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やっと これまでの日記を 載せ終わりました。 本当は 一日で 終わらせるはずだったのに 始めたばかりの 私の腕では 無謀でした。 なんか 小出しになって 気を持たせてしまいましたね。 すいません。 航のちちは 改めて目を通しながら 「こんな時が あったね~」 「航 こっち来てみろ! いいかぁ 読むぞ~」 なんて 思い出に浸っていました。 私の ブログでは 以前のスタイルを そのままに 画像等を 取り入れないように しました。 我が家の話 ではありますが、 きっと 少なからず 同じような 場面や心情を 経験されていることと思います。 「この話を読むと あの時を思い出す」 なんてことがあったら うれしい限りです。 そんなためには 余計な画を入れず みなさんの ご家庭の画と 重ねていただけたらなぁ と思っています。
January 25, 2007
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春休み中にあった 第7代GC王大会。 2年間待ち続けたチャンス。 その日に向け 出来ることは全部やってきた。 なのに 当日は思った通り手が出せず、予選も通過できなかった。 そう 当日まで調子が上がらず焦っていた。 のは 航のちちの方だった。 航は何故か 本当にイヤになってしまうほど、 本番になると 違うことをやってくれちゃう。 例えば、午前中の試合が終わって 「今の反省点 言ってみろ」 と聞かれると 「ここが悪かった」 「この手が出せなかった」 と答える。 「じゃ 次 出来るんだろうなあ!」 と言う言葉に 「はい!」 と返事をするくせに 同じ日の午後 また 同じことを繰り返す。 航のちちは 大切な試合を前に 苛立ちを隠せない様子だった。 ちょうど 親子ペア戦があった。 私は 「たまに 一緒にでてみたら?」 「気分転換に パパと一緒に出てみたいよね」 と航のちちをあおり、ちちをその気にさせた。 航は大喜びだ。 航は個人で出るより、友達やパパと出る方が好きなのだ。 これで ムシキングの楽しさを思い出して欲しい と小さな期待も掛けていた。 しかし、これがあだとなってしまった。 先にいったのは 航のちちだ。 「パパの手と 相手の手をよーく見ておくんだぞ」 と言う言葉を残し 背中を向けた。 航のちちの試合の展開は 普段の策略を聞いている私から見れば、 航のちちの構想通りに運ばれている。 小型甲虫であれだけ倒せれば十分だ。 たすきを航に渡す。 航のちちは 航の仕事を信じていたに違いない。 ところが、まさかの敗退・・・。 私が思い描いていた 楽しむはずのムシキングが 次の瞬間 苦痛のムシキングに変わってしまった。 「おまえは 見てたのかよ!」 ・・・ 「うん」 ・・・ 「どこ見てたんだよ!」 「相手は どういう手だよ!」 ・・・ 航はどう答えていいのか分からないまま ちちの前で棒立ちになっている。 ガミガミ言われる度 首を大きく縦に振る。 悔しくて出るのか、怖くて出るのか、訳が分からない涙が溢れてきている。 お店の階段で こんなことをしているから、 階段を利用するお客さんはみんな 「何事か」 と言う顔して 通り過ぎて行く。 ふたりの間に 言葉を掛けられずにいた私だが、 航のちちの気が済むまで そこを動こうとしない航を、 他へ連れ出してしまいたくなった。 「もう 航 おいで 2階行こうか」 と声を掛けながら 航の体をさらおうとした。 でも 航は小さく体をこわばらせ、私の動きとは逆に体を傾けた。 「いいんだ」 そう聞こえた。 そう聞こえたけど、もう1度確認しなければ、すぐに消化できなかった。 「何て言ったの?」 と航の口元に耳を寄せた。 「僕は これでいいんだ」 ・・・ 胸が詰まってしまった。 そう言われて これ以上 私に一体何ができるだろう。 航は ちゃんと覚悟しているのだ。 きっと 航本人も イヤになっている 自分の手の至らなさ。 今 ちちの前を去ったところで それは ただの逃げにしかならないこと。 ちちの気持ちを余計 逆撫ですること。 今 ここでこうしていなければ、航自身の気持ちが収まらないこと。 私は 航のちちから車のキーをもらって 車にいることにした。 「僕は これでいいんだ」 航が望んでいることなんだね。 でもママは 女の人だから分かんないよ。 女の人でも 強い人には分かるのかな。 ママは へなちょこだから分かんないよ。 航のことが 正直 痛々しくて見ていられなかった。 大きなしこりが 胸に迫ってきて、顔がくしゃくしゃになっちゃいそうだった。 