殿上人日記

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2019年02月19日
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テーマ: 海外旅行(7536)
カテゴリ: 旅のいろいろ


1月末に娘と格安旅行で出かけた上海
一日目の日記は、まだまだ終わっては
いなかった。都合上で投稿が前後したが
初日の午後に最初に出かけた観光先は
「上海博物館」であった




昼に上海の空港着→昼食→上海博物館→
思南路→田子坊→夕食→ホテル→個人で
外灘→南京東路→ホテルに午後10時着
といったのが一日目の上海スケジュールで
あった。コメントで〇○は?とあったけど
まだ初日なので、明日、明後日もあるので
お楽しみに




そんな訳で初日の午後は、上海博物館に
やってきました。土曜日は中国もお休み
なのか? 子供も含めて地元の方も沢山
みえていて、入り口には大行列ができて
入館まで30分近くかかった




と言うのも地下鉄同様に、ここでも入館時
飛行機の搭乗時のような手荷物検査があり
時間がかかったが、60歳以上は優先的に
入館が出来、ツアーでも高齢の方達は長く
見学出来て役得、役得と喜んでおられた




北京の故宮博物院と南京博物院と並び、中国
三大博物館に数えられ、その収蔵品であるが
青銅器から仏教美術、陶磁器、民族衣装、書
印章、貨幣など多岐にわたっており、なんと
入場料は必要なく、無料で見学が出来るのだ




テーマ毎に所蔵品が展示されている中で、1階の
「中国古代青銅館」に陳列をされている青銅器は
常時、夏、商(殷)から漢代において製造された
数百点程あまりと、世界屈指の規模を誇っており
上海博物館自体が、青銅器の鼎(かなえ)の形を
している




鼎について、ウィキペディアによると
>鼎(かなえ、てい)は中国古代の器物の一種。
>土器、あるいは青銅器であり、竜山文化期に
>登場し、漢代まで用いられた。通常はなべ型の
>胴体に中空の足が3つつき、青銅器の場合には
>横木を通したり鉤で引っ掛けたりして運ぶ
>ための耳が1対つくが、




>殷代中期から西周代前期にかけて方鼎と
>いって箱型の胴体に4本足がつくものが
>出現した。蓋のついたものもあった。殷代、
>周代の青銅器の鼎には通常は饕餮紋などの
>細かい装飾の紋が刻まれており、しばしば
>銘文が刻まれる。




>鼎はもともとは肉、魚、穀物を煮炊きする
>土器として出現したが、同時に宗廟において
>祖先神を祀る際にいけにえの肉を煮るために
>用いられたことから礼器の地位に高められ、
>精巧に作られた青銅器の鼎は国家の君主や
>大臣などの権力の象徴として用いられた。




そんな訳で最初に入室した青銅器のコーナーが
あまりに充実しており、フラッシュ禁止であれば
写真撮影も出来たので思いのほか、時間がかかり
所要時間は1時間もないというのに、あぁ他のは
駆け足になってしまいそうだ




中国の歴史は?と聞かれて戦後の数十年!なんて
答える人もいると思うが、様々な王朝などによる
歴史はかなり遡れる訳で。中国四千年の歴史と
言われるのは、糸井重里による明星の中華三昧の
CMのキャッチコピーなだけで、その少し前には
ラーメンマン(キン肉マン)は中国三千年の歴史
と言っているそうだ




しかし中国では五千年の歴史と言ってるそうで
中には四千年とか、三千年といった意見もあり
日本の127才で亡くなった神武天皇同様に
伝説なんだか実在したんだかわからない王朝が
あったからハッキリとはしないのだ




それだけに実際に出土する文物によって、歴史の
真実を知る事は重要である。その歴史の始まりは
長江文明、黄河文明、遼河文明で、五千年説での
盤古、女媧、伏羲と、三皇五帝の神話時代となる
更には・・・




夏(紀元前2千年~紀元前17世紀頃)で四千年説
殷(商)(紀元前17世紀頃~紀元前11世紀頃)
周(紀元前12紀頃~紀元前256年)
春秋時代(紀元前770年~紀元前403年)
戦国時代(紀元前403年~紀元前221年)
秦(紀元前221年~紀元前207年)始皇帝




前漢(西漢、紀元前206年~8年)劉邦(高祖)
新(8年~23年)
後漢(東漢、25年~220年)
三国時代(魏、蜀、呉。220年 ~280年)
晋(265年~420年)
西晋(265~316年)司馬炎(武帝)
東晋(317年~420年)




五胡十六国時代(304年~439年)
南北朝時代(439年~589年)
北魏、東魏、西魏、北斉、北周、宋、斉、梁、陳
隋(589年~618年)
唐(618年~907年)
武周




