かみかくし日記
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先日カガワコウジさんと飲みをご一緒させていただいたら、役者同士が飲むのだったら芝居の話をしないでどうするとお叱りを受けたのでこのタイトルに・・・。というワケではないのですが、ワークショップを終え職場に戻ったわたしが、とても晴れやかに楽しそうに報告をしていたらしく、職場で某新劇の劇団に所属している女の子が「どんなワークショップだったんですか?」と興味を持って聞いてくれたのでした。以前、彼女とふたりっきりで作業している時ふと「客演とか行ったりします?」と聞かれたことがあって、あまり客演とかワークショップでいい思い出がないのでそんな話をしたら、彼女も「一度小劇場だったらもっとリアルで日常的な芝居ができるんだろうなと客演に行ったら『地味!』って言われてトラウマです」(確かに彼女は真面目で地味な印象の人ではあるのですが)などという話になって、なかなか上手くいかないっすねぇなどと話したことがあったのですが、そもそもわたし職場で芝居の話なんてしたことないのですよ。女性ばかりの職場で、テレビのドラマを録画しておいたり、週末はシネコンで映画三昧などという人はたくさんいるし、トーク番組でも「今回の役作りは?」などという話題が普通になされているけれど、日常的であって日常的でなさそうなのが芝居の話だったりするような気がするんです。「噛む」とか「捲く」とか「パーン」とか「引き」とか普通の人でも使うものの、一昨日職場の人に「ト書き」と言ったら全く理解されなかったりして。自分が気が付いたらどれだけマニアックな話をしているのかわからなくなっちゃう危険をいつも感じてしまうのです。でも、多分なんかわたし吹っ切れたんでしょうか。のびのびとしたワークショップ後の心持ちと、カガワさんの話とかで。「スタニフラフスキーか何かの講習だったんですか?」と彼女。「いや、全然逆のブレヒトなんですけど、わたし大学でブレヒトもとっててブレヒト好きで・・」「ブレヒトにもメソッドがあるんですか?」と彼女。「あるんですよ。あとブレヒトを起点としたの現代劇の系譜と可能性がテーマで・・・」と、そこからもうずっと芝居の話に突入しました。職場のロッカールームで。さすが新劇の役者さん、どんな劇作家や作品を挙げても話が返ってくる。ワークショップの演出家についての説明も、すごくスムーズにできたし、その面白さが伝わったな!という感じがあってわたしも楽しかったです。彼女がどんな芝居が好きかも、どんなに芝居が好きかもわかったし。しかしロッカールームはシーンとしてしまったような。他の人には鉄道オタクの会話か、クラシック音楽の愛好家の会話みたいに聞こえるんでしょうか?でも芝居をしている人でも、芝居の話が成立しないことだってたくさんあります。以前「坂東玉三郎さんのコンセンヴァトリーを受験したことがあります」と言ったら、「夢芝居を歌う人でしょ」と言われたり。。わたしの場合は、わたしと話をするより、作家で演出家のわたしのダンナと話をする方が早いってことで周囲の役者さんとあまり芝居について演技について話す機会が少ないのです。(わたしの友人も「あなたが親友でなければわたしもあなたのダンナとしか話さないと思う」と言っておりました。)しかし今年は臆せず「芝居の話をしようじゃないか」でやっていこうと思います。「なかなか上手くいかないねえ」とため息をつき合っていた彼女に、「いいことあったよ」と伝えられたほうがやっぱりいいですよね。明後日は来年の舞台の顔合わせ。頑張って芝居の話をしてきます。
2008.04.09
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