車の中で くしゃくしゃになった顔から 涙が出そうになった時、 ふたりがフロントガラスの向こうに現れた。 私は慌てて平気な顔に戻り 「もう 行くの?」 と声を掛けた。 翌週は 航の調子が上がってきたのか、2日続けて優勝したものの、 GC王大会当日は いろんな課題を残したまま 終わってしまった。 「僕は これでいいんだ」 航のあの日の言葉が ずっと離れないでいる。 「本当に それでいいの?」 私のやるせない気持ちより、 航の 「強くなりたい」 って気持ちの方が ずっと大きくて 強いんだよね。 そんな航に へなちょこママが出来ることは じっと 見守ることだけだよ。 (2006.4.20)
January 23, 2007
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何を隠そう 航のちちは パチンカーだった。 お店では、常連さんに「おっ 今日も出してるねぇ~」 なんて言われて 「ここが違うんだよ~」 と普通なら 腕をポンポンと叩くところを 航のちちは 人差し指でこめかみのところを チョンチョンと指す。 データーが頭の中に全部入っている。 腕じゃない 頭を使うんだ。 と 言っているのだ。 もちろん わたしも同行させられ 「この台やってみな」 と言われる。 言われるまま 座っていると 必ずと言っていいほど 箱を積んでいた。 そのおかげで 家計は潤っていたし、ちょっとした旅行に行けたりした。 そんな日々の中 子供ができた。 私は 「これは いかん」 と思った。 もともと この不健康な環境が好きではなかった。 この生活を変えるチャンスだ。 赤ちゃんが産まれたら 公園へ行ったり、図書館へ行ったり、お散歩を楽しもう。 私は その時に 心躍らせていた。 航が産まれると 航のちちは キッパリとまでは言わないが、 店に足を運ぶことが グンと少なくなった。 子供が産まれたら、可愛がってくれるだろう。 とは思っていたが、その子煩悩ぶりには 正直 助けられることが多かった。 本当に よく面倒をみてくれ、遊んでくれた。 それでも たまに 大好きなパチンコをさせてあげたくて 「今日は 行って来ても いいよ」 と言うと 「え~ いいよ~」 と ちょっぴり行きたい気持ちをのぞかせながら 返事をしていた。 航が少し 大きくなってきた頃、いつものように 「たまに 行ってきたら?」 と促すと 「もう 勘が鈍っちゃってるだろうなぁ~」 なんて言いながら フラッと3人で店に入ると・・・ 航の目が ギラギラ!! こっ これは!? なんで こんなところばかり パパに似ちゃうんだろうなぁ~ そんなある日 出会ったのが ムシキング。 根っからの負けず嫌いのちちと やっぱり そんなところが似ちゃった航に 火がついた。 初めは ただのジャンケンなんでしょ? と思っていた私だが、 航のちちは 「ただの ジャンケンじゃないよ。 こう出せば 絶対 勝てるんだ」 と言う。 試合に出る度 航のちちは 「そうか!」 と 水を得た魚のように どんどん戦略を見い出していく。 私には チンプンカンプンな戦術を 航は フンフンと聞いて それを実戦にうつす。 すると 勝っちゃったりする。 ふたりは これに はまってしまった。 気が付いたら、お休みは ムシキング 一色に染まっていた。 今では そう簡単に勝たせてもらえなくなってきたが、 それでも ムシキングの奥深さに どっぷり つかっている。 先日 仕事帰りの航のちちを 駅まで 迎えに行った。 駅前には 以前行っていたパチンコ屋があるのだが、 航のちちは パチンコ屋を横目に 「今は 全然行く気しなくなったなぁ~」 とつぶやいた。 自称 パチプロだった航のちちが こんな言葉を口にするなんて・・・ パチンコ屋さんでは作れない 子供との思い出を ムシキングでいっぱい 作ってくれ! (2006.3.15)
January 19, 2007