五代十国時代(907年~960年)
後梁、後唐、後晋、後漢、後周の五代
呉、南唐、閩、呉越、荊南、楚、
南漢、前蜀、後蜀、北漢の十国

北宋(960年~1127年)
南宋(1127年 ~1279年)
遼、西夏、金




元(1271年 ~1368年)
明(1368年 ~1644年)
南明
清(1616年~1912年)
太平天国、満州国
中華民国(1912年~1949年)
中華人民共和国(1949~)




といった感じで、↑ウィキペディアより
国名をひろってみました。日本(倭国)は
前漢の前2世紀頃あたりから登場し、後漢
では委奴国王印、三国志の魏志倭人伝には
卑弥呼、宋書には倭の五王が語られている




そして遣隋使に持たせた書には、日出處天子
日本との国名となっての遣唐使派遣によって
多くの留学生や留学僧が唐の先進文化を吸収
唐の開元通宝を元に和同開珎の鋳造が始まり
平城京は唐の長安を手本に整備をされた




遣唐使のような大々的な交流はなくなっても
朝廷は大宰府で、私貿易(密貿易)は博多や
敦賀で続き、平氏が台頭をすると日宋貿易を
盛んに推進し、大量の宋銭が日本に流入して
日本は貨幣経済の時代を迎え、栄西や道元らの
禅宗や、茶もこの時期に日本に伝えられた




室町時代には勘合符を遣明使船に所持させる
勘合貿易が行われ、日本からは硫黄、銅などの
鉱物や、扇子、刀剣、漆器、屏風。中国からは
永楽通宝、生糸、織物、書物などが輸入され
北山文化、東山文化に影響を与えたそうだ




江戸幕府による鎖国で、朱印船貿易は終焉を
迎えたが、清はオランダ、李氏朝鮮、琉球、
蝦夷地と共に出島や対馬、琉球、松前を通し
定高貿易を行った。そして幕末から明治へと
日中は激動の時代を迎える




日本に渡来して様々に工夫、応用はされても
根底は同じなので、正倉院とか奈良京都の寺
などで見る文化財と同じようなものが並んで
いる。それは中国から伝来したものもあれば
日本で作られたものも




正倉院で保管をされている螺鈿紫檀五絃琵琶は
制作をされた中国にも現存しておらず、世界で
唯一、日本の正倉院だけに現存している超お宝
だそうで、玄宗皇帝の頃のものらしいのですが
天皇家の御物であるので、国宝などには指定を
されていないそうです




天皇家の御物は宮内庁の管轄で、国宝などの
指定は文化庁で、そもそも所管が違う事もある
そうですよ。独身の頃には何度も正倉院展を
観に秋の奈良まで出かけたが、最近はご無沙汰
鳥毛立女屏風は、一度は観てみたいと思うが




ちなみに東大寺の正倉院は、聖武天皇の冥福を
祈り、光明皇后が大仏に寄進した聖武天皇遺愛の
御物や、大仏開眼会に使用された仏具や東大寺
境内図等の地図、古文書類、生薬などが納められ
大半が奈良時代もしくは、中国唐代の優れた文物
ばかりである




東大寺に奉納され、東大寺の正倉院に収められて
いたものが再び、天皇家の御物になったのはこの
ブログでも何度も紹介をした、明治幕府による
廃仏毀釈。これで東大寺の財政も悪化、存続すら
危ぶむ事態に、東南院という付属院家の宝物と
共に、正倉院を天皇家に献納したからです




江戸幕府に仕える立場だった寺院に反感を持った
地方の神官や国学者などが扇動し、廃仏毀釈の
運動は激しさを増し、江戸期に石高の高い奈良の
八つの大寺院のうちの三寺院が完全に破壊され
一寺院が神社になり、存続出来たのは東大寺と
興福寺、法隆寺、吉野蔵王堂の四寺院となった




聖徳太子所縁の法隆寺は、堂宇や仏像の破壊こそ
免れたが、経済基盤である寺領を取り上げられて
僧侶たちの日常生活もままならず、貴重な古文書を
かまどの焚きつけに使うような有様だったそうで
宝物の多くを売りに出す古寺もある中で、法隆寺は
貴重な宝物類を皇室に献納する道を選んだ




その時に1万円札にも使われた有名な聖徳太子の
肖像画も御物となった。献納によって1万円が
下賜され、当面の維持基金となり法隆寺は存続
出来たのだ。皇室に献納した宝物は300点を超え
その殆どは「法隆寺献納宝物」として、東京国立
博物館で見学ができる




