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2010年09月02日
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カテゴリ: 邦画(09~)
日本の田舎よりも田舎らしい村に入っていく。台湾は世界に残された最後の日本の田舎になるかもしれない。

夏、8歳の敦(原田賢人)と6歳の凱(大前喬一)の兄弟は、旅行ライターの母・夕美子(尾野真千子)に連れられ、急死した父・孟真の遺灰を届けるため、父の故郷である台湾東部の花蓮近くにある小さな村を訪れる。村ではおじいちゃん(ホン・リウ)と、台北に住む孟真の弟・孟堅(チャン・ハン)とその妻・華心(ワン・ファン)が母子を迎える。敦は父に貰った、トロッコを押す少年の古い写真を持っていた。その少年は、戦前のおじいちゃんだった。写真の場所を忘れてしまったおじいちゃんは兄弟を連れて、トロッコの線路を探し始める。(goo映画より)

以前台湾を旅行したときに行った映画博物館で、分厚い小津安次郎の展覧会カタログがあった。おそらく大々的な企画展をしたときの名残なのだろう。中を見ると、中国語なのでよく分らない面もあったけれどもおそらく非常に専門的なものだった。

この映画、日本監督なのだが、スタッフは台湾の人が多い。登場人物は夕美子と2人の息子以外はみんな台湾人である。それでも、半分の言語は日本語というところが台湾の面白さではある。

小津を髣髴させるようにあまり大きな事件は起きずに話は終わる。

「私駄目なんです。全部自分で選んできたはずなのに‥‥‥」
夕美子は姑につい溢れるように自分の悩みを打ち明ける。
「何も補償をしてくれ、というんじゃない。あんなに日本のために尽くしたのに、戦争が終わったら知らん顔‥‥‥「ご苦労様」と言って欲しいんじゃ‥‥‥」
夕食の場でおじいちゃんは溢れるように本音を漏らす。

人生は思うように行かない。

人と人とのつながりだけが、古いものには残っていて、それだけが救いなのだ。






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最終更新日  2010年09月02日 08時41分28秒
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