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先日 私は地域の 「次年度 育成会会長」 になってしまった。 子供がこの春から2年生なら 私も育成会の2年生。 まだ、どんな活動をするのか分からないまま 引き受けることに・・・。 話し合いが終わったのは、午後8時。 うちに帰っても 航のちちと航は まだ 帰ってなかった。 私が 「会長」になったと言ったら、航のちちは何て言うだろう。 びっくりするだろうなぁ~。 9時をまわって しばらくすると ふたりが帰って来た。 「ただいまぁ~ いや~ 今日の試合はさぁ~ ペラペラ ペラペラ」 そうだよね。 試合のことで頭がいっぱいだよね。 まあ 話しが一区切りついたら 言ってみよう。 私が試合に行かなかった時、 航のちちは 今日の試合の様子を 事細かに話してくれる。 いつも ふむふむ と聞いて ときどき航に 「そうだったんだ」 と言葉を掛ける。 話が途切れたところで 私は すかさず 「パパねー ママ 会長になっちゃったよー」 「えーっ! 大丈夫!?」 おぉ いい反応だねー! 「そうなんだよ どんな仕事するんだろう。 1年間 大変かなぁ~」 航のちちは タバコの煙をプカプカさせながら 「あ~ そうそう 夏祭りの時、子供達に何をしてあげるか考えるんだよ」 それなら 私も知っていっる。自治会の時、 後ろで 育成会も話し合っていた。 そうか あれもやるんだ。 「航の手は最近・・・ペラペラペラペラ」 あれ?私の話しは もう終わり? 気が済んだかなぁ~というところで、 「何か 研修会とか いろいろあるみたいでね。 会長さんだけの集まりで また 役員決めるんだって。 そこで会長の会長になると 夏は子供達の合宿に付き添ったりするんだって!」 「あ~ママは大丈夫だよ。 航平 抽選はずれてばっかだから ママもはずれるよ~」 ムシキングと違うんだってー 「いやー でも 負け必殺はさぁー ペラペラ ペラペラ」 え? また ムシキング? 「パパはさ~ さっきから ママの話し 聞いてないよねー」 「そうだね」 えっ?誰? おーっ! うちのちびキングー! ちびキングが 加担してくれた!! 「そうだよね。 パパ ママの話し ちょっと聞いてないよね」 「ちょっと じゃないね。 全然 聞いてないね」 おー!ちびぃぃぃ! 航を産んどいて 本当によかった。 と心底 思った。 「だって パパはムシキングの時は ポンポンしゃべるけど、 ママの話しは あさって向いてしゃべってるんだよ」 「そうだよ。 ねぇ ママ。 パパは ダメだよ」 いいぞ! ちびキング! 「あっ それで ママ いつ 役員の話し合いがあるの?」 航のちちが慌てて 聞いてきた。 もう 遅いのだー! 返事なんて してあげないよ。 「マ~マ 悪かったよ。 明日は ママも大会に行こうよ」 「ママは 明日も おうちにいる!」 「そんなこと言わずに 行こうよ」 プイッ! 調子いいんだから・・・ 航のちちがしていたように あっち向いてよ あっち・・・ 航のちちは 居心地が悪くなったのか 「じゃ ママ 今日はもう寝るね」 と言って、隣の部屋へ行ってしまった。 どうせ パソコンのHPでも 見ているのだろう。 翌朝、引き続き ママキングは機嫌が直らない態度をとる。 「ママ 今度から ちゃんと話し聞くよ。 大会 行くでしょう?」 航も 「ママ 行こうよ」 と言ってきた。 ん~? 今日は航が カナブンのように パパキングに寄り添っている。 「なぁ 航平。 ママにも来て欲しいよな!」 「うん!」 「ママ 行こう?」 カナブンが ボン! ボン!とダメージを与えてくる。 しかし、このままやられる訳にはいかない。 今のうちにもう一言言っておかなくては! 「パパはね、航が試合に負けた時 「話し聞いてねーんだよ、そん時だけ[ハイ。ハイ。]って言って、 試合になると すーぐ忘れんだから」って言ってるけど、 パパだっていつもそん時だけ[分かった。分かった。今度から話し聞くよ] って言ってすーぐ忘れちゃうじゃない。 航のこと言えないからね!」 ハァ ハァ ママキングの必殺技が決まったか? パパキングは 小さくなりながら 「そうだね。わかったよ。気をつけるよ。だからママも行こうよ。ほら準備して」 今日のところは これくらいに しておいてあげるか・・・ 私はちびキングに (航の分も 言っておいて あげたからね!) と目くばせをして、 出掛ける準備をした。 (2006.2.28)
January 17, 2007
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我が家の「勇者3」が終わった。 ムシキングのホームページに勇者3 の掲示が出された時、 航のちちは 画面を見ながら独り言のように 「今回はどうしようかな~」と言った。 ぶつぶつ言ってる航のちちに 私は 「今回は初めから 出るのやめたら? 冬のエントリーは大変だよ。 今年の冬は特に寒さが厳しくて・・・ 朝早くから並ぶんでしょ? そんなの大変だよ」 と本気で言った。 「そうだよな~ 狂気沙汰だよな~」 「今回のタイトルは休んじゃえば?」 「う~ん そうだよな~」 まだ どちらともつかない返事。 始まってみると、航のちちは3回も その狂気沙汰の列に加わっていた。 