再出発日記

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2007年12月02日
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合宿で一晩留守にしていた間に、 岩国の一万人集会

司馬遼の「街道をゆく」を初めて読みました。


「韓のくに紀行」朝日新聞社
古本屋で買ったのです。実は「街道をゆく」シリーズはおろか、司馬遼太郎の本を文庫本以外で買ったのはこれが初めて。読んだのは、「国盗り物語」「空海の風景」以来だろうか。中学生のとき、図書館で借りて読み、その「天才史観」に辟易し、長じて加藤周一が批判し、藤沢周平が避けているのを知って、さらに読む気がしなくなった。

しかし司馬遼太郎亡き後、街道シリーズはますます隆盛を極め、NHKテレビは番組を編成し、関連本は世に広まった。その中で、韓国紀行のことは、韓国旅行記を書いている間にチョコチョコと聞こえてきた。そして今回買ってみて、ページをめくっているうちに驚いた。ここに書かれているのは、現在でも決して観光地ばかりではない。それでも、偶然にも私が行ってきたところばかりなのである。釜山の倭館、金海、慶州、友鹿村、扶余。慶州、扶余は観光地なので、比較的初期の頃に行き、 金海 友鹿村 は去年の韓国旅行のときに行った。決してこの本を読んだからではない。けれどもこの本の影響はいろんな所に浸透していて、卑しくも韓国の歴史に興味あるものは、この本を避けて通れないのだということが今回よくわかった。良くも悪くも彼の博識ぶりは尊敬以外の何者でもない。釜山の倭館については、まだ書かれていない。今年の旅の最後のところで言及します。

さらに驚いたのは、彼が韓国に行ったのは、せいぜい80年代のことだと思っていたのだが、なんと1971年のことなのである。非常に優秀な通訳がついたということもあるのだが、司馬遼太郎の韓国の旅する視点、歴史観は私の今のそれとはほとんど変わらない。途中まで全くその頃の韓国の姿だとは思わなかった。ただ、友鹿村に行ったときにこんな文章を書いている。

「急速な資本主義的発展をとげたソウルと、なお李朝的停滞の中にある農村との間には、500年か1000年の開きがあるように思われる。ソウルでは地下鉄を作るという計画が進められているというのに、農村では一般に電灯もないのである。」

映画「夏物語」 もほぼ同じ時期の韓国の田舎の物語だったが、電灯は来ていなかったけ。そのようにして思えば、この30年の田舎での近代化は目覚しいものがあったのかもしれない。

司馬遼太郎は未だに好きではないが、この本だけは韓国歴史旅行をする人は一度目を通しておいたほうがいいと思う。





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最終更新日  2007年12月02日 21時53分45秒
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