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「あー、ここにもいる。ここにも、ここにこも、ここににも!」 ママ も、一緒にのぞき込んで、ときどき夢中になっていらっしゃる ボクちゃん の姿の写真を撮っていらっしゃるようで、その花壇の端に座り込んで、いつものようにお茶など飲みながら一服をもくろんでいたいた老人は、いつもは平気なのですが、さすがにタバコをくわえるわけにも行かず、だからといって、
「どれ、どれ、どこに?」 ともいえないまま、できればオジャマにならないようにと、ジッと座っていたのですが、思わず、
「あのね、ボク、ダンゴムシには心があるらしいよ。」 と声に出しそうになって思い出したのがこの本でした。
「あのね、 ダンゴムシの心 をさがしている学者さんがいるんだよ。でね、 ダンゴムシ には 心 があるって。その昔、 ダーウィン という人は ミミズは考えている っていったんだけど、 森山さん はね、今、 ボクちゃん が見ている 一匹、一匹の、 ダンゴムシくん が、それぞれ、自分勝手にというか、それぞれが、その場で考えた判断をしているんだ!という証拠を見つけるためにいろんな工夫をこらして、日々、 ダンゴムシくん を、多分、今日の ボクちゃん のように、夢中になって覗きこんいらっしゃるらしいんだよね(笑)。」 というふうなことを、まあ、さすがに声には出しませんでしたが、こころの中で、ちょっとおしゃべりしたのでした。
「ある!」 とおっしゃっているのが、ホントに心と呼ぶべきなのかどうか、老人にはよくわかりませんでしたが、努力は 拍手! ですね。ボク、こういうことに真面目になる人って、案外、好きです(笑)。
追記
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