そして、航が取ったシルバーは ちちがそんな思いをして並んだ会場ではなく、 朝 予約をしてからまわった抽選会場で 運よく抽選に当たり 取ったものだった。 それでも 航のちちはホッと胸を撫で下ろしていた。 「いいんだよ。 朝 並んだことも、予約したことも無駄になってくれた方が」 数日間、航のちちは安堵に浸っているようだった。 2月19日 エリア決勝の日。 正直なことを言うと、私は ことのほか落ち着いていた。 みんなが躍起になって取ろうとするシルバーを手にしたのだ、 私はそれで十分だった。 極端な話、ここにいるみんな 誰がゴールドを手にしても もう いいのだ。 でも やっぱり、航のちちも 航も ここからが本番。 やっと土俵に上がったところだった。 いや、そう思っているのは この会場の人 全てで、 ここで満足しているのは きっと私だけだ。 今回のエリア決勝は バスターズの仲間も多くて どれも気になる試合だった。 バスターズの仲間は 1回戦目を着実に勝ち進んでいく。 そんな中 航は初戦を勝ち進むことができず、 バスターズで最初の脱落者になってしまった。 ゼッケンを脱いだ航に 「バスターズで最初に負けちゃったね」 と声を掛けてしまった。 「分かってる」 投げ捨てるように でも 冷静に航は答え 私の視界から消えていった。 それを一番意識しているのは航の方だった。 むごいことを言ってしまった。 試合が終わるまで、 航のちちは 試合の内容について 私に何も話してこなかった。 いつもなら 「あー言ってたのに こーやった」だの 「また 同じことやって負けた」だの 私の隣で流暢に話しているのに、 今日は心なしか 口数が少ないように感じた。 試合が終わると バスターズの仲間が「○○会場で試合があるみたいですよ。 抽選だけど、行きませんか?」 と誘ってくれた。 にもかかわらず、航のちちは 「いや、今日はもう いいや」 と断っていた。 航のちちが 急に腑抜けになって見えた。 「どうした?パパ?」 と聞くと 「何か 疲れがドッときちゃったな~」 と口にした。 その途端、さっきまでとは違う顔色になった。 長いこと、気が張っていたんだ。 「やっぱ ここまでの道のりが 大変だったからな~」 そうだ、今回の大会は全部 航のちちがエントリーに並んでくれた。 寒さがゆるんだ日もあったが、 それでも早朝は かなり冷え込む。 雪が降った日もあったし、この冬一番の寒気が流れ込む という日もあった。 そんな中 やっと手にしたシルバーの切符。 少しだけ その苦労を解ってあげてなかったことに、 申し訳ない気持ちが生まれた。 でも、ちちはそのことだけに 冴えない顔をしているのではない気がした。 うちに着くと、やっと 気持ちを言葉にしてきた。 「今日の試合はさぁ、あー悔しいぃ とかさぁ、航平のやつ また変な手出したな! とか、そんな気持ちじゃないんだよね。 何で負けたのか分かんないんだよね~」 「航は いい手出してたよ」 と言い出した。 航も 「ボクも そう思う」 と言った。 そんな会話をして だいぶ時間が経ってから、 揺るぎない答えを見つけたのか 航のちちは 「航 あの手は 100回やって1回負ける手だ。 今日はその1回に当たっちゃったんだ。 航の手は正解だ」 と強い口調で言った。 航は黙って ちちの言葉を受け止めていた。 気のせいではなかった。 航のちちは ずっと そのことを考えていたのだ。 大会の間も・・・終わってからも・・・答えが出るまで 次の会場へなど足が向かなかったのだ。 航が寝床に入る時、航のちちは「おやすみ」の代わりに こう言った。 「航 航の手は正解だ。 パパも間違いなく 同じ手を出していた」 答えを見つけた 航のちちの声には 力がこもっていた。 (2006.2.22)
January 15, 2007
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我が家は お風呂屋さんが大好きである。 航のちちがお風呂屋さんモードに入ると 「今日 お風呂にでも行こうか?」とメールを送ってくる。 すると私は 「今 私も 行きたいなぁと思っていたんだよ」 とメールを返し、 お風呂セットを準備して 航のちちの帰宅を待つ。 ところが、お風呂屋さんの道の途中にカードショップがある。 もちろん ムシキングカードもケースの中に陳列されている。 航のちちと航はカードを買うでもなく、気になるカードが売れてないか 新しいカードが並んでないか チェックしたいのだ。 航のちちの方から「ちょっと 行ってみるか?」と誘う時もあるし、 「ちょっと 行きたいなぁ~」と 航の方から けしかける時もある。 