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August 26, 2005

今、紫色に色づいた無花果がスーパーなどで出回っていますね。我が家でもつい２、３日前に買ってきて食べました。家内が好きなものでね。

ところで、私はと言いますと、少し前まで無花果をお店で買うということ自体に、かなり抵抗がありました。「あれはお金を出して店で買うものか？」という感覚があるんですね。あんなの木苺とかグミとかアケビみたいなもんで、その辺に勝手に生えているのをちょっと摘んで食べるもんじゃないの？

実際、子供の頃に住んでいた家の庭には、無花果の木がありました。正確に言うとそれはうちの庭ではなく、隣の家の庭なんですけどね。でもうちの庭まで枝が張り出してましたし、沢山なるので別にいいかな、と・・・。で、実がなって段々熟してくると、適当なところでポキンと摘んで食べちゃう。ポキンと摘んだところから、なんかべっとりとした白い液体がふっつりと沸き上がってくるのが、ちょっと気味が悪いんですけどね。

で、じゃ、それが美味いのかというと、子供の頃はそんなに美味いものとは思っていなかったなあ。ま、実を取るために栽培していたわけではないから、あまりいい実ではなかったのかも知れません。それに、なんか中の方がぐじゅぐじゅしていて、「これ、ホントに食べ物？」って感じがするんですもの。ちょっと、コワイ。

その後、無花果ってのはひょっとして美味いかも、と思うようになったのは、よほど大人になってからですね。一流レストランでデザートとして出されたのを食べたり、あるいはケーキ屋さんで売っている無花果のタルトなどを食べるようになって、ようやくそのおいしさに目覚めたって感じ。で、その頃ようやく気づいたのですけど、今私が住んでいる愛知県というのは、無花果の名産地なんですな。ですから、子供の時に食べたのとは大違いの、紫色に熟した、大きく肉厚な無花果を、よくお店などで売っている。たしかにこんな立派な無花果となれば、これはもう「売り物」ですなあ。実際、食べてもうまいですしね。

でも、やっぱり、あのぐじゅぐじゅした部分を咀嚼する時に、かすかに「これ、ホントに食べ物？」という子供の頃の恐怖感が戻ってくる。その、「コワイけど、おいしい」感覚がまた、たまらなかったりして。「イタキモ」（＝痛いけど気持ちいい）という変な日本語に対抗して、「コワイシイ」（＝コワイけどおいしい）という言葉を提案しようかしらん。いや、「コワうま」の方がいいか・・。

それにしても、無花果のような、ちょっと野生っぽい果物のことを考えていたら、またまた子供の頃のことを思い出してしまいました。秋、真っ青な高い空の下、なだらかな起伏に富んだ武蔵野の雑木林に遊びに行っては、アケビを取ったり、服につく草の実を友達と投げ合ったりしたなあ。カラスウリの艶やかな赤い実が青い空に映えて、ホントにきれいだった。最近、岩波書店の『図書』という雑誌に小沢昭一さんが子供の頃の遊びのことを書いていらっしゃいますが、小沢さんもおっしゃる通り、子供の時代こそが人生の黄金時代なんでしょうな。今どきの親と違って、遊び放題にしていた子供時代の私を、好き勝手にさせておいてくれた両親には、つくづく感謝しなくてはいけませんね。

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Last updated August 26, 2005 01:30:03 PM
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■コメント

無花果で思うこと

夢見るペチャさん

釈迦楽さん、家にも子供のころは無花果の木がありました。青くさくて中がグジュグジュで折ると白い液体がでてくるさまに、美味しいとは思えず、気持ち悪ささえ感じていました。でもいい年になり、仕事で出会った無花果は全然イメージが違いました。紫色で大きくて、恐る恐る食べてみるとけっこういける！大人になって嗜好が変わったか、はたまた品種改良の賜か？「今日のデザートは無花果の蜜煮」なーんて聞くと、思わず味見・・・あくまでも味見ですが（強調するとこが怪しい？）、気合いが入ってしまいます。 (August 26, 2005 12:47:30 PM)

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コワうま。

紅ずきんさん

アタクシが無花果を食べたのは大人になってからです。
友達が食べているのを見て、何ソレ？と味見してみたら美味しかった。
ざくろも大人になってからですね～

コワうま。で未だに食べていないのは、中華食材でよく見る「鶏の足」（ももじゃなくて、硬そうな爪っぽい部分）です。
中国人の友達は「一番好き」というくらい美味しいものらしいのですが。

巻貝の類はアタクシにとって、コワい、やっぱり不味い。ので、「コワまず」です。
(August 26, 2005 03:27:53 PM)

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Re:ああ、懐かしき無花果の味(08/26)

koyuki9256 さん

こんばんは、

お恥ずかしい話ですが生の無花果は未だに食べたことがありません。
干したものは便秘に良いと聞き時々食べますが、生はどんな味なのでしょう？

(August 26, 2005 08:16:18 PM)

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ですよね!

釈迦楽さん

夢見るペチャさん
無花果の蜜煮なんて、おいしそうですね! たしかにあれはコンポート的に食べたらおいしそうな果物ですな。おー、そんなことを考えていたら、またまたコワうまな無花果を食べたくなってきた! (August 26, 2005 10:11:04 PM)

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鶏の足、ですか・・・

釈迦楽さん

紅ずきんさん
鶏の足となると、そりゃまさに二の足を踏みますなあ。鶏の足というと、「妖怪人間ベム」でベロちゃんが鶏の足をキコキコ動かしながら、「おいら、ベロってんだ! エヘヘ」と言っている図しか思い浮かばない・・・あれ? 紅ずきんさん、ついて来れるかな? (August 26, 2005 10:16:01 PM)

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あら、それは損してますよ!

釈迦楽さん

koyuki9256さん
ありゃ、コユキさん、生の無花果を召し上がったことがない! そりゃ、人生、一つ損をしていますぞ。さあ、勇気を出して、スーパーへGO! たぶん、はまる味だと思いますよ! (August 26, 2005 10:17:55 PM)

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いちじくの白い汁

Ｍｉｋｅ２３さん

あれはそれらの血なのです。
そして実のようにみえるのは、それらの花なのです。それを食べてしまうとは、あ～コワ！ (August 27, 2005 11:19:27 AM)

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私の思い出はアケビ

AZURE0702 さん

　子供のころは毎日山野を駆け巡っていましたので、オヤツがどこにあるかはお手のものでした。アケビもそうなら、山の実で一番おいしいのはコクワかしら。もう50年も前の話です。 (August 27, 2005 01:14:47 PM)