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「これを見るのは、やっぱり無理やろうな・・・」 とか思っていたのですが、出てきて映画館のスケジュールを見て、
「行くしかない!」 と、まあ、大げさですが決心して出かけた映画です。
「多分、これは、見て、ソンはないと思うよ!」 そんなふうに声をかけると、まあ、安静を指示された同居人が、退院早々、 三宮 くんだりまで映画を見に行こうとしてることに対する心配もあったのでしょう、本当なら、ここのところ哀れな結末が続いている だめトラ(笑) の応援でテレビにかじりつくつもりだったのを変更してのお付き合いで、 同伴鑑賞 と相成りました。 見たのは 「暮らしの思想 佐藤真 RETOROSPECTIVE」 の1本、 「エドワード・サイード OUT OF PLACE」 でした。
見てよかった!
「どう、よかった?」 エドワード・サイード、彼の家族、ダニエル・バレンボイム、出てきた人みんな 、そして 佐藤真 と、 撮影スタッフ 、みなさんに 拍手! でした。
「うん、よかった。 サイード いう人、当たり前のこというてた人やて、ようわかった。」
「本人、写真と子供の時のビデオでしか出てけえへんのにな。」
「エンド・ロールに 重信メイ いう名前があった。」
「うん、レバノンに居ってんやろ。」
「 サイード って、平凡社ライブラリーの 『オリエンタリズム』 の人やんな。」
「うん。元々は比較文学。 2003年 に亡くなったんやけど、白血病、そのころには パレスチナ についての発言がいっぱいや。 みすず から出てたやろ。最後は 『晩年のスタイル』 、 大江 がマネして、自分の小説に題もろたやつ。それ以外にも何冊か、帰ったらあるはずやで。映画でわかるけど、生き方がエエねんな。」
「本はむずい?」
「うん、どれもこれも読みかけみたいな感じやな。やっぱり読み直さなあかんなっておもた。」
「また、読まなあかん本ばっかり増えるねえ。」
「 バレンボイム 、よかったな。最後に出てきて、 静かなシューベルト やったなあ。なんか、聴いてて涙がとまらへんかった。」
「ピアノの横の 誰も座ってない赤いイス とか、 コロンビア大学の空っぽの部屋の机 とかよかったなあ。」
「 パレスチナ って、きれいなとこやったなあ。」
「結局、 サイード いう人もそうやけど、帰って行かれへん人ばっかり出てて、その人らの様子が、怒る人も、哀しむ人も、ヨーロッパのどこかからパレスチナに来て笑って暮らしてる人も、何で、こうなったのかわらへんいうてはったパレスチナから追い出された人も、他の宗教の人らとも仲よう暮らしてたのにいうてはった人も、みんな、どっか哀しい。」
「うん、 佐藤真 いう人の考え方いうか、人柄いうか。賢い監督やなあって思ったなあ。」
荻上直子「カモメ食堂」夙東市民会館 2023.07.10
是枝裕和「怪物」109シネマズ・ハットno28 2023.06.18
市川準「トニー滝谷」パルシネマ 2023.05.29