お風呂屋さんの帰りなど 「今日は もう遅いからなぁ」 と航のちちがダメ出し しても、実のところ ちち本人が行きたいので、 航から「行きたい行きたい」コールがかかると、 私の手前 「仕方ないなぁ~ ちょっとだけだぞ!」 と言いながら (よしよし 航平 いいぞぉぉ!) とほくそ笑んでいるようで仕方ないのだが・・・ 車は 航を口実に いつの間にか 駐車場へ。 というのが いつものパターン。 今日は 私が運転してお風呂屋さんへ。 カードショップが近くづくと、お決まりのちちのセリフ「行ってみるか?」 「うん!{^^}」航が断る訳が無い。 駐車すると 「ママは 車に乗ってな」 と言って ふたりは あっという間に カードショップに吸い込まれていった。 女の人だって もちろん入れるのだが、 ちょっぴり苦手な雰囲気なので 私は いつも車の中で待っている。 しばらくすると、ふたりがお店の前に出てきた。 お店の前の 小さなUFOキャッチャーみたいなもので 遊んでいる。 三角くじを取り上げているのだ。 あのくじには数字が書いてあって、ポイントを集めると品物がもらえる。 ひとしきり遊ぶと、ふたりは気が済んだのか 車に向かって走ってきた。 北風が冷たいのだろう。 両手をポケットに突っ込み 両肩を上げ 首をすぼめて ふたりで同じ格好をして走ってきた。 親子で同じ格好をしているのがおかしくて 車の中で プッと 笑ってしまった。 ふたりは車の中に入ると さっそく くじを広げる。 私は ゆっくり車を出す。 航が「あっ! ラッキーって書いてある!」と叫んだ。 「えっ!どれ!」 慌てて 航のちちが覗き込む。 「えー でも何でもないんじゃない? ただのポイントじゃない?」 「えっ でもポイントなら ポイントって書いてあるんじゃない?」と 航が甘い疑問を投げかける。 「お~ そうか!何かあるのか?」と ちちはその気になってきた。 ふたりのやり取りに 「あの~ 戻るのかなぁ?」と 聞くと 「ん~?う~ん」と ちち 「うん! 戻る 戻る!」航の勢いで 戻ることに。 再び お店から戻ってくると 「やっぱり 何でもないんだって。3ポイントのことみたい」 「うわ~ 騙されちゃったよぉ~」 こんなことに 一喜一憂している ふたりを見ていると、 親子というより 兄弟みたい。(ちょっとパパには 無理があるかなぁ(笑)) 我が家のムシキングは 試合だけじゃなく いろんな形になって 普段の生活に入り込んできている。 ふたりにとって ムシキングは「思い出作り」「絆作り」の材料なのかも。 お風呂屋さんでは 湯船につかりながら また ムシキングの話しをしていたのだろう。 (2006.2.9)
January 12, 2007
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クリスマスの朝 我が家にもサンタさんがやって来たらしく 航は早速プレゼントの包みを破き 欲しかったゲームを始めた。 航の頭の中は やっと手にしたこのゲームのことでいっぱいである。 しばらく遊んでいると 航のちちが覇気のない声で「おはよう」と起きてきた。 その声に 航もゲームを続けたい気持ちを取り合えずしまい込み 出かける準備を始める。 風邪をこじらせ ひどい頭痛に悩まされていた航のははは 今日は家で少し休ませてもらうことにした。 今日の会場は1匹勝負で1日に3試合ある。 このところ 航のちちは航の手に改良を試しみている。 そのため 手が不安定で結果に結びつかない。 航の年内の優勝はもうないかも・・・航のちちもははも諦めムード。 しかも 今日はサンタさんからのプレゼントが 航の心の大半を占めているんじゃないかと懸念していた。 ちょうど正午に航のちちからメールが入った。 「3回戦敗退・・・」「は~やっぱりダメか・・・」 そして第2試合目も「1回戦敗退」のメール。 「うわあ~。 やっぱりあの子はサンタさんからもらったゲームのことばっり考えてるんじゃないの? あ~今日の夜にしておけばよかったかな~」 プレゼントのせいなのか・・・航の心は今どこにあるのか・・・分からなかった。 このごろの航はムシキングに対して飽和状態にあるような気がする。 お腹いっぱいなのだ。 試合は毎週末 ちちが探してくれ、連れてってくれ、 これに負けても次がある。っていう気持ちが手に取るように分かる。 負けた時 悔し涙を見せても「だから、次に何をしよう」 という動機にまではつながらない。 始めた頃は 負けた時 会場ではケロッとしていたのに 家に帰って ちちとお風呂に入ると「強くなりたい」って泣き出したよね。 