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「見てから読むか、読んでから見るか。」 というキャッチ・コピーで 角川映画 が大騒ぎしたことがありますが、覚えていらっしゃるでしょうか。
これは、SCC、ピッタリ、行けるんちゃうか!? まあ、そんなふうに期待して提案しました。もちろん、原作が面白かったからです。 第3回SCC(シマクマ・シネマ・クラブ) でした。
読んでから見る人と、見てから読む人と、ちょうどやん!
「今日の作品は何点くらいですか?」 というわけで、 元町商店街 の 金時食堂 のテーブルに座って再開です。
「なんだか、なあーですね。」
「えっ?30点とか?」
「イヤぁー、そんなことはないですが、なんか、納得いかないんですねェ。どうでしたか?」
「あのォー、 村上春樹 の 『風の歌を聴け』 ってありましたでしょ。あの 主人公の僕 と 鼠 みたいだなと。真面目な 青春映画 かなと。結構、面白かったですよ。」
「ふーん、そうか。なるほど、そうですよね。ねえ、ちょっとビールでもどうですか。」
「いいですねえ(笑)。お茶で、おそばで、 第3回 は、いよいよ、ちょっと一杯ですね。」
「あのね、 読んでから観た感想 だとね、その 青春映画 というか、 友情映画 というかになっちゃってるのが不満なんですね。」 というわけでした。蛇足ですが、映画そのものは 美しい風景 と、 人間の自然との親和、葛藤を人生に重ねて撮っている作品 で、悪くいう筋合いはありません。でも、 シマクマ君 の採点では、 残念ですが、 50点 を越えなかったんですよね。まあ、そういうわけで、やっぱり今回も、ちょっと残念な 第3回SCC映画会 でした。 さて、次はもう決まっています。 パルシネマ で 「トニー滝谷」 です。二人とも 「読んでから見る」 作品ですね。楽しみですね(笑)。
「というと?」
「なんか、まあ、無茶苦茶な言いぐさなんですが、今、見終えて、原作読んでみようって、思います?」
「ああー、思いつきませんでしたね。」
「 主人公の二人 に共通するのは 父親 との葛藤ですよね。で、葛藤のシンボルのように 山 が目の前にそびえていました。生まれ育った アルプスの山 に残るのは ブルーノ 、宗教的なというか、なんか意味ありげな 山論 にかぶれて、父親から遠く離れた ヒマラヤ にやってくるのが ピエトロ でしたよね。で、数年後に再会して、 ブルーノが 山で破滅していく姿を ピエトロ が見守って映画は終わりましたよね。 二人 にとって山って何だったのかということが、ぼくにはピンボケなんですよね。」
「作品の中で 『鼠くん』 が 山を抽象的に捉えるな と言ってましたね。」
「そうなんです。あのセリフはとても重層的というか、小説では、もっと分厚く描かれていたと思うのですが、映画ではちょっと、まあ、ボクが原作をそう読んだということですが、よくわからないんです。ウーン・・・なんだと思うんですね。」
「なんか、違う映画を見てたようですね(笑)。」
「まあ、山も美しいし、登場人物たちも悪くない作品なのですが、たぶん、脚本の段階で、ボクに言わせればですが、原作を読み損じてるような、なんだかありきたりに 青春映画 にしてしまったような気がしましたね。読んでから見たから、余計に、 なんだよ! なんでしょうね(笑)」
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