しかし、この廃仏毀釈でどれだけ沢山の宝物が
破壊され、流失した事か。それ以前に戦乱とかに
巻き込まれて、焼失したものもあるだろうし
昨春の韓国旅行でも、李氏朝鮮によって儒教が
尊ばれ、仏教は廃れ、多くの仏画や書物などが
売られて日本に渡ってきたと紹介をしたが




中国でも日本や李氏朝鮮のように、大規模な
廃仏が行われ、各皇帝の廟号や諡号をとって
三武一宗の法難と呼ばれている。

北魏の太武帝(在位423年~452年)太平真君年間
北周の武帝(在位560年~578年)建徳年間
唐の武宗(在位840年~846年)会昌年間
後周の世宗(在位954年~959年)顕徳年間




ウィキペディアによれば
>寺院の破壊(但し、必ずしも施設の破壊を
>意味する訳ではない。一般施設や住居に
>転用される場合が多い)と財産の没収、
>僧の還俗であり、(中略)銅(貨幣の
>材料)や鉄(武器の材料)という金属を




>中心とした物資を仏寺中の仏像や梵鐘
>などから得ることも、当時の情勢から
>して、差し迫った問題であった。軍事面
>でも、出家して軍籍から離脱する国民が
>大量に出ることは、戦乱の時代にあっては
>痛手であった。(中略)当時の割拠政権に
>とって、そのような膨大な人口を再び国政に
>戻すことは、必要に迫られた事情であった




1960年代の文化大革命では、極端な弾圧と
破壊が行われたが、現在は中国政府は文化
大革命の非を認めて、再び保護政策に戻って
いるそうで、仏教寺院は荒れ果てていたが
華僑などの援助によって沿海部を中心に
復興を遂げているそうである




中国仏教発祥の古刹の洛陽の白馬寺では
後漢時代から残る仏像を壊し、千年以上
前の仏典を焼かれ、明の万暦帝の墳墓や
なんでも鑑定団でも、よく名の出てくる
景徳鎮の窯が破壊をされたそうだ。ここ
にも景徳鎮の壺などが沢山、置かれていた




そうそう中華民国の台北市にある国立故宮
博物院に、中国の至宝がわんさか所蔵されて
いるのは紫禁城にあった宝物を、蒋介石の
国民政府(1948年からは中華民国政府)が
戦火から守るべく重要文物を疎開させて




大戦後も、国共内戦が激化し中華民国政府の
形勢が不利となった為に、第一級の所蔵品を
精選した文物、台湾へと運び出した為である
白菜や肉片、一度は観に行きたいとは思うの
だけど日本に来日した時ですら行けなかった




このあたりになると、もはや隅から隅と
いった見学などできず、重要そうだなぁ
と思われる中央部のものをさら~と流す
感じで時間に追われる。もしもフリーで
来てたら3時間はいたに違いない




でも団体旅行なので1時間も見学時間が
ないのはキツイです。どこか重点的にでも
観ればいいのに、来た限りはとりあえずは
全分野を網羅したいといういつもの本能が
働いてしまうので頑張りました。全室制覇




コメントなどでも伺えるように、中国
イコール中国人。今も昔も中国人の
ひとくくりに考えておいでになる方が
多いようですが、今の中国は広いです
長い年月の間には様々な王朝があって




同時期に、幾つもの王朝があるというのは
同じ民族が覇権を争っているという場合も
中にはあるかもしれませんが、広い中国で
ある故、様々な民族があり時には国を統一
したり、国を追われたり




今の中国は漢民族が主流ですが、清王朝を
支配した愛新覚羅家は満州族ですし、ここ
上海あたりを支配していた呉の呉人たちは
国が滅亡した事で、沢山の人が日本に渡った
なんて説すらもある




現在の中国が過去の中国全土(にあった国々
歴史)を継承している訳でもなく、全く同じ
ものでは無いという事だ。更に今の上海には
中国にいるという、55の少数民族の全てが
集まっているんだとか




優れた美術品や、歴史的に価値のある文物
なども見応えがありますが、こういった
民俗学的なの好きなんですわ~。もう時間も
残り少ないというのにワクワク♪ すごい
細工の工芸品で見飽きない




5分前になったので、後ろ髪を引かれる思いで
集合場所の1階のロビーに戻ると、うちがたぶん
最後だったと思ってたら、トイレから戻られた
お父さん。人数が少ないので時間前にはみんな
揃って、早めに移動もできる




初日の上海の紹介は終わり、次回から次の日の
無錫と蘇州ですが、上海市内の観光は最終日の
三日目にもまだ残されている  旅は無錫へと




            平成31年1月26日に上海博物館で撮影

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最終更新日  2019年02月20日 18時31分10秒
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