湯けむりの中で涙を拭く航を見て 航のちちは「絶対 強くしてやる!」と航の涙に誓ったんだと思う。 あの頃の航は ちちの話しを一所懸命聞いてたよ。 ところが、昨今の様子を見ていると あの時のハングリーな部分が欠けてしまったような気がするよ。 どこへ行っちゃったのかなぁ。 そうこう考えているうちに 第3試合目の結果が・・・「3回戦敗退・・・」 「まあ、仕方ないかぁ・・・」 ぐるぐる言い訳を並べて ふたりの帰りを待つことにした。 夕方 航のちちから「駅に着いたから迎えに来て」と連絡があった。 駅へ迎えに行くと 以外と明るい雰囲気で車に乗り込んできた。 航も航のちちも 吹っ切れちゃったのかなぁと思った。 「航 どうだった?」と聞くと 「ダメだった」と お決まりの会話。 「そっかぁ」なんて言っていると 航が 黒いケースを目の前に出してきた。 「あれ? 何これ?」 航のちちの顔を見て「どうしたの?」と聞くと 「優勝したんだよ」と ふたりでにこにこ・・・。 「え? 本当? 本当なの?」ははは 嬉しいはずなのに 何故か喜びが湧いてこない。 いつもはメールで「優勝したけど、航には知らないふりをしてね」と 入れてくるのに 今日は最後まで黙っていたのだ。 もう さっきまで「仕方ない」って 自分に言い聞かせていたにのに! 「いやぁ 第2試合 1回戦敗退の時は航平に気合い入れ直したよ。 なぁ 航平! お昼ご飯の時に なっ」 「うん。 でも それで 気合いが入った! それがなかったら 優勝できなかったかも」 「ぼくは いつもパパにおこってもらいたいんだ」と ふたりは大盛り上がりだ。 「これは ママにクリスマスプレゼントだよなぁ。 行く時 ふたりで言ってたんだよな。 優勝して ママにしよう。 ってな!」 「うん!」 ふたりの会話は弾んでていいよな。 そっかぁ 今日はクリスマス・・・プレゼント? 「うわ~ ありがとう 何よりのプレゼントだよ~」 ははは会話に乗り遅れる。 「航はさぁ しばらく(優勝できて良かった。優勝できて良かった。) って喜びに浸ってたよ。 珍しいよなぁ~あんなに言うの」 「あっ でも帰ったらゲームやってもいい?」 あっ やっぱり ゲームのこと考えてたんだ! 「何だよ お前はー」 その切り替えの早さに 航のちちは口をとがらす。 「だって パパ 優勝したらいいよって言ってたよ」 家に着いて 夕飯の支度に台所に立っていると、 航のちちが食器を取りにやってきた。 「ママも ホッとしたでしょ 今年はもう 優勝ないかと思っていたもんね」と 話しかける。 「何だか まだ 実感が湧いてこないんだよね」 そう答えるははに ちちはいたずらっぽく笑って居間に戻って行った。 航のははは 「航は本当に優勝したのかなぁ~」と 頭痛のうえに消化不良まで起こしていた。 (2005.12.29)
January 10, 2007
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12月は 航のちちの仕事が忙しくなる。 仕方が無いので 先日の土日は 私が航を大会会場に連れて行った 。 しかし 成績は芳しくなかった。 土曜日のお昼 航と一緒にラーメン屋さんに入った。 そこで 「ねぇ 航 来週もママが連れて行くんだよ。 パパは 土日もお仕事だからね。大丈夫?」と言うと 「えー」と 凄い声がラーメン屋さんに響いた。 「これから ずーっと」と言うと 目を見開いて 「嘘だと言ってくれ」と 言わんばかりに私の顔をのぞきこむ。 「うん。だから ひとりで頑張るしかないぞ」 航は何やら考えこんでしまった。 おいおい 先週 ちちに あんなに叱られたのに おでこに 青いものまで作ったのに・・・ ちちが いない方がいいんじゃないの? それにしても 母は そんなに当てにされていないのか。 あんなに でかい声出して ちょっと笑えないぞ! 帰宅してきた航にちちに ラーメン屋さんでの話をすると 航のちちの動きが一瞬止まり 「本当に?」と 私に 目で訴えてきた。 私は 「ねぇー航平」と 航に同意を求めた。 すると 航のちちは 目尻を下げながら 「なーんだ航平 パパに あんなに怒られたのに パパの方がいいのか」 と航を自分の膝の上に乗せ しまりのない顔になっていた。 航は 夏休みの宿題で日記をつけていた。 (ははに 無理矢理書かされていたのだが・・) その中に 「ぼくは パパに しかってもらったほうが いい。 そうしないと ぼくは つよくならない」と 書いてあった。 その一節を見た時 それが必要なことだと自覚していることに 少し胸が熱くなった。 航のほうが冷静なのだ。 