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「ボウリング」私が子供の頃、ボウリングが大ブームでした。ボウリング場へ連れて行ってくれない親は、おもちゃのボウリングを買ってくれたのでした。それからは毎日、おもちゃのボウリングで遊んでいましたが、ある日ピンが1本なくなったんです。しかたなく9本ボウリングをしていたのですが、仏間で遊んでいるときに仏壇の中のおじいちゃんの位牌を見て 『これだ』 と思ったのです。それからは、おじいちゃんの位牌を1番ピンにして遊んでいたのでした。ある日、呼びに来た父に見つかり、こっぴどく怒られました。次の日から、また9本ボウリングのスタートです。つまらないなぁ~とピンを箱から出していると、やけに綺麗なピンが1本出てきたのです。不思議に思いながらピンを並べていると10本そろっているのです。これは父が探してくれたと思い、仏間から大きな声で 『おとうさん、ありがとう』 と礼を言うと『違う、違う。ワシだ、ワシだ』 と言う声が聞こえて来たのです。声がする方には仏壇しかありません。私は、この出来事を父に言いに行きました。すると、ゴツンと頭を殴られ『おじいちゃんだろ! ちゃんとお礼言っとけ』と怒られたのでした。
2019.06.30
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「家賃」K子さん夫婦が新築のマンションへ引っ越した。K子さんは専業主婦。夫が仕事へ出かけると、部屋の中は一人だけ。ところが、夫が朝出かけた途端に物音がしだす。台所のシンクから、ボンボンと音がしたかと思うと、戸棚の内側からバンバンと叩く音がする。ある時は、地下収納庫の扉、そして押入れの襖、襖はたまに勝手に開く。トイレにいると、家には誰もいないはずなのにノックされる。そして、とうとうK子さんがキレた。部屋の真ん中に仁王立ちになると『いるんだったら、家賃払え!!』そう一喝した。以後、音はピタリと止んだ。
2019.06.18
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「生首の予言」Hさんという女性がいる。Hさんの旧姓は、ある土地と因縁が深く、また珍しいものだそうだ。その本家筋にあたる者は、親族の不幸があると髪がザンバラの落ち武者のような生首を夢枕で見るそうだ。幼いころから、彼女は何度も生首を見ては親族の不幸を知ったらい。彼女が結婚する前、姉と大阪で暮らしていたときのこと。ある早朝、パッと目が覚めた。すると目の前に生首が浮いている・・・・(え?今起きているのに、あれが見えている)『摂津の国、数多の人、死に候』 と生首が声を発して消えた。(摂津の国って、どこ? 大阪?神戸? 死ぬ?)なんだか頭がこんがらがっていると、ガタッと家が大きく揺れた。地震だ。それも大きい。 しばらくして揺れは収まった。阪神淡路大地震である。親族同士連絡を取り合ったが、全員の無事を確認した。親族全員が、なぜか目覚めて、生首を見て『摂津の国、数多の人、死に候』の声を聞いたという。結婚して、今の姓になってからは、もう夢枕に生首が出ることはなくなったらしい。ちなみに、彼女が高校生の時のこと。担任の先生が『親戚縁者が死ぬとき、生首が夢枕の中に出てきて知らせてくれるんや』と話した。『先生の故郷はどこですか?』と聞いたところ、父親の出身地と同じだったそうだ。
2019.06.17
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古くから人間と共生してきた動物たち。彼らは、神社の狛犬、お稲荷様の狐、神社仏閣のあちこちに彫られた竜や鳥など日本では古くから崇められる対象であった。なぜ人は動物に神を見るのか?狼、狐、竜蛇、憑きもの、猫、鳥、狸といった日本に存在する『霊能動物』の起源を丁寧にわかりやすく繙く。文献や伝承、そして著者自身の霊能体験と幅広い知識がふんだんに盛り込まれた力作。
2019.06.08
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「あと五分」 鳥飼誠国枝さんの家にある全ての時計は、一時期おかしな動きをいていたという。その現象は国枝さんのお母さんが亡くなった次の日から起こるようになった。午前十一時二十五分になると家中の時計が一斉に五分だけ巻き戻るのだ。そして暫く経つと、全ての時計が一斉に正しい時刻に戻る。歳を取って衰弱したお母さんを自宅に招いて面倒を見ていたのだが国枝さんが買い物へ行った少しの時間の間に心不全で亡くなってしまった。午前十一時二十五分はお母さんが亡くなった時刻。『あと五分早く帰ってきてくれたら・・・・母がそう訴えていたんだと思います』母親を救えなかったと国枝さんは悔しそうに言った。四十九日を過ぎた頃、五分巻き戻る現象は起きなくなったという。
2019.06.08
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「指に輪」一九七〇年代の頃の話。いつの間にか気が付くと三つ上の中学二年生の姉を訪ねて、毎日別々の人が来るようになった。引っ込み思案だった姉に多くの友達ができたと喜んでいたので、来る人のことは聞かないようにしていたのですが、母が我慢できずに姉に訊いてみた。『背後霊を見て、相談役になってあげているの。私は、人に見えないものが見えるの!』霊の話になると姉の顔は自信たっぷりになり、妹の私から見ても、もう一人の誰かに乗っ取られているかのように見えました。それから二週間ほどした日曜日。母が、頭が真っ白なおばさんを家に連れてきました。おばさんは、姉の後ろに回り込むと、姉の目の前で指で輪を作ったんです。と、姉が小さく一声上げたんです。『だめよ。目をそらしたり瞑ったりしないで、よーくごらんなさい。何が見える?』『いい?これがあなたが見えると言ったことよ』『こんなもの見たことない。これ一体、何ですか』『だから、あなたがずっと見えていると言い続けてきたものでしょ?』『ええ?』姉はすすり泣きから大きく声を出して泣き崩れ、その拍子におばあさんは指を離したんです。『はい、ありがと。いい?お姉ちゃん。見えないものは見えないままがいいの。今までのことはその場限りの話からどんどん大きく膨らんで、見えていることにしないと引っ込みがつかなくなったんでしょ?でもね、本当に見えていたら、こんな嫌なものなのよ。もう今この時点からこれまでやってきたことは止めてね。この先も言い続けたら、自分で作った話が形を成して見えたり、見せてやるというようなモノまで集まって、お姉ちゃんがお姉ちゃんでいられなくなるのよ』姉は黙ったまま素直に、首を縦に振りました。
2019.06.01
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