず、不幸にも離婚を経験して、シングルマザーとして親の介護・子育てを両立させ、老後は御自分で老人介護施設入所を決めて、子供の世話にならない様に配慮した人生設計は、時代を先取りしたウーマンリブの先駆けとなる充実した人生だったのだろうと認識することも出来ます。

生徒であった私を認識することは無かったのですが、気を使ってくれてか、ご自分の人生を淡々と語ってくれました。
CareMana1

「戦後の混乱期には教員が少なく、補充する制度があったので、それに乗ったの」
「私の姉達は家を出てしまい、私が家で親の面倒を看ることに決めたの」
「結婚して子供が産まれた時、夫の親類から止める様に煩く言われ、離婚することになったけれども、後悔していないわ！　教師として生活力があったことが、離婚決断するには、大きかったの」
「その時の子供も60才となり、西武線仏子（ぶっし）駅近くに住み、孫と一緒に会いに来てくれます」

「授業を良くするべく、生徒を叱ったことも多かったのですが、学級崩壊もなく皆言うことを聞いてくれました」
「神明小学校が一番永く、その後谷戸小学校、最後の勤務地が江古田小学校、中野区内の転勤だけで家から通えて、同僚の先生方も良くしてくれて、幸せな教師生活でした」
「教え子も時々訪問してくれますし、私の人生は楽しく、教員冥利に尽きます。教師を止めようとは一度も思わなかったわ！」

なかなか凡人にはこの様な達観は出来にくく、立派なことだと思われました。
人生の先達である15才年上の恩師の年齢まで生きられるか否かも分かりませんし、自分独りでそんな「良い人生！」と達観出来るかも大いに疑問に思っています。

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