年が明けると 航はムシキングを始めて2年になるが この間のように 航のちちが鬼になり 航に手を上げるなんてことは 今まで あれが2度目?後は思い出せない。 厳しく叱り付ける場面は毎回のことであるが 手をあげるなんてこと 年に一回あるか ないかだ。 私は 他で もっと すごい話を見聞きしているので うちも そのくらいした方がいいのでは と思うこともある。 でも 航のちちには きっと無理だ。 先日 航のおでこをポンとたたいたら 「あっ もう! ここ 痛いんだよ」と 大袈裟に痛がる。 「なんで そんなに 強く やってないよー」と言いながら 航の手をどけると 青いものが・・・ 「えーこれ この間 パパにやられたやつ?」と聞くと 「ん?うーんん」と もじもじ。 「パパが やった」と はっきり言わないで パパをかばっていること。 そして もうひとつは 「自分が 悪いんだしね」という気持ちが伝わってきた。 後で航のちちに 「パパ 航のおでこ 青くなってるじゃない」と言うと 「言うなよ・・・それを見ると 航に悪いことしたなと思って・・・」 だんだん 声が小さくなって 顔を背けた。 今回 思わず手を上げ 一番心を痛め 後悔の念に駆られているのは 実は 航のちちなのだ。 (2005.12.19)
January 8, 2007
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12月3日 この日の試合は散々だった。 負けが決まった航は 泣き顔で私のところへやってきた。 すると そこへ 航のちちがノッシノッシと凄い勢いで近づき 目の前に立ちはだかった。 航のちちの顔は鬼の相に変わるところだった。 「これはやばい!」と母は察知しなだらも しかし 今日の試合は母もかばえるものではなかった。 スキャンしたカードの意味も 試合の計画性も まるで なってなかった。 試合に向かう車の中で「今日は こんな感じでいってみよう」と 言われているのに 航は 空返事ばかりしていた。 「聞いてねえんだよ おまえは!それでいつも ダメなんだぞ!」と 叱られていた。 その結果が 顕著にあらわれた。 これは ちと 叱られたほうがよい・・・。 微妙な距離をあけたまま鬼に近づこうとしない。 生けにえを母は差し出さなければならない。 と思うが先か 鬼は生けにえの首元をぐっと引っ張った。 二言 三言 生けにえに荒い言葉を投げつけると試合を観に戻った。 航 今日 君は命拾いしたぞ。 母がいたこともあったが オータムの時 ペアーを組んだJ平君が来ていてくれていたからだ。 J平君の父の手前 鬼は人間となって試合を観ているJ平君の父の所へ戻ったのだ。 J平君ちが来てくれていなかったら 生けにえは奥に連れて行かれ料理されていただろう。 観ていた試合がひと段落つくと 航のちちは 帰ると言った。 J平君の父に挨拶をして会場を後にすると 航は母に「帰りはパパに運転させてね」と 小さく耳打ちした。 航のちちと後部座席に乗ったら 自分の命が危ないと思ったのだろう。 航がとっさに考えた策略だった。 航のちちに「帰りは 私が運転するね」と約束していたが 航のちちが 一服している間に 航と後ろの座席に乗り込んでしまった。 車が出ると 反省会が始まった。 航は まともな返事ができないでいた。 すると「おまえは 聞いてんのか 聞いてないのか分んないから こっち来い!」 と助士席に来るよう命令された。 ちちの手が届くところに移され 航の作戦は あっけなく失敗に終わった。 反省会は続く・・・そのうち 鉄拳が飛んだ。 これは 助けださねば・・・ 「パパも 往きの運転で疲れたでしょう。 やっぱ 運転代わるから 後ろで休みなよ。 何処かに車止めて」と 声を掛けた。 以外にも航のちちは すんなり車を止めてくれた。 やはり 疲れていたのだろう。 航のちちは 外へ出るとタバコを取り出した。 一服しているうちに 「航は パパが怖いから パパに運転させてねって言ってきたんだよ」と 打ち明けた。 すると「今日のは どうしょうもないぞ おまえだって そう思うだろ!」と 言ってきた。 「まったく そのとうりです」心の中で返事をした。 一服が終わると航のちちは 後ろに乗り込んだ。 そして 助士席の航に「よし 後ろに来い!GBAで練習だ!」 「あれ?おとなしく休んでくれるんじゃないの?」 そっか 初めから そのつもりだったのだ。 だから すんなり車を止めたのだ。 航は また ちちの元に連れて行かれてしまった。 「なんで できないんだよー!」「おまえは バカかよ!」 何度も そんな言葉がとんでくる。 母は 何も言えない。 どの位時間が経っただろう。 しばらくすると「できるじゃないか。それで 良いんだよ」 航が 後ろでホットしているのが 手に取るように分かった。 「おいで。今日 パパ 怖かったか」と ちちが言うと 航は 張り詰めていたものが緩んだのか おいおい泣き出した。 航の最大の欠点は 集中力に欠けていること。 上の空で話を聞いているから 三歩、歩くと言われた事を忘れている。 それは こちらも根気よく 訓練していくしかない。 でも その脳天気なところで 救われることもある。 あれだけちちに叱られ おののいていたのに おでこにできた「たんこぶ」を触りながら「こんなんなっちゃったぁ」と笑っている。 さっきまで鬼だったちちも 「どれぇ」と触り「アハハハハ」と 二人で笑っている。 「やっぱり 同じ血が流れているのだ」 ハンドルを握りながら そう思った。 (2005.12.3)
January 5, 2007
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会場に足を運ぶか 前日まで悩んでいた。 これは 普段の大会でも毎回のことであるが 明日は ミュージアム杯だ。 無差別級の時 決勝までいった航の姿を 主人は一人で 心臓が口から出そうになりながら観ていた話を聞いていた私は 「そこに私が居たら 失神起こして倒れていたよ」と思った。 だいたい 明日は予選落ちで話が終わるかもしれない。 それでまた 帰りの電車の中で 「あの手はなんだ!」「情けない あー情けない」と言う言葉を 延々と浴びせる主人を見るのも また その言葉を小さな肩を落として聞いている航を見るのも忍びないのだ。 当日「何時ごろ出かけるの?」と主人に予定を聞く。 いろんな気持ちが交差したまま 出かけるほうに気持ちが向いていた。 予想通り きわどい運びで予選を突破した。 気の小さい母は もうここで納得である。 もう どこで敗れても ここへ来た甲斐があったというものだ。 しかし 航も 航のちちも「ここからだ!」という気持ちでいっぱいだったろう。 二人にとっては いよいよなのだ。 決勝トーナメントに入ってから 私は一度も航と視線を合わさなかった。 怖くて合わせられなかった。 私は 試合を見るところではなく 航のちちとは少し離れたところで ただ 頭を下げて祈っていた。 すると 天の声が・・・「お母さん ちゃんと見てた方がいいですよ」 「ハハ」 私は 顔がひきつっていた。 準決勝戦の最後は やっぱり 目をつむってしまった。 周りの大きな声に負けたのだと思った。 顔を上げると 航はカードを広げながら ちちの元へ走り寄っていた。 準決勝の席に着いたとき スキャンするカードが見つからず 慌てる場面があった。 多分 「カードがみつからなかったんだよ」とちちの元へ行き 「何やってんだよ!」と また 叱られるんだろうと 二人を見ていた。 すると 周りの様子が少し違う。 どうやら 勝ったらしい。 気が付いたら 決勝まで来ていた。 決勝前に向けられたマイクに 航は 「優勝します!」と言った。 あれは 私の血ではない。 私だったら 間違っても そんなこと言わない。 いや 言えない。 あれは 間違いなく ちちの血だ。 このちちは 航が どんなに心細い視線を投げても 「こっちを見るな」と 視線を投げ返す。 「すべて 自分でやって意味があるのだ」と。 航は 自分を信じるしかない。 その証拠に 昨日 あんなに ちちと練習したのに その時のデッキとは違うカードをスキャンしている場面が多かった。 今日、今、信じられるカードをスキャンしているのだろうと思った。 そして 決勝・・・。この試合は 見てあげなくっちゃ。 先ほどの声が頭の中でリフレインしている。「ちゃんと 見たほうがいい」 この天の声の主は 「奇跡を呼ぶバスターズ」の父である。 私は このバスターズの奇跡を知っている。その父の言葉は 重たいものだった。 決勝では 惜しくも敗れてしまった。 航は ちちの懐に顔をうずめ 涙をこらえていた。 「負けても 泣くな」 いつも 言われている。 特に 決勝で負けた時は 泣くなと・・・ 「主催者を困らせるな。周りに迷惑をかけるな。何より 勝者に気を遣わせるな」 これも ちちの教えである。 それでも 溢れてくる涙を・・・ ちちは 責めたりしなかった。 名前を呼ばれると 航は 涙をさっと拭いて 準優勝者として中央に立った。 負けてしまったけど・・・ 君は 立派だったよ。 (2005.11.27)
January 3, 2007
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